本部
- 形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 8人 / 4~8人
- 英雄
- 8人 / 0~8人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2018/03/22 09:00
- 完成予定
- 2018/03/31 09:00
掲示板
-
密林奥地の三人組(相談卓)
最終発言2018/03/22 02:46:49 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2018/03/17 17:26:41
オープニング
●
慣れた者でもろくな用意もせずに立ち入れば命を落としかねないアマゾンの奥地。
文明の影響が及ばない密林の中で、場違いにも程がある白と若草のドレスがひらりと揺れる。
「困ったわね。こんな事なら首輪をつけておけばよかったわ」
若草色の髪に大きな髪飾り。顔にはベールが掛かっていて素顔は分からないが、小柄な体格と鈴を転がすような声から推測するにまだ少女なのだろう。
髪色に合わせた若草色のドレスと鈴蘭のようなスカートの間にはごく薄い薄緑のレースが重なっている。
更にその左右を固めているのはコートにガスマスクと言った出で立ちの黒づくめの大男。なんとも奇妙な三人組である。
微動だにしない大男の間で少女が少しうろうろと歩き回っていたが、仕方ないわねと立ち止まった。
「あんまり長く離れていると文句を言われるだろうし、あの子たちの方から来てもらいましょう」
少女は大男に「あれを出して」と指示を出し、自分はもう一人の大男が用意した折り畳み椅子に座る。
その間も指示を出された大男は背負った荷物の中から多方面にスピーカーのような物がついた奇妙な機械を設置し、上部についているコンソールを操作している。
ややあって大男が戻って来ると、少女は満足そうに頷いた。
「これであとは待つだけね。お茶でもしましょうか」
少女がそう言うと、二人の大男は折り畳みのテーブルとティーセットを出して来た。
●
「善性愚神ですか……」
H.O.P.E.ニューヨーク本部に現れたヘイシズとの会談の情報は即座に各支部に共有された。
そろそろブラック企業指定されるんじゃないかと言うほど各職員が多忙を極めるギアナ支部も同様だ。
「ラグナロク戦の事後処理も調査もまだ終わってねえんだよ! やってられるか!」
連日徹夜でラグナロクの研究所から回収した資料の調査と解読を続けている上に胸の悪くなるような情報ばかり。
精神がささくれていたタオ・リーツェンは手にしたドリンク剤を机に叩きつける。
カフェインマシマシの薬臭い液体は飲み干された後だったのでこぼれなかったが、瓶に皹が入った。
「はあ……まったく次から次へと……」
叫んで多少気が晴れたタオは本部からの連絡が来る前に見ていたメールを再度確認する。
「さて、こちらも早めに片付けなければ」
メールの内容はギアナ支部の調査隊からの報告とプリセンサーが察知した愚神の出現情報だった。
●
「密林の一部で従魔の活動が原因と思われる跡が発見されました」
タオがスクリーンに表示した映像資料には、飛び散った毛や羽根などの動物の残骸が転がっていた。
森蝕によって大損害を受けたアマゾンの密林の調査をしていたギアナ支部の調査隊が発見したらしい。
その報告は別の調査隊からも届いており、情報を統合してみると複数の従魔がほぼ同時期に捕食活動もせずに一方向に移動を開始しているのが分かった。
「そのルートを予測してみると、この地域ですべての従魔が合流する事になります」
合流予測地点は密猟グループの拠点があると思われる地域だった。
その密猟グループはギアナ支部でもマークして拠点の大体の位置を割り出すまでは行っていたのだが、森蝕の最中担当者が殉職してしまったため現在は引継ぎが終わるまで要警戒で留まっていた。
「最初は密猟グループを狙っているのかと思ったのですがね。………残念です」
タオの最後の呟きが聞こえたエージェントが「えっ?」と言う顔をしたが、「何か?」と笑顔を向けられると聞かなかった事にした。
「同じ地域にプリセンサーから愚神出現の予知がありまして。予知を見る限り従魔はこの愚神の元に向かってるようなのです」
このあたりですねとタオがマーカーを表示する。
従魔の移動ルートを予測して書かれたラインの交差地点に重なった。
「ちなみに従魔なのですが、どうやら研究所の『不良品』と同じく異常が起きているらしく、壊死して落ちたと思われる体の一部が見付かっています」
それは一見すると獣毛に覆われた灰色に萎びた肉の塊のようだった。
調査隊と思われる人間の手がその獣毛を掻き分けると、変色しているため分かりにくかったがナンバリングが施されていた。
「全てがそうとは断言できませんが、生き延びたラグナロクの従魔だと思われます」
その従魔が一斉に同じ場所へと向かっており、その場所にはプリセンサーが察知した愚神の出現地点と重なっている。無関係とは思えなかった。
「ラグナロクの研究所から回収した資料で、改造従魔やバルドルはじめ幹部達の改造実験にパンドラ以外の愚神が関わっていた事は分かっています」
察知された愚神にはコートにガスマスクと言う黒づくめの大男が二人付いていると言う。
「この大男は人間だと判別されましたが、ただの人間が従魔の側に付き従っているとは思えません。十分に注意してください」
タイミング次第では複数の従魔と愚神、大男二人と全員を一気に相手にする事になるだろう。
従魔が愚神の元に集合する前に各個撃破すると言う手も考えられるが、愚神がそれに気付いて手を出してくるかも知れない。
「愚神の目的は従魔のようですが、集めて何を仕出かすか分かりません。従魔はすべて討伐するのが望ましいのですが、無理のない範囲でお願いします」
あなた方に死なれては色々困りますので。
にこりと笑うタオはただでさえ忙しいにも関わらず、人員不足であちこち引っ張り出される事にいい加減疲れていた。
解説
●目的
・従魔の撃破
・可能であれば愚神と大男の情報を得る
愚神と大男二人の撃破は成功条件に入っていません
●状況
・アマゾン奥地/曇り
従魔はそれぞれ違う方向から愚神のいる場所に向かって移動している
愚神は出現地点から基本的に動かないが、従魔との戦闘に気付き介入して来る可能性はある
大男も愚神の側から離れる事はない
・北側
愚神出現地点から見て北側にミーレス級三体、イマーゴ級二体がいる
・東側
愚神出現地点から見て東側にミーレス級二体、イマーゴ級二体がいる
●敵
・『ミーレス級? 従魔』×5
ゴリラのような体型のものと豹のような体型のものがいる
体に異常が起きているらしく、移動中に壊死が始まり能力も落ちている
攻撃は殴るか体当たり
・『イマーゴ級? 従魔』×4
植物と虫を合成したような異形の従魔
ミーレス級従魔と同じく体が崩壊し始めている
毒を噴出するが、毒素も弱くなっており共鳴すれば吸っても咳き込む程度
・『愚神』×1
等級、能力共に不明
ベールで顔が隠れているが、体格と声からドレス姿の少女と思われる
好戦的ではないようだが何故従魔を集めているのか不明
・『大男』×2
プリセンサーの判別では「人間」
二人とも2mを超す巨体にコートとガスマスクを付けていて顔は分からない
愚神に従い機械の組み立てからお茶の準備までこなす
●NPC
タオ・リーツェン
最近忙しい上に悩みもあって不眠気味。眉間の皺が増えたし気持ちが荒んで来た
今回は従魔と愚神の位置を探知し、エージェントの連絡役をするオペレーターとして参加
撤退が必要になった時はすぐ離脱できるように協力する
マスターより
みなさんこんにちは、茶茸です。三月なのになぜこんなに寒いのでしょう。
【森蝕】が終わってもアマゾンの密林が平和を取り戻すには時間が掛かるようです。
現れた愚神に二人組の大男がどう動くかは不明ですが、従魔の行動は分かっています。焦らずに討伐を行って下さい。
関連NPC
リプレイ公開中 納品日時 2018/03/31 18:20
参加者
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密林奥地の三人組(相談卓)
最終発言2018/03/22 02:46:49 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2018/03/17 17:26:41