本部
- 形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 10人 / 4~10人
- 英雄
- 10人 / 0~10人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/12/18 09:00
- 完成予定
- 2016/12/27 09:00
掲示板
-
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/12/16 23:41:28 -
グロズヌイ・シティ救出作戦
最終発言2016/12/17 00:46:50
オープニング
●救援を求めて
「なんということだ……」
ロシア軍特殊部隊の指揮官は眉間に濃い皺をよせ髭を撫でながら呟いた。
故郷であるカフカス地方で新たなる愚神が現れたとの報を受けたのだ。
本来であればカフカス地方には自分達ロシア軍特殊部隊がいる。しかし今は、黒海沿岸の都市、ロストフ・ナ・ドヌーに出現した愚神の救援へ向かっている最中であった。
最悪の絶妙と言っていいタイミング。
戻って間に合うものではない。
ましてやロストフへの救援を放棄することは不可能だ。
愚神の襲撃を受けた北東部チェチェン共和国のグロズヌイの市長が彼に直接連絡を寄越した。
透き通るように白い肌、天へ伸びる紫色の光を帯びた二角。人のようで明らかに人ではないそれが都市へと姿を現したと同時に、上空に多数の氷柱が現れ雨のように辺り一面に降り注いだそうだ。
その愚神、白冷鬼は数多の雪だるまのような従魔ミミックスノウマンと二体のアイスゴーレムを従え、市を恐怖へと陥れた。
現地の警察や残っている戦力では到底倒すことなどできない。
一刻の猶予もない。
危機感を覚えた市長はH.O.P.E.への救援依頼をロシア軍へと求めたものの『援軍は現在編成中であるからH.O.P.E.を介入させるな』と拒否されたそうだ。
市長の声も切羽詰まっていた。
他に手立ても思い浮かばなかったのだろう。
もし、手立てがあるとしたらやはりH.O.P.E.からの救援を受ける、それしかない。
だが、軍自体としてはH.O.P.E.の介入を嫌っている。
ならば……。
指揮官は精悍な眼で空を見据えた。
先の大戦【神月】の際に彼はH.O.P.E.やエージェント達がどのように動き、世界を守ってきたかをその目で見ていた。
彼らは我らロシア軍特殊部隊と肩を並べた「戦友」である。
指揮官は立ち上がった。
H.O.P.E.という組織ではない、「戦友」へと助けを求める為に。
彼は言った。
「俺たちの故郷を守ってくれ」
と。
●白冷鬼、サモミーニヤ
「はぁ、たかだかこれくらいのことでワタシがくる必要などありましたカシラ」
白冷鬼、サモミーニヤはため息を逃がした。
冷気できらめいている長い髪を指先に絡め弄びながら悲鳴が上がる周囲を冷めた瞳で見つめる。
肌は白く傍目から見れば絶世の美女。しかし 髪の合間から天に向かい伸びた角が彼女が人間でないことを教えてくれている。
「まぁ、いいデスワ。貴方達、働きナサイ。ワタシのタメニ」
彼女の指揮で従魔達が逃げ惑う人々を襲う。
地面には氷の柱が突き刺さり、周りに立ち並ぶ高層マンションのガラスに冷たく反射していた。
「殺してはダメヨ。氷漬けにしてじわじわと吸い尽くして差し上げマショウ」
青白い唇を歪めるサモミーニヤ。
彼女が手にしている氷でできた剣「アイスソード」を一振りすると冷気の弾丸が一気に放たれた。
弾丸は体に掠るだけでも当たった個所からピキピキと凍り氷像のようになってしまう。
「この化け物め!」
警察官の弾丸がサモミーニヤに向かい放たれた。しかし、そのようなものが効くはずもなく、アイスゴーレムが弾き飛ばし銃を向けていた警察官を巨大な腕で押し潰す。
「無理だ! 援軍を待て! 囲め! 街中に散らばられたら大惨事だ!」
これ以上被害が広がらないよう、バリケードでサモミーニヤ達を包囲しようとする現地警察。
「そんなもの吹き飛ばしてしまいナサイ。どうせ自爆したところで本体が生きてれば戻るのダカラ」
バリケードへ一体のミミックスノウマンを向かわせるサモミーニヤ。バリケードの直前、ミミックスノウマンは体を震わせ衝撃波と共に炸裂した。一部のバリケードが吹き飛ぶ。
「ふふふフフフ、足掻いてイイワ」
ニヤニヤと笑いながらサモミーニヤはバリケードの向こうを見つめた。
アイスソードを掲げながら。
●作戦
救援要請がH.O.P.E.へと届いた。
サンクトペテルブルグ支部にて慌ただしく出撃の準備が始まる。
「緊急です。しかしながら、敵はケントゥリオ級が一体、デクリオ級が二体、ミーレス級が数十体、と数が多く、すぐ出撃できるこの人数では無策に突っ込むことは得策ではありません」
オペレーターが早口で今回の作戦を説明する。その合間に参加エージェント達の端末に今回の愚神と従魔のデータが送信された。
【神月】でも行ったワープゲートと「使い捨てライヴス・ジェットパック」を利用した空中投下作戦、それを今回も行おうというのだ。
グロズヌイ上空にエージェントたちを転送して投下、ライヴス・ジェットパックによって目標愚神の付近に着陸する。
現地の警察がバリケードを張り愚神を包囲している為、その内側に直接赴くためだ。
場所は高層ビルが立ち並ぶグロズヌイ・シティ。
白冷鬼は人並みの頭脳を持ち合わせいるが、接近戦には弱く遠距離から甚振ることを好む為、何かあった際に隠れる場所の多いその場所を選んだのだろう。
「また、これはロシア軍からの救援要請ではありません。もし何か聞かれてもワープゲートなどの使用は口にせず、『現地にたまたま居合わせており、緊急的な対応としてH.O.P.E.から迎撃を指示された』と話してください」
作戦の概要、また注意事項を伝え終えるとオペレーターは一呼吸置き
「では、皆さん、よろしくお願いします。健闘を祈ります」
エージェント達を送り出す言葉を口にした。
解説
●目的
グロズヌイ市を襲う愚神達の撃破
●場所
グロズヌイ・シティと呼ばれる高層ビル集合地帯。
ビルは7棟あり、中央の左右に二車線の道路に面し、北東に三棟、南西に四棟並んで建っている。
北東の三棟は45階、南西の四棟は30階。
ビル群の中央道路を中心にバリケードを張り、愚神達を閉じ込めている。
中央道路は白冷鬼の攻撃で氷柱が突き刺さり、地面は凍って滑りやすくなっている。
居合わせた一般市民が数名氷像と化しており、生きているが壊すと息の根が止まる。
北東側の三棟、北西よりのビル寄りに一名。中央に二名。
南西側の四棟、中央二棟寄りにそれぞれ二名ずつ、氷像が確認できている。
●使い捨てライヴス・ジェットパック
【神月】でも使用。ライヴスを動力源とする使い捨てのジェットパック。
腰と脚部に取り付けて使用し、能力者のライヴスによって空中での飛行能力を得る。
稼働時間は20~30秒ほどで事実上空を飛ぶ為の装備ではない。
降下中にその機動によって降下地点を調整することと着地時の減速が可能。
●敵
・愚神白冷鬼 個体名「サモミーニヤ」×1
人型のケントゥリオ級愚神。
全長1.7m程、絶世の美女の外見をしているが二本の角が頭に生えている鬼。
激しい肉弾戦は得意ではなく距離を取りながら遠距離攻撃を繰り出す。ただし接近戦も多少は行える。
残忍な性格をしており、アイスゴーレム、ミミックスノウマンを盾にしてくる。
・アイスゴーレム×2
氷でできたゴーレム。デクリオ級従魔。
透き通った氷のようなボディを持ち、身体の中央には石のようなものが埋め込まれている。
・ミミックスノウマン×???
雪だるまに擬態するミーレス級従魔。
本体一体につき5~10体に分裂することが可能。
より詳しいデータに関しては【絶零】特設ページ、「敵戦力」を参照のこと
マスターより
こんにちは、時鳥です。
このシナリオは【絶零】連動となっております。
【神月】で援軍を率いていた見覚えのある方の故郷が舞台です。
敵も触ると冷たそうなものばかり。
でも、動く雪だるまはほんのちょっぴり本当に見てみたい気がします!
皆さんの力をロシア軍特殊部隊の彼に貸してあげてください。
どうぞよろしくお願いします。
リプレイ公開中 納品日時 2016/12/26 19:39
参加者
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依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/12/16 23:41:28 -
グロズヌイ・シティ救出作戦
最終発言2016/12/17 00:46:50