本部
RUMBLE FISH
- 形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 6人 / 4~6人
- 英雄
- 6人 / 0~6人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2015/11/10 22:00
- 完成予定
- 2015/11/19 22:00
掲示板
-
決闘に向けて
最終発言2015/11/10 08:46:31 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2015/11/06 14:45:57
オープニング
●某日深夜、首都高速道路
「従魔だ!」
突如深夜の首都高に現れた従魔。偶然それに遭遇した前田は、己の不幸を呪った。
「健徳君……!」
助手席に座る緒方薫子が前田の名を不安そうに呼ぶ。前田は以前にも遊園地で従魔に襲われ、大怪我をした事があった。今日はその時のやり直し的な意味で、箱根の方にドライブへ行った帰りだったのだが……またしてもと言うわけだ。
「だ、大丈夫!」
前田は気丈に言うが、その言葉には何の根拠もない。従魔は目の前、警察やHOPEに助けを求める余裕は無い。遊園地の時は、偶然居合わせたリンカー達に救われたが、今度こそ――前田が絶望に捕らわれかけたその時、救いの主は現れた。
「何だぁ!? あのクソ野郎は!」
救世主にしては下品な声。だが、怯え、硬直していた前田はその声に自由を取り戻し、反射的にそちらを見る。
数十台のバイクと車。その先頭で、一際目立つ大型バイクにまたがった六人の若者が、不遜な姿勢で従魔を睨み付ける。
「『亜主羅慧留(アズラエル)』!」
前田がその名を叫ぶ。噂に聞いたことがある。最近東京を中心に勢力を伸ばす暴走集団『亜主羅慧留』。普段なら絶対に出会いたくない相手だが、今は彼らが救いの天使に見えた。何故ならば――。
「人間様の道路で、化け物がデカイ面してんじゃねぇ!」
先頭の少年が従魔に向かってそう怒鳴り、跨がったバイクを猛然と発進させた。
「くたばれ!」
バイクを充分に加速させてから、少年はそう叫んでシートから飛び降りる。バイクは慣性に従い、ハイスピードで従魔に突っ込む。激しい衝突音と、それに続く爆発的な炎上。。だが、我々と理を異にする従魔にとって、ガソリンの爆発は派手なだけの花火に過ぎない。
「チッ! やっぱ駄目か、直接ぶっ殺すしかねぇな」
炎の中で悠然と佇む従魔の姿に、少年は苦々しげに呟く。かなりのスピードのバイクから飛び降りたと言うのに、その体にはかすり傷一つ負っていない。タフと言うだけでは説明できない頑丈さだ。
「圭二、一々バイク壊すのやめなよ。勿体ないだろ」
その中の少女が、呆れた口調で少年に言う。
「うっせー玲奈、今はこいつをぶっ殺すのが先だろ!」
「やれやれ……相変わらず血の気が多いな」
後ろに居た少年の一人が、これまた呆れ声で呟く。
「いいから行くぞ! 武雄、富雄、突っ込むぞ! 玲奈、明生、庄司は援護しろ!」
圭二と呼ばれた少年の号令に従い、あるものは嬉々として、またあるものは呆れつつ、人間には太刀打ちできないはずの従魔に突撃する。だが、それは無謀ではない。何故なら彼らは、従魔に対抗できる特別な存在――リンカーなのだ。
●HOPE支部、ブリーフィングルーム
「先日首都高で突如従魔が発生した。無論我々が対処すべき事件だが、お呼びは掛からなかった。何故だと思う?」
言うと担当者は悪戯っぽい笑みを浮かべた。
「回りくどかったね、本題に入ろう……この写真を見てくれ」
スクリーンに一枚の写真が現れる。そこには半壊した車とバイク、アスファルトの抉れた道路、そして徹底的に叩きのめされた従魔の姿があった。
「『亜主羅慧留』って暴走族知ってる? これは彼らがやったんだ――そう、『亜主羅慧留』のリーダー格と見られる六人のメンバーは、リンカーなんだ」
「従魔を退治してくれたんだ、本来なら表彰ものなんだが……暴走族ってのが問題だ。彼らが不運と踊るのは勝手だが、巻き込まれでもしたらたまったもんじゃない」
「言うまでもない事だが、公道での暴走は違法行為だ。その意味で言えば、彼らはヴィランと言うことになる。だが、彼らが人類の脅威たる従魔を倒したことも事実だ。連中は今、我々とヴィランの中間にあると言えるだろう」
「そこでHOPEは、彼らが本格的なヴィランの道を歩まないように、勧誘を掛けた。結果は……まあ失敗だね。暴走行為をやめる気は無いと言われたよ」
「ま、分かってたことだ。ガキってのは大人の言うことは聞かないからね。だが食い下がってみるもんだ。しつこく勧誘したところ、彼らは一つの提案をしてきた」
「『強いものに従う』彼らはそう主張している。つまり、『言うことを聞かせたかったら、俺達を打ち負かせ』と、そういうことらしい」
「方法はバッドボーイズのトラディショナル――『決闘』だ。こちらが勝利すれば、彼らは『亜主羅慧留』を解散しHOPEに所属する。ノスタルジックかつクラシックで……馬鹿げた話だ。しかし、面白い提案でもある」
「話が長くなったが、要するに、君らには決闘で彼らを負かして欲しいんだ。俄芝居の様な任務だが、意義は決して小さくない。能力のある若者をヴィランの道に追いやることなく、HOPEの戦力を増やすことにもなるんだからね」
そう言うと、担当者はスクリーンのスイッチを切ろうしたが、ふと何か思い出したように手を止める。
「言い忘れてたよ、彼らが倒したこの従魔、ぎりぎりって所だが――デクリオ級だ。ガキだと思って舐めない方が良いと思うよ」
解説
●目標
決闘に勝利すること。
●登場
「新井圭二」
リーダーのドレッドノート。自信過剰な上非常に攻撃的な性格で、防御を顧みず突撃してきます。戦闘と暴走が楽しくて仕方ないお年頃です。
「達川明生」
No.2のジャックポット。比較的冷静なタイプで、チーム戦では猪突する圭二の援護を担当します。圭二の幼馴染み。圭二の付き合いでやっていますが、本来喧嘩にも暴走行為にも興味がありません。
「篠田玲奈」
ソフィスビショップ。明生と同じく援護を担当。猫をかぶっていますが血の気は多いです。明生と同じく圭二の幼馴染み。暴走よりも戦闘が楽しいタイプです。
「高橋武雄・富雄」
双子のブレイブナイト。圭二と共に敵陣へ切り込み、耐久力で戦線を支えます。二人とも無口で、物事にあまり動じません。
『東出庄司』
バトルメディック。後方支援担当。6人の中では気の弱い方です。圭二に心酔しています。
●状況
決闘場所は伝統に則って河原です。基本的に開けた場所で、小細工は難しいでしょう。また、彼らは力に従います。その意味でも、正々堂々とした戦いが望まれます。
6対6の決闘ですが、チーム戦、1対1の星取り合戦、どちらの形式でも彼らはこちらの提案を呑みます。何も提案がない場合はチーム戦となります。
彼らの実力は高く、一般的なリンカーと比べても遜色ありませんが、装備は粗悪な模造品、或いは密売で入手した低レベルなAGWだけです。
変わった形ですが、この決闘はHOPEの勧誘です。戦意を失った相手に止めを刺す様な真似は控えて下さい。血の気が多く、暴走行為を繰り返している彼らですが、暴れられる場所を与えてやれば、優秀なリンカーとなるでしょう。
同時にそれは、彼らを野放しには出来ないと言うことも意味します。皆さんが敗れた場合、HOPEは以後彼らをヴィランと見なし、今度は勧誘でなく壊滅を目指すことになります。
マスターより
こんにちは、白田熊手です。
古式ゆかしい河原での決闘です。殴り合った後に友情が生まれる……かどうかは分かりませんが、恥ずかしい名前の暴走族を解散させ、ヴィランの誕生を未然に防ぐのはとても意義のあることだと思います。
リプレイ公開中 納品日時 2015/11/16 19:23
参加者
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決闘に向けて
最終発言2015/11/10 08:46:31 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2015/11/06 14:45:57