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 【仮装騒】ハロウィン連動シナリオ

【仮装騒】全部、従魔のせいだから!

高庭ぺん銀

形態
ショート
難易度
易しい
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
能力者
10人 / 4~10人
英雄
9人 / 0~10人
報酬
普通
相談期間
5日
完成日
2016/11/18 19:04

掲示板

オープニング


 秋晴れの十月中旬、ここは大英図書館。そしてH.O.P.E.ロンドン支部でもある。
 長い廊下にコツコツと響く靴音。
 一人の職員が扉の前で立ち止まって大きく息を吸う。静かに吐いて気持ちを落ち着かせたところでノッカーを叩く。女性の返事が聞こえてきたので入室すると、そこは小部屋だ。テーブルの向こうで微笑む応対の秘書へと用件を伝える。
「お待ちくださいませ」
 秘書が内線で連絡した。
 職員はいつものように報告書を秘書に預ければすむと考えていた。しかし支部長が直接会うとの返答に何度も瞬きを繰り返す。
 秘書に導かれて館長室へ。奥の非常に広い机にはたくさんの書類や本が積まれていた。その向こう側で席についている支部長キュリス・F・アルトリルゼイン(az0056)に報告書を手渡す。
 一分にも満たないはずの、しかし長い時が経過する。
「プリセンサー能力者三名によれば緊急性はないようですね。それにしても十月末から十一月初旬にかけて、多数の従魔、もしくはH.O.P.E.に仇なす者が出没ですか」
「はい。警戒すべきはイギリス全土になります。他の地域に関しても注意が必要とのことです。ご存じの通り、その時期はヨーロッパ各地でハロウィンとガイ・フォークス・ナイトが催されます。仮装した人々の間に紛れられると大変ではないかと――」
 キュリスが片眼にかけたモノクルに触りながら、職員の前でもう一度報告書に目を通した。
「……リンカーのみなさんにはあらかじめ各地に潜入してもらいましょう。それと、せっかくのお祭りです。従魔などの敵さえ倒せたのなら、仕事一辺倒ではなく楽しんでもらって大いに結構。そのように計らってください」
 キュリスが話した内容を職員はメモに認める。仕事場に戻ると依頼文章を作成。リンカー達の目に触れるよう配信するのだった。

●祭りを待ちながら
 『ガイ・フォークス・ナイト』は別名を『ボンファイア・ナイト』ともいう。ボンファイア(=たき火、かがり火)の名の通り、たき火で『ガイ・フォークス』という男の人形を焼くというちょっと物騒な気もするお祭りだ。準備のために公園を行き交う人々は、沸騰直前の鍋のようにそわそわしている。大きくクシャミをしたけれど、振り向く者はいなかった。
(けど、今のところは平和だよね?)
 赤須まこと(あかず まこと)は、組み上がっていくたき木を見上げて白い息を吐いた。
「あれ?」
 その息の向こうに何かが見えた気がした。大きさは人間の顔くらい。ちょうど仮面のようだと思った。

●解放の仮面
「爆発せよ! 解放せよ!」
 声が聞こえた。
「解放? 何を?」
 ぽろりとこぼした疑問に答えが返る。
「今、君は誰でもない。仮面をかぶった誰かなのだ。だから心置きなく、その欲望を解放できるのだ」
 ――なるほど。そういうことか。
「おじさん、ホットドッグ30個!」
 まことは袋を抱えてベンチに腰掛ける。リンカーとして目覚めてからというもの、すっかり食欲旺盛になってしまった。少食なまことを心配していた母は喜んでいたが、乙女としては由々しき問題だ。今、彼女はその『我慢』から『解放』された。
 ベンチには先客がいた。仮面をつけた男か浴びるように酒を飲んでいた。男が親指を立てる。「同志よ!」と言いたいのだろう。まことはサムズアップを返し、大きな口でホットドッグを頬張った。目の前にいるのが英雄の呉 亮次(くれ りょうじ)ということにはまるで気づかずに。

●従魔のせいだ!
「うわー! やっちゃった!」
「ういー! 酔っちゃった!」
「亮次さん、ふざけないでよ!」
 それから約30分。まことは震える手でホットドッグの包み紙を握りつぶした。気持ちよく酔っている亮次が憎い。そして何より仮面が憎い。
「従魔め! 許さないんだから!」
 祭りの会場となる広場では大勢の仮面たちが好き放題していた。食欲に走る者、人目もはばからずいちゃつくもの、喧嘩をする者、寝ているものまでいる。火の手が上がっていないのが不幸中の幸いだろうか。
「なぁ君、俺とデートしようぜ!」
「ごめんなさい!」
 まことはナンパをしてきた男の顔を鉤爪型のAGWで引っ掻いた。
「……ん、君は誰? 俺、何してたんだっけ?」
 一撃で割れてしまった。自分の仮面が自然に無くなったことから考えてあまり強い力は無いようだ。
 広場では先輩たちがすでに戦っている。もしかしたら彼らも仮面に取り憑かれていたのだろうか――。
「まさかね?」
 まことは雑念を振り切って駆け出した。怒りのせいか、酔っぱらいの亮次と共鳴したせいなのか、体は既に温まっていた。

解説

【リプレイの流れ】
1、仮面に憑依される:欲望を解放してください。どちらか先に正気に返った場合は、パートナーの仮面が消えるまで、暴走を止めるなどしてください。開始時点(憑りつかれた時刻)で12時半くらいです。

2、従魔を討伐:広場にいる人々の仮面を割りまくってください。共鳴は必須。AGWを使ってもオーバーキルにはなりません。欲望の内容が関係あるのかないのか、妙に足が速い奴がたまに居ます。

3、ガイ・フォークス・ナイト:日はすっかり落ちています。広場ではキャンプファイヤーのような火が焚かれ、『ガイフォークス』の人形が焼かれます。空には花火があがり、みなさんは屋台の食事や酒などを手に語り合うでしょう。今日の災難について、花火の想い出、冬にやりたいこと、『欲望』についてなど、何でもかまいません。

※1、2、3のどれかに重きを置いたプレイングでも構いません。詳しく描写したい部分に文字数を割いてください。


【仮面型従魔】
 顔の上半分(額から鼻まで)を覆うデザイン。書いてある顔はガイ・フォークスを含め、さまざま。
 一般人の顔に張り付くとライヴスを奪い尽くすまでそのままだが、リンカーと英雄に張り付いてしまった場合は段々弱っていってしまい、長くても30分程すると自然に消滅する。

【一般人(仮面装着)】
100人くらい。リンカーはいない。

【味方】
 まこと&亮次
 新人エージェント。ハロウィン連動「【仮装騒】お化けなんて怖くないっ!」にて初陣。共鳴時はまことの姿をベースに灰色の狼の耳が生える。表に出る人格もまこと。誓約して間もないころにライヴスの制御に失敗し、自分を野性の狼だと思い込んだ挙句、肉泥棒をしてしまったことがある。武器は鉤爪メインに、ときどき猟銃。
※「暴走フェンリル・ガール!」で初登場。読まなくても参加に支障はありません。

リプレイ

●解放せよエージェント!
 小さな背中が、人波を押し退け駆けていく。杏子(aa4344)からお説教の声は上がらない。テトラ(aa4344hero001)は強いライヴスの気配を探して去ったのだが、今の杏子にそれがわかる筈はない。
「まぁ、男前♪ 大人の色気って感じね」
 杏子の欲望は一言でいうと『若い子を愛でること』。褒められた男は神妙な顔つきで言った。
「お嬢さん、俺のアモーレを見なかったかい?」
「あなたってクールそうに見えて情熱的なのね。恋人さんについて詳しく聞きたいわ!」
 山積みにされたビール瓶。中身はあっと言う間に空になっていく。
「あ゛ー……。おい、一羽。もう一瓶持ってこい」
 ラレンティア(aa3515hero002)は欲望のままに呑む。
(なんてスピードで飲んでるんだ……。うう、ラレンティアは酔っぱらうと大変なのに)
 彼女を放っておけない天野 一羽(aa3515)は、自分が受けるであろう被害のことを考えて既にお疲れ気味だ。
「おい、一羽。こっちこい」
 その声が聞こえたかと思うと。
「もういるじゃん!?」
 背後に回り込んだラレンティアに羽交い絞めにされる。
「んー……。可愛いなぁ、お前」
 頭を撫でるくらいならば可愛いものだが、豊満な体でぎゅうぎゅう抱き締められ、頬を寄せられ、一羽は言葉にならない声を上げる。されるがままなのは、きっと仮面のせいである。
「……今日は大人しいじゃないか」
 むしろ普段の彼の忍耐力に敬意を表したい。
「サムライガール只今参上!」
 不知火あけび(aa4519hero001)は路上で仮面男に絡まれる少女を救出した。
「危ないから公園から離れててね」
「ありがとう、おサムライさん」
「いやぁ、それほどでも~」
 と一件落着したところで彼女は我に返った。今の行動こそが彼女の欲望であったらしい。
「英雄譚したかったのかな? あれ、でも私英雄だったね!」
 気を取り直して相棒を探そう。
 笹山平介(aa0342)は不思議と穏やかな気持ちで言葉を発した。
「何か欲しい物はありますか?」
「いらない」
 熱のこもった声が答える。
「平介が居てくれればいい」
 それが賢木 守凪(aa2548)の欲望だ。広場の噴水がひときわ大きく上がるが誰も見向きもしない。皆、自分の欲望の成就に夢中だ。だから少し伸びあがって平介を抱き締めた守凪と、覆いかぶさるようにその肩に頭を預けた平介を見る者もいない。
 所用でロンドン支部に来た酒又 織歌(aa4300)とペンギン皇帝(aa4300hero001)は、お祭りの情報を聞きつけて参上した。
「お祭りと言えば――屋台で買い食いですよね♪」
「美味い魚料理は無いものか……ほう、フィッシュアンドチップスとな」
「あれって当たり外れが大きいらし……きゃっ」
 機嫌よく解説する織歌と、期待に胸を膨らます皇帝の顔に何かが張り付いた。
「私の欲望、それ即ち私の幸せ! 何人たりとも、私の邪魔はさせませんよっ!」
 織歌は急に意気込んだ。
「!? お、織歌の普段抑えている欲望が開放され……む?」
「屋台を制覇しますよ、陛下!」
「……うーむ、あまり普段と変わらぬなぁ」
 織歌は元々、欲望には忠実な質だった。
「私の幸せの為に、まずは美味しい物を沢山食べましょう!」
 織歌の背後で、皇帝も野望に燃える。
「抑圧から開放の時! 余は今この時をもって織歌の恐怖から脱却を果たすものであるッ!」
「焼き鳥焼き鳥、焼き鳥の屋台は……」
 織歌がゆっくりと振り返る。素晴らしい笑みを湛えて。
「それで陛下、何か言いましたか?」
「ひっ……」
 謎の圧に負け短い脚で後退った皇帝は転倒した。その拍子に仮面が割れる。下剋上は泡沫の夢だった。
「さ、陛下、全食事屋台制覇に行きますよ!」
「待て、織歌」
 てちてちてち。可愛らしい歩みも欲望の権化となった織歌には響かない。歩みが遅いなら共鳴だ。せっかくの戦力が食べ歩きにしか活かされないのは喜劇寄りの悲劇だ。
「くだらねぇ」
 ゼム ロバート(aa0342hero002)は吐き捨てた。欲望の解放? 余計なお世話だ。半透明なのに目障りな仮面を剥がそうと手を伸ばす。その手に白魚のような手が重なった。
「手助け、致しましょうか? 随分楽しそうですからねぇ」
「いらねぇよ」
 一顧だにせずにゼムが手を振り払うと、イコイ(aa2548hero002)はころころと笑う。仮面をつけたイコイも『他者の欲望が解放されるのが見たい』という願いを叶えようとしていた。特に平介や守凪のことは気になるようだ。
「あちらも、楽しそうなことをされているんですね」
「……それ以上近づくな」
 イコイの瞳には、抱き合いながら守凪の頭を撫でる平介が映っている。ゼムの言葉は威嚇だ。『手助け』などと抜かして、余計な手出しをされてはたまらない。平介こそが彼の欲を満たせる存在なのだから。
 ――欲深き者よ。求めよ。そして破滅せよ。
「どうなさいました?」
 ゼムの仮面が消滅した。イコイには声が聞こえなかったらしい。
「気に入らねぇな」
 俺の予定を邪魔するな、消えた存在に毒づいた。

●今日くらい良いよね?
 シャー・ナール・カプール(aa4478)はまともな価値観を持つ少年である。ただ彼の英雄が少々特殊だった。悪に誘う英雄に欲望を増大され、善に誘う英雄に抑圧される日々。
「おか……し……」
 一時欲望の仮面に負けたくらいで、彼を責められるものはいないのかもしれない。
「うああああーー、お菓子だ、お菓子をよこせえーっ!!」
 無人の屋台に叩きつけられる小銭。セリフこそハロウィンめいているのだが、実際のところ必死の形相で体に悪そうな駄菓子を食べているだけである。どちらかというと問題なのは、通りすがりの他人に説教するムチャリンダ(aa4478hero002)だ。
「だめだゾ少年! 食前にお菓子を食べてはいけない! ショートニングは体に悪いんだゾ! あとこれは糖分とりすぎ、欲望を満たしすぎるのは人を堕落させ……」
「うわあああん! ぼくのおがしぃ!」
 仮面児童が泣いた。カプールの抑圧の原因がおわかりいただけただろうか。ちなみにムチャリンダも仮面憑き。つまりはこの行為を好きでやっているのである。
「この番組、面白いです!」
「これがカートゥーンだよ。ほらほらチョコレートもお食べ」
 カプールは杏子と出会っていた。無人の屋台で小型テレビを囲み、団らんしている。
「ふふ、かわいい子ねぇ」
 カプールのわき腹辺りに手を差し入れたとき、杏子は我に返った。
「おばあちゃん、ここにゲーム機はないのでしょうか?」
「え」
 確かにここ数分の記憶がない。しかし、いつの間にか孫ができていたなんてことが有り得て良いのか。しかも顔には仮面。杏子は逡巡し、やがて気づいた。
「……テトラは?」
 少年の頭を撫でて言う。
「保護者の方はいないわね。あなたも迷子? 一緒に探してあげるから少しだけ待ってて」
「保護者?」
 その言葉に言いしれぬ圧迫感を感じたカプールは置いてあったスナック菓子を一掴みすると、一気に頬張った。
「ほら、このお腹の肉が君の現実だゾ。寝転んでいる場合じゃない。健康のためには今すぐ走れ! ほら……」
 中年男性に説教していると顔の表面で何かが砕けた。そうだ、自分は『解放せよ』とかのたまう声に操られていたのだ。早く事件を収拾しなければ。
「う~ん、ダラダラ最高~」
 なんだかうずうずするが、お説教は後だ。
 異変を察して共鳴した井口 知加子(aa4555)も従魔に憑かれてしまった。
 彼女には黒歴史がある。10代のときにマンガの主人公をマネしまくった記憶。願望は彼女の奥底で未だ生き永らえていて、共鳴の主導権をも知加子に引き渡した。
「ヒテ●ミツルギ流、リュウ●ウセーン!!! 強い強い! はあーはあー!」
 男装し、必殺技を叫びつつポーズを決める。さて憧れのキャラになりきった今、次に求めるべきは――。彼女は狩猟者の眼で辺りを見渡した。
 御童 紗希(aa0339)はエージェントになってからも家計簿を欠かさずつけてきた。今までの人生で特にお金に困ったことは無い。海外に住む両親からの十分な仕送りに加えて、HOPEからの報酬。現在だって経済的に豊かであったはずなのに。
「あの靴とあのバッグとそれから……」
 どれも紗希の手にあってもおかしくないものだ。だが大男の英雄と契約してから御童家のエンゲル計数は爆発的に跳ね上がり、最近小柄な少女でありながらバカ食いする英雄まで増えた。気ままにショッピングどころか、家計簿を見ては頭を抱える日が続いていたのだ。
「ここからここまでぜーんぶください!」
 最終兵器『大人買い』の発動条件はリーチまで揃っていた。そして今、紗希は解放されてしまった。店員は大口の客に恭しく尋ねる。
「お支払いは?」
「カードで一括払いお願いします!」
 差し出されるカード。モデル立ちにドヤ顔の紗希。その姿、まさにセレブ。
「待った!」
 この店では異質なホットドッグの香りを纏った少女が飛び込んでくる。ドッグ少女はあろうことかセレブ少女の顔に打撃を加えた。店員の口から悲鳴が迸る。
「アレ? 私何しようと? え? この大量の服や靴の意味は? で、私は何でカードを店員さんに渡そうと?」
 パニック状態でまくしたてる紗希。まことが状況を説明すると彼女は顔を真っ青にする。
「早く戻ろう。広場はもっと大変……あれ?」
 まことを置いて行かんばかりの勢いで紗希は店を飛び出す。
「カ、カイは!? カイを探さないと! あの人何するか分かんない!」
 店と公園は目と鼻の先。惨状はすぐに見て取れた。
「マリー!」
 聞き覚えのある男の声。まことは頬を染めて固まった。突然現れたカイ アルブレヒツベルガー(aa0339hero001)が紗希を抱き締めたのだ。
「マリ! 結婚してくれ!」
 外野から見ればロマンティックなシーンなのだが。
「は……はぁ!? 何でイキナリそうなるのよ!」
「だって最近俺の周りのエージェントが結婚したり結婚したり結婚したり……なんでみんなくっついてくんだ?!」
「はぁ?」
 紗希の声のトーンが下がった。
「笑顔でおめでとうとは言いつつも内心俺のココロはジェラシーで燃え盛っているうぅぅ?! チクショー! シアワセな奴はみんな爆発してしまえー!!」
 外見年齢35歳が吠える。
「うわ」
 まことは絶句した。
「ちょっと……とりあえず放してよ! 放して!」
 むしろ更に顔を寄せようとするカイ。
「……放せ! このクソ英雄!!」
 彼の顎に紗希のキックが炸裂した。
「赤須さん、カイの仮面破って!」
「了解!」
 仮面は木っ端微塵となった。
「あ、あれ? 俺ここでなにしてたんだっけ? つかマリお前何でそんなクシャクシャになってんの?」
 混乱するカイの顔面に紗希の右ストレートが決まった。

●涙する者、笑う者
「僕は……誰でもない……」
 稲田藍(aa3140)は膝をついた。何者かになりたい欲求の強い藍には『自分自身の本当に求めるもの』がない。他の小さな欲望だってないはずはないのに、そのキーワードがダイレクトに深層に届きすぎて、ただただ困惑して。
「あ……」
 涙が溢れ出た。そこからの記憶は酷くおぼろげだと後に藍は語る。忘れたいと『願望』したのだろうか。
「ああ、嫌や嫌や。なんで働かなあきまへんのや。仕事は藍はんにお任せして、祭りだけ遊ぼ思てましたのに……」
 仮面on仮面。異様な風体に反して、ぐっと伸びをした季(aa3140hero002)の表情は平静そのもの。
「ほっといて寝てしもたらええんやろけど、うるさあてかなわんわ」
 彼もまた元より欲望を抑圧しない者。変化は少ない。強いて言えばいつも隠しておく本音を口に出してしまっている点が、らしくないと言えばらしくない。
 まことが息を切らしてやって来る。彼女は反応の薄い季を必死に動かそうとするが成果ははかばかしくない。変化と言ったら季が、そんなにあくせく働かなくてもいいのにと感想を抱いたことくらい。
「お客様の中にリンカーはいらっしゃりませんかー」
 怠けたいという欲求は全力で行使する。自分が働きたくないなら、代わりに誰かが働けばいいじゃない。
「リンカー……? そうだ。僕はエージェントだ」
 その言葉は遠くない距離にいた藍にも届いた。明確な自分像はまだわからないが、自分を必要とする者ならいる。藍は立ち上がる。じんわりと熱を持つ瞼や鼻の頭。
「あ、あれ? 俺なにしてたんだっけ……」
 自分を呼んだのは、出会ったばかりなのにしっかりと記憶に刻み込まれた声。あっちだ。
「藍はん」
「お待たせ。キノさんと共鳴するのは初めてだけど、大丈夫?」
「まあ、なんとかなりますやろ。そう心配しなはりな」
 季は飄々と笑った。
「幸せな時間は長くは続かないものですねぇ」
 守凪が勢いよく平介から離れる。できればもう少し見ていたかったとイコイは思う。もっと残念なのは、隣の男に十分な探りを入れられなかったこと。
「行くぞ、女」
 空気を震わす彼の声は無味乾燥で。
(いつか、わかる日が来るでしょうか)
 この男の『欲望』はきっと最も自分を楽しませてくれる。
「すみませーん、焼き鳥のたれと塩を全種類、まずは一つずつくださいな♪」
(……やはり、この仮面がおかしいのであろうなぁ)
 まずは、の言葉を聞かなかった事にしつつ、織歌の帽子となった皇帝は思案する。
(やはり仮面をどうにかすべきであるか……織歌よ)
 炙られたトリの成れの果てを美味そうに味わってから織歌が言う。
「……なんですか、陛下。私、忙しいんですけど」
(そこらに仮面をつけた者がおるであろ? あれらも屋台の食事を狙っておるようだぞ)
 下剋上こそ成らないが、傀儡政権の黒幕なら演じられるようだ。――少なくとも今回は。
(ちなみに弱点は仮面である)
「……そうですか、私のご飯を狙う輩が……ふふふ」
 絶許! 彼女の脳内をその言葉が埋め尽くした。
 力が欲しい。テトラの欲望はある意味で普遍的であったが、発露の仕方はちょっぴり特殊だった。
「ライヴスよこせー」
「痛い! いや、痛くないんだけど気分的に痛いよー!」
 指と狼になりきった時のトラウマを刺激するテトラの噛みつき攻撃。まことは涙目で手を振り回すが離れてくれない。
「こら! テトラ!」
 頼もしい声が聞こえた。正気に戻った杏子である。テトラを引き剥がしてもらったまことが仮面を割る。
「この子がごめんなさいね。あなたは今の状況がわかっているのかしら?」
 説明を聞いて杏子はすぐに理解した。そういえばおかしな声が聞こえたような。
「欲望を解放する仮面? だからこんなに騒がしいのね。」
(……杏子の欲望はどんな物なんだろうか?)
 テトラの疑問はもっともだが、側にいなくて正解だった気もする。
「もしかして、あの仮面が従魔……あいつに操られてオレはこんなことを!」
 欲望解放からたっぷり30分。カプールは怒りに燃える正義のヒーローさながらに叫んだ。
「うむ、人々を苦しめ説教癖を押し付ける恐ろしい敵め!」
 成敗してくれる! ――二人の声と心が一つに重なる。憎しみと、少しの棚上げ。細部までばっちりシンクロしていた。
 日暮仙寿(aa4519)はコーヒーショップの前にいた。
「仙寿様、変な従魔が……っ!?」
 報告しようとしたあけびは、口をあんぐり開けたまま固まった。
「あけび、遅かったじゃねーか」
 お洒落なホワイトクラウンの仮面。しかも微笑み付き。
(正直怖いなぁ)
 呆然としている間にテラス席にエスコートされ、目の前に湯気を立てる珈琲とボリューミーなケーキたちが並ぶ。
「甘いもの好きだったよな? 全部食って良いぞ」
「せせせ仙寿様、一体どうしたの!?」
 頬杖をついてあけびを見守る仙寿は柔和な笑みを絶やさない。皮肉にもますます怯えていくあけび。ただ、ケーキはおいしい。
「クリームついてるぞ」
 くすりと笑って口元を指差され、慌ててナプキンで拭う彼女の頭にふわりと何かが舞い降りる。
「せ、仙寿様……!」
 それは、仙寿の手。あけびのポニーテールが乱れないほどの力で頭を撫でる。
(普段冷たい仙寿様が……「ケーキ? 勝手に食ってろよ」な仙寿様が……!)
 あけびは感動していた。滲む視界で仙寿を捉える。
「あれ?」
 仙寿は硬直していた。しかし顔だけはみるみる紅潮の度合いを増していく。――いつの間にか仮面がなくなっていた。
「痛っ!?」
 次の瞬間、あけびに全力の手刀が降ってきた。
「何だよこれ……何だよこれ……!」
 加害者が被害者以上にうろたえる現場。被害者のはずのあけびは怒る気も起きない。
「許さねぇ」
 仙寿は人を射殺しそうな目で呟くと、あけびの意思を聞く間もなく共鳴した。

●おのれ従魔め
「一匹残らず始末する……平介、今回は俺に貸せ」
 無数の刃が生意気な仮面を破壊していく。ライヴスを多く奪われ、すぐに気絶した人々は幸福な部類だろう。統御されているとはいえ降り注ぐ刀剣の雨は心臓に悪い。その向こうで至極楽しそうに笑う白い髪の男なんて、もっと肝が冷える。
「ふふ、初陣……ですね。よろしくお願い致します、賢木さん」
 燕尾服の男は美しい大剣を振り、仮面を叩き割る。ただし熟練度、そして戦闘スタイルの差から平介と同じような速度とはいかない。
「どうしたご令嬢……手ぇ貸してやろうか?」
「ご心配なく。貴方こそ余所見をしていると足を掬われますよ?」
 背中で会話する二人の横を青年が通り過ぎる。
「ゆっくりお話もできませんねぇ」
 イコイは青年の後を追う。リンカーと互角とは大した足の速さだ。確か、あの小道の先は大通りと繋がっていたはずだ。ゼムは脳内の地図を辿って先回りする。
「邪魔するな……今よりよき世界……行かなきゃ」
「何を言って……」
 イコイは歯噛みする。
「一人でキツイなら守ってやろうか?」
 鋼が閃く。青年がくずおれる。彼を挟んで向かい合う男たちは、各々嘲笑を浮かべる。
「はっ……弱い犬ほど良く吼える」
「そのまま本性出しやがれ……」
 知加子の視界に映ったのは、激しく剣を振るう銀髪の男。共鳴時の仙寿だ。
「ま、待たれい!」
 この英国で侍――しかもイケメンに会えるとは何たる奇跡。彼を追って人混みに突入する。しかし彼女を取り囲んだのはイギリスのパーリーピーポーであった。
「オウ、サムライ! ハラキーリするのか!?」
 知加子は絡んでくる男を睨んだ。運命の人が逃げてしまう。
「今宵の童子切は血に飢えておるわ……飢えておるわあはははははあ!!」
 AGWを構え戦闘モードに入るが若者たちは歓声を上げるばかりだ。
「黙れゴロツキ。刀の錆になりたいか?」
 知加子自身も、騒がれて嬉しいのか邪魔されて苛立っているのかわからなくなってきた。確かなのは感情が昂っていくこと。
「おどりゃあ首おいてけええ!!」
「なんだこいつ!?」
 仮面一般人もドン引きする剣幕。彼女の意識は猛々しき武士に取って代わられていた。
「おまえ愚神だろ! なあ愚神だろおまえ!!!」
 チャラ男の胸ぐらを掴んで血走った眼で言う。
「クレイジーサムライ!」
「遅ェど! 喝ぁつ!」
 逃げようとする男の仮面が柄頭で割られた。今の彼女が求めるのは侍っぽい格好良さではなく、泥臭い勝利である。
(ちょっとキノさん、やりすぎじゃない!?)
 手始めに『銀の弾丸』。囲まれれば『ゴーストウィンド』。攻撃の手は容赦ないが、男はスタート位置からほとんど動いていなかった。
「加減もよろしおすなあ。藍はんは、えらい慎重なお方どすなあ」
(人を傷付けるようなことは絶対にダメです。これは命令)
 常にない強い口調。季に支配された肉体がかすかに微笑んだ。藍が抗議したところで季は折れないのだろう――これは手抜きで無く、手加減であると。
「ほら、仮面割るんだって」
 煩悩を振り払うように一羽が言う。相棒は愛しの酒瓶を抱き締めて呟く。
「肉も酒も大量にあるのに狩りに出ろというのか」
「おーい、ラレンティア?」
 しゃっくりをひとつ。酔っぱらい狼が重い腰を上げる。
「……まあ、仕方ない」
 翼を持つ男は神々しく微笑む。
「仮面は殲滅してやろう」
 太刀筋の激しさに反して、仮面だけが綺麗に一刀両断されていく離れ業。
「祭りだからといって欲望を解放するな!」
(ご、ごめんなさいー!)
 共鳴時にも関わらずいつもの仙寿の口調で、あけびはお説教されるのだった。
「さあ、おイタが過ぎる子たちにはきつーくお灸をすえないとね」
 張り付いた仮面を刀で斬って行く。杏子の目に飛び込んだのは一目散に広場を出て行く小柄な少女。
「ここは任せるよ!」
 若返った体を活かして高校生ほどの女子を追う。
「元気ね。走ることがあなたの願いなの? それとも理由があるのかしら」
 杏子の手が少女の手首を掴んだ。手早く仮面を割る。
「大丈夫?」
「あ、はい。私……?」
 少女はどこかに行こうとしていたという。
「どこへ?」
「ロンドン、かも。……でもどうしてかわからない」
 不安がる少女に「全部、従魔のせいだよ」と魔法の言葉を与える。
「あの仮面は欲望を強める以外の力も持っているの……?」
 杏子はHOPEへの報告事項を心にメモした。

●罪を燃やす炎
「人の欲望は、ムチャリンダが言う通り恐ろしいものだった……」
 静かな声でカプールが言った。怒りの炎はとうに消えたようだ。眼の中で残り火のように光るのは広場のかがり火だ。
「仏教では過剰な欲望を戒め、五つの感覚器官から入る情報を統合する自分の意思を整えるのを目的とする……キミもまだまだ修行がたりないんだゾ」
 すべてを見通すようなムチャリンダ。カプールはゆっくりと頷く。何となくエンディング感が演出できているところ恐縮なのだが、仏だって「お前が言うな」とツッコミたくなるに違いない会話だ。
 共鳴を解いた守凪は平介と一度も目を合わせないまま別れを告げる。
「お気をつけて……」
 いつも笑顔を絶やさない彼の声に哀しみが混じったような気がしても、振り向けない。
「忘れて欲しい」
 か細い声で告げるのがやっとだ。冷たい風は肌に傷をつけそうな鋭さで通り抜けていく。
「このまま帰るのですか? 笹山さんは傷つくでしょうねぇ」
 耳障りだけは優しく、胸を貫く声。
「私もまだ用があります。待っていてくださいませんか?」
 これは自分からのお願いだと念を押され、守凪は元来た道を引き返す。イコイには風に乗って会話が漏れ聞こえた。
「従魔のせい、だからな……!」
「えぇ、そうですね……」
 彼らは灯りのともった屋台へ寄っていく。イコイは愉快そうに小さく笑い、隣の男に問う。
「あなたは何がお好みですか?」
 屋台の話にも聞こえるが、イコイが聞きたいことはそうではないのだろう。
「お前悪趣味だな」
「悪趣味でしょうか。気になることを聞いているつもりですよ」
「ま、目のつけ所は正解だがな」
 相手の弱みを握るのも重要だ。
「好きな物なんか聞いてどうする。どうしても教えて欲しいなら、まずテメェの大事なモノを差し出しな。話はそれからだ」
「大事な物……ですか。ふふ。情報に釣り合わないですから、教える義理はありませんねぇ」
 ゼムは顰めた顔をさらに険しくした。沈黙が落ちる。見知らぬ料理の皿を持って語らう相棒たち。照れ隠しか多弁になっている守凪。嬉しそうに、なぜか少し寂しそうに笑う平介。
「あぁでも、もしも大切なものが『貴方』だと言ったら、貴方はどうされるんですか? それは少し気になりますねぇ」
「……冗談は寝て言え」
 少し不意を突かれたが、ゼムの声は平静だ。
「ただの言葉遊び。ただの冗談……だと、いいですねぇ?」
 フンと鼻を鳴らしてゼムが呟く。
「言葉遊び以外なら付き合ってやってもよかったんだがな……」
 それ以上言葉を交わす気はないらしい。
「平介帰るぞ」
「では、次は普通にお喋りしましょうか。さようなら。お疲れ様でした」
 ゼムは答えない。言葉と裏腹な胸の内を伝える気もない。
(イコイみたいな人間をもう一人知ってるが……ああいう人間は嫌いじゃない)
 一羽のフィッシュ&チップスを一口頂戴したラレンティアは顔を顰める。
「……これは今一つだな。酒の供は肉でないといかん」
「じゃあ何で食べたのさ」
 むくれる一羽を尻目に美味そうにホットドッグにかじりつく。本当は血が滴るくらいがちょうどいいのだが。それより可愛い相棒と酒を酌み交わせないのが残念だと彼女は思う。
「……仮面無くなってもあんま変わってなくない?」
「うん? 何か言ったか?」
 言葉と共にポンと小さな音が鳴った。
「ていうか、まだ飲むんだ!?」
 彼女が欲求に忠実なことはわかっていたが――。思い出すのは今日の災難。こんなときもう一人の英雄なら、と考えてやめた。どっちもどっちである。
「ううう、お婿に行けなくされちゃった……」
「何言ってるんだ? 気に入った雌がいればものにしてしまえばいいだろう」
 狼は言う。
「ちょっとぉ!? そういうのはダメなんだって」
 彼女は心底不思議そうに首を傾げた。
「良い飲みっぷりね」
 杏子はラレンティアに蓋の開いた瓶を差し出す。止めるタイミングを逃がした一羽から盛大な嘆声が上がった。
「うめぇ」
 テトラは花火を見ながら、焼いたマシュマロを食べまくっている。ベンチにはふんぞり返った紗希と彼女の給仕と化したカイ。杏子は彼の惚気を思い出して密かに微笑んだ。割と酷い誤解が放置されたままである。
「ペンギンさんもいるのね! 可愛いわー♪ 抱っこしちゃおうかしら?」
「どうぞどうぞ」
「お、織歌っ?!」
 杏子も酒宴の雰囲気に少々欲望を解放していた。織歌の許可をとっている点は良心的かもしれない。
 別方向でも甘い匂いが立ち昇る。あけびと仙寿のマシュマロだ。ケーキも良いがこの素朴さもまた魅力的である。
「今日は大変だったねー」
「本当にな……」
「でもあの仮面何だったんだろ? 欲望とか言ってたけど」
 その言葉に仙寿は緊迫した表情になるが、言った本人はのんきに優しかった仮面仙寿を思い出している。
「……忘れろ。従魔にも間違いはある」
 仙寿の固い声に生返事を返して思考の海に沈み込む。
(優しくする欲望……人に尽くしたくなる欲望? はっ、もしかして仙寿様…従属願望でもあるんじゃ!?)
 それが主君の願望ならば叶えるのがサムライの務め!
「じょ、女王様とお呼び!」
「はぁ? 何言ってんだお前。あとマシュマロ焦げてるぞ」
(あ、絶対零度だ。何時もの仙寿様だ)
 ズレた会話は良くも悪くもいつも通り。嬉しいような寂しいような。
(あけびに優しくしたいとか、言える訳ねーだろ……)
 願いは暮れた日の下に。いつか彼女に明かされる日は来るだろうか。
「市中引き回して火炙りとは、物騒なお祭りだんなあ」
「キノさん、口元が笑ってるよ」
 たまたま知り合ったから、と英雄が連れてきた季。打ち解けることができるだろうか、と藍は少し心配になる。
「旦那はんは、もう少し気楽にいかはったほうがええんとちゃいますか」
「そうできるといいけど……心配事は尽きないよ」
 可愛らしくて気に入ったと季にねだられたトフィーアップル。雅な世界からやって来た英雄はまだまだ謎が多い。藍には少しくどいくらいの甘味の中から現れたりんごの酸味が爽やかで、少しだけ気分が慰められた。
 最後の一口を飲み込んで織歌はかがり火を見やった。皇帝もフィッシュ&チップスを完食してご満悦だ。
「ふー……なんだか色々あった気がしましたが、とにかくお腹一杯で幸せです」
「まぁ、正気に戻ったようで何よりだ」
「陛下、イギリスにはまだ面白い魚料理があるみたいですよ」
 『Stargazy pie』――『星を眺めるパイ』と呼ばれるそれは、パイ生地から魚の頭が飛び出した独創的すぎる代物。
「ああ。あの屋台ですね」
「ぐあーっ!?」
 皇帝の鳴き声は星まで届くようだったとか。
「ガイ・フォークス……火薬事件の犯人っていったってそんな時代の話でしょ、本当に犯人だったのかしらね。来歴とか聞くと冤罪の悲劇物語とか書いてみたくなるわね……美形に書いたりして……」
 自分のやらかした大惨事の痕跡などなんのその。炎と共に知加子の創作意欲は燃え盛っていた。

結果

シナリオ成功度 成功

MVP一覧

重体一覧

参加者

  • 革めゆく少女
    御童 紗希aa0339
    人間|16才|女性|命中
  • アサルト
    カイ アルブレヒツベルガーaa0339hero001
    英雄|35才|男性|ドレ
  • 分かち合う幸せ
    笹山平介aa0342
    人間|25才|男性|命中
  • どの世界にいようとも
    ゼム ロバートaa0342hero002
    英雄|26才|男性|カオ
  • コードブレイカー
    賢木 守凪aa2548
    機械|19才|男性|生命
  • Survivor
    イコイaa2548hero002
    英雄|26才|?|ソフィ
  • エージェント
    稲田藍aa3140
    獣人|35才|男性|回避
  • エージェント
    aa3140hero002
    英雄|19才|?|ソフィ
  • 夢魔の花婿
    天野 一羽aa3515
    人間|16才|男性|防御
  • リア充
    ラレンティアaa3515hero002
    英雄|24才|女性|シャド
  • 悪気はない。
    酒又 織歌aa4300
    人間|16才|女性|生命
  • 愛しき国は彼方に
    ペンギン皇帝aa4300hero001
    英雄|7才|男性|バト
  • Be the Hope
    杏子aa4344
    人間|64才|女性|生命
  • トラペゾヘドロン
    テトラaa4344hero001
    英雄|10才|?|カオ
  • エージェント
    シャー・ナール・カプールaa4478
    人間|12才|男性|回避
  • エージェント
    ムチャリンダaa4478hero002
    英雄|16才|女性|ブレ
  • かわたれどきから共に居て
    日暮仙寿aa4519
    人間|18才|男性|回避
  • たそがれどきにも離れない
    不知火あけびaa4519hero001
    英雄|20才|女性|シャド
  • 街中のポニー乗り
    井口 知加子aa4555
    人間|31才|女性|攻撃



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