本部

広告塔の少女~アンニュイなあなたに~

鳴海

形態
ショート
難易度
易しい
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
能力者
10人 / 4~10人
英雄
10人 / 0~10人
報酬
少なめ
相談期間
4日
完成日
2016/07/01 19:17

掲示板

オープニング

● あーゆーうつー
 あなた達はH.O.P.E.食堂にいた。外は雨。季節は露である。
 あなた達はしとしと降る雨の音を聞きながら、ひまだーなーと。外を眺めていることしかできなかった。
 洗濯物は乾かないし、部屋は黴臭くなるし、太陽光を浴びなければビタミンも生成できないし。
 何より、曇天が背中に重くのしかかり、気圧の変化で血圧まで上がらない気がする。
 ああ、憂うつ。
 そんなため息を漏らすあなた達の前に一人の少女が現れる。

「ドキュメンタリーを撮りまーす」
 
 その声の主は遙華である。
 暇なリンカーたちの時間を買いたたこうと、タイミングを見極めて現れたあたり商売人が板についてきたが。
 ただでさえ日まで死にそうだった君たちはその話を詳しくきくことにした。


● ドキュメンタリー内容

 撮影場所は西大寺のお屋敷。
 表に洋館、裏に旅館がありそこに三日間泊まり込みで撮影を行う。
 テーマは リンカーたちの柔らかい部分。
 普段は凛々しく戦うリンカーたちであるが、普段からそうあるかというと別の話。
 つまりは、リンカーたちが日常ではどんな顔をして過ごしているかを写す。というのがまず一つ。
 もう一つが、胸を掻き立てられるような、リンカーたちの弱さを写すこと。
 雨に打たれながら佇むシーンや。物憂げに窓の先を見つめるシーンなど。
『あんなに強いリンカーたちにも、こんな脆弱な一面があるのか!』
 というところを見せ付けたい、らしい。
「人って、人の弱さを愛したくなるものよ、それが普段から好感高めの、護ってくれる存在の弱さとなると、どうにかしてあげたいと思うのが人心」
 そう語るのはロクトである。
 そしてインタビューをするらしい。
 今回はインタビュー時間を眺めに取るとのこと。

●  質問内容は
 かなり、暗く重たい質問が多いです。じっくり語ってもらって構いません
 さらに、すべての質問に答える必要はありません、一人二つ程度答えていただければちょうどいい尺になります。

「休日何してる? 誰と過ごすことが多い?」
「今まで戦場で起きた、一番ショッキングなできごとは?」
「だれかを救えなかったことってある?」
「神月で一番印象に残った出来事は?」
「番組を見ている人に伝えたいことってある?」

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目標 ドキュメンタリー撮影

1 リンカーたちの日常を撮影する。
2 リンカーたちのもの憂げだったり、苦しんでいる姿だったり、悩んでいる姿と言った、弱い部分をとる。



● 宿泊先内容
 
 残念ながら一日目、二日目は雨です。三日目の昼から晴れますが、三日目の18時にはバスに乗って家までかえらないといけません。

 生活に必要な設備は全て整っています。
 
 一通りの娯楽があります。
 将棋、囲碁。テレビゲーム、ダーツ、ビリヤード。
 温泉、サウナ。晴れていれば外にはサッカーグラウンドがあります。
 図書室、楽器部屋。放送室。などなど
 夜ご飯はバイキングです。晴れてればBBQなんですが。それは夏までお預けですね。
 今回は二つの館に缶詰なので、ありとあらゆるアイテムの持ち込みをありにします。
 外には庭園があり、季節のお花が咲き乱れています。
 そばには竹林。
 
 雨の中で撮影したとしても、着替えはたくさんあるので、心配せずにビシャビシャになってください。



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 あれ?もしかして若干露から外れてます?
 北海道には梅雨という概念がないので、戸惑っている鳴海です。
 今回は療養もかねて、頭空っぽにして、仲のいい友達と遊ぶ気持ちで。
 参加していただければなと。
 みんなでトランプしたり、将棋したり、一人の時間を楽しんだり。遊び方は無限大。リンカーの日常を演出してみませんか?
 あ、リンカーたちで話し合って、肝試しとかするなら協力しますよ、遙華が。
 くだらないことを全力でやりましょう。 
 逆に言うと、そう言うことをしているリンカーたちを、一般の人達は見たいのです。

解説

目標 ドキュメンタリー撮影

1 リンカーたちの日常を撮影する。
2 リンカーたちのもの憂げだったり、苦しんでいる姿だったり、悩んでいる姿と言った、弱い部分をとる。



● 宿泊先内容
 
 残念ながら一日目、二日目は雨です。三日目の昼から晴れますが、三日目の18時にはバスに乗って家までかえらないといけません。

 生活に必要な設備は全て整っています。
 
 一通りの娯楽があります。
 将棋、囲碁。テレビゲーム、ダーツ、ビリヤード。
 温泉、サウナ。晴れていれば外にはサッカーグラウンドがあります。
 図書室、楽器部屋。放送室。などなど
 夜ご飯はバイキングです。晴れてればBBQなんですが。それは夏までお預けですね。
 今回は二つの館に缶詰なので、ありとあらゆるアイテムの持ち込みをありにします。
 外には庭園があり、季節のお花が咲き乱れています。
 そばには竹林。
 
 雨の中で撮影したとしても、着替えはたくさんあるので、心配せずにビシャビシャになってください。

リプレイ

 プロローグ
 
 プシューと音をたててバスの扉が開く。中から続々と降りてくるのは休養半分撮影半分で気分が高揚したリンカーたちである。
「遙華、バスはどこに止めておく?」
『防人 正護(aa2336)』はバスの窓から顔だけ出して、荷物を外に出している遙華に問いかけた。
「駐車場の隅っこでいいわ、誰も使わないはずだし、西大寺邸」
 その隣で『カイ アルブレヒツベルガー(aa0339hero001)』がビールケース片手に楽しそうに歩いていた。
 そしてそれをじと目で見つめている『御童 紗希(aa0339)』であった。
 正直怖い。遙華はちょっとビビッて距離をとる。
「んー、梅雨やなー。それにしてもでかい家やわ……グロリア社のご令嬢というだけあるわな」
 そう『黄泉 呪理(aa4014)』は透明な河童越しに西大寺邸を見あげる。
「はい、荷物」
 そんな呪理に遙華は荷物を手渡した。
「うちは呪理や。よろしゅうなー」
「ああ、自己紹介がまだだったわね。西大寺遙華です。今回の撮影協力ありがとう」
 呪理はそれに、かまへん、かまへん手をふった。
「アンニュイな話題な。仰山あるで。
正直、うち、危ない依頼は入らないのがポリシーなんよ。なんでかというとやな。
痛いんは嫌やろ?怪我するだけ損や。
 H.O.P.Eにいるのが全員、うちみたいなわけはないんやけどな。やっぱり、怖いもんは怖い思うんはいるんちゃうかな。
できるだけ危ない真似はせんようにして、今を楽しむのも悪うないと思うんよ?」
「ええ、私もそれでいいと思うわ。私も戦場に出ることはほとんどないしね」
 そう言うと呪理は『アナスタシア(aa4014hero001)』へ荷物を持たせて旅館の中へ入っていった。
「オネーチャーン」
「きゃ! アイリス!」
 『古賀 菖蒲(旧姓:サキモリ(aa2336hero001)』が遙華の後ろから抱きついてきた。
「荷物運んでほしいのじゃ!」
 遙華はその体が震えていることに気付いた。
「少しの間我慢できる?」
 実際には我慢してもらわねば、バス生活が待っているのだが。
「ちょっとだけなら、頑張るのじゃ!」
 空元気でプルプル震えるアイリスを抱えてロクトと遙華は旅館に無事突入。
 遙華が全員が旅館のエントランスに集まっていることを確認すると部屋を割り振り始める。
「うわー、すごい大きいお屋敷だね。澄香、見てるだけで気分が盛り上がってくるよ」
 そう『小詩 いのり(aa1420)』は満面の笑みで澄香に語りかける。
「うーん、そうだね」
 そう小さく笑う『蔵李・澄香(aa0010)』
 ちなみに二人は相部屋なので、澄香、いのり、『クラリス・ミカ(aa0010hero001)』の荷物はすべて『セバス=チャン(aa1420hero001)』が部屋に運んでいく。
 『水瀬 雨月(aa0801)』と遙華は同じ部屋なようで。二人は一階の奥の方に歩いていく。珍しいことに『アムブロシア(aa0801hero001)』がその後ろをついて行っていた。
 こうして二泊三日の共同生活が始まった。

第一章 OPから始まるPV撮影

「はい、というわけで西大寺です、今回はPv撮影第三弾として、リンカーたちの日常を」
 そう遙華が打ち上げられた鯨のような瞳で、マイクに声を吹き込む作業をしていると。
 その背後のふすまががたっと開いた。
 そこから顔を出したのは『Arcard Flawless(aa1024)』と『Iria Hunter(aa1024hero001)』である。
「すきあり!」
「ひゃああああああああ」
 その長い髪にArcardは顔をうずめ、Iriaはどうやったのか遙華の両腕の中にすっぽり収まっている。
 Arcardは脇腹から脇にかけてひたすらこちょこちょすると、息も絶え絶えな遙華からマイクを奪った。
「いや、今回のPV撮影なんだけど、運が悪いことにショッキングな出来事がエージェントたちに重なってしまってね」
 Arcardは言う。
「でさ、このシリーズの熱狂的なファンの方は覚えてるよね? 僕が『霊石採掘の旅で言ったこと』」
 一瞬画像が挿し替わる、それは南の島でArcardがエージェントたちについて尋ねられた場面のリプレイだった。
――ボクを含め、エージェントは力を持つ。でも、個々を見れば誰もが人なんだ。だから
――それぞれが考えを持つ。戦いに抵抗を持ったり、愚神を怖れる人も中にはいる。
――そういった姿も、できれば受け容れてほしいんだ。
「今回はそれにかかってくる話なんだ」 
 そうArcardは言葉を締めくくった。

   *   *

「日常 ですか……」
 『魅霊(aa1456)』の声が暗い部屋に響く、カーテン越しに淡い光が降り注ぐが、部屋の角に佇んでいる魅霊には光は当たらない。
「私はまぁ、いろいろ」
――『R.I.P.(aa1456hero001)』は休日何を?
 そうテロップが流れ魅霊はゆっくり首を回す。
「どこへ、いったんでしょうね……」
――相棒なのに気が付かなかったの?
「考えてみると、アール(R.I.P.)が普段何をしてるか、ほとんど見たことがなかったです。屋敷では本を読むか、何とは定めず周囲を眺めていたようだけれど……」
 そう言うと魅霊は深いため息をついた。
「姉さん……」
 彼女が部屋に閉じこもってしまったのにはわけがある。
 話は三十分ほど前に戻りリビング。
「澄香。お腹減らない、これおいしいよ!」
「大丈夫、お腹減ってない」
「お姉さま、まずは温泉に行きましょう。大きかったですよ」
 魅霊が言う。
「まだいいかな」
「で、でもせっかくみんなでいるんですし」 
 魅霊は珍しく食い下がる。その二人の姿を物言いたげな視線で見つめるいのり
「ねー、澄香、どっか遊びに行こ?」
「うん、あとでね」
「そ……そっか」
 そう澄香はタオルを首にかけて玄関まで行ってしまう。
「ならボクも……行っちゃった。澄香……ホントにどうしちゃったのさ……」
「姉さん……」
 そして魅霊の独白が響く。

「何度か声をかける人もいて、話している姿も見ました。けど、いつも誰かと話すときはその微笑が悲しそうに見えて」

 私は、どうしたら。
 そうふさぎ込んでしまう魅霊だった。

   *   *

 雨のせいでぐずぐずになったグラウンドを駆ける三人の少女の姿。
『イリス・レイバルド(aa0124)』と『アイリス(aa0124hero001)』そして澄香である。
「ファイ! お~!」
 外周五百メートル程度のグラウンドを八週もした頃だろうか。
 澄香は泥に足をとられて盛大に地面に転がった。
 その頬を泥が汚す。
「澄香さん、すぐに立ち上がらないと立ち上がる体力さえなくなりますよ!」
 イリスが駆け足の状態で澄香の隣で停止。踏ん張らせようと叱咤する。
「体は正直なんです、急に止まれば乳酸が体に蓄積しますし、アドレナリン分泌が終わって一気にだるくなります」
 さすが訓練の鬼。詳しい。
「はい! コーチ!」
「ははは、それにそこまで気張る必要はない。最初はノルマを達成することを意識すればいいのだよ。それが自信となり、そのうち速度を出せるようになる」
「さぁ、走り込みのあとは実戦訓練です!」
「はい!」
 イリスとアイリスは雨の日でも欠かさず特訓をしているらしい。
 いや、むしろ雨の日だから好ましいというところがあるらしい。
 そして実戦訓練、構える武器は模造品だが、全員真剣である。
 参加者は澄香、イリス、アイリス、Iria
「ふむ」
「がうがう」
 盾と双剣がぶつかる。
「まぁ、弱い部分を見せる前の強さの印象付けとしては効果はあるんじゃないかい?」
 アイリスが言った。
「ボクとしては撮影とか意識しなくていいのはありがたいけど…それホント?」
「さてね、問題があれば編集でカットされるんじゃないかな」
「それはそうと隙あ……」
「ないよ」
「だよねー」
 投げ飛ばされるイリス。泥団子みたいになってしまった。
 そんな光景を見つめながらクラリスは苦笑いを浮かべる。
「働きすぎですから、休むように言っておりましたのに……」
 そして訓練終了後、雨に打たれ佇む澄香へカメラが寄った。その瞳はどこか濁っており、ここではないどこかを見つめている。
 雨に濡れた髪は桜色が強く出ていて、のっぺりとそれをはりつかせた澄香はいつもと違って妖艶に見えた。

――今まで戦場で起きた、一番ショッキングなできごとは?

「友達そっくりな敵が、目の前で人を殺しました」
 この雨が霧の記憶を呼び覚ます。震える調査員。混乱するリンカーたち。
 悪意の笑顔で近づくルネとぎらつく刃。

――Q誰かを救えなかったことってある?

「その時、目の前で。何回も刺されて。……私、手を伸ばせたのに」
 あの時の気持ち、今でも思い出せる。
 あの時の悲鳴。今でも残っている。だから自分は強くならないといけない。
 澄香は髪の毛を翻し、館内に戻るべく歩みを進めた。
「強くなれた気がしていたんです。でも、勘違いでしたよ」
 しかし、振り返った先には、魅霊が立っていた。
「なんでそんなにがんばってるの?」
 魅霊は不安を押し隠すように、胸の前で手を組んでいった。
「強くないと、何も救えないんだよ?」
 澄香は当たり前のことだと言わんばかりに言ってのけた。けど違う、魅霊がききたいのはそんな答えではない。
「澄香姉さんは……どうしてずっと戦おうとばかりしているの? 独りで?
伝えたはずなのに。私を姉さんの力にして欲しいと、頼ってほしいと言ったのに!」
「君は盾でも剣でもないよ。妹分だよ」
「妹分だからお姉さまの力にはなれないってことなの!?」
 澄香は一歩、歩みを進めるそして魅霊とすれ違って先へ。
「ロンドンで何があったの?」
 それに澄香は答えない。
 そして、魅霊にはもう言葉を重ねる気力は残っていなかった。
  
 教えて。姉さんを苦しめる敵は何なのか。
 でないと私は、姉さんの味方になることができないの……。
 



第二章 二日目


「ちょっと、カイ! いつまで寝てるの?もうお昼だよ! 起きてよ!」
 先は当然のごとく部屋を別にしたので、カイの悪行については全く知らなかった。
 まぁ昨日ぶら下げていた者からしてこうなる可能性は考慮していたのだが。
「あー? あ? 紗希か」
「何よ、そのはんのう」
 紗希が勢いよくカーテンを開けると、光にやられたのかカイは再び突っ伏した。
「もー旅館に来たんだからいつ起きたっていいじゃん。昨日から雨よ? テンションダダ下がりもするじゃんかよ」
「今回は遊びに来たんじゃないの……」
 そして振り返るとそこには、朝の光に照らされるビール缶たち、しかもご丁寧なことにピラミッドのように積まれている。
「ちょっと!まさか一晩でこんだけ飲んだの?
「だってさー、夜中にサッカーの試合やってたからさー……」
 完全なるダメおやじである。紗希は溜息をついて布団を捲り上げた。
「お、今日はやさし」
「ゴルァ!」
 そして 紗希渾身のボディブロー炸裂。
「ごぱぁ」
「いつまでも寝てんじゃねー! このクソ英雄! 今すぐ死の呪文唱えんぞ! 起きろコラァ!」
「ホントすいませんでした。またチョーシこいてました。起きます。正義の鉄拳大変有難うございました」
 酔いも一発で冷めたカイである。彼はタオル片手にお風呂に向かう。ちなみに風呂は正護が掃除をしていて入れなかった。
 女湯に入るか各部屋に用意されている個室を使うか、選択を迫られ悩むカイであった。

   *   *

 そして朝のトレーニングを終え、シャワーを浴びたイリスとアイリスはみんなが集まっているリビングに集合していた。
「さぁ…………遊び倒すとしようか!」
「えっ仕事は?」
「近頃のガデンツァまわりの難しい事は忘れてね、遊ぼうか」
「……む」
「いでよ!バルムンク親衛隊!」
 そうセグウェイに接続されたバルムンクがスーッと現れた。
「ああ、こんなところに賑やかし要員が!」
「おねーちゃーん」
「あそぼー」
「お姉ちゃん!」
 イリスは驚く。姉のような相手は多くとも、自身が姉と呼ばれるのは初めての大剣である。
「さぁ、時間はないんだ。全制覇に向けて駆け出そうじゃないか」
「なんの全制覇よ……」
 その隣にロクトがゲーム機を抱えて座った。アイリスがついてきて興味津々にコントローラーを眺めている。
 そして始まる四人大戦型格闘ゲーム。
 そこから少し離れた、場所では机を繋ぎ合わせて大きなテーブルに氏、クラリスと遙華と雨月が勉強していた。
 書類整理や事務手続きに追われているセバスや『雅・マルシア・丹菊(aa1730hero001)』もいる。
 クラリスと雨月は学校の宿題。
「え! あなた高校生だったの?」
「そうですが?」
 遙華は社内研究室からの宿題だった。
「遙華、ここ分かる?」
「私、数学と物理以外はあんまり得意じゃないわよ」
「ああ、構文ですね、そこはこう訳して」
「できた!」
『アル(aa1730)』が声を上げて紙を雅に見せる。
「いい出来ね」
 そうアルの頭をなでる雅。
「何ができたの?」
 雨月が問いかけるとアルはじゃーんとそれを見せてくれた。
「新しいルネだよ、この前の依頼で歌ったのをベースに、私が歌えるように再構成したんだ」
「演技だけじゃなくて歌もできるのね」
「本職はこっちだよ」
 そう言えばPV撮影の時もさりげなく歌っていたなと、思い出す雨月であった。
「『それ』は炎の揺らめきかスポットライトか、はたまた蛍の光のように淡いものか
皆の心にある光が、それぞれの道標になるようにってね!」
「すごいわね、うれしいわ、こんなにあの子の思いが広まるなんて。そうだ澄香にもこれ見てもらいましょうよ」
「あー、どうでしょうね、今は放っておいた方がいいと思いますよ」
 そうロクトが手渡したのは書類である、モノプロダクションに登録すための書類と、招待状。
「あの子がエージェントに正式に復帰したらよろしくね」
 そう遙華は笑った。
 
   *   *

「で、遊び疲れて今に至ると」
 コントローラーを握ったまま、アイスで口をべたべたに汚したイリスは、座布団の上に小さく丸まって寝息を立てている、そのイリスへアイリスは膝を貸して枕にする、すると。
「……おねえちゃん」
 姉を呼ぶ寝言、その目には一粒の涙が光る。
 アイリスはそれが自分を呼ぶものではない事を分かっている。
「おとうさん……おかあ、さん……、おにいちゃん」
 だからアイリスは頭を撫でて子守唄を歌う
「ごめんなさい……おいていって、ごめんなさい……」
イリスが落ち着くまでただ優しく


第三章 ご飯 

 その夜のご飯はみんなで食べようという話になり、全員が食堂に集まった。
 クラリスは余興として趣味のノンアルコールカクテルを振る舞っている。
「おいしいです、これ」
「おいしいよね!」
 そうアルと紗希は感動してクラリスにレシピを聞いていた。
「今度カイのお酒をこれにすり替えよう」
「聞こえてるぞ……」
 その隣で激しくカメラに何かを訴えるIria《禁止マーク:体育座りで凹む人物》
「これはなんて意味?」
 雨月の問いかけに答えようとするIriaだが、ガウガウ言ってるだけでよくわからない。
「ああ、これはジューンブライドを逃すなだよ」
 Arcardがそう言うと、不服だったようでIriaは食ってかかっていた
実際の意味は「泣き寝入り/ボッチ受容 ダメ、ゼッタイ」であり『愚神に付け入る隙を与えるな』である
 そんな騒ぎを尻目にビデオ用の回答を撮影している呪理
――番組を見ている人に伝えたいことってある?
「リンカーは別に特別ちゃうよ? 見てる人よう聞いてな?
 リンカーやって、リンカーでない人と同じように辛い時もあるし、宿題も忘れるし、ゲームで徹夜するし、etc
 うちが脱力系リンカー黄泉呪理や。よろしゅうなー」
「あ、そだ!休日皆さん何してます?」
 その光景を見て紗希はドキュメンタリー参加しないと、インタビュー内容をふる。いい子である。
「私は勉強ね」
 雨月はナプキンで口を拭いていった。
「さっきもしてたよね?」
 アルは雨月のテキストを見たが、何が書かれているかさっぱりだった。
「依頼で授業に出れなかった分、遅れを取り戻さないといけないし。
留年しないだけいいけど、世知辛いわ。二束の草鞋だから仕方ないんだけどね
 だから一人で過ごす事が多い感じかしら、大型連休とかなら実家に戻る時もあるわ」
「あんまり外にはでないのね」
「うちも出ない方がおおいなぁ」
 呪理が答える。 
「部屋でゲームしとるか、映画見とるな。大抵はというかアナスタシアとよう対戦ゲームしてるよ。
そういう、西大寺はんは、休日誰かと過ごしたりしてるん?」
「え? 私?」
「なんか、ご令嬢となると社交界とかデビューとかあるんやろかー
それとも、こっそり抜けだしたりか?」
「ああ、私ね。もてないからね……」
 死んだような目になる遙華、その遙華に後ろから抱き着いて頬ずりし始めるのあアイリス。
「ん~わらわは……ニーチャン達とおしゃべりとかかな~。あ、旦那様がお仕事から帰ってきたらおかえりなさいってしているよ♪ こー見えてもしぇふにはキュージツが少ないのです!!」
「それを言うなら主婦、あとお前一日中だらけているだろ」
 正護が席に座らせた。
「俺は大好きな人穴が開くほど見つめてます!マリにべったりです!妄想で
所で俺は刺身苦手なんで食べて頂けませんでしょうか? 御童様」
「気持ち悪いからマジやめてくれない? 通報するよ?」
 それでもお刺身は食べてあげる紗希であった。
「ところで、エージェントやっててどうしても忘れられない出来事ってあります?
私は……愚神化した親友のために延々と一般人を犠牲にしていたあの人のことかな……」


<俺は……イズミが死んだ日に死にたかった。イズミに『こうなったのはおまえのせいだから、一緒に死ね』と言われたかったんだ>

 あの時の光景がよみがえって眠れないこともあるという
「エージェント始めてちょっと慣れた頃の出来事だったから」
「アレは正直きつかったよな。誰が悪いってわけでもなかったから……特に」
「……グリムローゼのイヌ爆弾」
 イリスはぼそりとつぶやいた。
「そして、アルマレグナスとレプリカ―レの結末を、他の誰かで再現させるような事は……絶対に防ぎます」
「ボクは依頼事態ってわけじゃないけど……」
 Arcardはフォークを置いてテーブルを見つめた。
「傷を見て労わってくれる友人の感情を、受け入れられないって気づいたときには、さすがにショックを受けたなぁ。みんな僕のことを心配して言ってくれているのに、生きて帰ってきてくれてうれしいって言ってくれたのに。そうじゃないんだって感情しかわかなかったときは、失望するしかなかった」
「ま、まずいよ! 遙華さん! 食卓の空気が死んでる!」
 度重なる酷な話題にシリアスさんが元気になりすぎたわけだが、アルにはどうしようもできない、ちなみに遙華もトラウマスイッチをおされたのかピクリとも動かなかった。
「あ、ジーチャンね! 爆ニューになったりくっ殺ライダーになったりとkいでででででででで あとは抱き付き従魔依頼で……いでででででででででで!!!」
 正護と紗希にほっぺたつねられるアイリス。
「変な顔! ねぇ、面白いよ、みんなみて!」
 アルが必死に場の空気を取り繕おうとしても反応なしである。
「……いつの時代だって真っ先に犠牲になるのは。未来ある子供かもしれないしな……」
「防人さんまで」
「誰かを救えなかったことってある?」
 クラリスがマイクを奪いいのりに向けていた。
「まだやるの!」
「むしろ、誰かを救えたことなんてあるのかなって思う」
 いのりはちらりと澄香を見た。
「ボクはメディックだから誰かを救うのは本分なはずだけど、誰かを救えたって思えたことなんて一度もないかも
 今だって大切な人が苦しんでいるのに、一歩踏み込めないでいるし……
 ボクは多分、踏み込んで自分が傷つく勇気も、相手を傷つける勇気もないんだと思う」
「救えなかった事……それはあるし、痛くて辛い事」
 アイリスはイリスの手を握った
「でも、人の尊厳まで守れない、救えない……そんなのは絶対に嫌です」
「みんな……。ねぇせっかくの食事の場だし、この話やめない?」
 そう遙華が言うと、その静止をきかずに雨月が言った。
「私にもあるわ」
 雨月が言う。
「手の届かないものも含めれば救えない事の方が圧倒的に多いのだけど、目の前でそれが起きるのは別物だと思うわ」
「雨月……」
「だからといって、足を止める訳にもいかないのだけどね。出来る事をやるだけよ。
私は誰かを救えるほど大層な存在じゃないしね。いたとしたら、それはあくまで出来る事をした結果だと思うわ」
 その時、雨月の言葉を遮って、澄香が立ち上がる。その目はどこか虚ろで、何も捉えていないように見えた。
「水瀬さん、それってあの時のことですか?」
 その時ぐらつく澄香の体。
「私は、水瀬さんみたいに割り切れま……」
 突如澄香の目の前は真っ暗になり、いのりと魅霊の叫びがこだました。


第四章 手をつなぐということ
 澄香が倒れた。直後クラリスが彼女を抱き起し、ひとまず寝室まで運んだ。
 その姿を心配そうに見守るアイリス。
 その姿を見つめながら正護は言った。
「……アイリスは、……いや菖蒲は水が嫌いなんだ。所謂水恐怖症ってやつらしい。水恐怖症は水が恐ろしく、お風呂や温泉は平気という人が多いようだが、酷いとシャワーだけでも息苦しさを訴える人がいる…あいつもその一人だ」
 アイリスにきかれないようにひっそりと。
「理由は覚えていないみたいだが、トラウマは覚えている。……忘れていた方がどれほど楽だったんだろうな。
 ろくでもない過去ばかり覚える、…いつの時代だって子供なんてそんなもんさ……
あいつも子供そのものだ……
 だからこそ。
 ………何言ってんだか俺は、こんな事一銭の価値もない。さっさと仕事片付けるか」

   *   *

 澄香が目覚めると、そこは温かい布団の中だった、けだるさが全身を襲い、うまく体が動かない。
 そこに突如魅霊が覆いかぶさってきた。
「姉さん!」
 その頭をなでる澄香、その体が震えている。泣いているんだとすぐにわかった。
「どうしたの? 魅霊ちゃん」
「わたし、またお姉さまの力になれなかった」
 澄香はそんな彼女を抱き起すために、上半身だけ起き上がる、するとそのタイミングで突如開くふすま。
 いのりがお盆に飲み物や薬や、いろいろを乗せて入ってきた。
「澄香! もう大丈夫なの?」
「うん、大丈夫」
 また、その言葉か。そう思うといのりは。情けなくて、辛くて、無力感で。
 涙が溢れてきた。
「バカバカバカ! 澄香のバカ! 自分が、体壊したらどうするのさ! 心配したんだよボクたち!」
「うん、ありがとう、でももう大丈夫だから、さて今日の、ノルマは」
 そう立ち上がろうとする澄香、その姿を見て、いのりは目を細めたそして。
 翻る左手。次の瞬間、澄香は頬を抑えてうつむいていった。
「ひどいや……」
「何やってんの……もう! ホント何やってんのさ!?」
 ぼろぼろと涙を流しながらいのりはすがるように、言った。
「なんで、私たちに何も言ってくれないの?」
 魅霊が言う。
「苦しいのに、助けてほしいのに何で!」

「だって、私、誰も助けられてない!」

 それは悲痛な叫びだった。無力な自分を呪った言葉。
 だって、だって仕方がないのだ。何度も夢に見るんだから、救えたはずの人の家族の涙を見てしまったんだから、そして死んでしまう前の彼らの表情が頭から離れないんだから。
「ルネも! 調査員の人も! 家族の人泣いてた。春香だって遙華だって泣いてたんだよ。私はそれを助けられたかもしれないんだ。私が、私が強かったら!」
「死者を悼むのはいいよ。助けられなかったことを悔やむのだって構わない
でも、そのせいで自分自身を壊しちゃうのは絶対ダメだ! 自分を大切に出来ない人が、どうして他人を救えるのさ!!」
 息をのむ澄香。何も反論できない。澄香は本当はわかっていた、聡い子だから。
 けど、認められない。全部が認められなかった。
「いのりに……私の気持ち……」

「話はきかせてもらった!」

 その時唐突に、どごおっと、派手な音が鳴り響きふすまが外れて、雪崩のようにリンカーたちが入室。その人の山の頂上にArcardが立っていた。
「可哀そうじゃないか!」
 Arcardは言い放つ。
「ずっと、寝ないで看病してたんだぞ! 熱が引かなければ君は昨日のうちに病院送りだったんだ。それを二人がつきっきりで見てたから、元気になったんだぞ!」
「だったら、だったらなんですか!」
 Arcardはイラッと、眉をひそめる。
 そして何を思ったのか、おもむろに上着を脱ぎ捨てた。
 鍛え上げられた上半身が露わになる。
「きゃーーー!」
 紗希が悲鳴を上げながらカイの目を覆った。
「……その傷」
 しかし澄香の目を引いたのはArcardの傷。
「そのままだと、いずれ君はこうなるよ。そして帰ってこれなくなる。その結果がどうなるか、君は自分で言ったよね」
 残された人たちが泣いていた。その人たちと同じように今度は、いのりや魅霊が泣くことになるだろう。
「友達に今の君と同じ思いを抱かせるつもりか! そうまでして愚神を倒して何になるんだ!」 
 その時突然、澄香は膝の上に重みを感じて視線を落とす、イリスがそこにいた。
 結っていない髪は長く細く、澄香の膝の上を流れている。
「澄香お姉ちゃんはボクたちを頼ってくれないの?」
「澄香ぁ……誰かを救う前に、自分の心を救ってよ。澄香、涙は見せないけど、ずっと泣いてるじゃないか!」
 ああ、と澄香は思う。きっと自分は間違っていた、何かを犠牲にすれば強くなれると思っていた。けど、そうじゃなかったんだと。澄香は涙を流す。
「ごめんね、ごめんね。みんな……」
 さめざめと涙を流す少女たち。それを雨月と遙華はおかゆを持って眺めていた。「いかないの?」
 雨月は言う。それに遙華は答えた。
「私は、どっちかというと、いのりに怒られる側の人間よ。澄香の感情が一番理解できてしまうの。もっと力が欲しい、力が、そればかりよ。けど今、澄香と同じで間違っていたことを知ったわ」

   *   *

 アルは雨の中、歌を口ずさんでいた。
 
【広い海歌声は広がるでしょう
遠い陸あなたまで届くことでしょう
絶対叶わない恋ならばこれ以上好きになりたくない
波の階段降りて来てよ、あなたと海の底で暮らすの
あたしの元に来て……光届かない海の底】

 それはとある人魚姫の物語。

「……ボクは救えたのかな。この歌も、皆も」
 歌い終え、消えそうな声でぽつりとそう、つぶやいた。
「アルちゃんにとって、ショックな事件って何があったの?」
 そう背後からの声にアルはクスリと笑って答える。
「歌を利用した愚神による殺人が起きた事かな
歌の力がこんな風に利用されるのは……やっぱり嫌だった」
 そうアルは傘をくるっと回して言葉を続ける。
「この時、ボクは歌で対抗したよ
光届かない海の底を、『キラキラ』の光で照らしたくて。
【君は光、闇なんて振り払っちゃえ
背筋のばして、手をとって前へ進もう、世界はこんなにキラキラだ】
こんな歌詞ね!
 って、おっと、ここがバレちゃったねぇ……」 
 アルは気配を感じ振り返る。そして甘い顔で微笑むと二人に言った。
「知ってる?人の声が一番綺麗に聞こえるのは傘の中らしいよ!」
「その曲はなんて曲なの?」
「愚神に殺された音楽家の女性のをボクが引き継いだ曲。曲名は『黒い海のセイレーン』」
「よくなったんだね、澄香さん、心配したよ」
 そうアルが笑みを向けるのはいのりと澄香。そして二人は握っていた手を離し、雨に濡れながら少し距離をとる。
 そしていのりはカメラに向けて言った。 
「ボクはこれまで他人の領域に踏み込むのを怖がってた
でも、それじゃあいつまでたってもホントの意味で心を交わすことなんて出来ないよね。
 今度のことでやっと分かったよ。
 大切なのはほんの少しのきっかけとほんの少し勇気。
 これを見てる人に、それがちょっとでも伝わればいいな」
 そして響いたのは澄香の歌声、BGMなどないはずなのに、そのメロディーは強く耳に残る。それは太陽の歌。
 次いで、いのりが静かに歌いだす。まるで心に染み入るような音色は心地よく、聞くものすべてを癒していった。
 二つの旋律は混ざり合う。二つの歌詞が混ざり合う。反発するように離れて、許し合うように交わって。
 そして最後には一つの旋律となって世界に響く。
『ソラの音~Stella~』
 その曲が終わるのと同時に、雨雲が切り割かれ。そして温かい光があたりを照らした。
「……雨が上がったね。あぁ見て、虹だ!」
 アルがそう指をさした先には七色の輝き。
「雨はいつか止む。夜も明けて陽が出る。絶望も必ず、キラキラした望みに変わる
だから『諦めないで!』」

 その虹を背景に澄香がカメラに向かって言った。
――番組を見ている人に伝えたいことってある?
「き、昨日の様子、写ってますよね?」
 顔を真っ赤にして、澄香は頭を下げる。
「お見苦しい所をごめんなさい。私、本当に強くなれるまで、皆と一緒に頑張ります」
 そしてエンディング。テロップが流れながら、ソラの音が流れ続けている。
 しかし終わり際にクラリスの言葉が流れ出した。

「澄香ちゃんは、平凡な16歳の女の子で」

「人が死ぬことを恐れて、無理をしています」

「この子だけじゃない。皆様がリンカーと出会った時は、どうか、笑ってあげて下さい。日常に引き戻してあげて下さい」

「心を守ってあげて下さい」

結果

シナリオ成功度 成功

MVP一覧

重体一覧

参加者

  • トップアイドル!
    蔵李 澄香aa0010
    人間|17才|女性|生命
  • 希望の音~ルネ~
    クラリス・ミカaa0010hero001
    英雄|17才|女性|ソフィ
  • 深森の歌姫
    イリス・レイバルドaa0124
    人間|6才|女性|攻撃
  • 深森の聖霊
    アイリスaa0124hero001
    英雄|8才|女性|ブレ
  • 革めゆく少女
    御童 紗希aa0339
    人間|16才|女性|命中
  • アサルト
    カイ アルブレヒツベルガーaa0339hero001
    英雄|35才|男性|ドレ
  • 語り得ぬ闇の使い手
    水瀬 雨月aa0801
    人間|18才|女性|生命
  • 難局を覆す者
    アムブロシアaa0801hero001
    英雄|34才|?|ソフィ
  • 神鳥射落す《狂気》
    Arcard Flawlessaa1024
    機械|22才|女性|防御
  • 赤い瞳のハンター
    Iria Hunteraa1024hero001
    英雄|8才|女性|ブレ
  • トップアイドル!
    小詩 いのりaa1420
    機械|20才|女性|攻撃
  • モノプロ代表取締役
    セバス=チャンaa1420hero001
    英雄|55才|男性|バト
  • 託された楽譜
    魅霊aa1456
    人間|16才|女性|攻撃
  • エージェント
    R.I.P.aa1456hero001
    英雄|18才|女性|バト
  • 銀光水晶の歌姫
    アルaa1730
    機械|13才|女性|命中
  • プロカメラマン
    雅・マルシア・丹菊aa1730hero001
    英雄|28才|?|シャド
  • グロリア社名誉社員
    防人 正護aa2336
    人間|20才|男性|回避
  • 家を護る狐
    古賀 菖蒲(旧姓:サキモリaa2336hero001
    英雄|18才|女性|ソフィ
  • アパタイト
    黄泉 呪理aa4014
    人間|14才|女性|防御
  • クリスタルクォーツ
    アナスタシアaa4014hero001
    英雄|14才|女性|ソフィ
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