本部

【甘想2】連動シナリオ

【甘想2】彼の素行調査・急募

一 一

形態
ショート
難易度
やや易しい
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
能力者
10人 / 4~10人
英雄
9人 / 0~10人
報酬
寸志
相談期間
5日
完成日
2017/02/17 20:57

掲示板

オープニング

●もうすぐバレンタイン
「……どんなものがよいのでしょうか?」
『う~ん、まだ信一との付き合いも浅いし、私もよくわかんないなぁ』
 2月に入ってすぐの頃。
 仕事が休みの日に外出していた静香は、デパートの一角で無表情のまま小首を傾げていた。共鳴状態で同じ物を見ている英雄のレティも、助言を出したくても出せない様子で、悩むだけの時間が過ぎていく。
 彼女たちが立ち止まって睨みつけているのは、バレンタインの特設コーナー。色とりどりの包装でチョコレートが並べられており、どれも可愛らしくておいしそう。
 去年までは自分たちへのご褒美チョコとか、同僚や上司へのお愛想チョコくらいしか購入したことがなかった静香とレティだが、今年は違う。
 とても大切で、特別なチョコレートを渡す相手がいるのだ。
 まだ記憶に新しいクリスマス。初デートに誘われたその日に初告白を受け、人生初の恋人が出来た。
 それが佐藤 信一。見た目は少々地味で奥手だが、誠実で仕事熱心な職場の同期だった、やや年上の男性。
 付き合いだして1ヶ月ほどしか経っておらず、まだお互いにぎこちないところはあるものの、静香は信一の隣を心地よく感じるくらいには好意を寄せていた。
 そんな想いを形にするいい機会として、バレンタインで感謝と好意を改めて示そうと、静香は悩みに悩んでチョコを選定している。
 そんな静香の変化を、レティは好ましく感じていた。表情には出せないが感情豊かな静香が、ここ最近はとても楽しそうに毎日を過ごしているためだ。それ以前の静香が他人を拒絶し、レティ以外との人間関係を諦めていたから、余計に。
 容姿が優れていながら感情を表に出せず、どうしても冷たい印象を抱かれてしまう静香は、同性からあまり好かれなかった。実際、学生時代も友人が出来ず、今も女性の同僚との折り合いは悪い。
 だがようやく、自分以外に静香を理解してくれる人が現れたのだと、レティは安心を覚えつつ信一に感謝していた。家族のような存在であるレティでは、ここまで静香を変えることは出来なかったのだから。
 しっかり者の姉のようでいて、手のかかる妹のようでもある静香の幸せを、レティは誰よりも願っている。だから、悩みすぎて頭の中がこんがらがっている静香に苦笑を覚えつつ、自分が出来る最大限のアドバイスをしていった。

「…………佐藤さんは、喜んでくれるでしょうか?」
『大丈夫だって。っていうか、文句言ったら私がぶっ飛ばしてやるんだから!』
 何度目かわからない静香の不安そうな言葉に、レティも同じく何度目かわからない励ましの言葉をかけている。
 あれから何とか信一へのチョコレートを購入できた静香たちは、その足で職場用の義理チョコを探していた。こちらは例年通り安すぎず高すぎず、されど渡す相手の役職や年齢を考慮して多少値段を上下させつつ、適当に選んでいく。
『ん? あれって……』
 その途中、ふとレティが見知った背中を見て声を上げた。
「佐藤さん?」
 レティの声で静香も振り向くと、見間違えようのない恋人の姿があった。
「…………ぇ、っ?」
 ――見知らぬ女性と2人で並び、とても親密な距離で歩く姿が。

●こ・ろ・す(はあと)
「そういうわけなのよ!!」
 ……えっと、どういうわけでしょう?
 H.O.P.E.東京海上支部で依頼を探していたエージェントたちは、大層ご立腹なレティに捕まっていた。ただし、この日も静香と共鳴した状態で主導権が入れ替わっているだけなので、静香の顔でキレていることになる。
 それがまた異様な威圧感となっていて、正直怖い。
「信一の奴、静香がいながら他の女といちゃついてたのよあり得ないでしょ!? ……あ~、今思い出しても腹が立つ!!」
 何でも、能力者でH.O.P.E.職員の静香には、一般人で同僚の信一という恋人がいるのだが、偶然デパートで他の女性と連れ立っているところを目撃してしまったらしい。
 当時を思い出して怒りが再燃したのか、レティは自販機で購入した飲みかけの缶ジュースを握り潰した。飲み口から吹き出すことはなかったが、ひしゃげた缶の隙間からトマトジュースが漏れ出ており、ブルブルと震える拳を赤く濡らしている。
 だから怖いって。
「あの日からずっと静香はショックを受けて、日常生活もままならないのよ!? 今も中でずーっと膝を抱えてうずくまったままだし、何度慰めてもすすり泣いてばっかりだし、静香の代わりにオペレーター業務をやってストレスたまるしっ!!」
 最後の理由だけやたらと語気が強くなったレティは、歯ぎしりしながら悲痛な叫び声を上げる缶へさらに力を込めていく。
 慣れない仕事をして、相当鬱憤がたまっているのだろう。
「あんの性格ブス共、今度静香を侮辱したら頭潰してやる!!」
 違った、人間関係の方だった。
「それもこれも、全部アイツの浮気が原因よ!! 静香とはまともに手も握ったことないくせに、脳天気そうな年増と腕組んでヘラヘラ鼻の下のばしてたのよ、おかしくない!?」
 どんどん青筋が増えていくレティ。
 もはや限界だった。
 レティの堪忍袋とか、静香の精神力とか、メリメリと音を立てる缶とか、いろいろ。
「いっそのこと、信一の『(ピー)』を潰して静香をもてあそんだことを一生後悔させてやろうかしら……?」
 そしてめちゃくちゃ物騒なことを言い出したレティを、男性陣を中心に必死に止めた。
 事態は思った以上に深刻かもしれない。

解説

●目標
 静香の不安解消(監視)
 信一の浮気調査(護衛)

●登場
 碓氷 静香(うすい しずか)…20歳。H.O.P.E.東京海上支部にて、オペレーター業務に携わる女性職員兼能力者。高身長でモデル体型の美人だが、生まれつきの無表情が原因で実はかなりのコミュ障。クリスマスデートがきっかけで信一と交際。

 レティ…外見年齢16歳。静香と誓約した女性ドレッドノート。主に対人関係に臆病な静香を励ますため、日常的に共鳴している。ここ数日は静香に変わってオペレーター業務をしていたが、そろそろ我慢の限界。

 佐藤 信一(さとう しんいち)…24歳。H.O.P.E.東京海上支部にて、オペレーター業務に携わる男性職員兼静香の恋人。外見は地味だが、社交性や事務能力がずば抜けており、社内評価も高い。別の女性との浮気容疑が浮上。

●状況
 数日前、静香とレティが信一に渡すバレンタイン用のチョコを探していたところ、見知らぬ女性と仲睦まじく歩く信一を発見。静香はこれに大きなショックを受け、鬱状態に。その間レティが静香の仕事を代行するが、実務面と感情面ですぐに限界を迎えた。

 静香とレティが抱く信一への印象は以下の通り。
・真面目で優しい(静香)/自然に手も繋げないヘタレ(レティ)
・交友関係が広い/男女問わない天然の人タラシ
・高度な事務処理能力/同じ仕事をしてわかったが、もはや変態の領域
・自分以上に親しい女性がいる/浮気相手は信一よりも年上で快活そうな印象
・死にたい……/……殺す

 放っておくと静香はどんどん落ち込み、レティはどんどんヒートアップしていく。
 ある意味、2名の職員の命が風前の灯火。
 バレンタインデーまで、あと4日。

リプレイ

●2月10日 会議
 その後、エージェントたちは静香たちについて相談した。
「信一が浮気? あの人畜無害男に限ってそれはねえな。どうせ姉とか妹だろ?」
 以前の静香と信一のデートに同行した佐藤 鷹輔(aa4173)は、浮気をあっさり否定。レティを宥めるため共鳴した語り屋(aa4173hero001)は沈黙している。
「私もそう思う。何とか誤解を解きたいよ」
 同じく面識のある五十嵐 七海(aa3694)も信一の不貞を否定するが、それ以上に気がかりなのはレティの暴走の方。
「でも、あの様子じゃ冷静に話を聞いてくれそうもないし……どうしよう、ジェフ?」
 水を向けられたジェフ 立川(aa3694hero001)はしばらく思案し、微笑を浮かべる。
「頭に血が昇ると、何を言っても聞こえないものだぞ。先ず同調し、気持ちを和ませようか」
 ジェフの意見に耳を傾け、七海は何度も頷く。
「さて、協力すると決めたは良いが、どうしたもんか」
「今の所、全てレティさんの主観によるものですし、黒とするには証拠が足りませんわね」
 2人の関係修復に方針が定まるも、赤城 龍哉(aa0090)とヴァルトラウテ(aa0090hero001)は情報不足を挙げて考え込む。
「なんか早とちりをしてるんじゃ無いのかな?」
「……俺達が介入した事で、余計に拗れなければ良いんだがな」
 伊邪那美(aa0127hero001)も誤解だとする一方、御神 恭也(aa0127)は自分たちの行動で状況の悪化を招く危惧を口にした。
「確かに、ないとは言い切れませんね。お話を聞く限りでは、自分も勘違いのような気がするのですが、とにかく何とかしなければなりません。そのためにはこの身を犠牲にしてでも……」
 続けて藤原 直流(aa4718)が意気込む。『犠牲』うんぬんが冗談に聞こえないほど、先ほどのレティの迫力は凄まじかった。
「お二人とも、思うように一緒になれない日々が続いているようですね……」
「シンイチさんとシズカさんの仲直り、それと英雄のレティさんの誤解を解けばいいんだね? よーし、あたし達も頑張ろう!」
 そもそもの原因が2人のすれ違いだと考える月鏡 由利菜(aa0873)の台詞に、ウィリディス(aa0873hero002)は拳を掲げて意欲を見せた。
「僕たちは信一さんと早めに接触しようと思います」
「それからは、信一様の護衛に回りますね」
 具体的な行動へ話が移ると、黒金 蛍丸(aa2951)と詩乃(aa2951hero001)はそう告げる。静香やレティの目を通さず、自分の目で見極めるのが大事と考えたからだ。
「俺たちは信一の情報収集に回るか、クロセ」
「後は、仲直りのサポートもしてあげよう」
 藍那 明斗(aa4534)とクロセル(aa4534hero001)は補助に回ると決めた。
「うぅ、弟者よマジでDQNみたいな真似するのか……」
「そうだぞ、兄者の大嫌いなDQNだ、頑張れよ」
 また、話の流れで『信一に絡んで本音を引き出しレティに聞かせる』という案は、阪須賀 槇(aa4862)と阪須賀 誄(aa4862hero001)の担当に。槇は己が忌避する人種を演じる抵抗感が強いが、もう逃げ場はない。
「ともかく、信一の方は俺たちに任せとけ。どうせ何かの間違いだ。そっちは静香を頼む。信一から得た情報は逐次メールすっから、ちゃんと見ろよ? それとジェフ、今回は別行動だからな。七海のフォローは任せたぜ」
「わかってる。危なっかしいからな」
 最後に鷹輔が締めくくり、ジェフが笑みを返して相談は終了。名指しで『危なっかしい』と言われた七海はやや不満そう。
「恋の病はいかんともし難いかー。わたしよくわかんないけど」
「いずれ京子も、焦がれるような想いを抱えることがありますよ」
「へぇ、それはアリッサの経験談? 詳しく聞きたいなー」
「そのうち機会があれば。今は彼女たちの不安を取り除きませんとね」
 解散直後、恋愛沙汰に興味が薄い志賀谷 京子(aa0150)がこぼすと、アリッサ ラウティオラ(aa0150hero001)から気になる発言が出たが、さらりと躱された。

●2月11日 葛藤
 静香班のエージェントたちは、まず体調不良を理由に静香を数日休ませた。
「…………はぁ」
「どうぞ。落ち着きますよ」
 お見舞いという名目で静香の家へ訪れると、静香のため息が重い。少しでも気分を和らげようと、直流がお茶を用意し静香にも差し出す。
「もうずっとあんな調子なんだ。見てられないよ」
「確かに、こんな静香さんを見てるのは、辛かったね……」
 静香の姿に表情をゆがめたレティに、七海も心から頷く。
「それもこれも、全部信一のせいだ!」
「そう思うよ! その通りだよ!」
「どうせ八方美人で色んな女に手を出す最低野郎なんだ!」
「うんうん、鷹輔もなんだよーっ!(鷹輔ごめん……ごめ……)」
 ジェフの助言もありレティの意見を全肯定する七海だが、さすがに良心が痛む。しかし今回は『恋人役の鷹輔と喧嘩中』という設定のため、擁護は出来ない。
「アイツ、今度会ったら本当に――」
「それはダメだよ」
 ついには殺気をにじませたレティだが、これには七海も頷けない。
「好きな人と親友の争いは、静香さんが今より辛くなると思うんだ。……少し、落ち着いて欲しいよ」
「『信一さんが浮気をしているのを本当は信じたくない。だけれど確かめるのが怖い』……そういう気持ちがあるのではありませんか? 誤解だった場合、信一さんに危害を加えてしまうとお互いただでは済みません。冷静になりましょう。どうしてもと言うのなら、自分がサンドバッグにでもなりますから!」
 七海に続き直流からも説得が行われ、レティは怯む。サンドバッグを強調した直流の台詞もあり、場に微妙な空気が流れた。
「――そうだ、気分転換に運動しない?」
「いいですね」
「元々運動は得意だし、あたしもユリナも先生にビシバシ鍛えられてるから、付き合うよ!」
 そんな空気を打破する七海の提案に由利菜とウィリディスが食いつき、静香と運動することになった。

 同日、信一班も行動を開始。
「そんじゃ、被疑者の調査に行くとするか。見た目の若い母親とか、姉あたりの可能性はありそうだな」
 信一を被疑者と称した龍哉とヴァルトラウテは情報収集へ。軽く打ち合わせた後、2人は別々に動き出す。
「男の子って好きな人が居るのに、他の女の子と逢瀬(おうせ)を重ねる物なの?」
「まあ、人に因(よ)ってする者もいるだろうが、今回は違う気がするな」
 伊邪那美と恭也は、信一の身辺調査及び警護として信一をしばらく尾行する。
「お昼のてれびだと、関係が拗(こじ)れて刺傷事件に発展していったよ?」
「……お前の情操教育について一考する必要性が出たが、オチとしては母親か姉といった所だろう」
 新たな問題で恭也は眉間を揉みほぐしつつ、伊邪那美へ龍哉と同じ予想を述べた。
「ありがちな線だと、家族とか?」
「本人としては女性の親友のつもり……なんてこともありそうです」
 京子とアリッサも同じ予想で、別の角度から信一を調査。直接信一と接するとさらに勘違いを産むと考え、周囲からアプローチをかける。
「信一さんって、最近静香さんといい関係なんでしょ? やっぱり惚気けてたりするわけ?」
 職員との仕事の雑談から京子はそれとなく静香と信一の関係を聞くと、意外な返事が。
「え? あの2人、付き合ってたんですか!?」
 他にも男女問わず多くの職員へ聞くが、ほぼ同じ反応。
「どういうこと?」
「どうやら、交際を隠しているようですね」
 社内恋愛なら噂や様子の変化があると予想したが、京子とアリッサの聞き込みは外れに終わった。
「すみません、お仕事中に」
「ご迷惑にならなかったでしょうか?」
「いえ、大丈夫ですよ」
 京子の調査中、蛍丸と詩乃は信一を呼び出した。初対面のため挨拶を交わし、まずは何気ない世間話をする。
「もうすぐバレンタインですよね? 僕は彼女と初めて過ごすので、ちょっと緊張していて。でも、それ以上に楽しみでもあるんです。信一さんは大人ですし、アドバイスを聞きたくて」
「いや、むしろ僕が聞きたいですよ!」
 蛍丸が話題をバレンタインへと移すと、信一は逆に詰め寄った。恋人の静香について語り、恋人との接し方などの悩みを打ち明け、逆に助言を求められた。
「最近、静香さん以外の女性と親しく歩いたことは?」
 立場が逆転した相談話の後、蛍丸は本題を切り出す。
「数日前に姉と買い物をしましたが、それが何か?」
 蛍丸の凛とした雰囲気の変化に気づきつつ、信一はすぐに返答。あっさりと身元が判明したが、蛍丸は謝罪を重ねて質問の意図を話す。その現場を静香が目撃しとても悩んでいること、レティが激怒していることも。
「誰にでも優しいというのは、それだけ誰かの特別になるということに責任を持つべきです。そうでないと、最も大切な人を傷つけます」
 最後に、蛍丸は強く動揺する信一の目を見据え、忠告した。
 平等な優しさは美徳だが、時に人を傷つける刃にもなる。
 関係が親密で深いほど、傷もまた深くなる。
 だから、必要なのだ。
『特別』を守る責任と、『その他』を切り捨てるだけの覚悟が。
「……っ!」
 信一が我に返ると、蛍丸と詩乃はいなかった。そして、信一はスマホを取り出し静香の連絡先を呼び出すが、結局、そのままスマホをしまった。

●2月12日 錯綜
 静香班はちょっと大変なことになっていた。
「はぁ、はぁ……」
「き、きつい……」
「た、体力あるんだね……。凄いな、本当……」
 七海の提案で静香行きつけのジムで運動を始めた。最初は由利菜も、ウィリディスも、ジェフと共鳴した七海も、楽しみつつ静香のペースに合わせていた。が、もう何時間もぶっ通しで行われ、全員ダウン。直流のみ、タオルやスポーツドリンクの用意など補助に回り無事だった。
「……ふっ!」
 レティと共鳴した静香だけは、逆立ちで両足と左手にダンベルを持ったまま、右手一本の腕立てを続ける。
「す、すこし、やすみませんか?」
 このままでは体も壊しかねないと、由利菜が休憩を提案してようやく、静香は休みを取った。
「静香、無理しすぎ。いつもより負荷は軽いけど、ちゃんと休まないと」
「……はい」
 共鳴を解いたレティの言葉に誰もが戦慄するが、静香の声音はまだ暗い。
「そんなに不安になるほど、信一さんが好きなんだね」
 それを見た七海が、静香の隣に座る。
「友人が多くて、良い人だよね。……でも、そう言う人の方が実は不器用で、それを隠してるのが見える事があって、肝心の言葉を言えないのが伝わって来たり……。その時には私から聞くんだよ。そうすると一生懸命答えてくれて、嬉しくて。もっと判る様になろう、聞いてみようって思うの。……静香さんも伝えないかな?」
 そして七海は、静香の状況を己に重ねた素直な気持ちを告げた。
「あたしも思い込みが激しい方だから、気持ちは分かるけど、困ったら抱え込まないで周囲を頼ってよ。……チョコだって好きな人に渡したいでしょ?」
 ウィリディスも静香の正面から顔を見上げた。せめて不安を周囲と共有しよう、と。
「…………」
 しかし、静香は無表情のまま、逃げるように視線を逸らす。
「えっと、あたしはユリナと出会った時、親友になりたいと思って契約を結んだんだ! シズカさんは契約の時、どうだった?」
 ウィリディスが努めて明るく振る舞い話題を変えたが、静香は小さく首を振る。
「すみません。誓約時は記憶が曖昧で。確か、中学生くらいのはずですが……」
「あっ! 飲み物が少ないから、私買ってくるよ!」
 すると、レティが突如静香の言葉を遮り、ウィリディスを連れ出した。
「ごめん。でも、誓約のことは静香の前で言わないで」
「……え?」
「お願い」
 レティの真剣な雰囲気に、ウィリディスは理由を聞けないまま頷いた。

「地味で仕事できるヤツを頼むつったら、アンタが出た。下手にモテる奴や女子にはちょっとなー。どうせ彼女いないんだろ?」
 一方、東京海上支部では明斗が信一と話していた。バレンタインにチョコが欲しい依頼人を装う明斗の言葉に、信一は苦笑を漏らす。
「いますよ」
「いるの? どんな!?」
 目を見開いた明斗は、詳細を聞こうと距離を詰める。すでにスマホのボイスレコーダーは起動し、会話は録音済みだ。
「彼女には満足してんの?」
「もちろんです」
「他の子に興味は?」
「初恋が実ったばかりなので、ないですね」
「……その年で?」
「お恥ずかしながら……」
 それから明斗は好みの髪型や年齢など、既知も含めた恋愛事情を信一から聞く。途中で信一が同僚から呼ばれ、時間切れとなった。
「じゃ、俺はこれで」
「藍那さんもお仕事頑張ってください」
 お互い笑顔で別れ、明斗はメールと音声データを仲間に送り、外で待っていたクロセルへ親指を立てる。
「悪い、クロセ! 何故かエージェントだってバレた!」
「……何やってるの、ミントくん」
 会話の中で明斗は、名前を1度も名乗っていない。最初から明斗の素性を知り、エージェントの仕事だと把握されていたらしい。覆面調査を失敗した明斗へ、クロセルは呆れたため息をこぼした。

「……碓氷を侮辱したという人物についても調べるべきか?」
 帰宅途中で女性とデパートへ入った信一を尾行しつつ、恭也はつぶやく。尾行組は人数が増え、京子とアリッサ、蛍丸と詩乃、鷹輔の姿もある。
「今回の一件には関係無いんじゃないの?」
「レティの話から、碓氷は一部の女性から疎外されている可能性は高い。嫌がらせの延長かもしれん」
「邪推の様な気がするけど……」
 深読みだと伊邪那美は言うが、恭也も根拠がないわけではない。
「一番気になるのは、信一が碓氷について何も聞かない点だ」
「確かに、恋人が何日も仕事を休んでるのに、気にしてないのは変だね」
 ずっと尾行していた恭也と伊邪那美は、静香の欠勤で信一が連絡しないのは奇妙だと感じ、別の調査を行うことに。
「いきなりすみません。わたし、H.O.P.E.のエージェントなんです。とある女性の悩みについて、すこし相談させていただけませんか?」
 その後、信一と若い女性が離れた後、京子は登録証を示して女性と接触。微笑みを絶やさず協力を仰ぎ、近くの喫茶店へ誘導する。
 まず、京子が改めて関係性を聞くと信一の妹とのこと。それから信一について相談があると時間をもらい、京子は経緯をすべて話した。物騒な部分を割愛して説明すると、妹は非常に協力的に最近の信一の行動などを暴露し、京子とアリッサへ応援を残して去った。
「ボタンのかけ違いって怖いね」
「親密だからこその仲違い、ですか」
 信一は2人の姉と1人の妹に挟まれ、兄弟での腕組みなど頻繁にあるようだ。静香が偶然その姿を目撃し、今回の騒動に発展したのが真相だろう。京子は情報を仲間に伝えて肩を竦め、アリッサは複雑な表情を浮かべた。

「そういや結構手際の良い彼。佐藤……ああ、そうそう信一だっけか」
 ところ変わって、とある居酒屋。素行調査として、龍哉は信一と親しい男性職員と酒を交わしていた。
「最近彼女が出来たとか聞いたが、職場でも話とかするのか?」
 仲間から聞いた情報と整理させつつ、友人から見た信一の様子について探りを入れる。
「え? 彼女のこと、信一から『聞けた』んですか?」
 すると、1人から思わぬ言葉が。曰く、信一は恋人が同僚から避けられていると知り、これ以上恋人が槍玉に挙げられないよう、信用できる人以外には伝えなかったらしい。
(なるほど、志賀谷の話とも繋がるな)
 また、龍哉は信一の交友関係が広すぎて把握できないと聞かされた。

「依頼絡みで確認が必要ですの。協力頂けると助かりますわ」
 他方、ヴァルトラウテは信一が女性と一緒だったデパートの監視カメラ映像をチェック。義理の一口チョコを差し入れると、皆快く協力してくれた。
「確かに、信一さんのお姉さんのようですわね」
 該当シーンを見つけたヴァルトラウテは、京子経由でもらった姉の写メと映像の女性を見比べ、同一人物だと裏が取れた。

●2月13日 対峙
 情報をすべて共有し、浮気容疑は白と判断したエージェントたちは、静香たちの仲を取り持つための行動に移る。
「信一、ちょっと今から付き合え。絶対に来いよ。来ねえと支部で会ったときにシメるからな」
 以前の依頼で連絡先を交換していた鷹輔が、信一を電話で呼び出しカフェへ。
「俺らの事を気にしてる挙動不審なお一人様が来たら、それとなく隣の席に通してくれ」
 信一を待たせ、こっそり店員へ登録証を見せた鷹輔は隣同士のテーブルを2つ確保した後、鷹輔は隣の席に背を向ける位置に信一を座らせた。
「……ち、ちっくしょー、何処もバレンタインって浮かれやがってよー」
「(兄者、棒読みだぞもっと心を込めろ)」
「(う、うむ……)」
 すると、近くの席でニット帽を目深に被って顔を隠した槇と誄が、ガラの悪い連中の演技を始める。槇、やや大根。

「ごめんください」
 その少し前。京子とアリッサは静香の家を訪れ、2日間で集まった事実を静香とレティへ告げた。
「ちなみに、信一さんの居場所は――」
「……っ!」
「レティ!?」
 京子の話を聞き終えたレティは、静香の制止を振り切り家を飛び出した。その後を、それぞれ共鳴した由利菜と七海と直流が追いかける。

 そして現在、カフェの入り口では共鳴した蛍丸がレティの行く手を遮っていた。
「レティさん……、信一さんにもしものことがあれば、静香さんがとても悲しみます。そうなれば、レティさんもとても辛いと思います」
「……わかってる。通して」
 感情を押し殺し、されど理性が宿るレティの瞳を確認した蛍丸は、無言で場所を譲る。攻撃的な意思がなく、今のレティならば大丈夫だと判断したからだ。
「最近静香と連絡とってんの?」
「それが、仕事が忙しくて……」
 店内では鷹輔が雑談がてら信一の近況を聞いていた。少し前に新たな客が入店し、隣の席が埋まる。忙しなく少女の頭が動く様子は、鷹輔からははっきり見えた。
「おいおい。お前は浮かれてるかもしれねえけど、それじゃあ女の子は結構不安になるもんだぞ?」
「はい、すみません……」
 どこか後ろめたさを感じる信一の言葉に鷹輔が軽く叱ると、目に見えて落ち込む。
「そういやこの前のクリスマスデートの後、静香の私服見ただろ? ぶっちゃけどう思った?」
 さらに気落ちしそうな様子に、鷹輔は信一の服の好みのリサーチへ話題を変えた。ちなみにデート当日は静香も信一も職員の制服で、ある意味ペアルックだった。
「なー知ってるか? 世の中のカップルって「モテる奴同士」の間で回ってんだって。彼氏彼女の居る奴の3割くらいはさ、二股とかなんだってよ」
 一方、DQNの役作りに必死な槇だったが、誄のこの言葉をきっかけに様子が一変。
「……せん」
「ん?」
「……許せん。ソイツは、メッチャ許せんよなぁ~弟よぉ~……ナメてるだろ、時に。俺ら喪男、ナメてるだろぉぉ~ッ!」
「(急に心がこもり始めたな)」
 今までが嘘のような槇の感情の入り様に、誄はちょっと引く。
「私服はほぼジャージだとは聞いていますが、まだ見たことは……」
「なら、静香にはどんな服が似合うと思う?」
「碓氷さんはすごい美人で長身ですから、キレイ系とかカッコいい系でしょうか? 個人的には、女の子っぽいかわいい服装も見てみたいですね」
 槇の僻みに構わず信一と会話を続けると、頃合いと感じた鷹輔はさらに話題を変えた。
「なるほどなぁ。そういや、前に静香以外の女性と2人で歩いてたらしいけど、ぶっちゃけ何者?」
「そ、それは――」
 信一が弁解しようとした時、槇が立ち上がる。
「さっきから聞いてりゃあヨォ! 羨ましい事だよなぁぁ~ッ! ソコの地味野郎、テメェだよてめぇ~ッ!」
「お、おい兄者……」
「うるさい黙れ! 誰にでも甘い態度しやがってよォ~!」
「……喪男の僻み、恐るべし」
 予定より絡み方が強い槇を思わず止めかけた誄だが、信一へ詰め寄る槇の暴走は止まらない。
「どうせテメェも隣の芝生が青いんじゃアねぇのかァ~コラァァ~ッ!」
「……と、とにかく。アンタさぁ? 実は内心、その無口で美人なだけの彼女にソッコー飽きてんだろ? それかハナから《キープ》か?」
『っ……!』
 仕方なく槇の調子に合わせて誄も参戦すると、信一とレティ、2人分の目の色が明らかに変わった。
「や、やんのか? 言っとくけど俺つぇーか、ら?」
 強烈な眼光にビビりつつ、槇は誄と共鳴して拳を素振りする。この後は、店内の仲間にボコボコにされて退散する――はずだった。
「おまえぇっ!!」
 その前に、レティが激昂。高く跳躍し、体重を乗せた拳を槇の顔へ突き刺した。
「ダメだ、レティちゃん」
 吹き飛ぶ槇をさらに追撃しようとしたレティは、信一の声で動きを止めた。
「これ以上やれば、碓氷さんの立場がもっと危うくなる」
「……っ~!」
 冷静な信一の声音に奥歯をかみしめ、レティは逃げるようにカフェを飛び出した。
「もし、シズカさんが新しい恋人を作ったとして、少し行き違いがあったらまた今回と同じことをやる? 周囲に迷惑をかけちゃダメだよ」
「シズカさんが選んだ道です。お二人を見守ってあげて下さい」
 レティが店を出ると、ウィリディスと由利菜が近づき声をかけた。
「信一は器用そうに見えて、その実不器用な奴だ。沢山の友の中から特別な気持ちを共有する相手として、静香さんに惹かれ少しずつ近付いてる。信じ支えてやらないか? ……なぁレティさん」
 ジェフもまたレティへ近づき、笑みを向ける。しかし、レティは何も答えず、無言で走り去っていった。

「はぁぁ恐かったぁぁ……。何だ、あの鬼女は……?」
「あぁ、女は怖いよな……」
 その後、回収された槇と誄はレティの迫力にまだ怯えていた。そんな槇たちの様子を、直流はどこかうらやましそうな目で見つめる。
「槇さん、大丈夫ですか?」
 ダメージはないはずだが、一応由利菜は槇へピキュールダーツの『ケアレイ』を施す。
「しかし、共鳴状態も非共鳴状態も、中々の迫力と力強さだったな。あれが実戦で生かせるなら、リンカーとして良い戦力になりそうだが」
「……阪須賀さんたちのように襲われますわよ?」
 逆に龍哉はレティの気炎に感心していたが、ヴァルトラウテから注意が飛んだ。

●2月14日 修復
 そして、バレンタインデー当日。
 誤解が解けた静香は元気を取り戻したが、休みは今日まで申請されていたため静香班はずっとジムで運動に励んだ。
「汗掻いたね~。着替えない?」
 みっちり汗を掻いた七海は、自然と静香を着替えへと誘った。そして女子更衣室で待っていたのは、かわいらしい印象の服やアクセサリーを持った由利菜。
「月鏡さん、それは……」
 これらのアイテムは鷹輔が聞いた信一の好みを元に、由利菜がブティックで購入してきたもの。
「静香さん、衣装は女性を大きく変えるものなのです」
 そういう由利菜もドレスアップ済み。静香には実際に見せた方が早いと、先に着替えていたのだ。それから七海と由利菜は、似合わない、と拒否する静香をメイクセットやルージュ・ソレイユも用い、2人がかりで磨き上げていった。

「バレンタインに好きな人へプレゼントをあげたいんだけど、その演出の相談で。海外では男性から何か贈る事も多いから……」
 同時刻、東京海上支部ではクロセルが信一と話していた。明斗がすでに身バレしているため、個人的な相談という名目である。
「ちなみに、今日何かする予定は?」
「あ、はい。僕も彼女にチョコを渡そうと考えています」
「話は聞かせてもらった!」
 言質を得られたところで、明斗がバーンと登場。
「そうと決まれば『待ち』じゃなくて、可愛い彼女を『迎え』に行くべきだな!」
「え? え!?」
「よし、来い!」
「照れくさいなら僕に任せて」
 早速、明斗たちは信一を拉致し、クロセル主導で信一の服をコーディネート。静香がおめかししているのに、信一がこれでは格好がつかないからだ。
「少しアイテムを足そう。恋人へ贈るなら、やっぱりバラが王道かな。1本のバラの花言葉は『貴女しかいない』だよ。伝えて渡してあげるといい」
 クロセルは仕上げに加工済みのバラを1本、信一の胸ポケットへ。
「頑張って。彼女もきっと待ってるよ」
「グズグズしてると誰かに盗られちまうぜ? 俺とかな! 痛っ!?」
 そして、クロセルと明斗は信一を支部の外へと促した。明斗の台詞でクロセルが背中を叩いたのはご愛敬。
「……あ」
「……佐藤、さん」
 外に出た信一の前には、由利菜たちにつれてこられた静香が立っていた。
「……かわいい」
 思わずこぼれた信一の声に、静香は目をそらす。表情も顔色も変わらないが、照れているのは明白だ。
「…………これ」
 しばらく沈黙が続き、静香は目をそらしたままかわいく包装されたチョコを差し出した。よほど恥ずかしいのか、まともに言葉が出てこない。
「ありがとう、とても嬉しいよ。僕からも、これを」
 満面の笑みを浮かべた信一は、お返しにとチョコとバラを差し出す。
「不安にさせて、ごめん。でも、僕には『貴女しかいない』から」
「――はい」
 信一のとても真剣な声音に、静香はようやく視線を合わせる。そして、少し男らしく、格好良く見える恋人の言葉に、はっきりと、頷いた。
『…………』
 静香と共鳴し、口を噤むレティを置いて。
 こうして、1組のカップルのドタバタ劇は、何とか丸く収まったのだった。

「佐藤さんはどこでチョコを購入されたのですか?」
「手作りだよ? 毎年ズボラな姉や妹が配る分のチョコを作って慣れてるから、ちょっと頑張ってみた」
「え」
 ちなみに、今後の静香の課題は信一の圧倒的女子力であり、信一の姉妹との買い物は手作りチョコ用の買い出しだったりする。

●き・れ・た(はあと)
 その後、今回の騒動に奔走したエージェントたちへ、静香と信一から経費を含めた謝礼とチョコが送られた。静香は直接面識のあるエージェントにしか送っていないが、信一は全員に配っている。
「なんともまあ、律儀な奴だな」
「それが信一さんの美徳なのですわ」
 簡易包装された信一手作りのチョコを手に、龍哉は苦笑を、ヴァルトラウテは微笑を浮かべる。
「……余計なお世話、だったでしょうか?」
「信一様でしたら、蛍丸様の言葉を正しく理解されたと思いますよ」
 こちらでは、蛍丸が今になって信一へかました説教を気にかけ、詩乃がやんわりなだめている。
「ったく。毎度毎度、世話が焼けるな。信一の奴は」
「でも、本当によかったよ。誤解が解けて」
「ああ。……今回は、な」
 特に、クリスマスデートにも協力した鷹輔と七海の安堵は強い。しかし同時に、2人はウィリディスから聞いた静香とレティの『誓約』の話に、新たな懸念の種も抱いていた。
「結局、恭也の予想は外れだったね」
「確かに碓氷と信一に生じた誤解では役に立たなかったが、碓氷が直面している問題には違いない。すべてが無駄とはならないだろう」
 そして、静香を嫌う同僚の陰謀説を調査していた伊邪那美と恭也は、ここ数日で調べた静香を嫌う女性たちや、その友人たちに関する情報を処分していた。
「じゃあ、せっかく調べた情報を破棄しちゃっていいの?」
「問題ない。調査結果はすでに信一へ送った」
 続く伊邪那美の疑問に、恭也はさらっと返答。さすがに静香へ直接伝えにくい情報のため、注意喚起の意味も込めて信一へ送っていたのだ。
「時に弟者よ」
「なんだ兄者?」
「お前、彼女居たよな? ……お前も同じじゃア無いだろうなァ~」
 最後に、演技中の発言で槇がいきり立ち、誄がクソデカ溜息を漏らした瞬間、槇のスマホに着信が入る。

『先日はお世話になりました。佐藤 信一です』

「……え?」
 公衆電話からの声の主は、信一。
 そこで、槇はふと疑問を抱く。
 何故、
 顔を隠してはずの自分たちにも謝礼とチョコが届き、
 自分の電話番号を信一が知っているのか?

『お2人の暴言は演技だと信じていますが、もし本心だった場合――』

 穏やかな声だったのは、ここまで。

『――次はありませんから』

 短く、感情すべてが抜け落ちた声が届き、通話が切れた。

 後日。静香への悪口を言ったという女性職員は、『何故か』次々と東京海上支部から別支部へ転勤した。それ以降、信一は静香との交際を隠さなくなったらしい。

結果

シナリオ成功度 成功

MVP一覧

重体一覧

参加者

  • ライヴスリンカー
    赤城 龍哉aa0090
    人間|25才|男性|攻撃
  • リライヴァー
    ヴァルトラウテaa0090hero001
    英雄|20才|女性|ドレ
  • 太公望
    御神 恭也aa0127
    人間|19才|男性|攻撃
  • 非リアの神様
    伊邪那美aa0127hero001
    英雄|8才|女性|ドレ
  • 双頭の鶇
    志賀谷 京子aa0150
    人間|18才|女性|命中
  • アストレア
    アリッサ ラウティオラaa0150hero001
    英雄|21才|女性|ジャ
  • 永遠に共に
    月鏡 由利菜aa0873
    人間|18才|女性|攻撃
  • 花の守護者
    ウィリディスaa0873hero002
    英雄|18才|女性|バト
  • 愛しながら
    宮ヶ匁 蛍丸aa2951
    人間|17才|男性|命中
  • 愛されながら
    詩乃aa2951hero001
    英雄|13才|女性|バト
  • 絆を胸に
    五十嵐 七海aa3694
    獣人|18才|女性|命中
  • 絆を胸に
    ジェフ 立川aa3694hero001
    英雄|27才|男性|ジャ
  • 葛藤をほぐし欠落を埋めて
    佐藤 鷹輔aa4173
    人間|20才|男性|防御
  • 秘めたる思いを映す影
    語り屋aa4173hero001
    英雄|20才|男性|ソフィ
  • 飛込みイベントプランナー
    藍那 明斗aa4534
    人間|26才|男性|命中
  • アホ毛も武器
    クロセルaa4534hero001
    英雄|16才|?|カオ
  • エージェント
    藤原 直流aa4718
    人間|20才|男性|生命



  • その背に【暁】を刻みて
    阪須賀 槇aa4862
    獣人|21才|男性|命中
  • その背に【暁】を刻みて
    阪須賀 誄aa4862hero001
    英雄|19才|男性|ジャ
前に戻る
ページトップへ戻る