本部
狭間にて、擦り合う
- 形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 12人 / 6~12人
- 英雄
- 12人 / 0~12人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2017/09/20 07:30
- 完成予定
- 2017/09/29 07:30
掲示板
-
相談卓
最終発言2017/09/20 00:34:37 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/09/19 06:38:49
オープニング
●試練
「敵影、認めら、れず」
斥候を務める狼形態のアラムがオケナイトの体毛をぶるりと震わせ、付着した埃を振り落とした。
「ここも無傷で行けちゃうかぁ」
アラムの魂を収めた依り代――アバタを見やり、ウルカグアリーは小妖精めいたベリリウムの小さな顔を傾げさせた。
夜陰に紛れ、北アメリカ大陸を南下し続けてきた1000の白狼群は今、南アメリカ大陸への玄関口、パナマ地峡の一点にいる。ここを突き抜ければ目的地まではもうすぐだ。
「バトルしないで来たおかげで従魔は増えてる。問題は経験値と試験よね」
ウルカグアリーが振り返った。
視線の先にいるのは、かすかに息を荒げて座すアルビノの少女――リュミドラ・ネウローエヴナ・パヴリヴィチ。
「試験が必要なら、ここで。あたしたちが時間を割ける、最後の機会ですから」
「パヴ、リヴィチ。オレは、戻る。時間を、読み違え、た」
アラムが自らの体を弾丸に戻して姿を消した。
大きく息をつき、リュミドラは額に浮いた汗を拭う。
「すみません、少尉」
リュミドラの息が整うのを待ち、ウルカグアリーは口を開いた。
「そうね。やっとくんだったらここしかない。今なら海側からのジャマはないからね。あの子たちが引っぱっててくれる限り、くそったれなインカ支部も飛んで来れないんだから」
リュミドラは無言でうなずいた。
現在ブラジル東端部では愚神による怪現象が起きており、H.O.P.E.は厳戒態勢を保って当該地域を封鎖している。加えて、ギアナでも。こちらに裂ける人員はそう多くないはずだ。
『撒き餌は自分が。ライヴスパターンが知れれば、いくらかは引き寄せられるかと』
リュミドラの内からかすれたアルトが流れ出した。
妻たる英雄の体に自らの魂を封じ、リュミドラの契約英雄となったトリブヌス級愚神、ヴルダラク・ネウロイの声音である。
「あたしのもいっしょに行っとくわ。鋼の宿縁じゃないけど、石の縁たぐって来る子もいるでしょ。それか、新しくあたしたちと縁結びしたい子がね」
リュミドラとウルカグアリーの体から、これまで隠していたライヴスがふわりと立ち昇る。
ほどなく、この気に惹かれてエージェントが来るだろう。それだけの縁を結んできた――雪に埋もれて死ぬはずだったあたしと、敵のはずのあいつらで。
『敵影を確認したと同時、東の海岸線に沿って南下する。試されるのは沸き出した狼どもだけではない。おまえ自身もだと知れ――娘よ』
リュミドラが伸び出した犬歯を剥きだし、笑んだ。
「はい、父さん」
●出動
危険区域を避けてパナマ地峡へ緊急集結したエージェントたち。彼らが携える通信機器が、一斉に礼元堂深澪(az0016)からの通信を吐き出した。
『こちら礼元堂! 停止中の人狼群が動き出したよ! 配置についた人から攻撃開始して! あ――プリセンサーは空に注意って言ってる! 狼は走ってるだけだけど、上にも注意しといて! あと狼の足の速さにも注意だよ!』
矢継ぎ早に告げた深澪が息を吸って声音を整え、告げる。
『リュミドラとウルカグアリーがなに考えてるのかわかんないけど、とにかく1体でも多く狼を減らす。それだけ考えて!』
解説
●依頼
1000体の白狼を可能な限り倒してください。
●状況と地形
・時間は深夜。
・海岸線にほど近い荒れ地(東側は海)。通常の状態では移動ペナルティはありません。
・人狼群は基本的には散開した状態でまっすぐ南下してきます。
●白狼(ミーレス級(攻撃型)&デクリオ級(防御型)従魔)
・爪牙による近接攻撃に加え、“跳躍(射程1~5)”による飛びつき攻撃を行います。
・パッシヴスキル“タペータム”により、暗闇のペナルティを受けません。
・3体で連携し、拙ないながら回避やフェイントをかけてきます。
・移動力は25。
●リュミドラ
・人狼群の中央部を駆けています。
・ライヴス式アンチマテリアルライフル“ラスコヴィーチェ”を使用。
・ジャックポットのアクティブスキルを使用します。
・射撃武器を向けられた際、カウンター攻撃を行うことがあります。
・“タペータム”に加え、“ダメージ減少”のパッシヴスキルを発動しています。
・状況により、配下のアバタ愚神(鉱石の体を与えられた邪英あがりの人狼愚神。能力は鉱石の質と英雄だったころの職によります)を召喚します。この愚神は3ラウンド経過後、消滅します。
・移動力は25(召喚愚神も同様)。
●ウルカグアリー
・リュミドラと共にいますが、攻撃してくることはありません。
・5ラウンドめより、土中の鉱石に働きかけて地面を波打たせ、エージェントの移動力を1D6減少(効果は当該ラウンドのみ)させてくることがあります。
●備考
・戦闘可能時間は10ラウンド+3ラウンドの13ラウンドとなります。
・エージェントは人狼群の西南北のいずれからでも出動することができます。
・狼1体へ与えたダメージに余剰が生じた場合(オーバーキルになった場合)、近くにいる狼へその余剰分のダメージが与えられます(1回の攻撃で複数体を撃破可能)。これは範囲攻撃でも同様です。
マスターより
おつかれさまです。電気石八生と申します。
久々にEXなしの当シナリオは、シベリアの大地から南下してきた人狼群をとにかく叩いていただくシンプルな内容となっております。
リュミドラさんやウルカ姐さんの意図は知れませんが、「+3ラウンド」がひとつの鍵になります。
お付き合いをいただけましたら幸いです。よろしくお願いいたします。
関連NPC
リプレイ公開中 納品日時 2017/09/25 08:16
参加者
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相談卓
最終発言2017/09/20 00:34:37 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/09/19 06:38:49