本部
死を克服する物語
- 形態
- イベント
- 難易度
- やや難しい
- 参加費
- 500
- 参加人数
-
- 能力者
- 7人 / 1~25人
- 英雄
- 5人 / 0~25人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2018/11/15 15:00
- 完成予定
- 2018/11/24 15:00
掲示板
-
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2018/11/15 11:46:28 -
【質問卓】
最終発言2018/11/11 23:34:52 -
【相談卓】メメント・モリ
最終発言2018/11/15 13:16:08
オープニング
●これは死を体感するシミュレーションである
あるドクターがいた、彼は研究所に勤めていたがある日あっけなく命を落とすことになる。
命とは常に軽いもので、風が吹けば飛ぶ紙のようなものなのかもしれない。
紙のように軽いのに、人は命を重く見がちで、失われたなら涙する。
今回もそんなありふれた惨劇の物語だ。
その惨劇が幕を開けたのはつい昨日の事で、彼の命が絶えたのは今日のこと。
王の魔の手が迫ったからだろうか、愚神が突如活性化しドクターの研究所を襲った。
その研究施設に詰めていた職員64名と護衛にあたっていた24名のリンカー。その六割は即死、弐割は延命のかいなく死亡。壱割も今は昏睡状態である。
その愚神の正体について語ったのがドクターで。
彼は唯一喋れる状態で発見された。ただし臓器への傷、片足の損傷、出血の量どれをとっても生き残れる未来が見えなかった。
「若いリンカーがこの、老いぼれの命を残すために戦ってくれたのだよ」
真っ青な顔に、無精ひげ、壱週間は外に出ていないのだろう。そんな荒れ果てた見た目の老人は震える声で駆け付けたリンカーに話した。
「奴は、死そのものだった。今回の襲撃で多量の霊力を得た。次は君たちをねらってくるやもしれん」
備えるのだ。
そうかすれた声でつぶやいたドクターはとある機械、その電極に自分を繋ぐように言った。
もうすでに尽きる命、であればこの死を間近にする感覚を遺産として残したい。
そう告げてドクターはその機械に繋がれた。
その後ドクターは死んだ。
「その愚神は痛みと恐怖を操る、その力に対抗できるのは痛みを克服したものではない、いや、正確にいうと痛みを克服するには他者の痛みを知るべきだ、そのための一助となれるだろう」
そう言葉を残して。
●結局、ドクターは何を残したのか。
ドクターは研究所で何を研究していたのか。
それは人の触覚を外部から刺激するという研究だった。そしてその集大成がドクターが最後に繋がれたカプセル状の機械である。
その使用方法についてドクターはムービーを残してくれた。ホログラフだ。
それを起動すると生前と変わりない姿のドクターが皆の目の前に現れる。
「いやぁ、諸君。人の痛みがわかる世界に用こそ。私はずっと脳幹という脳の一部を研究していた。共感という人間の持つ可能性、人の痛みを、自分の痛みだと認識できることの可能性。私はそれにかけている」
まぁ、そんなことはいい。そう言いつつドクターは自分の足元を一瞥した。
生前からのしきり直す時の癖らしい。
「今回開発したのは死を体感できるシステムだ。
人の痛覚を脳からではない刺激、主に電気電磁だが。それを使って神経を刺激、疑似的に痛みを作り出す。
生物は痛みを恐れる、しかしそれは当然のことだ。痛みとは警鐘でありうけつづければ死に至る。
ただ、痛みで体を硬直させることもまた死に繋がることだ。私はそれをうまくコントロールできないかと考えた。それがこの、他人の痛みを感じることができる装置だ」
対象者はポットの電極に自身を繋いで、強烈ない痛みを受けた時の記憶をポットの中にいる人間に疑似体験させることができる。
人の痛みを感じることができる機械。
だがこんな物がなぜ必要なのか。
それに対して、博士はこのように語る。
「ただ人間は、自分が受けた傷やダメージ以外にも痛覚反応を示すことがある、そして他人の受けた傷を知ることを、自分で傷を受けるよりも嫌うのだ」
「脳幹は共感を司る器官だ。その期間は他者の痛みに反応し自分の体にも不快になる信号を送る、この信号は実際に自分の体についた、心についた傷よりも、その者を不快にさせるのだ」
「難しいかね? では簡単に言い直そう。人は自分の痛みより他者の痛みを嫌う生物なんだ。そしてそれに私は人類の可能性を見出した」
可能性という言葉を愛おしそうに口にすると博士はこう、言葉を締めくくる。
「どうか、痛みを忘れないでほしい。そして痛みを克服してあの愚神を倒してほしい。其れこそがあなたと誰かの絆となるのだから」
研究所を襲った愚神に対抗するために今、痛みと死を越える訓練が必要なのだ。
● 疑似愚神ペインの討伐。
今回は博士の用意した疑似痛覚体験マシーンに接続された状態でバーチャル戦闘、つまり模擬戦を行っていただく趣旨だ。
今回敵としてデザインされたのは『ペイン』という愚神。
デザインされたというからには本物の愚神ではない、これは仮想空間での模擬的な戦闘なのだ。
ただ、模擬的な戦闘とはいえケントゥリオ級愚神に設定してある。戦略を練る必要があるだろう。
しかも今回のリンカーたちはハンデを背負った状態からの戦闘開始になる。
順を追って説明しよう。
・戦闘状況
戦場は100メートル四方の墓場。150センチ程度の墓石が乱立しており見晴らしが悪い。
リンカーたちは傷を負っている、ドクターの痛みのデータによって。
右腕、胸、額のどこかに傷を負った状態からスタートする。
生命も75%の状態からスタート。さらにリンカー全員がラウンド終了時に最大生命力の5%を失う、出血状態で模擬戦闘がスタートする。
この出血状態はケアレイなど状態異常回復で回復できる。
・ペインについて。
ペインは上空弐メートルほどを浮遊する愚神である。
体の大きさは3メートルほどの巨体。ただ足はなく、背骨から上の人の骸骨、それに黒いヴェールがかかっている姿である。
武装は鎌だが、これは体にはダメージを与えない。体をすり抜け魂にダメージを与える。
出血状態であれば即座に最大生命力の3%のダメージをあたえる。
・抱擁
肋骨を開いてリンカー一人を拘束する。
拘束されたリンカーは全ての行動が行えず、一定のダメージを肋骨に与え肋骨を開かせない限り常時出血状態になる。すでに出血状態の場合は出血状態の効果がラウンド終了時に10%のダメージに変わる。
・叫び
どくろを震わせて死の叫びを放つ。
自身を中心に15SQの範囲に生命力固定で5のダメージを与える。
・断罪
地面から無数の鎌を召喚し『地面』に足をつけているリンカー全員を切り刻む。
唯一の物理ダメージで、空中に逃れるか、防具で防がない限り大ダメージを追う。
・召喚
墓場の下から骸骨の群を召喚します。
この骸骨は移動力3の雑魚中の雑魚ですが十体生まれ、耐久度がそれなりにあります。また皆さんに抱き着いての移動妨害を行うので注意です。
解説
目標 疑似愚神ペインの討伐。
今回は仮想世界での戦闘のため生命力にダメージを受けることはありません。
また、倒せなくとも何かペナルティがあるわけではありません。
今回は痛みと恐怖を操る愚神『death』に対抗するための戦闘訓練になります。今回の訓練を通して。
・負傷したからだとの付き合い方。
・痛みの殺し方。
・他者の痛みへの理解。
を重点的に学んでいただきたいと考えています。
マスターより
皆さん今日は、鳴海でございます。
今回は戦闘のイベシナってなかなかないなぁと思いお届けさせていただきます。
模擬戦闘ですので、本番は次回の愚神戦です。
次回もペナルティが付いた状況、不利な状況からの戦闘になると思うのでこれを機械に慣れておきましょう。
リプレイ公開中 納品日時 2018/11/22 16:25
参加者
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最終発言2018/11/15 11:46:28 -
【質問卓】
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【相談卓】メメント・モリ
最終発言2018/11/15 13:16:08