本部

【森蝕】連動シナリオ

【森蝕】異形が守るもの

茶茸

形態
ショート
難易度
普通
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
能力者
10人 / 4~10人
英雄
10人 / 0~10人
報酬
多め
相談期間
5日
完成日
2018/01/05 13:20

掲示板

オープニング


 ラグナロクとの激闘の中歪み荒れ果て、ライヴスの異常活性化により異様な気配に包まれた密林を数名のリンカーが慎重に進む。
「計器の機能は戻りそうですか」
 タオ・リーツェン(az0092)が問いかける。それぞれ英雄と共に密林に入った仲間達からの反応は芳しくない。
 各自の手元や背には大小さまざまな計測器があったが、正常に作動している物は一つもなかった。
「このエリア全体にライヴスジャマーが撒かれているようなもんだな」
『体が重いのはライヴスの干渉じゃったか』
 タオは共鳴したケッツァー・カヴァーリ(az0092hero001)と仲間の言葉にうんざりと空を仰ぐ。
 ライヴスゴーグルもエラーを起こし頼りになるのは自身の感覚だけであるが、それすら重苦しい感覚に阻まれて上手く働いていない。
 おかげで先程小型の従魔に襲われた時も手間取ってしまった。
「ちょい止まれ」
 先頭を歩いていた男が前方を指差し、双眼鏡を使うよう促した。
「……何らかの装置のようですね」
『妙なもんもついとるがの』
 タオとケッツァーはレンズ越しの光景を注意深く観察する。
 密集した樹木が続く先に拓けた場所があった。
 緑に覆われた異形の巨人ヘイムダルと翼持つ狂った乙女ヴァルキュリアの姿が見えたが、目を引くのは中央にある物体だ。
 植物とも機械ともとれる台座に淡く光る巨大な球体が鎮座している。
 台座にはクリスタル―――ヘイムダルが持っている物によく似た形状の物が突き出ておりこちらも淡く光っている。
 球体の光は上空に向かって伸び、ある程度の高さに届くと拡散しているように見える。
 台座の周囲には上部に柱状の結晶が突き立てられた柱が四本。

 ラグナロクの従魔が守る謎の物体。
 その正体を考えていると、何かが風を切る音がした。
「タオ!」
 一瞬早く気付いた仲間の警告とほぼ同時に、タオは強い衝撃を受けた。
 目の前の地面に突き立ったのは光の束。そして視界が狭まり左肩から焼けつくような熱を感じて何があったか理解する。
 いつから発見されていたのか、周囲の樹木から無数の瞳がリンカー達を見下ろしていた。
 薄暗い密林の上空には翼を広げ飛び回る影が見える。樹木の間を小さな影が忙しなく動き回る。
 その数二桁を優に超えるだろう。なお悪い事に、そこかしこで奇鳥の声が響き渡り周囲が俄かに騒がしくなった。
 これ以上増援が来たら情報を持ち帰る事が難しくなる。
 リンカー達は包囲網を突破するために武器を構えた。


「お待たせしました」
 ブリーフィングルームに入ってきたタオの姿はいつもと違っていた。
 義手の片方がフレームと内部構造がむき出しのいかにも間に合わせの物になり、片目を含めた顔半分は布で覆われていた。
 しかしタオはそれについて何も言わずブリーフィングを開始する。
「皆さんも知っての通り、アマゾン一帯に巨大なドロップゾーンが形成されつつあります。なんとしてもラグナロクの本拠地を見つけ出し、それを阻止しなければいけません」
 タオはギアナ支部の中でも探索を得意とするメンバーと共に調査を行い、これまで侵入できなかった『聖地』で奇妙な装置とそれを守るラグナロクの従魔を発見したと言う。
「この装置は一つが周囲のライヴスに干渉するジャミング装置、もう一つがプロジェクターと推測されます。おそらく二つともRGWでしょう」
 プロジェクターで偽りの映像を作り出し、ジャミング装置は探知の目からそれを隠す。
 ジャミングの効果範囲内に入るとライヴスの干渉が起こり身体機能の低下や計器類にも影響が出る。
「二つの装置の周辺は樹木の多い地帯です。樹上には小型の従魔が多数潜伏して見張り役をしています。侵入者を発見すると別の従魔を呼ぶアラーム役でもあるようです」
 苦々しく口許を歪めたタオに察したリンカー達は黙って続きを待った。
「従魔側はジャミングの効果を受けていないようでした。目的はプロジェクターの破壊ですが、ジャミングを放置していればこちらの不利。そこでですね……」
 タオは端末を操作して別の映像を表示する。
 ジャミング装置と思われる物に似たデザインの小型の機械が映った。
「急ごしらえですがこちらも作ってみました。設計理念としては元々あったので何とかなりましたが、資料が不完全だったので色々問題が残ってます」
 まず効果範囲が狭い。戦闘区域をカバーできる程度はあるが、それには装置も前線近くに置いていなければならず、また状況に合わせて操作しなければ味方にも効いてしまうとんでもない欠点がある。
 しかしタオは気にしなくていいと言った。
「私が現場に行って操作すれば解決しますから」
 この発言に難色を示す空気が漂う。
「言いたい事は分かってます。私を、と言うかこの装置を使うかどうかは皆さんの判断にお任せします」
 タオは装置の映像を消して今度は箱を取り出した。
「もう一つ、今回は樹上での空中戦が中心になると予測されますので便利な物をぶん盗……借りてきました」
 取り出されたのは最近量産化に成功した『ジャングルランナー』だった。

『クイックアクションで10sq先までのオブジェクトにライヴスによるマーカーを射出・設置、ムーブアクションでマーカー先に移動することができる。
 このムーブアクションの使用タイミングはマーカー設置と別ターンでも可能だが、マーカーが有効である時間は3ターン。
 無機物・生物・従魔・愚神など「マーカーが接着できるもの」であれば、空中にいるものであってもマーカー設置ポイントとなるが、「マーカーが設置出来ない霧状のもの」「設置ポイントのない空間」「あまりに小さいもの(おおよそバレーボールサイズ以下)」に対しての移動はできない。なお接触事故防止のため、移動直前にはマーカーとベルトをレーザーが繋ぎ移動経路を示してくれる。
 ただし滞空機能はないため、射出先に足場がない場合はクリンナップフェーズで落下する』

 取り扱い説明書を読み上げると、改めてリンカー達に向き直る。
「今回の任務は作戦次第で状況が大きく変わるでしょう」
 樹上での戦闘に時間を掛け過ぎれば増援が来る恐れがある。
 周辺の樹木の枝は装置の近くまで伸びているため上手くすれば木々を渡り装置の近くに行けるだろうが、多数の従魔に包囲され装置を破壊できても逃亡が困難になる。
 装置が破壊されれば警護対象を失った従魔が撤退する可能性もあるが、敵を取り囲んだ状態の従魔がどう出るかは分からない。
「目的はプロジェクター型RGWの破壊。ですが、目的を果たすだけでなく皆さん自身の事も考えた作戦をお願いしますよ」
 タオはいつものように胡散臭い笑みを浮かべた。

解説

●目的
・プロジェクター型RGWの破壊

●状況
・アマゾン密林内部/薄曇り
 明かりは特に必要なし。明かりをつけていると従魔に狙われやすくなる
 ジャミング装置の効果範囲は装置周辺の密林ほぼ全域に渡る
 装置から樹木までの距離は約6m

●特殊
・本シナリオに限り『ジャングルランナー』が貸し出されます
(実際に配布はされません。「装備している」としてMS側で処理します)

・敵ジャミング:
 『劣化(攻撃力、命中)』のバッドステータス
 ライヴスを使用した探知・警戒使用不可
 装置の破壊で解除

・味方ジャミング:
 NPCが同行すると敵側に『劣化(回避)』
 NPCが襲撃を受け戦闘不能になると使用不可

●味方
『タオ・リーツェン』
 アイアンパンク/カオティックブレイド
 同行すると共鳴状態で味方ジャミング装置を操作し敵を阻害する
 ある程度は自衛できるが集中攻撃されると危険

●敵
『コロピア』×10
 ミーレス級/小型
 周囲の樹木に潜み明かりや大きな物音を「侵入者」と判断して襲う
 回避が高いが知能含め他の能力は低い
・「噛みつき」:射程1の物理攻撃
・「アラーム」:特殊
 倒された時断末魔で増援を呼ぶ。到着まで5分~10分かかる

『ヴァルキュリア:槍』
 デクリオ級/空中
 槍型RGWを装備。コロピアの「アラーム」の数だけ増える
・「ジャベリン」:射程5、ホーミング型の魔法攻撃
 ライヴスで形成した槍を射出

『ヴァルキュリア:盾』×4
 盾型RGWを装備。ジャマー装置周辺を周回
 装置の半径6m内に入るか攻撃を仕掛けると襲ってくる
・「蹴爪」
 爪先で対象を抉る
・「刃の羽」:射程6の物理攻撃
 鋭い羽根を飛ばし攻撃

『ヘイムダル』×1
 デクリオ級/地上
 プロジェクター型RGWの近くでカバーリングを最優先
 近付く者がいれば腕を振り回し範囲4mの物理攻撃を行う
・「剥落」:パッシブ
 バッドステータスを受けた場合生命力を消費しそれを打ち消す

リプレイ

●待ち受ける森へ
 木々の間から見える空は薄暗く、湿度が高くねっとりと絡みつくような空気と相まってどこか不気味な雰囲気を漂わせている。
「もうジャミングの効果範囲に入ってるよね?」
『リーツェンさんはそう言っていたな』
 廿枝 詩(aa0299)は金色になった瞳で周囲を見回しながら月(aa0299hero001)に確認する。
 先導するタオ・リーツェン(az0092) を見ると、振り向いて双眼鏡を持ち上げ前方を指した。
「……ジャミング装置によって察知が遅れた結果があれか」
 密林用に手を加えたスカディコートを身に纏い、灰堂 焦一郎(aa0212)がストレイド(aa0212hero001)と同じ形状になった赤い『目』で双眼鏡越しにその光景を観察する。
 へし折れ焦げた草木の間に海老茶色に変色した染みや断面から千切れたコードが垂れた腕が転がっていた。
『目視可能範囲に敵性反応なし。ただしセンサーに異常がある』
 ストレイドからの報告はジャミング装置が確実に自分達に影響を与えている事を実感させた。
『……通信が使えないのは厄介ね』
 マイヤ サーア(aa1445hero001)は迫間 央(aa1445)が念の為に持って来た通信機の無反応ぶりに央にしか聞こえない溜息を吐く。
「予め判っているならやりようはある。上手くやってやるさ」
 迫間 央(aa1445)は何の反応も返さない通信機を仕舞いタオに声を掛けた。
「肉眼での目視は可能なんですよね?」
「ええ、はっきりと判別できるのは200mくらいですが」
 大樹が揃った周辺の木々は200m以上離れると樹木同士が丁度隙間を埋める形になってそこで何が起きているか分かりにくくなってしまうのだ。
「何時襲撃を受けてもおかしくありません。注意してくださいね」
「悪党共の癖に小賢しい真似をするものである」
 鋼鉄の塊。真っ先にそんな印象を受ける姿がまだあどけなさの残る声を発した。
 ラストシルバーバタリオン(aa4829hero002)に搭乗……いや共鳴したソーニャ・デグチャレフ(aa4829)だ。
『ジャミングをプロジェクターで隠蔽ですか』
「どちらかと言うと逆だろうな」
 月影 飛翔(aa0224)とルビナス フローリア(aa0224hero001)は任務の目的であるプロジェクター型RGWとジャミング装置を捜すが、ここからは発見できないようだ。
「プロジェクターが本命。ジャミングはそれを隠すためと言った所か」
 プロジェクター型RGWによって作られた虚像が何を隠しているのかはまだ分からない。
『ここまでして隠すものと言ったら、敵の本拠地とか大規模な実験施設とかかな?』
 飛翔の近くで同じように二つの装置を捜していた藤咲 仁菜(aa3237)とリオン クロフォード(aa3237hero001)はプロジェクター型RGWが隠す『何か』について話し合っていたようだ。
「突破して見れば分かる! 道を切り開くぞ!」
 茜色と空色から金茶と橙に変わった仁菜の姿で、リオンが力強く言う。
「っし、久しぶりに一暴れしてやるぜッ!」
 東海林聖(aa0203)がばしんと拳を打ち鳴らした。
『確かに、久しぶり……珍しく勉強とかしてたもんね……』
 聖と共鳴したLe..(aa0203hero001)はやる気に溢れるパートナーの様子にさもありなんと考えていた。
(……憂さ晴らし……と思ったら、多少相手が不憫だけど……ま、いいか)
 不気味な雰囲気を跳ね除ける様子にタオが笑った。
「やる気満々ですね。大変よろしい」
「今日は面白いものもあるからな」
 男勝りの口調で彩咲 姫乃(aa0941)が装備したジャングルランナーを軽く叩く。
「こういうの使うのってわくわくするよな」
『ご主人は漫画好きデスなー』
 朱璃(aa0941hero002)が自分も見た事があるアニメや漫画と似たような事ができると楽し気な姫乃の様子に呆れているのか面白がっているのか、そんな事を言ってきた。
「……じゃ、じゃんぐるらんなー…ですか?なんだか……使うのが怖いような……」
 楽し気な姫乃に対して、三木 弥生(aa4687)は恐々と触っている。
『……ダイジョウブナノカ?』
 両面宿儺 スクナ/クシナ(aa4687hero002)が聞くと弥生は慌てて背筋を伸ばす。
「い、いえ!御屋形様を御守りするために必要ならばどんな物でも乗りこなして見せます !!」
『(いや多分無理だろ)』
 そう思っても口に出さないのが優しさと言うものか。
「この先にいるヴァルキュリアやヘイムダルも、元は人間だったのだろうか」
『そうだろうね……』
 金色の瞳に白い髪。共鳴した沖 一真(aa3591)と月夜(aa3591hero001)は、この先に潜んでいる従魔の事を考えていた。
 苦痛や悲哀の声を上げる事もあったラグナロクの従魔達。
 無理矢理従魔にされた彼等の事を知ったがために、材料として使われた人間を殺す責を感じ、それを互いに負わせる事に思う所もある。
「……行こう」
 だからこそ、ラグナロクの存在を許す訳にはいかない。

●奇鳥の群れ
 発射されたレーザー光が樹木の間を突き抜け、纏わりつくような空気を切り裂いて体が樹上へと引き上げられる。直線的かつ立体的に樹上を飛び回る感覚に姫乃が歓声を上げた。
『楽しそうデスニャ、ご主人』
「この後は暫く潜伏だからな。今の内にちょっとだけ」
 姫乃はジャングルランナーの移動方式に早くも慣れたようで、自在に樹木の間を移動して行く。
「こいつは面白い動きができるな。うまく使えば色々立ち回れそうだ」
 即席のギリースーツに身を包んだ飛翔にとっても感触は悪くなかったらしい。
『増援が来る前に移動しましょう』
 そう言ってくるルビナスに同意したのもあるが、半ばワイヤーアクションのような動きを面白がって次々に樹木の間を飛び回る。
「うぅ……むしろ走った方が楽な気がします……」
『ヤハリソウナルカ』
 弥生は少々苦戦しているようだが、概ね失敗はなく仲間達について行ってはいる。
「成程、新開発の補助装備は確かに有用なようで」
 焦一郎の方は危なげなく操作してジャングルランナーの使用感を確かめつつ樹上を移動する。
 その時、前方にいる飛翔が手を挙げたのに気付く。皆で事前に打ち合わせておいたハンドサインだ。
『発見された』
 前方から奇鳥の鳴き声が聞こえて来くる。
 続くいくつもの羽音に、樹木の間を飛び回る小さな影。
 従魔コロピアが侵入者の接近に気付き騒ぎ出した。
『狙撃地点確保。灰堂、支援対象を目視確認せよ』
「了解」
 焦一郎は素早く周囲の状況を確認し目星を付けた場所にマーカーを打ち込み飛び移った。
 後衛に位置した自分を追い抜き飛び出して行く仲間を見送りLSR-M110を構える。
 スナイパースコープ越しにコロピアに突撃する聖と、それぞれの目的のため走る仲間の背中が見えた。
「敵のお出ましだ! 行くぜ、ルゥ!!」
 聖が身の丈よりも長大な両手剣を手に躍り出る。
 聖の纏うライトグリーンの風がツヴァイハンダー・アルガスの刀身も包み込んで行く。
 先手はコロピアの群れ。小さいながらも鋭い嘴が身を削るが、聖は怯む事無くクロスカウンターで手近なコロピアを叩き斬り、自分に襲い掛かって来るのを幸いと攻め込んで行く。
「行くぜ、一撃で沈むんじゃねェぜ!」
  口ではそう言いながらも、聖は風が巻き起こる程の勢いで武器を振るった。
『ヒジリー……出すぎ……』
「それも作戦の内だぜ」
 パァン! と破裂音が響き、薄曇りの空に場違いに鮮やかな花火が開く。
 大きな音と派手な光に、聖に向かっていたコロピアの内数匹が反応した。
『私が主体でもやっぱりつも通りの事するんだね、一真』
「あんな面白いもん作ってるの見たら、負けてられないだろ?」
 一真は月夜に言われてリオンと組んで移動しているタオと、タオが持つ装置を指す。
 敵のジャミング装置に対抗して急ごしらえで作ったと言う小型のジャミング装置だ。
「いつでも使えますよ」
 視線が合うとタオがにこりと笑い、リオンが頷く。
「さぁて敵に嫌がらせしてやろうか!」
 リオンがタオの装置の起動に合わせてライヴスフィールドを展開した。
 敵のジャミング装置の方が効果が高いものの、ライヴスフィールドと合わせて使えば味方の有利に傾ける事も難しくない。
 更にリオンは腕のウエポンライトを点灯し、一真の花火に誘導されたコロピアを自分の方に引き付け星剣コルレオニスで迎え撃つ。
 獅子の咆哮にも似た音を星の如き煌めきはこの薄曇りの密林では目立つことこの上ないが、今回はむしろ好都合と言えるだろう。
 まんまと釣られたコロピアの喉を深く切り裂く。
 最後の足掻きと増援を呼ぶ断末魔を挙げた嘴に、一真の巨大な籠手に包まれた拳がねじ込まれた。
『……煩い、よ』
 拳を口に突っ込むと言う暴挙だったが、月夜は一つ呟くだけで一真の中から息絶えたコロピアが地面に落ちるのを見送った。 
「あの断末魔を塞ぐのは手間が掛かるようだな」
『でも、分断は成功してる」
 月夜の言う通り、一真がもう一つの花火を設置した頃にはコロピアの群れは三つに分かれていた。
 体が小さい事もあって素早く小回りの利くコロピアだが、それ以外の能力は低く互いに連携すると言う事もない。無闇に音や光に釣られては叩き落とされる様は誘蛾灯に焼かれる虫のようだ。
「近くの敵は蹴散らしとくから、そっちの飛んでるやつよろしくなー」
 リオンは剣の射程範囲外に逃れたコロピアを仲間に任せる。
 それを討ち取ったのはソーニャ自慢のカノン砲だ。
「まずは妨害電波と幻影の源を叩かねばならん」
 いかに能力者と言っても本来の小柄なソーニャであれば扱い辛い長大なカノン砲も、共鳴した鋼鉄の巨躯ならば危なげなく扱える。
「このまま敵ジャミング装置まで進軍する! つくつく法師よ、そちらは任せるぞ!」
「御屋形様に妙なあだ名を付けないでください!」
 ソーニャに突っ込みを入れたのは『つくつく法師』と呼ばれた一真本人ではなく、彼を『御屋形様』と呼び敬う弥生だった。
 金烏玉兎集から呼び出した十二の指揮が身を自在に操り戦う一真の傍らで敵の攻撃から守り、賢君サイン・ハンの名を持つ弓で仲間を援護する。
 砲撃と弓矢が飛び交う射線から逃れたコロピアの頭が突然吹き飛んだ。
「ナイスショット!」
 樹上から聖の賞賛が響く。
「でもオレの分も残しといてくれ、よっ!」
 足場としてはけして広くない木の枝で器用に身を躱し、時に剣で捌いて斬り結ぶ。
 最も突出している分じわじわと消耗しているが、敵が四方八方に振り回される形になっているため攻撃もある程度分散されている。
「……」
 焦一郎は頭を吹き飛ばしたコロピアから断末魔が起きない事を確認すると、視点を動かして樹木が重なり隠された密林の奥を見た。
 プロジェクター型RGWの破壊に向かった仲間達は今どうしているだろうか。
「皆様、ご武運を。無理はなさらずに」
 視点を戻した焦一郎は新たに近付く影に気付いた。
「御屋形様、あちらを!」
 弥生も同じものに気付いて声をあげる。
 コロピアより大きい影は断末魔に呼び寄せられたヴァルキュリア達だった。
 ヴァルキュリアの方も一真と弥生に気付いたらしく手にした槍を掲げ持つ。虫の羽音のような音が鳴り槍が光に包まれる。
「そのような魔の槍で、私を突破できると思わないで下さい!」
 弥生は一真の前に躍り出ると光の槍を弓で薙ぎ払った。
 激しい衝撃を残し光の槍が四散する。
「御屋形様には……一本たりとも届かせやしません!」
 最初の一撃を防がれたヴァルキュリアは改めて眼下にいる己の敵を見下ろす。
 ジャミング装置の効果によって動きが鈍っていたが、思考能力を残している頭が一人だけ他と異なる動きをしている者―――タオを発見した。
 あれを放っておいてはいけないと言う直感のままに、ヴァルキュリア達が攻撃を仕掛ける。
「そこまでです!」
 弥生のフラッシュバンが炸裂。動きを止めたヴァルキュリア達に向かって足場になっている枝から飛び出す。
 ジャングルランナーから伸びるマーカーは敵の背後にある樹木に設置されていた。
「御屋形様、お頼み申します!」
 マーカーに引っ張られる勢いを利用した体当たり、いや抑え込みを受けたヴァルキュリアとコロピアを、一真の幻影蝶が包み込む。
「……ごめんな。俺達は、お前を殺す」
『ラグナロクは必ず倒す。私達が』
 狂気を浮かべながらもどこかあどけなさが残る女の顔をしたヴァルキュリアに、攫われ従魔にされた人々を思う。せめて、せめてと、決意を持って印を結ぶ。 
「百鬼を退け凶災を祓う! 急如律令!!」
 槍と化した雷がヴァルキュリアを貫いた。

●守られているもの
 一方、コロピアとヴァルキュリアを相手取った樹上での戦闘を避け、央は目的を同じくする数名と共にプロジェクター型RGWの捜索を行っていた。
「敵の増援が増えて来たな……」
『央の予測が当たっているならこの辺りにプロジェクターがあるのでしょう?』
 マイヤは央がジャミング効果範囲の中心にプロジェクターがあると仮定して捜査範囲を絞り込んでいるのを知っていた。実際に目にしたタオが計算した距離のデータもあり、かなり正確な結果が出たはずだ。
『待って央、あのヴァルキュリア……』
 央は草木の影から周囲を飛び回るヴァルキュリアを確認する。
 増援のヴァルキュリアは槍を持ち姿も人間に近かったが、そのヴァルキュリアは盾を持ち、翼を持つ乙女と言うよりは異形の鳥女と言っていい姿をしていた。
「どうやら予測は当たっていたらしい」
 双眼鏡を使って捜索をしていた飛翔がハンドサインを送っていた。
『目標発見』
 飛翔が続いて送って来たハンドサインに従って頭上を覆うような枝を目で辿って行けば、数メートル先で枝が途切れているのが分かった。
 中央にはブリーフィングで見た映像通り、奇妙な形状をした台座に鎮座する巨大な球体と台座から伸びるクリスタル。傍らには異形の巨人ヘイムダルがいた。
『ジャミング装置はプロジェクターを隠蔽するためだそうですが、横から丸見えなのは馬鹿なのでしょうか』
 辛辣なルビナスに、飛翔は枝に激突しないようマーカーの位置調整を行いながら言った。
「空挺で空から発見されるのを避けたかったんだろう。密林が天然要害だったんだろうな」
 ましてこの一帯は『聖域』と呼ばれ外部の人間が侵入する事の出来なかった地域だ。
 広大な密林の各所に散らばった従魔の事も考えれば、地上からの発見はあまり危険視されていなかったのかも知れない。
「それが命取になったな」
 フリーガーファウストG3から放たれたライヴスのロケット弾が着弾し、周囲の土塊を巻き上げもうもうと土煙が巻き上がる。
『やはり装置を庇っていますね』
 爆煙の間から装置の前に立ちはだかったヘイムダルの巨体が見えた。
「装置を狙えば当たりに来てくれるとはいえ、時間をかけるわけにもいかないな……」
 飛翔の狙いは巻き上がる爆撃によって発生する煙幕だった。
 しかし、装置に接近する飛翔の体が横から何かに吹き飛ばされる。周囲を巡回していたヴァルキュリアが爆音に気付いて装置を守りに来たのだ。
 飛翔を蹴り飛ばしたヴァルキュリアが空に舞い上がりけたたましい声を上げる。怪鳥と化した外見同様その口からは言葉すら失われていた。
 鋭い蹴爪を向けて急降下してくるヴァルキュリアに白く輝く光が突き刺さる。央の周囲に浮遊する英雄経巻の金属片だ。
 鬱陶しげに身を捩り再び空に舞い上がったヴァルキュリアの後ろから、ヘイムダルの拳が央に向かって振り下ろされる。
 二対一の状態にも、央はむしろ好機と影で模った花弁を操る。
「かかったな……お前達雑兵如きに俺が隙を見せるとでも思ったか?」
 ヘイムダルは影の花弁に惑わされ央を見失った事で動きを止めたが、ヴァルキュリアは多少頭が働く分姿が見えなくなったなら隠れたはずだと樹木の間に飛び込もうとする。
 しかし、それは別方向からの銃弾に遮られた。
 銃弾は後方に控える詩のものだった。
「狙撃手はこどくだね」
『通信機が使えないってのが余計にね』
 敵から姿を隠しつつ味方の援護ができる絶妙な位置で、詩は今回の任務でおろしたてのAMRヴュールトーレンTRの引き金を引く―――クリティカルヒット。
「ジャマーのわりには問題ないね」
『こちらのジャミング装置も効いているようだ』
 ノイズキャンセラーを持つ詩には敵のジャミング装置の効果もさほど深刻には感じられないらしく、タオが操作するジャミング装置で回避能力が落ちた敵はいい的だった。
『事前情報ではジャミング装置の周囲を巡回していると聞いていたけど』
「やっぱり本命はあっちみたいね」
 ヴァルキュリアは空中でもがきながらも必死にプロジェクターを守るために飛び回る。
「今回は上へも移動できるんでね」
 現れたヴァルキュリアにも飛翔は慌てずジャングルランナーのマーカーを射出。
 自由落下してくる物体に対してはタイミングを合わせ辛いやり方だが、自分の意志でその場に留まっているヴァルキュリアには有効だ。
 マーカーに引き寄せられる速度を加えたブレイブザンバーの一撃でヴァルキュリアを切り裂く。
 ヴァルキュリアの甲高い断末魔が上がると同時に、離れた場所から一際激しい砲撃と何かが地面に落ちる音が聞こえて来た。
 それはジャミング装置を破壊したソーニャの砲撃と、へし折れた上部が地面に落ちる音だった。 
「悲しきかな盾となしり者どもよ。貴様等の動きが隠すべきものを露わにしていることに気付かぬとは」
 ジャミング装置を目指して進軍していたソーニャは、遭遇した盾持ちのヴァルキュリアが残した羽を見下ろす。
「タオ、そっちよろしく!」
「はいはい。私も守られてばかりと言う訳にはいきませんからね」
 周囲ではまだ戦闘が続いている。
 リオンがタオのカバーリングに入れば、守られたタオも無数の武器を呼び出してリオンの射程外にいる敵を攻撃している。
 見ればコロピア全滅し、槍を持ったヴァルキュリアが樹上を飛び回る聖やリオンと打ち合い、また弥生と一真のコンビと焦一郎の死角から放たれる銃弾に光の槍で対抗している。
「プロジェクターの破壊に向かった同志のためでもある。ぐうの音も出る間もなく滅ぼしてくれる!」
 ソーニャは宣言と同時に砲撃を開始した。
「……盛り上がってるなあ」
 姫野は身を隠しながら、遠くから聞こえる戦闘音と近くで繰り広げられているヘイムダル、盾持ちヴァルキュリアと仲間の戦闘を眺めて呟く。姫乃は自慢の速度を封印し潜伏していた。
 プロジェクターを守る敵が他の味方に食いつくのを今か今かと辛抱強く待っていたのだ。
「追い詰めるぞラグナロク」
『はいデスニャ』
 姫乃と朱璃は短く言葉を交わし、プロジェクターに向かって飛び出す。
 ヘイムダルがそれに気付く。
 動きも思考も愚鈍としか言いようのないヘイムダルだったが『装置を守る』と言う一点がその体を動かす。
『花道だろうが獣道だろうが、あたしは早ければどうでもいいデスしニャ』
「ああ、本命になろうが盛大な囮になろうがプロジェクターを壊せば勝ちだ」
 にやっと笑った姫乃はヘイムダルの腕を躱し、二本の短剣を投擲する。
 小さな刃はヘイムダルの巨体に対していかにも頼りない。しかし、ハングドマンと名付けられた短剣の主目的は張られた鋼線による拘束である。
 しかしその程度の拘束は意味がないとばかりにヘイムダルが振りほどき、体に見合った大きな足で走り出す。
 背中を削ったのはプロジェクターを狙った詩の攻撃だ。
「……もしかしてこっちに気付かれた?」
『位置はともかく、離れた場所からの攻撃がある事は分かったようだね』
 詩は射線を遮るように立ちはだかったヘイムダルに眉を顰めると、仕方ないと場所を移動する。
「まあ、動かない物が標的だもんね」
 全てとはいかずともジャミング装置が破壊されたからだろうか、詩は益々冴える自分の感覚に攻撃が失敗する等微塵も考えなかった。
「おっと、今度は俺が標的か?」
 詩が移動した事で一旦遠距離からの攻撃が止んだと分かったヘイムダルが姫乃を狙って来たが、ここからが本領発揮とばかりに躱される。
「当たらなければ、どうってことはない! ってな!」
『あたしは一撃が重くねーデスしね。盾をこっちに向かせてれば充分以上の働きだと思うデスニャよ』
 一度、二度の打撃を受けても決定打は当てさせない。
 そんなギリギリにも見える行動を取った理由は一つ。
『体格と遠心力を活かした攻撃……ね』
 体が風切っているのを感じながら、マイヤはヘイムダルを見下ろす。
「ならば回転の軸、頭上に隙があるのは道理」
 自分の頭に見慣れないレーザー光が当たっている事に気付いたヘイムダルが腕を振り回すが、飛び上がった央には当たらず空を切る。
「回転を利用し攻撃を繋げていくのは悪くない手法だが」
『……大事なRGWの護衛役にしてはお粗末だったわね」
 頭が砕かれる衝撃によろけたヘイムダルの『目』に、中央装置に辿り着いた飛翔が映った。
 守る者のいないプロジェクターの上に降り立った飛翔は周囲のクリスタルに躊躇いなく剣を振り下ろした。
 ヘイムダルが持つ物に似たその中にうっすらと浮かぶのは、半ばミイラ化した亡骸だった。
「ォオオオオオオ!」
 どれだけダメージを受けても声の一つもあげなかったヘイムダルが初めて咆哮をあげる。
 振り上げた拳が届く前に、飛翔はクリスタルを全て破壊した。
「こいつはおまけだ」
 フリーガーファウストG3の攻撃がとどめとなり、プロジェクターの球体が砕け散る。
 続いて飛来した銃弾が、ヘイムダルにもとどめを刺した。
「おいしいところは持っていかれたね」
『でもこれで装置は壊れたよ』
 ヘイムダルにとどめを刺した詩と月がそんなやりとりをしていると、不意に薄曇りの空に変化が起きた。

●隠されていたもの
『央……空が……』
「ああ。これが隠されていたものらしい」
 空は今や不気味な色を晒し、周囲の樹木は正常な緑を失い『聖域』から『魔境』へと変貌して行く。
『ヒジリー……あれ……』
「なんだありゃ……」
 聖はLe..と共に遠方に現れた光景に目を見張った。
「御屋形様、あれは樹……でしょうか」
『アレハ”樹”トイッテイイノカ』
 弥生とスクナは茫然とそれを見上げる。
 それまで戦っていた従魔達が一斉に飛び去ったかと思うと、遠方に巨大な樹が現れたのだ。
「なんと巨大な……」
 ソーニャが呟く。
 結晶体で出来た巨木、と言えばいいのだろうか。暗い空に白く浮かぶ幹、枝葉のように広がったクリスタルのような煌き。暗い空の下で輝くその姿は美しいとさえ感じられた。
「敵は撤退しました。他のメンバーと合流しましょう」
 異様な光景に動きを止めた仲間達に焦一郎が声を掛け次の行動を促した。
「リーツェンさん、装置の残骸を回収したいのですが構いませんか?」
「ええ、それは私からも是非お願いしたいですね。構造が気になります」
 異様な光景にも冷静な焦一郎と胡散臭い笑みのタオに促されるように、一同は行動を開始する。
「みんなお疲れ」
 そう言って仲間を迎えた姫乃をはじめ、プロジェクター型RGWの破壊を行ったメンバーの顔はどこか硬い。
 プロジェクター型RGWの破片は纏められていたが、台座の方は植物の根のような物が地中に伸びており人力で引き抜くのは難しそうだった。
 台座の傍らには突き立っていたクリスタルの破片が転がっている。
 中に見える亡骸はおそらくプロジェクター型RGWの原動力として使われていたのだろう。
「嫌な予感は当たって欲しくなかったんだけどなぁ……」
 うっすら見える遺体を仁菜とリオンは頭を垂れ、一真と月夜はクリスタルを前に目を伏せた。
「ラグナロク……どうなんだろうね」
 任務は成功したと言うのに暗い雰囲気になる面々に、詩は月に問い掛ける。
『……気にしなくていいよ思うよ。邪魔になったら依頼が出るさ』
 月の言葉には字面以外の意味が込められていたが、詩は頷いた。
「そだね、そのとき考えよ」
 腰かけていた木の根から立ち上がり、プロジェクター型RGWやクリスタルの残骸の回収作業に加わる。
 飛翔もその作業に協力していたがふと手を止めてここからでも目立つ結晶体の樹木を見上げた。
「あの樹が何なのか分からないが、ラグナロクの本拠地へ一歩近付いたと思っていいよな」
『ええ、次にくるときは決戦ですね』
 ルビナスのきっぱりした答えを聞き、飛翔は間近に迫る決戦の時を思い拳を握った。

 後日。回収されたプロジェクター型RGWとジャミング装置の残骸はギアナ・インカ支部の研究開発部によって解析が進められ、新たなRGWの情報と対策について研究が進められる事になるだろう。
 この解析に残骸が回収された任務でリンカー側が用いた即席のジャミング装置を作ったタオが、並々ならぬ興味を持って参加していると言う。
 また彼がジャミング装置を作る際参考にした資料の設計理念に類似点が見られる事が、本人からの報告で判明している。
 AGWの技術が盗用されているのは間違いないが、何時何処からどのように技術盗用や流失が起こったのか今後も精査の必要があるだろう。
 プロジェクター破壊後に明らかになった密林の変化と、何よりも初めて目撃された結晶体の樹木については別のリンカー達からも報告が上がっており、何らかの『核』となっているものではないかと推測されたが、すぐにトールと接触したリンカー達から確定情報がもたらされる。
 結晶体の樹木は『アウタナ』―――それはトール自身の口から告げられた。
 ラグナロクの最終目的はこのアウタナを育てる事だと言う。
 アウタナが成長し花開く時、広がりつつある巨大なドロップゾーンは完成する。
 ついに判明したラグナロクの最終目的と、その要でありドロップゾーンの核であるアウタナの存在の判明。
 バルドルが提唱するラグナロクにとっての救済―――この地上に生きる人間たちにとっての滅亡を賭けた最終決戦への幕が上がる。

結果

シナリオ成功度 成功

MVP一覧

重体一覧

参加者

  • Run&斬
    東海林聖aa0203
    人間|19才|男性|攻撃
  • The Hunger
    Le..aa0203hero001
    英雄|23才|女性|ドレ
  • 単眼の狙撃手
    灰堂 焦一郎aa0212
    機械|27才|男性|命中
  • 不射の射
    ストレイドaa0212hero001
    英雄|32才|?|ジャ
  • 『星』を追う者
    月影 飛翔aa0224
    人間|20才|男性|攻撃
  • 『星』を追う者
    ルビナス フローリアaa0224hero001
    英雄|18才|女性|ドレ
  • マイペース
    廿枝 詩aa0299
    人間|14才|女性|攻撃
  • 呼ばれること無き名を抱え
    aa0299hero001
    英雄|19才|男性|ジャ
  • 朝日の少女
    彩咲 姫乃aa0941
    人間|12才|女性|回避
  • 疾風迅雷
    朱璃aa0941hero002
    英雄|11才|?|シャド
  • 素戔嗚尊
    迫間 央aa1445
    人間|25才|男性|回避
  • 奇稲田姫
    マイヤ 迫間 サーアaa1445hero001
    英雄|26才|女性|シャド
  • その背に【暁】を刻みて
    藤咲 仁菜aa3237
    獣人|14才|女性|生命
  • 守護する“盾”
    リオン クロフォードaa3237hero001
    英雄|14才|男性|バト
  • 御屋形様
    沖 一真aa3591
    人間|17才|男性|命中
  • 凪に映る光
    月夜aa3591hero001
    英雄|17才|女性|ソフィ
  • 護りの巫女
    三木 弥生aa4687
    人間|16才|女性|生命
  • 愚神の監視者
    両面宿儺 スクナ/クシナaa4687hero002
    英雄|36才|?|ジャ
  • 我らが守るべき誓い
    ソーニャ・デグチャレフaa4829
    獣人|13才|女性|攻撃
  • 我らが守るべき誓い
    ラストシルバーバタリオンaa4829hero002
    英雄|27才|?|ブレ
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