本部
- 形態
- ショートEX
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
- 1,500
- 参加人数
-
- 能力者
- 10人 / 4~10人
- 英雄
- 0人 / 0~0人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/07/17 12:00
- 完成予定
- 2016/07/26 12:00
掲示板
-
質問卓
最終発言2016/07/13 01:56:49 -
2つ目の『誓い』
最終発言2016/07/14 23:33:13 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/07/12 23:41:54
オープニング
●H.O.P.E.本部
エジプト西方、黒い砂漠。
アレクサンドロス3世が葬られているというその場所で、エージェントたちは玄室へと至る道を開いたのだった。
「エージェントのみなさんの功績により、あやふやだった伝承の正しさは、一部実証されたといえるでしょう」
そうエージェントたちに話しかけるのは、キュリス・F・アルトリルゼイン (az0056)。彼は魔術師の末裔にして、H.O.P.E.のロンドン支部長である。キュリスは、片眼鏡の下にどこか好奇心を隠すようにして、つとめて冷静に話を続ける。
「かつてアレクサンドロス大王は、ブケパロスという異世界の英雄とともにありました。この世界には世界蝕以前から、極僅かにせよ、英雄などといった異世界からの力が流入していた可能性があります。新たな調査の結果、伝承にまつわる一つの仮説が浮かび上がったのです。驚くべきことですが……」
キュリスの提示した資料には、新たに発見されたという玄室の壁画が映っていた。大王が、ブケパロスと思しき随身とともに、空から落ちてきた『人物』の前に歩み寄る図像である。
そして、大王はその剣を掲げ、何かを誓っているようにも見える。
「当初、我々は空より飛翔するこの姿こそがブケパロスだと思っておりました。ですが、新しく提示された図像を見てください。これには、大王がブケパロスと一緒に、落ちてきた人物を眺めている様子が描かれているのです。さらに言えば、次のこの図像は、大王は、その『落ちてきた何者か』と誓約を交わしているように思えます」
「二人目……の、英雄?」
H.O.P.E.の職員が息をのむ。
「ええ、その通りです」
順当に考えれば、この『空から現れた人間』もまた異世界の英雄であり、別の人間と誓約したのだろう。しかし、キュリスの見解は違う。この英雄もまた、アレクサンドロス3世と誓約したというのである。
「アレクサンドロス3世の力は圧倒的でした。彼に匹敵するような存在は、この時代にほかにいなかったのです」
「それでは、アレクサンドロス3世は、二人目の英雄を伴っていた可能性がある、と?」
「ええ、……まだ仮説の段階にすぎませんが、アレクサンドロス3世は、ブケパロス以外にも誓約を結んでいた可能性があると私は考えています」
クリエイティブイヤーが始まってから、今まで。能力者と英雄は一対の存在であった。もしも、能力者が二人目の英雄を持てるとするのならば、これからのH.O.P.E.の活動に大いなる意味を与えるに違いない。
「そんなことが可能なのですか?」
「分かりません。――今は。まだ。調査を進める必要があります。そこで、皆さんに依頼です。我々は大王の玄室を調査し、棺を外へと運び出すことにしたのです。その調査隊の護衛が、あなた方への依頼です。遺跡内での安全は確保されているといえますが、ただ……何が起こるか、分かりませんからね」
●大王の墓
ブケパロスの亡霊ともいうべき存在が居なくなった遺跡は、いくつかの戦いの爪痕を残しながらも、もとあっただろう厳かな静けさに満ちていた。
エージェントたちは、調査隊とともに、難なく遺跡の中へと踏み入れる。
石造りの神殿。様々な副葬品が発掘されている中心に、ひときわに豪華な棺が安置されている。これこそが、アレクサンドロス3世の棺である。
「これより、棺の運び出しをいたします。安全の確保を、よろしくお願いいたします」
研究者の言葉に、エージェントたちが頷く。
合図がなされ、棺が持ち上げられる。
次の瞬間。
棺の隙間から、強烈な光があふれだす。朝焼けのような夕日のような、どこか物悲しい光だった。
まばゆさに目がくらみ、エージェントたちは意識を失っていった――。
●ここではないどこかの世界。
寂しげな風が、頬を撫でていく。
ほどなくして、見慣れない地でエージェントたちは目を醒ます。
ここはどこだろうか。
見渡す限りの荒野と墓標に囲まれた。少なくとも、先ほどまでいた遺跡の中ではない。
エージェントたちは異変に気が付く。
――共鳴できない。
英雄との『絆』は確かに感じる。パートナーがいなくなったわけではない。しかし、そこにその姿はない。
それは、異形の相手に対して、無防備であることを示していた。
その時、勇ましいような合戦の音が響き渡る。
剣と鎧が音を立てる。
エージェントたちから少し離れたところで、二つの集団がお互いに戦っている。
片方は、異形の従魔に似た軍団。ミイラのような姿を持った、恐ろしい怪物の集団だ。
もう片方は、人間、だろうか。鎧をまとった人間の兵士たちだ。
エージェントたちは、自らの身体からライヴスが失われていることを感じた。――まるで、異世界に召喚されたばかりの英雄のように。
力が出せない。
従魔がエージェントたちに気が付き、こちらへと押し寄せてこようとする。
その時だった。
●助け
群れの中から、敵の一角を猛々しく突き崩していく一団があった。統率の取れた敵の動きが敵陣に斬り込み、隊列を突き崩す。
長槍を振るう集団と、目の前の異形の怪物たちがせめぎあう。その隙間を埋めるように、従魔が群がる。
エージェントたちと従魔の間に割り込んだのは、人の集団だ。
隊長と思しき装備の男は一心に従魔を蹴散らしていく。一時は優勢に見えたものだったが、惜しい。
『――――――!』
亡霊の声があたりを揺るがす。
地響きが鳴る。
大地の裂け目から這い出すように、ひときわに邪気を帯びたミイラが現れた。
「くそ、このままでは……」
軍隊の後ろの集団が、波のように飲み込まれていく。戦闘の男が、体勢を立て直そうとあがく。
突如として、亡霊の声に反発するように、エージェントたちの幻想蝶が共鳴して震え、仄かな輝きを発する。それを見た戦闘の男は、叫んだ。
「誓約を結べ!」
誓約。
懐かしい感覚だった。この感覚を、あなたたちは知っている。『誓約』という存在を。
解説
●諸注意
【神月】カオティックブレイドの続編です(未読で問題ありません)。
・この体験は、エージェントのいた世界ではないどこかでの体験であり、単なる夢と区別はつかない。
●お願い
・『誓約』を交わすことになる人物の雰囲気や口調などを、プレイングに記入してください。この世界に独自の設定があれば、それも教えてください。
●目標
人の軍勢に味方して、ミイラ・アポカリプスに対処する(=元の世界に戻る)。
●登場
ミイラ・コープス×多数
荒野にある棺から次々と這い出すミイラ。行動は原始的で強くはないが、数が多く、集団で来るのが厄介。
ミイラ・アポカリプス×1
集団を率いるボス。紫色のライヴス帯びた包帯をした、ひときわに巨大なミイラ。3mほどある。
軍隊
古代ギリシャ風の鎧をまとった軍隊。
指揮者は非常に優秀な軍人であるようだが、コープスの対処で手一杯のようだ。
●場所
見慣れぬ荒野。
夕方、夕日のような月に不思議な燐光が輝いている。明かりや足場に不自由することはないが、障害物や遮蔽物はほとんど少ない。枯れ木のようなもの位はあるかもしれない。
●状況
目が覚めると知らない場所にいた。
軍隊とミイラの集団が戦っている。
シナリオ開始時点では英雄と共鳴できないため、注意。
エージェントたちは、その場にいた『素質のある人間』と誓約を結び、戦うことになる。それは戦場にいた誰かかもしれないし、偶然現れた者かもしれない。
●誓約について
この世界でのエージェントは、元のエージェントとは違う可能性もある。この世界で独自の設定があれば、それも述べること。この誓約が元の世界に影響することはない。
異世界の詳細は不明であるため、雰囲気や口調など推奨。現在の英雄と別人でも、誰かとパラレルな存在だとしても構わない。良く知る誰かの面影を持つものかもしれないし、全く偶然に出会った何者かであるかもしれない。
プレイングで指定のこと。
マスターより
こんにちは。MSの布川です。
【神月】カオティックブレイドの続編で、今回は少し特殊な状況のシナリオとなっております。
普段の英雄を連れていけないので、英雄の参加人数が0人になっております。
なにはともあれ、『誓約』を結ばなくては、この事態に対処することはできません。
設定など含めて、みなさまのプレイングを心よりお待ちしております。
どうぞよろしくお願いします。
リプレイ公開中 納品日時 2016/07/25 12:38
参加者
掲示板
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質問卓
最終発言2016/07/13 01:56:49 -
2つ目の『誓い』
最終発言2016/07/14 23:33:13 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/07/12 23:41:54