本部

メロエ遺跡の暗号解読

ふーもん

形態
シリーズ(新規)
難易度
やや難しい
オプション
参加費
1,300
参加制限
-
参加人数
能力者
10人 / 4~10人
英雄
10人 / 0~10人
報酬
普通
相談期間
5日
完成日
2017/02/10 19:06

掲示板

オープニング

● 
 場所はアフリカ。
 ダカール支部とアレキサンドリア支部、そしてヨハネスブルク支部の3つのH.O.P.E.組織が存在する現代では急速に統合の進んだアフリカ合衆国での事。
「過去の遺産――ですか」
 それはセラエノが求めているオーパーツの類ではないか? とすんでの所でのみ込んで、その3つの支部の1つ。アレキサンドリア支部にいる女性教官は頷いた。
「ああ。そうだ過去の遺産。それもかつてその昔、クシュ王国が建立したユネスコの世界文化遺産に登録されているメロエ遺跡にあるらしい」
「――あの遺跡でですか? 現地では有名ですよね」
 その時点で何かを察した女性教官。嫌な予感がした。
「そうだ。知っての通りクシュ王国とはアフリカの歴史上、最も古くからあるナイル川上流に位置する黒人王国でな、後にアクスム王国となり、最終的にはエチオピア王国へと昇華した」
「それで――? 現代のエチオピア州に接近してそのメロエ遺跡の中にある『何か』を調査しろと仰るのですか?」
「実に察しが良いな」
 説明していた男の教官は苦笑した。女性教官の上司に当たるこの男はアレキサンドリア支部の古株としてそれなりに経験を積んでいる。
「例のメロエ遺跡は形状はピラミッドそのもの。そしてその中にある過去の遺産である『何か』はメロエ文字で書かれている石板らしい。何とかしてその暗号を解読しなければならない。実は既にその調査団は派遣されたんだが……予期せぬ事態が起こった」
「予期せぬ事態? 帰って来なかったのですか?」
「……」上司の男は沈黙で応じた。
 それをYESと捉えた部下の女性教官は溜め息を吐く。そして言った。
「具体的な理由は? どういった関係で?」
 その言葉には2つの意味合いが込められていた。1つはなぜ、メロエ文字の石板の暗号解読が必要なのか? そしてもう1つは派遣された調査団に何があったのか?
「最初は単なる考古学に関する検証だった。だから、俺も信じちゃいねえんだけどよ……」と、上司の男は一拍置いて――
「その過去の遺産であるメロエ文字を解読する事によって、このエチオピア州の歴史。特にローマとの抗争に深く関わったクシュ王国の女王と王子の名前や、過去に至るまで全てが暴かれるんだとよ」
「――? それのどこに信じがたい事実が?」
「まあ、落ち着け。話はまだここで終わらないんだ。派遣調査団の行った遺跡の奥。――だが、そこでとんだ邪魔者が入った。もう既に知っての通りあの遺跡の中には愚神がいる」
「プリセンサーの反応がそれですか」
 女性教官はもう一度溜め息を吐き、そして続けてこう言った。
「その情報は他の支部にも――?」
「もちろん、既に連絡は回っているはずだ。だが、エチオピア州に一番近い位置にある我々アレキサンドリア支部がその管轄として今回の任務を任された。つまり全責任は我々アレキサンドリア支部に委ねられたのだ」
「――はあ~。全く全世界を統括する立場にあるってのにH.O.P.E.も随分手前勝手な要求をしてくるものですね」
「我々もそのH.O.P.E.の一員なのだから仕方があるまい」
 あくまで事務的な語り口調で年配の男は話す。
「それで――何か手がかりは無いのですか?」
「手掛かりはたった1つだけ。現代の愚神たちがその過去の遺産である――『何か』――メロエ文字で書かれた石板を必死で守ろうとしているってとこか」


 事態は混乱を極めていた。場所は言わずもがなメロエ遺跡。そこには地元住民のアフリカ人のみならず海外からの観光客である外国人も多数見られる。
 ――しかし……。
『中に怪物が!!』
『従魔だ!』
 海外から来た観光客や地元住民達はそれぞれの言語で異常事態を知らせる。
 そしてその中には日本人も含まれていた様で――
「じゅ、従魔が――次々と観光客を!! それも愚神が棺から飛び出しきた――!」
 現場はプリセンサーの反応と共にすぐに警戒態勢へと入っていった。


「つまり――その石板を解読すれば、事件は解決に一歩近づく……と言う事ですか?」
「それどころじゃねえ。メロエ文字の石板は既にロンドン支部のある大英図書館に詳しく記載されてある」
「大英図書館と言えば……」
「――そうだ。我々アレキサンドリア支部にもある大図書館と連携している。今回の狙いはそれだ」

 どうやらそのメロエ文字の刻まれた石板が今回の事件の鍵を握っている様だ。

解説

 今回は超久しぶりに海外ものをしかも『調査』ジャンルでやっていきたいと思います。そこで幾つかこのシナリオについての条件を提示します。

 ・もちろん愚神を倒せば石板が手に入ります。
 ・現地の人との会話はあまりにも複雑すぎる(言語が多種多様なので)極力できないものと思って下さい。ただしOPに登場した派遣調査団を助ける事が出来れば通訳してくれます。
 ・ピラミッド内では、現地の観光客や住人を生贄にした強力なライヴスを持った愚神が既にドロップゾーンを形成。従魔もうようよいます。それなりの準備が必要でしょう。
 ・ピラミッド内部にいた現地の人達は一時的にライヴスを捕食されていますが、愚神本体を倒せば元に戻るので、暗号解読に役立つヒントを貰えるかもしれません。その為、ただ倒せば良いものではないです。
 ・住人や観光客を依り代にした従魔の形態は包帯グルグル巻きのゾンビで、不死生物に近いです。ほとんどの攻撃を無力化してしまいます。ただ、火には弱く毒霧の様なBS的息吹きを口から吐き出します。
 ・メロエ文字の解読は難解極まりなく、アレキサンドリア支部にある図書館だけでは物足りないですが、愚神から解放したクシュ人たちの子孫から得たヒントと照合すれば事件の全貌が明るみになります。
 ・愚神はケントゥリオ級です。知能はやや高く、理性もあります。手には薙刀の様な物を装備していて、全体攻撃に特化しています。一番やってられない展開は、周囲の配下である従魔を操ると言う事です。しかもゾーンルーラーですから狭いピラミッド内を自由に組み替え行き来出来るある意味最悪な敵です。

 ――と、まあこんな感じです。がんばって皆さんで協力したプレイングをお待ちしております。

リプレイ


 序章――クシュ王国のメロエ遺跡 そこに集った10人のエージェントと英雄

 場所はナイル川上流域。
 現在ではアレキサンドリア支部が拠点を構えるかつてその昔、クシュ王国がメロエを中軸としてこのアフリカ合衆国の地域を牛耳っていた黒人王国での出来事。
 一時、エジプトに進出。鉄器文明すら発展させたこのエチオピア州にあるクシュ人達のかつての名残り。黒人王国のメロエ遺跡は今現在でも残っておりユネスコの世界文化遺産にも指定されている。
 その独特の形状を模したクシュ人達の最古とも言えるピラミッドにはある秘密が隠されていた。

 その内容はメロエ文字の石板に記され、既にその考古学を生業とする派遣調査団も送り込んだのだが――現地でトラブルに巻き込まれ、未だ帰って来ないという。
 生死は不明。しかしどうやら現地は想像以上に大混乱を招いていた。

 ――他でもない、愚神の登場だ。数少ない情報によると、どうやら愚神はピラミッド内部を根城にしてDZを形成。その中にある『何か』を必死で守っているとの事。
 そして配下である従魔も侵食し、中にいた観光客達を襲っているのだそうだ。従魔にライヴスを奪われた観光客や地元住民は次々と倒れ、従魔化し、そして新たな人間を襲う。
 そんな悪循環のサイクルが内部では行われ続け、地獄絵図と化している。

 そしてプリセンサーの反応がそれを如実に物語っていた。


「ピラミッドの奥、石板に隠されし謎! いいね、心が躍るね!」
『1人1人、面倒だが、確保していく』
 共鳴時以外は重度弱視者の木霊・C・リュカ(aa0068)。だが、彼はその心情からか障害を笠に着た発言はしない。寧ろ、今回の任務にウキウキしている様だ。
 そんな相棒の姿に吐息を漏らしつつ、いつも通り愛想も無く応じるのはオリヴィエ・オドラン(aa0068hero001)だ。
 今回の目的は従魔化された一般人の救出。それに伴う愚神の撃破。そして石板暗号の解読だ。

「全員を助ける事、出来るでしょうか」
『それを君が、やるべきと思うかが大事である。最善を尽くそう』
 顔と胸に傷痕の残るまだあどけない少女。紫 征四郎(aa0076)にユエリャン・李(aa0076hero002)は落ち着いて対処する。
 ユエリャンはその容姿とは裏腹に実は男性で、実年齢は30代後半なのだが、その端整な顔立ちからはとても窺い知れない。

「ピラミッド型の遺跡に謎の文字が記された石板か。知的好奇心が疼くな」
「女性以外に興味を惹く物があったんだ」
 こう見えても聖職者だぞと苦笑するマルコ・マカーリオ(aa0121hero001)に対し、アンジェリカ・カノーヴァ(aa0121)は尊大な態度でおちょくった憎まれ口を叩きながらもパートナーには父親の様な想いを抱いている。
 そんな2人のやり取りも束の間の休息。遺跡へと向かう。既に現地で松明は入手済み。
 外の人達に対しては――
「Correre via veloce!(早く逃げろ!)」と、イタリア語で誘導する。
 気付いた人達はすぐさま遺跡から離れ、大分観光客の数は外へと散っていった。
 イタリア・クレモナ出身のアンジェリカはそれを見届けて大仰に肩をすくめてみせた。
「こんな所でもたもたしてられないな」
「ボク達も急ごう」
 そう言って2人は共鳴し他の仲間達と遺跡の内部へ駆けて行った。

「今回はピラミッドかぁー。ファラオの呪いとかありそうじゃね?」
『馬鹿な事を言ってないで皆の為に早く愚神を倒すでござる!』
 ソフトモヒカンにタレ目。これでも一児の父親。虎噛 千颯(aa0123)は相方の2メートルはあるであろう白虎丸(aa0123hero001)をからかいつつはにかむ。
 子供の事になると本気モード全開になる彼はキレると目が据わって怖いがいつもはこんな感じである。
 相方の白虎丸は天然モード全開で自身の天然に気付いていないが、『ござる』口調は相変わらず健在(?)で時々取って付けたかの様な印象を受けるが、たぶん気のせいだろう。気のせいだと思いたい。
 因みに勝手に頭の被り物を脱ぐ行為はNGだ。

「偶々あの場所に愚神が居たのか、それとも石板があったからこそ居たのか……」
『まぁ、愚神まで辿り着けば分かるな。今は、そこに辿り着く事が最優先だ』
 人当たりの良い笑みを浮かべてはいるが、実に落ち着いた鋭い分析で自らの考察を図る九字原 昂(aa0919)。
 一方、ベルフ(aa0919hero001)はやれやれと言わんばかりに器用にフード付きの服で顔を隠しながら飄々とした態度で実に対称的だった。元、暗殺者としての素顔を隠す為だろうか?

「アンジェリカさん、虎噛さん、昇さん……共に行きましょう」
『各自、内部の罠にも警戒を怠るな』
「わぁーってるってーの」
「松明もあるし、中が真っ暗でもこれで大丈夫……だよね?」
「中に本当に愚神はいるのですよね……?」
 虎噛はあっけらかんと、アンジェリカは遺跡内部に入る際にそんな事を不安そうに呟く。訝しげな態度をしているのは昇だ。
 そして最初に声を掛けた女性2人は他でもない月鏡 由利菜(aa0873)とパートナーのリーヴスラシル(aa0873hero001)だった。

『ちょ、ちょっと怖いかも』
「ん、ビビったか? らしくねえな。ま、俺に任せとけ」
『……気を付けてね。なんだか嫌な予感もするんだ』
 アンジェリーナ モリス(aa1647hero001)と森須 亮 (aa1647)は何やら意味深な会話を交わしていた。アンジェリーナの言う『嫌な予感』とは果たして何なのか? 突き詰めてみる必要性は100%このメロエ遺跡の中にある。

 一方、全くもってマイペースな2人組がいた。鹿島 和馬(aa3414)と俺氏(aa3414hero001)だ。
「ピラミッド型の遺跡か……これで何度目だろうな」
『今回のはわりと小さいみたい。狭いし……でも、前より大変かも』
「愚神を倒すんだよな。あと、救わなきゃなんねぇ相手もいる、か」
『言い換えればいつも通り、困っている人が目の前にいるって事だね』
「なら、俺のやる事もいつも通りだな。困ってる奴は――」
『――全力で助ける、だね』
 しかし、その思いは切実なものだった。

「木乃伊取りが木乃伊になるなんてことにならねえと良いな」
 冗談交じりに逢見仙也(aa4472)がそう言った相手はパートナーの英雄。クリストハルト クロフォード(aa4472hero002)だ。
『一応槍は持って来れましたが通用するか分かりませんね……あの男も同じ主に仕える者として武器くらい快く貸してくれても良いでしょうに』
 至って礼儀正しく紳士的に答えたクロフォード。2メートルを超す仙也と比べて小柄なシャドウルーカ―の英雄は赤い髪を揺らしてやや不満気だ。
 しかし、そんな彼等も一応現地の地図は確保。調査団の捜索救助、護衛等を担当する。

 唯一の現地人(?)と呼べばいいのか、マサイ族のアカデミック・ミリキー(aa4589)とズールー族のシャカ・ズールー(aa4589hero002)はそれなりに今回の『調査』において考えがある様だ。
 もう1人の英雄は同じマサイ族なので、少しでも言語的に有利に立ち回る為、別部族の英雄。シャカを今回の『調査』に抜擢した。
 ミリキーはマサイを出て現代都市に出たので戦闘能力は無いが『インテルリングア語』をはじめ『スワヒリ語』『マサイ語』等、アフリカにもある程度強い。
 翻訳有利が欲しいと言う意味合いでは、今回の依頼で重要な役立ち回りになる事になる筈だ。
「準備はOKでしょうか? シャカ」
「貴様、シャカを誰だと思って言っているんだ? ミリキー」

 こうしてメロエ遺跡での『調査』は開始された。



 『調査』段階1――ピラミッド外部周辺から内部への移動開始!

 ピラミッド外部周辺では早速、ミリキー達が行動を開始。
 多種言語で観光客や現地の人とコミニュケートし、怪我人がいないか逃げ遅れた人達の確認、そして安否を確かめる。
『医療班の到着は後20分!』
『現地の人は観光客を安全な場所へ!』
『我々はH.O.P.E.アレキサンドリア支部から公式に認可されて来たエージェント達です!』
『子供やお年寄りの方はいらっしゃいますでしょうか!?』
 指揮系統を完全に網羅したミリキーは、多種多様の言語を操り現場の安全確認作業をほとんど1人で行った。
 リュカとオリヴィエもミリキーの指揮系統の元、周囲の無事な一般人に極力分かる様にボディランゲージで避難を呼び掛ける。

「うっし。行くべ? ここはミリキーちゃん達に任せてオレちゃん達にはオレちゃん達でやるべき事があんだろ」
『そうでござるな。正直、あのピラミッドの中がどうなっているか俺は考えたくないでござるが……千颯の言う通り。事は急を要する……でござる』

 この遺跡が観光地なら内部の地図は手に入ると予測し、事前に手配していたユエリャンは既にそのルートを頭の中に入れておいた様だ。
『如何に組み替えられるとはいえ、ガン○ムになる訳ではあるまい。多少のルールはあるはずだ』
 ついでにロンドンにある石板の資料も幻想蝶へ入れて持参。他にはロープやスマホ&通信機で仲間と連絡を取れるように準備。

 リュカとオリヴィエも同じ様にスマホと通信機。使用目的は味方との連絡が主だが、ゾーン内はスマホで。また、石板以外、ピラミッド内部にもメロエ文字がある場合、戦闘後カメラ機能を使って撮影しておく。
 他には突入する前にピラミッド内部の地図を現地の人から借り受けた。その地図と携帯品の『オートマッピングシート』両方使用し中を移動する際、最短で愚神まで到達出来る様にする。
 後は、従魔を集めるもしくは誘導する為の拡声器。それと同じくロープ等、従魔拘束に使用。
 武器の『イグニス』は対従魔。直接攻撃では無く、火を使い逃げる従魔をピラミッド外、もしくはどこか1箇所に誘導する為に使用。
 『浦島のつりざお』と『ハングドマン』は敵の引き寄せ、拘束に使う。

 虎噛と白虎丸は愚神優先撃破として行動。ピラミッド内の地図は事前に入手。
 万が一の事を考慮しゾーンブレイカーの手配をしておいた。
 スマホ&ライヴス通信機のどちらか通信が出来る方で味方と連絡を取り合う形。

 月鏡とリーヴスラシルも愚神撃破による人々の解放優先。部屋移動による分断を防ぐ為、先程の同じ目的の仲間と固まり行動。
 従魔は基本他の仲間に任せる形。もちろん遺跡の地図申請。

 もちろん、ミリキー達も後から追尾してくる手筈になっているのだが、先陣を切ったのは――虎噛組・アンジェリカ組・月鏡組・九字原組。それに続いて、木霊組・柴組・森須組・鹿島組・逢見組――そして外での一段落が付いたら遅れてミリキー組がやって来るという事になった。
 今回の任務はとても複雑だ。なので、仲間意識が高い交友関係が広ければ広いほどより連携を取り易く戦闘面でも有利になる。お互いの近況を連絡するのは必須だが、この摩訶不思議なピラミッド内。何が起こるかは分からない。油断は禁物だ。

「よっし! 準備万端! 行くべ! 皆!」
 虎噛が先陣を切って遂にピラミッド内の潜入が開始された。



 『調査』段階2――ピラミッド内部序盤 闇の中から襲い来たる従魔の群れ!

 ――基本的に内部では警戒して既に全員が共鳴していた。
『チッ! 早速、従魔か!』
 リンクしたオリヴィエは従魔優先班として行動。内部に突入した際、愚神優先班を極力最速で愚神の元まで送り届ける事が自分達に課せられた役目だ。
 今、目の前に現れた従魔は群れとなって暗闇の中うろついていた。その姿は全員がミイラの様な包帯グルグル巻きの人型従魔だった。
『『フラッシュバン』使うぞ! 他の皆は目を伏せろ!』
 ――了解!――
 ミイラ従魔は不気味だが、動きは鈍い。しかし、この暗闇の中ではこちらも中々その動静を一か所に集中させる事が出来ないでいた。
『アンジェリカ! 頼む!』
「――分かった! やってみるよ!」
 内部は各部屋が左右に分かれ、廊下の様な一直線の通路と言う至極シンプルな造りになっていた。しかし、この闇の中従魔も自分達の存在に気付いているのか? 疑わしいところではある。
 だが、アンジェリカが持っていた松明を考慮すれば話は別だ。ぼうっと仄暗い明かりが従魔たちを引き付ける。
「聖職者ならこのミイラ何とかしてよ」等とマルコに愚痴りつつ、松明に火を点けたアンジェリカはそれを振り回し、一番近くにあった部屋に従魔たちを追い払う。
『悪いが、暫く眠ってもらう』
 いつの間にかその部屋の中で待機していたオリヴィエは宣言通り、ライヴスによる閃光弾。『フラッシュバン』を放った。
 何かが破裂する様な音と共に鋭い光がミイラ従魔たちの視界を襲う。仲間達が歩いていた廊下の左端の一画が青白く照らされる。
 他の区画でも既に戦闘は始まっていた。先程のアンジェリカは松明を振り回しつつ、逃げない従魔を剣の腹で殴って無力化。更に『ウレタン噴射器』を使用。噴射された場所にウレタンが張り付き固めて拘束。
 あくまで愚神を担当する彼女は先へと進む。
 征四郎とユエリャンは地図と照らして『オートマッピングシート』を使い移動の足蹠を辿りながら愚神による組み替えがあればどう組み替えたか予測に徹する。
 そこへ先程の従魔が現れた。
「元に戻る可能性があるなら、出来るだけ手荒はしたくないです」
 手にしていた『ちゃっかふぁいあーくん1号』を当てずに使用し、牽制。そのまま追い立てる。
 その他の従魔に対しては『ターゲットドロウ』で引き付け誘導。敵を撹乱。そのまま複数の敵を外部や先程の各部屋の一区画に纏めて誘き寄せ持って来たロープで簡易的に拘束。
 もう1人、『オートマッピングシート』を駆使して歩いていた共鳴中の虎噛と白虎丸。
 その前に、やはり従魔は闇の中から出現した!
「この従魔は捕まっていた人たちか……? それだと無理に攻撃しない方が賢明かな?」
『人質を取るなど卑怯でござる! 恥を知るでござる!』
「――チッ! だが、まずはコイツを始末して依り代になった人がどうなるのか? 気は進まねえが、確認だな」
 豪炎槍『イフリート』にライヴスを通わせ、灼熱の猛虎が目の前に現れる!
「俺ちゃん、頑張っちゃうよん!」
 ――共鳴中の虎噛と白虎丸の戦闘スキルから練り出したその灼熱の猛虎のレベルは注いだライヴスの量と共に比例し、より強靭になる。
「包帯ミイラは火に弱いんだぜ。これ鉄則!」
 あくまで予測なのだが博打に出た共鳴中の2人は果敢に攻めに入る。膨大な熱量のライヴスが闇の中を一気に明るく輝かせる。
 もし依り代になった人にダメージがいくようであれば以後、積極的な攻撃は控えるつもりだったのだが……。
 実際は、ライヴスを奪われた人間――つまり依り代となった被害者は別にいて徐々に体力を消耗する。
 つまり、時間が経過するごとに体調が悪化してゆき仮死状態になってしまう。
 そのままにしておけば、当然待っているのは――死――だ。
 その最悪の事態を想定した今回の戦い。
 だが、しかしそれは同時に時間との戦いでもあった。
 従魔はDZから出てきた。それはハッキリした。このミイラ型の従魔は棺から出てきた愚神の手によって生み出された。そして最初からそのままの姿で民間人を襲ったのだ!
 ――最初から民間人が従魔に化ける事等ありえない! そして今もどこかでこのDZを駆使した愚神の手により、ピラミッド内は組み替えられ民間人は襲われているのだ――
 それ――即ち死! 愚神と従魔による連係! 大量虐殺だった。
 その証拠に共鳴時の虎噛と白虎丸の一撃によりミイラ従魔は消滅。事実、そこに人の姿は無かった。
 だが、どうやら炎が弱点なのは本当の様だ。
「――へ! そういう事かよ! ならこっちは容赦なく暴れさせて貰うぜ! まだ生きている観光客がいるかもしれないしな!」
 その戦いを見ていた仲間、そしてそこからスマホや通信機ですぐさま連絡を取り合い事実を知った仲間達は自分達が本来の力を発揮出来る格好の場所にいる事に安堵した訳ではない。
 それは奇しくもエージェントにとっての宿命とも言える。
 ある種の愉悦だった。

「――これは……ある意味、予想外のチャンスですね」
 基本方針としては――民間人が化けた――従魔をやり過ごす、あるいは無力化しながらピラミッド内を進み、愚神との遭遇を望んでいた共鳴中の昇とベルフ。
 だが、虎噛&白虎丸の一撃により事実が明らかになった今、その必要性は皆無に近い。これ以上、民間人に被害が及ばない為にも――
『――これで、容赦なく大暴れ出来るって訳だ』
 共鳴中でもベルフが嬉しそうに苦笑したのが分かった。
「仕方がない――せっかく立てた作戦ではありますが……従魔は殲滅と言う方向性で皆さんに無線機で連絡しましょう」
『まあ、持って来たロープや網も効果的に使える訳だしな』
「後は――煮るなり焼くなり好きにしろって事で」
 真顔でそんな事を言う昇にベルフは少しある種の悪寒を感じながらも、唯々苦笑するしかなかった。

「しかし愚神共が隠そうとするような歴史? あいつらこっちにきて高々20年じゃねえのか? 臭えな。何にせよ、石板を手に入れねえことには始まらねえな」
 そんな事を呟きながらも状況は理解している森須とアンジェリーナ。先程の『連絡』から既に派手な戦闘は始まっていた。
 ピラミッド内では仲間と固まって行動。最悪、例の愚神の手により強引に部屋を分けられて分断される事もありうる。通信機の準備も万全だ。
「ピラミッドと言えば罠と相場は決まってるもんだが……」
 ピラミッド内部の構造をもう少し把握する段階になって目の前にはやはり件の従魔の影が出現!
「――おっと! こちとらもう容赦はしねえぜ! ……従魔はゾンビ、か? ゾンビなら火に弱いかもしれねえな。少なくともその包帯は剥げるだろ!」
 蒼炎槍『ノルディックオーデン』を構えて、足先と拳が瞬く間に青白い炎に包まれる。
 この武器の特徴は物理攻撃力よりも魔法攻撃力に特化していて共鳴と同時にそういう仕様になっていた。
 己のライヴスの量をその炎の槍に高め、相乗効果で威力が湧き解き放たれる。問題なのは炎の純度で、魔法攻撃力に特化してる分だけその威力は抜群に跳ね上がる。
 上昇しているライヴスをこれでもかと止める事はなく、相手の口から吐き出された毒霧も一振りで蒸発。まるで薙刀の舞踏を演じてる様に周囲に青白い炎が舞い散る。
 そんな状態で弱点である炎を喰らった従魔はひとたまりもない。そのままの状態で1体、2体と次々と撃破していく。そんな中――
『た、助けてくれー!』どこかから生き残りの観光客の悲鳴が聞こえてきた。
 あいにく従魔の悲鳴と重なって、声が聞き取り辛い。
「チッ! どこだ!? こうなったら……!!」
 共鳴時の森須とアンジェリーナはある一区画の小部屋へと移動。そこに群がっている従魔たちに躊躇なく『ブルームフレア』を発動した!
 燃え盛る火炎がその群れに直撃し、減退。そして消滅した。残ったのは一般人の姿が。
「ふう。俺の勘もまだまだ鈍っちゃいないな。大丈夫かい?」
『――きゅ、救援者の方ですか? 助かりました。ありがとうございます!』
「あー。誰か通訳してくれ」

「あいつらが愚神に集中できるように――」
『こっちで従魔を抑え込まないとね』
 ライヴス通信機による新たな情報と共に松明を振り翳し、油断なく共鳴。和馬と俺氏も準備は整った様だ。
 作戦上、敵の攻撃は回避重視。攻撃よりも補助的な、敵をひきつけたり、動きを邪魔したり、味方がやりやすくなるように意識して動く。
 主に従魔の相手を担当。だが――仲間との情報による連携で、少し思考は変わった。
「つか、調査団に観光客、地域住民が居るはず……だよな?」
『うん。でも居ない感じだね。代わりにウェルカムミイラが歓迎してくれるみたいだけど』
「代わりにってなぁ……やっぱそういう事かねぇ?」
『可能性は高そうかも? ほら、今までもそういうのあったじゃない』
「それな。ホント、嫌な想像だぜ」
 回避メインと言う作戦は変わらない。だが、例の予定外の情報により急遽、作戦は変更される。
 うようよいる従魔が、元は助けるべき相手なのではと考え、手を出しあぐねていた矢先のある意味吉報。
 敵の攻撃を回避しつつも、しかし乱戦は避けられなかった。
 それに愚神討伐班の仲間の為にも邪魔をすると言う行為自体にそう、相違はない。
 スキル――『縫止』そして『女郎蜘蛛』を駆使し相手を捕縛した後、止めをさす。
 じわじわと減退ダメージを与えている暇もなく一気に。

『なるほど、そういう事でしたか』
「そうならそうと早く言えってんだ!」
『あまり無茶をなさらない様に。ですが、その感情には同感です』
 『潜伏』で戦闘を極力回避。
 一応『オートマッピングシート』にマッピングしつつ捜索していた矢先の出来事。通信機による仲間との連携がスムーズに行き渡った所で状況は変わりつつあった。
「そうだな。だが、これで容赦なく相手を叩き込める事が出来るって訳か」
 そして『潜伏』を解除! 従魔たちの視線がその包帯の隙間からこちらへと注がれた気がする。
 その瞬間、共鳴中の仙也とクロフォードはライヴスを滾らせ、相手への敵意を剥き出しにする。そして『ウレタン噴射機』を使い一気に従魔たちを拘束!
『フン。殺られる前に――』
「――殺り返す!』
 こちらも対従魔用兵器――蒼炎槍『ノルディックオーデン』をその身に宿し、構え、一気に突きの体勢。怒涛の如く先走る焔。それに飲み込まれるミイラ型従魔。
 他の仲間達にも拘束用の縄やネット等を投げ渡し、これ以上民間人の被害者が出ない様に先に足止めをする様に心掛ける。
「悪いな。こっちは戦闘のプロフェッショナルだ」

 さて、外での一仕事も一段落した頃合い。ミリキーとシャカは最後尾で遺跡内部へと侵入。
 サブ武器の『イグニス』で炎を出せる様にし、メインウエポンはシャカの『イクルア』と『ズールーの盾』にする。
 戦争の天才、近代的発想でシャカズールーがまさに採用した突き槍『イクルア』と『ズールーの盾』――。
 特に盾は軽量の牛革と棒からなり、二刀流の様にバンバンと相手に押し叩いて視界を邪魔して有利に立ちまわる。
 ――グオワアアァァァ!!――
 実際、従魔の悲鳴がそれを如実に物語っている。連絡に関しては既に回ってきていた。
 観光客従魔と思われていたその眼前の敵。獲物とも呼べる従魔が吐き出す毒霧を『ズールーの盾』で防ぎ、更に視界が開けた先に『イクルア』による迎撃。
 さながらボクシングのプロボクサーが放つクロスカウンターの要領で次々と従魔を殲滅していく。
 『イグニス』による炎は火力を最大フルMAXにしてミイラ型従魔を瞬殺! 火に弱い従魔は次々と消え去っていく。
 追い込み、追い払いそして殲滅を繰り返していた2人は無言でずんずん突き進んでいく。


 『調査』段階3――ピラミッド内中心部 対愚神戦闘!

 最前列にいた――虎噛組・アンジェリカ組・月鏡組・九字原組は遂に愚神がいると思しきピラミッド中枢にやって来た。
 そこには何やら意味深な棺が安置されてあった。そして脳内に直接、何者かの声がまるでテレパシーの様に響き渡る。
 ――我の眠りを妨げる者が……またやって来たのか?――
 大人しく眠ってりゃ良いものを、なぜわざわざ自分達や調査団の邪魔をしたのか――?
 例の石板には何が書かれていて、この愚神は何を守ろうとしているのか――?
 このピラミッド内部にDZを築き、従魔を召喚。人々を襲わせたのはなぜか――?
 様々な思いが錯綜する中、そして戦いは始まる。

 ゆっくりと棺から出てきた――ケントゥリオ級愚神。
 薙刀の様な物を手に持ち、その姿はさすがはミイラの親玉。薄手のローブに本体はドクロの形をしていた。
 恐らく、石板はあの棺の中に隠されているのだろう。だが――
「内部組み替えとやらで全員一気に距離を離されたら厄介ですよね」
 そう言ったのは共鳴中の征四郎とユエリャンだ。
 そして事実、その通りなのだった。
「皆さん。ここは私、敢えて近接戦闘を推奨します」
『如何に内部を組み替えようと、くっついておれば関係ないであるぞ』
 そんな中、瞬息攻撃を仕掛けたのはアンジェリカとマルコだった。
 『疾風怒涛』での連続攻撃! その一瞬の隙を逃さず――
「こんな美人に攻撃されるなんて、愚神乍ら幸せ者だね、ふふん!」
 まるで自分の顔を見せつけ敢えて挑発。相手がこちらに振り向いた直後、スマホを一台愚神のローブのフードに忍び込ませた。その意図はGPS追跡機能を使ってどこまでも追いかける為だ。
 ――グッ!!――
 ダメージを受けている愚神に更に畳み掛ける様に加速し、連携を繋いだのは――
「ほいほい、こっちは通行止めだぜ! 悪いがここでやられて貰うぜ!」
『捕まっている人達の為にも討ち取らせて貰うでござる!』
 言うまでも無く虎噛と白虎丸だ。積極的に攻撃を仕掛ける。そしてそこに完全装備で待っていた共鳴中の月鏡&リーヴスラシル。
「如何なる状況であろうと、気高く美しき人の心を忘れてはならない……ラシルの教えです」
 そんな言葉にリーブスラシルは――
(愚神よ、悠長に構える暇はないぞ……!)
 『レーヴァ―テイン』を【SW(剣)】ブレードジュエルに持ち替え、まず『ライヴスリッパー』で気絶を狙う。
『深淵の縁にて悔い改めよ……ヴァニティ・ファイル!』
 瞬間――軽い地震の様な揺れが発生! ピラミッド内部が震動に包まれる。
 愚神のライヴスが大きく乱れた所で、昇・ベルフ&月鏡・リーヴスラシルの連携攻撃が始まった!
「仕切り直しをするつもりはありませんし、させるつもりもありません」
『こういう手合いを自分のペースに乗せさせるな。状況をかき回すのがお前の仕事だ』
 姿勢を低くして踏み込んで一息で距離を詰めると、遭遇した愚神をそのまま逃げられない様に足止めをする。
 接近戦を挑んで動きを牽制しつつ、隙あらば『ハングドマン』の鋼線を相手の手足に絡め取り動きを妨害。
 付近にいる従魔との距離を一定に引き離しつつそのまま足止めして、内部構造を組み替えての逃走を防止。
 そして可能な限り愚神の懐に入る様に位置取りし、愚神が獲物を振るいにくい状況を作れないかも試みる。
「今だ!!」
 そうして出来た隙を逃すほど今回のリンカー達は甘くは無い。
『この時を待っていた……! 総攻撃で確実に滅する!』
 【SW】ノーシ『ウヴィ―ツァ』での一撃! そしてそこからくる『コンビネーション』の発動! その正体はもちろん月鏡とリーヴスラシルだ。
 しかしそこではまたも、アンジェリカが身構えているのが視界に入る。恐らくこの連係に合わせ様という所――
 その次の瞬間、またしても異変は立て続けに起こった!
 月鏡&リーヴスラシルの姿が戦女神へと変化を遂げたのだ!
 その背には光の翼が生え、髪は青色、瞳は緑。鎧は『ブレイブガーブ』――へと変化!
 そしてそのままの流れで攻撃を開始! 正に起死回生の一手!
『誓約に封じられし神技の記憶、開放せよ!』
 翼での斬撃から上空へと宙返りし、『ヴァイセローゼ』で容赦なく棘を撃ち込む。
 相手が更に怯んだ隙も見逃さず、2連斬りを見舞い更に刺突!
 ライヴスの奔流を巻き起こし浄化!
「『ヴァドステーナ』! 更に剣の出力を引き上げよ!」
 地に降り立った戦女神は薙刀を弾き、刃を食い込ませる!
 ――お、おのれええぇぇぇ!! 貴様等!! 調子に乗りおってえええぇぇぇぇ!!!――
 愚神は叫び、そして猛攻は続く――!
「ラシル、アンジェリカさんの『疾風怒濤』に合わせます!」
「『ディバイン・キャリバー!!』」

 戦闘は終了し、どこかから――ありがとう――と、亡霊達の声(?)が聞こえてきたのは気のせいだと思いたい。

 戦闘は敢え無く終了したが、まだやるべき事が残っていた。
 ――そう。石板の解読である。

 ピラミッド内部での行動でカメラによる撮影や、現地の人達の翻訳を元にアレキサンドリア支部の大図書館で照合した結果、次の新情報が明らかとなった。

 ――クシュ王国がかつて繁栄していた頃。ローマ帝国との抗争で不可思議な事態が起こった。
 それは鉄器文明の栄えていたクシュ王国の幻。ローマ帝国側ではそれを敵軍の宣戦布告と受け取られた。
 そして――名もなき戦争――は始まった。

 王国の女王の名はファナ。
 王国の王子の名はミケル。

 幻……そして、敵軍の宣戦布告と受け取られた宙を舞う――『光』。

 かつてのアフリカ全土を覆ったその『光』は――現代で言うオーパーツだった。(続く)

結果

シナリオ成功度 成功

MVP一覧

重体一覧

参加者

  • 『赤斑紋』を宿す君の隣で
    木霊・C・リュカaa0068
    人間|31才|男性|攻撃
  • 仄かに咲く『桂花』
    オリヴィエ・オドランaa0068hero001
    英雄|13才|男性|ジャ
  • 『硝子の羽』を持つ貴方と
    紫 征四郎aa0076
    人間|10才|女性|攻撃
  • 全てを最期まで見つめる銀
    ユエリャン・李aa0076hero002
    英雄|28才|?|シャド
  • 希望を胸に
    アンジェリカ・カノーヴァaa0121
    人間|11才|女性|命中
  • コンメディア・デラルテ
    マルコ・マカーリオaa0121hero001
    英雄|38才|男性|ドレ
  • 雄っぱいハンター
    虎噛 千颯aa0123
    人間|24才|男性|生命
  • ゆるキャラ白虎ちゃん
    白虎丸aa0123hero001
    英雄|45才|男性|バト
  • 永遠に共に
    月鏡 由利菜aa0873
    人間|18才|女性|攻撃
  • 永遠に共に
    リーヴスラシルaa0873hero001
    英雄|24才|女性|ブレ

  • 九字原 昂aa0919
    人間|20才|男性|回避

  • ベルフaa0919hero001
    英雄|25才|男性|シャド
  • 【崩月】
    森須 亮 aa1647
    人間|41才|男性|攻撃
  • エージェント
    アンジェリーナ モリスaa1647hero001
    英雄|14才|女性|ソフィ
  • 初心者彼氏
    鹿島 和馬aa3414
    獣人|22才|男性|回避
  • 巡らす純白の策士
    俺氏aa3414hero001
    英雄|22才|男性|シャド
  • 悪食?
    逢見仙也aa4472
    人間|18才|男性|攻撃
  • エージェント
    クリストハルト クロフォードaa4472hero002
    英雄|21才|男性|シャド
  • エージェント
    アカデミック・ミリキーaa4589
    人間|22才|男性|攻撃
  • エージェント
    シャカ・ズールーaa4589hero002
    英雄|32才|男性|ブレ
前に戻る
ページトップへ戻る