本部
- 形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 8人 / 4~8人
- 英雄
- 7人 / 0~8人
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2018/09/27 22:00
- 完成予定
- 2018/10/10 22:00
このシナリオは4日間納期が延長されています。
掲示板
-
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2018/09/26 23:12:16 -
作戦相談卓
最終発言2018/09/27 17:51:00 -
質問卓
最終発言2018/09/27 18:07:46
オープニング
●独善の始まり
「おい、何を考えている!」
「僕が正義である以上こいつらは絶対悪だ。悪は徹底的にこらしめてやるべきだ」
「そいつらは何もしていないぞ!」
「今何もしていなくても、この後ずっと悪事をしないわけがない。犯罪予防ってやつさ。それで人が死んだなら、その人間にそれだけの罪があったのさ」
それが過激思想派の始まり。
●落日
今や『シュドゥント・エジクタンス(ある筈のない存在達。以下SEと略)』の呼称が定着した、過激思想派の大半がエージェント達の手で撃破され、軒並み逮捕された。
逮捕されたSE達は、その時対面した元『グライヴァ―・チルドレン(愚神の子供達。以下GCと略)』冷泉(れいぜい)愛結(あゆ)に暴言の数々を浴びせた。
「ふっざけんな! なんでGC(汚物)が生き残ってんだよォ!?」
「GC(ゴミ)ならGC(ゴミ)らしくみじめに死んどけよ!」
「GC(吐瀉物)は生きてても不幸に地面を這いつくばっとけよおぉっ!」
「なんでGC(屑)ごときが笑って、俺達が苦しまなくちゃならねえんだよ! そんなの許されるわけねえだろうがァッ!」
それ以上の言葉は愛結を警護していた情報部が止めさせ、SE達は連行されていく。
裁判はこれからだが、既に確保できた証拠と新たに得た現行犯での所行と彼らの悪行を証明するものは揃っているので、彼らが日の目を見る事はないだろう。
そしてSEへの尋問の結果判明したSE首領の存在を情報部が追跡し、調査結果がH.O.P.E.にもたらされたとき、事態は動き出す。
●もはや独善ですらなく
とある支部で、冷泉(れいぜい)愛結(あゆ)は、渡された資料を見つめたまま沈黙している。
「否定はできません。そこに書かれているのは現実です」
ポルタ クエント(az0060)の言葉に、愛結は手元の資料を握りつぶした。
資料に添付されていた画像に映っていたのは、射撃の的のような塗料を塗られ、全身を銃弾に射抜かれ絶命した子供達が蠢いている姿だった。
情報部によると、SE首領は虐殺した子供達の遺体を従魔化したらしい。そうなるとその近くに愚神がいる可能性が高い。
「……私が、終わらせます」
絞り出すような声で、愛結は出撃の意志を示す。
「ですが、貴方はリンカーではありません。どうされるおつもりですか?」
「私にループスを憑依させます。それでこの子達を終わらせます」
ループスとは、元々愚神集団として認知されていたSEに属する愚神の1体の名だ。
マニブスと言う愚神と同様、討伐の優先順位が低いので今は放置の状態だが、恐らく今も愛結の周囲に潜んでいると情報部は見ている。
愛結にとって資料に映る子供達は共に生きてきた大事な仲間であり、家族だ。その遺体が利用され敵の手駒にされていることに怒りをおさえきれない。
だからこそ自分の手で終わらせたかった。
「何のために私達がいると思っているんです? 貴方のこれまでの境遇からすれば難しいでしょうが、貴方はもう少し他人を頼る事を覚えた方がいい」
ポルタは思う。
冷泉愛結をこれ以上一人で戦わせ続けてはいけない。このまま一人で戦わせたら、自分達の掲げる大切な何かを――希望を終わらせてしまうと。
そして今の愛結は一人ではない。
多くのエージェント達が彼女とGCに貶められ殺された人々の長い因縁に終止符を打つために、未来に繋げるためにSEと戦い、彼女たちを救ってきたのだから。
『とっくにこいつは始末したと思っていたよ。こいつは世界の醜い部分ばかり集めた醜悪だと思わないか?』
不意に何者かの声が前触れもなく部屋に響くと共に、ポルタや愛結の足元から血のような赤い液体が溢れ出し周囲に広がる。
「危ない!」
とっさに愛結がポルタを突き飛ばすのと、愛結の足元に広がった血だまりから異形の腕が現れたのはほぼ同時だった。
愛結に庇われ難を逃れたポルタの眼前で、異形の腕はそのまま愛結を掴み血だまりの中に愛結を引きずり込むと、再び血だまりの中へと沈む。
――僕こそは正義。
――偉大にして至高なる僕と正義よ永遠なれ。
そんな言葉が愛結を呑みこんだ血だまりを震わせ、血だまりはさらに広がっていく。。
やがて全身に的のマークが施され、顔や体の至る所に銃痕が見える子供達が血だまりから続々と這い上がってくる。
共鳴したポルタが周囲を見渡すと、見慣れた部屋の光景が、薄暗い霧のベールに包まれた広い空間へと入れ替わっていた。
いつの間にか支部内にドロップゾーンを展開されたらしい。
やがて血の水面を割って1体の大柄な武者めいた異形が現れた。
こんな悪趣味な従魔を従える敵を、ポルタは1体しか知らない。
「貴方がSEの首領ですね。愛結さんを返しなさい」
ポルタがそう訴えると、武者――SE首領は抜き放った刀の切っ先をポルタに突きつけることで、答えとした。
●あるのは邪悪
首領は愛結を取り込んだことを感謝しろと吼える。
「いいか? 僕はいつだって正しい。美しく、穢れを知らない絶対なる存在。それが僕だ。その正しい僕の言うことが聞けない奴、従えない奴はクズだ。生きてる価値なんかない。そんな連中に僕の手足となって奉仕する役目を与えてやってるのだから感謝しろ」
既にその姿は人から外れ、死した後も使役される子供達の姿をした従魔達を周囲にはべらせ、自分やその行いは正義だと叫ぶ。
「僕は誰もが正しく生きられる世界を常に追い求めている。こいつや貴様らはこの世にいてはならない存在だ。こいつや貴様らのような穢れた存在は、今すぐにこの世から消えてなくなったほうがいい。それが世界を美しいものへと変える。この世界には、僕と僕に選ばれた者のみが存在を許されるべきだ」
いかに崇高な思想があろうが愚神となり人の域を外れた時点で、もはや独善ですらない。
既にその理想は傲慢に腐り、残るはその骸。従わせるのも犠牲を強いた子供達の骸ばかり。
ここにいるのはSEという自分の為だけに罪もない人々を踏みにじり続けて、嘲笑ってきた邪悪だ。
今こそ『あなたたち』の手で、この邪悪と因縁に終止符を。
解説
●目標
過激思想派首領の撃破
冷泉愛結の救出
●登場
首領
過激思想派の長。自分達を英雄とする為にSEという敵を作り、GCをでっち上げ悪行を重ねてきた元凶。主なメンバーが逮捕され、情報部に追い詰められた。
力と独善を求めた結果、愚神となった。既に人の身を捨てているので人には戻れない。推定でケントゥリオ級相当。
身長2mの古風な鎧で身を固めた武者姿で、刀を振るう。2回行動。
愚神は『絶零』で登場したコシチュイに似た性質らしく、目に見える体は破壊されても数ターン後復活する。本体が撃破されれば消滅する。
以下は首領の能力。
控えおろう
意訳:ジャックポットのフラッシュバン。
裁きの鉄槌である
意訳:ソフィスビショップのサンダーランス。
頭が高い
意訳:ドレットノートの疾風怒濤。
出合え
叫ぶごとに足元の血だまりより下記従魔が4体出現する。
子屍×30
推定ミーレス級従魔。GCに貶められ殺された子供達の遺体に憑依し首領の指示で動く。射程35sqの突撃銃や刀で武装。
PL情報。この中に「首領」の本体が憑依し紛れている。
ポルタ クエント
唯一の増援。現在首領の攻勢を食い止めている。使用スキルはケアレイ、クリアレイ、ケアレイン。
冷泉(れいぜい)愛結(あゆ)
元GCの一般人。首領の身の中に取り込まれた。ライヴス収奪の糧にされているが、首領を撃破すれば救出できる。
状況
とあるH.O.P.E.支部に出現したドロップゾーン。縦横およそ各50mほどの空間の周囲を霧が包み、足元は血のような色の水面が広がっている。空間の外からの攻撃は通じない、一度中に入ると首領を撃破するまで出られない、空間の端より先には行けず、端に留まると霧が絡みつき時々【拘束】が付与されるルールが設定されている。
無線貸与済み。支部内にいる人達は避難済み。装備・携帯品にあるもののみ使用可能。
マスターより
首領「世界万民。僕を讃え、祝うべし」
『SE』の独善はこいつから始まりました。世界の為とか正義とか言ってますが、本当の動機は『自分を全肯定・称賛してほしい』という身勝手なものです。そして自身の言動の責任を取ろうとしない性格通り、正面切って戦わず本体はコソコソ隠れています。最後の最後で『反省したから許してくれ』と命乞いしますが、こいつの信念は所詮その程度です。耳を貸す必要はありません。
ご不明な点がございましたら、出発24時間前まででしたら交戦中のポルタに代わりジョセフ イトウ(az0028)が答えます。
関連NPC
リプレイ公開中 納品日時 2018/10/05 23:03
参加者
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依頼前の挨拶スレッド
最終発言2018/09/26 23:12:16 -
作戦相談卓
最終発言2018/09/27 17:51:00 -
質問卓
最終発言2018/09/27 18:07:46