本部
DESTRUDO
- 形態
- ショートEX
- 難易度
- 難しい
- オプション
-
- 参加費
- 1,500
- 参加人数
-
- 能力者
- 8人 / 4~8人
- 英雄
- 8人 / 0~8人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2017/10/20 19:00
- 完成予定
- 2017/11/03 19:00
このシナリオは5日間納期が延長されています。
掲示板
-
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/10/17 17:44:50 -
対決!死神の主
最終発言2017/10/19 12:41:06 -
質問卓
最終発言2017/10/18 17:56:07
オープニング
このシナリオは難易度が高く設定されています。所持金の大幅な減少や装備アイテムの損失、場合によっては、再起不能、死亡判定が下される可能性があります。
再起不能、死亡判定の下されたキャラクターはログイン、及びコンテンツへのアクセスが制限されます。
深い沼へと沈んでいく。手を、足を無我夢中に動かす。しかし、全ては無駄な抵抗。暴れれば暴れる程に、その身は底なしの沼に絡め取られていく。
「やだ……やだ、死にたく……な……」
「……っ!」
澪河青藍は目を覚ました。上体を起こした彼女は、自分の身が五体満足無事である事を確かめ、ほっと溜め息をつく。
嫌な夢だった。
『随分とうなされていたようだね。大丈夫かい?』
彼女の英雄、ウォルター・ドルイットは青藍の横顔を見つめて微笑む。青藍はジト目でそんな彼の方を見遣ると、俯き頭を押さえる。
「あんまり大丈夫じゃないかも……」
『最近事件の事ばかり調べていたからね。気が滅入ってるんだろう』
「そうなのかな……?」
ウォルターは手にしていた本を閉じて溜め息を吐く。
『紅茶以外を淹れるのは趣味じゃないが、仕方ない。カモミールでも淹れてあげるよ。よく眠れる』
「……ありがと」
「はぁ? 富士の樹海に肝試しぃ? 何考えてんだそいつら!」
しかし、青藍の心は休まる暇がなかった。大学で昼食を取っていると、青藍は友人にいきなりとんでもない事を言われてしまったのだ。友人は手を合わせ、青藍に向かって頭を下げる。
「お願い。青藍をエージェントと見込んで頼みがあるの。そいつら連れて帰ってきて!」
「警察に言えよ!」
水筒に入れた紅茶をぐいと飲み干し、青藍は目を三角にして叫ぶ。友人は両の人差し指を突き合わせながら、上目遣いでぼそぼそと呟く。
「警察にも言ってるよ。でもあの人達腰が重いでしょ? その点青藍は……自由だし、頼りになるし」
「そうやっておだててもねえ……エージェントだって便利屋じゃないんだよ」
「マラソンとか壁ぶっ壊したりとか雪合戦したりとか、バラエティみたいなことしてるのに?」
「反論できないからやめて。大体、何でこんな時期にそんなところ行くんだよ」
青藍は髪をぐしゃぐしゃに掻き混ぜる。全て妹の差し金だと思うと、胃まで痛くなってきた。
「大体の心霊スポットは網羅したから、ついに大ボスに手を出すんだってさ。探検部らしいというか」
「バカ大学生め……わかったよ。そんなとこ行きたくないけど、そいつらが従魔とかに襲われても嫌だし」
結局青藍が折れると、友人はぱっと顔を輝かせた。
「ありがとーう! 青藍ならそう言ってくれると思った」
「調子いいよ、全く……」
文句を言いかけた時、青藍の脳裏に夢の光景が過ぎる。底なし沼にもがきながら沈んでいく自分が蘇る。俯き、誰にも気づかれないように舌打ちした。
「……くそ」
レンタカーを降り、二人は林道の前に立つ。ウォルターは肩を竦め、隣の青藍を見つめる。
『安請け合いはいつもの事だけど、こんな広い森でどうやってその探検部とやらを見つけるんだい?』
「自殺の名所なんて言われてるけど、樹海としては整備が進んでいる方なんだよね。遊歩道も看板もあるから。そもそも携帯だって最近は通じるし。……という事で、ここは一発説教かまして……」
青藍はスマートフォンを取り出すと、電話番号を打ち込み耳に当てる。
『切られたら? 君の友人は無視されたんだろう?』
「私がここに来てるなんて思ってないよ。授業の連絡かなんかだと思って取るよ」
彼女の言葉通り、携帯は直ぐに繋がる。開口一番に馬鹿野郎とでも言ってやるつもりだったが、掠れ声がその言葉を遮る。
「……た、す、け……」
何かで殴られたような鈍い音と共に、携帯は雑音だけを青藍に届ける。ハッと息を呑んだ彼女は携帯を切り、そのまま顔を顰めて森の中へと飛び込んだ。ウォルターも慌ててその後を追う。
「プリセンサーの人って、いつもこんな気分なの?」
『……』
ウォルターは何も言わず、彼女の背中を見守る。
「夕べにあの夢を見てから、ずっとこんな事になる気がしてた……! ヤバい事に巻き込まれるって!」
『それでも、前には進むんだね』
「そう決めたでしょ。大丈夫。……ちゃんとH.O.P.E.にも、あといろんな人にも伝えてあるから。きっと誰か、来てくれるはず」
脇目も振らずに走る彼女。その頼もしい背中は、ウォルターに"彼女"を偲ばせる。
『……そうだったね。じゃあ行こうか』
澪河です。いきなりメールしてすみません。
友人に頼まれて、これから富士の青木ヶ原樹海へと行きます。馬鹿な大学生が肝試しなどに行くつもりらしいので、そいつらに説教かまして連れ帰ってきます。
ただ、何だか嫌な予感がします。何だかとんでもないものが待ち構えているような気がしてならないんです。
可能なら、増援に来てください。
「お前、お前は……!」
青藍はアマツカゼを構えたまま、目の前で広がる光景に息を呑む。惨殺された遺体にローブ姿の人物が覆い被さり、その肉を喰らっている。刹那、脳裏に喰われた心臓の残骸が蘇る。目を見開き、青藍は切っ先を突きつける。
「死神の主。お前が死神の主なのか」
震える声色。肉を喰うのを止めると、ローブの男はゆらりと立ち上がった。
「そうだとも。こんなところまで来て、私に何か用かね。澪河青藍」
「どうして」
「君達の事はモンタギューからよく聞いたよ。彼も私の契約者だった」
『契約?』
「ああ。彼の力があれば、私の部下が自由に行動できるからな。だから私は彼に力を貸し与えた。結局彼の大願は果たされなかったようだがね」
森の陰から、するすると死霊が溢れてくる。朽ちた旗を掲げる蒼い騎士と共に。その姿は、樹海に呑み込まれた人々の怨嗟にも見えた。
「まず……い……」
不利を悟った青藍は後へ退こうとしたが、その足が急にふらつく。
『(青藍どうしたんだ。気をしっかり持つんだ!)』
「わかってる、って……!」
一体の死霊が迫る。刃を振るって死霊を怯ませると、そのうちに青藍は囲いを抜け出した。
『私と君の力の均衡が崩れてる。それが負担になってるんだ。……もしかすると、これがあの愚神の能力かもしれない』
「なるほど、ね」
「逃げる事はないだろう。私は君達に興味があるのだ。ここはひとつ話でもしないか。この世界の有り様についてのな」
森の中にローブの男の声が響く。青藍は肩で息をしながら、刀で木に印をつける。
「……舐めるなよ、このローブ野郎」
青藍は水筒を取り出すと、蓋を開いてがぶりと中身を呷る。ウォルターが用意した紅茶の渋みが口に広がり、青藍に喝を入れる。
「私はしぶといぞ」
――同時刻、H.O.P.E.本部――
「富士の青木ヶ原樹海でケントゥリオ級一体、デクリオ級多数の反応が検知されました。エージェントの澪河青藍が現在一般人の救出という名目でその場に居合わせており、その無事が懸念されます。速やかに彼女と合流してこれらの脅威を排除、可能であれば一般人も救出してください」
オペレーターからエージェント達に向かって任務の内容が告げられる。
真の脅威が闇の中に包まれたまま。
解説
メイン 青藍と共に樹海から離脱
サブ 青藍の重体を阻止する
BOSS(全てPL情報)
"死神の主"
遺体を喰らっていた愚神。騎士や死霊を駆って澪河青藍を追いこんでいく。
・脅威度 測定不能(トリブヌス級?)
・ステータス 測定不能(低め?)
・スキル 不明
(彼の近くにいると能力者のライヴスが不活性化し、リンクが不安定になる。そのため、英雄も出力を落として安定を保つか、危険を承知で出力を保つか選ぶ必要がある。)
ENEMY
ケントゥリオ級従魔ペスティレンティア
ステータス
魔攻A、生命B、その他C-D
スキル
・死の舞踏
前方直線5sq、命中時、シナリオ中の最大生命力2割減少。
・ファントム×2召喚
デクリオ級従魔ファントム×?
ステータス
魔攻C、その他D以下、飛行
スキル
・魂魄吸収
単体魔法、1-10sq。命中時、(20‐特殊抵抗)のダメージ。
・呪いの歌
前方範囲魔法。
NPC
澪河青藍
仲間から様々な事を学び、多少は逞しくなったエージェント。友人に頼まれ、軽率な行動を起こした大学生達を止めに行くため富士樹海へと向かった。万一に備え、H.O.P.E.とそこで得た仲間に救援要請を送って。
ステータス
ブレ62/36。回避及び防御偏重。
スキル
超感覚、エマージェンシー
リンクコントロール、心眼、ライヴスプロテクト
性向
慎重
フリーで戦ってきた経験は今も生きている。[一人でいる場合、不要な戦闘は避ける]
Tips
遭遇戦ルールが適用される。敵は常に突入を選択。
ボスへの索敵はプレイングでのみ可能。単純なアイテム使用等は全て無効となる。
ボスの能力は回避出来ないが、プレイングによってメカニズムを分析できる可能性がある。
青藍の無事を確保できれば、死神の主についての追加情報が得られる。
レーダーは反応しないが、幾つもの木に真新しいバツ印が刻まれている。
青藍とPCが数名合流した次のラウンド、死神の主と確実にエンカウントする。
わからない点は質問を。
マスターより
影絵企我です。
今回の任務がシリーズの一つの結節点となるでしょうか。少なくとも夜霧事件の裏側がここで明らかとなります。
以前に青藍が登場した依頼に参加していれば、彼女から直接メールをもらったとして、H.O.P.E.からの招集を待たずに樹海へ飛び込んだ事にもできます。ただし、その場合敵の情報などは現地で伝えられる事になってしまうため、その選択には一長一短あると考えてください。この辺りはRPの一環のつもりで決めてください。
逃げの一手を打っているため彼女もそう簡単には倒れません。わざと放置しない限りは間に合います。
いよいよ死神の主と直接対面することになります。よろしくお願いします。
関連NPC
リプレイ公開中 納品日時 2017/10/26 16:27
参加者
掲示板
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依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/10/17 17:44:50 -
対決!死神の主
最終発言2017/10/19 12:41:06 -
質問卓
最終発言2017/10/18 17:56:07