本部
- 形態
- ショート
- 難易度
- 易しい
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 10人 / 4~10人
- 英雄
- 9人 / 0~10人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/11/12 19:00
- 完成予定
- 2016/11/21 19:00
掲示板
-
仮面乱痴気騒ぎ相談卓
最終発言2016/11/10 23:26:35 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/11/09 05:48:05
オープニング
●
秋晴れの十月中旬、ここは大英図書館。そしてH.O.P.E.ロンドン支部でもある。
長い廊下にコツコツと響く靴音。
一人の職員が扉の前で立ち止まって大きく息を吸う。静かに吐いて気持ちを落ち着かせたところでノッカーを叩く。女性の返事が聞こえてきたので入室すると、そこは小部屋だ。テーブルの向こうで微笑む応対の秘書へと用件を伝える。
「お待ちくださいませ」
秘書が内線で連絡した。
職員はいつものように報告書を秘書に預ければすむと考えていた。しかし支部長が直接会うとの返答に何度も瞬きを繰り返す。
秘書に導かれて館長室へ。奥の非常に広い机にはたくさんの書類や本が積まれていた。その向こう側で席についている支部長キュリス・F・アルトリルゼイン(az0056)に報告書を手渡す。
一分にも満たないはずの、しかし長い時が経過する。
「プリセンサー能力者三名によれば緊急性はないようですね。それにしても十月末から十一月初旬にかけて、多数の従魔、もしくはH.O.P.E.に仇なす者が出没ですか」
「はい。警戒すべきはイギリス全土になります。他の地域に関しても注意が必要とのことです。ご存じの通り、その時期はヨーロッパ各地でハロウィンとガイ・フォークス・ナイトが催されます。仮装した人々の間に紛れられると大変ではないかと――」
キュリスが片眼にかけたモノクルに触りながら、職員の前でもう一度報告書に目を通した。
「……リンカーのみなさんにはあらかじめ各地に潜入してもらいましょう。それと、せっかくのお祭りです。従魔などの敵さえ倒せたのなら、仕事一辺倒ではなく楽しんでもらって大いに結構。そのように計らってください」
キュリスが話した内容を職員はメモに認める。仕事場に戻ると依頼文章を作成。リンカー達の目に触れるよう配信するのだった。
●祭りを待ちながら
『ガイ・フォークス・ナイト』は別名を『ボンファイア・ナイト』ともいう。ボンファイア(=たき火、かがり火)の名の通り、たき火で『ガイ・フォークス』という男の人形を焼くというちょっと物騒な気もするお祭りだ。準備のために公園を行き交う人々は、沸騰直前の鍋のようにそわそわしている。大きくクシャミをしたけれど、振り向く者はいなかった。
(けど、今のところは平和だよね?)
赤須まこと(あかず まこと)は、組み上がっていくたき木を見上げて白い息を吐いた。
「あれ?」
その息の向こうに何かが見えた気がした。大きさは人間の顔くらい。ちょうど仮面のようだと思った。
●解放の仮面
「爆発せよ! 解放せよ!」
声が聞こえた。
「解放? 何を?」
ぽろりとこぼした疑問に答えが返る。
「今、君は誰でもない。仮面をかぶった誰かなのだ。だから心置きなく、その欲望を解放できるのだ」
――なるほど。そういうことか。
「おじさん、ホットドッグ30個!」
まことは袋を抱えてベンチに腰掛ける。リンカーとして目覚めてからというもの、すっかり食欲旺盛になってしまった。少食なまことを心配していた母は喜んでいたが、乙女としては由々しき問題だ。今、彼女はその『我慢』から『解放』された。
ベンチには先客がいた。仮面をつけた男か浴びるように酒を飲んでいた。男が親指を立てる。「同志よ!」と言いたいのだろう。まことはサムズアップを返し、大きな口でホットドッグを頬張った。目の前にいるのが英雄の呉 亮次(くれ りょうじ)ということにはまるで気づかずに。
●従魔のせいだ!
「うわー! やっちゃった!」
「ういー! 酔っちゃった!」
「亮次さん、ふざけないでよ!」
それから約30分。まことは震える手でホットドッグの包み紙を握りつぶした。気持ちよく酔っている亮次が憎い。そして何より仮面が憎い。
「従魔め! 許さないんだから!」
祭りの会場となる広場では大勢の仮面たちが好き放題していた。食欲に走る者、人目もはばからずいちゃつくもの、喧嘩をする者、寝ているものまでいる。火の手が上がっていないのが不幸中の幸いだろうか。
「なぁ君、俺とデートしようぜ!」
「ごめんなさい!」
まことはナンパをしてきた男の顔を鉤爪型のAGWで引っ掻いた。
「……ん、君は誰? 俺、何してたんだっけ?」
一撃で割れてしまった。自分の仮面が自然に無くなったことから考えてあまり強い力は無いようだ。
広場では先輩たちがすでに戦っている。もしかしたら彼らも仮面に取り憑かれていたのだろうか――。
「まさかね?」
まことは雑念を振り切って駆け出した。怒りのせいか、酔っぱらいの亮次と共鳴したせいなのか、体は既に温まっていた。
解説
【リプレイの流れ】
1、仮面に憑依される:欲望を解放してください。どちらか先に正気に返った場合は、パートナーの仮面が消えるまで、暴走を止めるなどしてください。開始時点(憑りつかれた時刻)で12時半くらいです。
2、従魔を討伐:広場にいる人々の仮面を割りまくってください。共鳴は必須。AGWを使ってもオーバーキルにはなりません。欲望の内容が関係あるのかないのか、妙に足が速い奴がたまに居ます。
3、ガイ・フォークス・ナイト:日はすっかり落ちています。広場ではキャンプファイヤーのような火が焚かれ、『ガイフォークス』の人形が焼かれます。空には花火があがり、みなさんは屋台の食事や酒などを手に語り合うでしょう。今日の災難について、花火の想い出、冬にやりたいこと、『欲望』についてなど、何でもかまいません。
※1、2、3のどれかに重きを置いたプレイングでも構いません。詳しく描写したい部分に文字数を割いてください。
【仮面型従魔】
顔の上半分(額から鼻まで)を覆うデザイン。書いてある顔はガイ・フォークスを含め、さまざま。
一般人の顔に張り付くとライヴスを奪い尽くすまでそのままだが、リンカーと英雄に張り付いてしまった場合は段々弱っていってしまい、長くても30分程すると自然に消滅する。
【一般人(仮面装着)】
100人くらい。リンカーはいない。
【味方】
まこと&亮次
新人エージェント。ハロウィン連動「【仮装騒】お化けなんて怖くないっ!」にて初陣。共鳴時はまことの姿をベースに灰色の狼の耳が生える。表に出る人格もまこと。誓約して間もないころにライヴスの制御に失敗し、自分を野性の狼だと思い込んだ挙句、肉泥棒をしてしまったことがある。武器は鉤爪メインに、ときどき猟銃。
※「暴走フェンリル・ガール!」で初登場。読まなくても参加に支障はありません。
マスターより
やりたいけれど我慢していることはありませんか? 従魔のスキルがきっかけではありますが、今回の事件が自分を見つめなおすきっかけになったりすれば良いなと思っています。
もちろんおバカシナリオ方面へ持っていっても構いません。黒歴史が増えたら従魔のせいです。気持ちよく討伐していただければと思います。
屋台の内容はフィッシュアンドチップス、ホットドッグ、トフィーアップル(リンゴ飴、日本のものより1~2周り小さめ)などでしょうか。近くにコーヒーショップやハンバーガー屋などもありますのでお食事はご自由に。また、たき火でマシュマロを焼いて食べることもできます。
リプレイ公開中 納品日時 2016/11/18 19:04
参加者
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仮面乱痴気騒ぎ相談卓
最終発言2016/11/10 23:26:35 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/11/09 05:48:05