本部
アブ・ル・ハウルの暗翳
- 形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 8人 / 4~8人
- 英雄
- 8人 / 0~8人
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2018/05/17 09:00
- 完成予定
- 2018/05/31 09:00
このシナリオは5日間納期が延長されています。
掲示板
-
テロ防止【相談板】
最終発言2018/05/17 00:11:41 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2018/05/16 00:04:05
オープニング
●アブ・ル・ハウル
──冥界の入り口の守護者、畏怖の父、『アブ・ル・ハウル』……。
エジプト、カイロ郊外にあるギザの大スフィンクスはそのように呼ばれる。
灰墨 信義(az0055)とライラ・セイデリア(az0055hero001)はパラダイム・クロウ社の仕事でギザに来ていた。
「これがオイディプス王の謎かけの?」
大スフィンクスを眺めながらライラが尋ねると信義は冷たい眼差しを彼女に向けた。
「それはギリシア神話の方だ」
「思ったよりは小さいのね? ピザとチキンが食べたいのかしら?」
「その感想も聞き飽きた」
「そう?」
不機嫌そうな信義をよそにライラは平然とまじまじとスフィンクスを観察する。
夏季に入ったこちらは暑い。日除けに巻いたストールの陰で彼女は目を細めた。
「あら、でも、あれはギリシア文字のようね?」
ライラが言い終わらないうちに信義は目の前の観光客を突き飛ばして走り出した。怒声が上がり、ライラが代わりに謝罪する。
スフィンクスの周囲は大勢の観光客と物売りでごった返していた。その中で、数人の物売りが棒のようなもので地面に落書きをしていた。
「──せめて、ヘブライ文字が妥当だと思うんだがね」
しゃがんでいた三人の物売りの男たちは一斉に顔を上げ、突然現れたスーツ姿のアジア人を胡乱な目で見る。
彼らは一見すると他の物売りたちと変わらない。だが、彼らが持った棒のように見えるそれは識る者が見れば魔術を込めて彫り上げた呪術の媒介であるとわかる。
三人のうちの一人がはっとして立ち上がろうとし、そのままよろめき倒れた。
それに気付いた他のふたりが信義に向かってタックルをかける。
砂埃が舞う。弾き飛ばされて地面に転がる信義。
二人の物売りたちはあっという間に人混みに紛れて姿を消した。
「無理しないの」
悠然と歩いて来たライラが倒れて呻く物売りに近づき、僅かな岩陰に彼を寝かすと介抱する体でその手首にパラダイム・クロウ社製の無針注射器を密かに刺した。
瞳を閉じる男。
仕掛けた魔法具を回収した信義は、不審そうに近づいて来た別の物売りたちにスマートフォンを見せて「熱中症だろう、救急に連絡した」と告げた。その返答に迷惑そうな表情を浮かべて、他の物売りたちは去った。
軽く周囲を探索してから二人は男が眠る岩陰に戻り顔を見合わせた。
「魔法円だったわ。『守護』の」
「……セラエノだとは思うが」
偽装された枝は振ると小さな電子音を立てて鋭い剣先を持ったワンドへと変化した。
信義は重いため息を吐いた。
「H.O.P.E.案件か」
●無差別殺人
すでに集められたエージェントたちはアレクサンドリア支部の一室で待機していた。
「困った」
現れたのはアレクサンドリア支部のオペレーターのアリスター。褐色に日焼けした体格のいいイギリス人だ。
「あなたたちにはプリセンサーが予知したテロの阻止を依頼したんだが」
彼は眉を寄せる。
プリセンサーは、ギザの大スフィンクスを中心としたテロ事件を予知していた。
それは、爆薬と銃を使ったもので、スフィンクスを爆破するばかりかテロリストたちの銃撃によってその場の観光客を一掃する恐ろしいものだった。
「時間が無い。テロリストの正体は地元のチンピラ集団だとわかっている。戦闘訓練を受けているわけではないから一人ひとりは君たちの敵ではないはずだ。テロの目的はまだ不明だが、今から行けば間に合う──だが」
アリスターは険しい目でエージェントたちを見た。
「現場でセラエノの構成員が確認された。セラエノは予知にない。これからセラエノの対応までを考えることは不可能だ」
彼はそれでも行ってくれるか、とは聞かなかった。
行くしかないのだ。
ギザの惨劇を防ぐことができるのは、今ここに集まることが出来たエージェントたちだけなのだ。
解説
●目的:テロリストから人々を守り、スフィンクスの爆破も防ぐ
●ステージ:ギザの大スフィンクス周辺
現場は敵と一般人が交ざり合った非常に混乱した状態
ジープ三台でチンピラが乗り込み、それを合図に観光客に紛れたチンピラたちが動き出します
PC達はジープが殴り込む数分前に到着、飛び降りて降下(ワープゲートではなく軍用ヘリ)
PC達がH.O.P.E.と名乗った場合はチンピラは観光客よりPC達を優先して襲い掛かりますが、
PCの存在に気付かない・PCが間に合わなかった場合は現場の人々(観光客・物売り他)を殺傷し始める
爆薬は殺傷の後を計画しているが、戦闘が始まると爆破に走る
爆薬を持つのは大きな荷物を持つテロリスト×2名(非リンカー、それぞれ別行動)
※事前行動が多すぎる場合はエージェントの到着が遅れます
●敵
・テロリスト(地元のチンピラヴィラン)
戦闘能力はほとんどない、リンカーも数件こなした新人エージェントレベル
二十人程度の非リンカーとリンカー6人(ジャックポット×3、ドレッドノート×3)
全員が銃器を所持、ドレッドノートはシミター系の剣(AGW)を所持
ジープ三台を所持(運転手は非リンカー、同乗5名)
リンカー6名はジープにジャックポット&ドレッドノートのペアで一組ずつ乗っている
爆弾所持は現場に潜伏していた非リンカー二名(ステージ項参照)
●一般人×不明(百人程度はいる)
観光客・物売り、老若男女大勢の人々
●NPC
・信義ペア
セラエノの通報の際に彼らが居ることはPC達へ伝わっている
一般人の誘導等サポートレベルの協力は可
●PL情報
戦闘中、セラエノの構成員たちが出現
彼らはなぜかテロの阻止(テロリストから人々を守り、スフィンクスの爆破を防ぐ)のために動いています
理由は不明、会話はできません
このセラエノ構成員たちは捕縛されると自害を試みます
マスターより
敵はさほど強くないものの、油断するとスフィンクスの損傷や一般人が殺傷される恐れがあるので
難易度をやや難しいとしました。
セラエノに関しては、一般的に不安要素として訝しがるとは思います。
宜しくお願い致します。
関連NPC
リプレイ公開中 納品日時 2018/05/30 20:59
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テロ防止【相談板】
最終発言2018/05/17 00:11:41 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2018/05/16 00:04:05