本部
【幻灯】虹の橋を渡って
- 形態
- シリーズEX(続編)
- 難易度
- やや難しい
- オプション
-
- 参加費
- 1,800
- 参加人数
-
- 能力者
- 10人 / 4~10人
- 英雄
- 10人 / 0~10人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2017/09/12 09:00
- 完成予定
- 2017/09/26 09:00
このシナリオは5日間納期が延長されています。
掲示板
-
相談卓。
最終発言2017/09/10 12:05:02 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/09/10 22:56:55
オープニング
●己とわたし
自ら鏡面体へと跳び込んだジュリア・イトウ。
彼女は今、“黒”の内をひた駆けている。
ジュリアが一歩を刻むたび、“黒”の内にかすかな彩がついては消える。像を結びかけては、崩れ落ちる。
……セットがうまく組み上がらない。この子、ライヴスがすごく少ないのよ。死にかけてるみたいに。
舌を打つ「わたし」に、「己」が言葉を返した。
……はっきりな知れの。これをどの戦にいれ娘御の。通し稽古が対象とこれほどがものにない。再び攻め寄せをためだ。
自分にとってこれ以上のリサーチ対象はないと「己」は語る。
「わたし」はしばし思い悩み、決めた。
あんまり気乗りしないけど、エキストラを呼んでセットを組むライヴスをもらいましょうか。オーディションは、そうね。この子にしてもらうってことで。
●H.O.P.E.東京海上支部・ブランコ岬対策本部
「ゾーンルーラーの目的は、エージェントの“弱さ”を知るためのリサーチだそうですよ」
本部長が同時中継で繋がれたニューヨーク本部とジョアンペソア支部の面々へ肩をすくめてみせた。
『そのリサーチはどうやら失敗続きのようだが……鏡面体に引き込まれたというMs.イトウの反応はまだ掴めていない?』
ニューヨークから幹部が問い、ジョアンペソアの支部長がうなずいた。
『はい。しかしこれはひとつのきっかけにはなるかと思っています。彼女は、「ブランコ岬防衛戦」を支えた伊藤哲の契約英雄ですので』
東京海上支部の担当官として会議に加わっていた礼元堂深澪(az0016)が眉尻を強く跳ね上げた。
「――どういうことですか?」
ジョアンペソア支部長は深澪を制し、静かに口を開いた。
『我々の事前調査と東京海上支部の最初の調査から、ひとつの推論が導き出されています。ゾーンルーラーが、ブランコ岬防衛戦を引き起こした当の愚神なのではないかと』
支部長はここで一度言葉を切り、思い切るようにまた口を開いた。
『しかし、あのときの愚神であると断言はできないのです。あのとき見たものとあまりにちがう。海棲生物を模したあの愚神は、力こそ強大ながら知能は低く、ドロップゾーンを無秩序に構築しながら攻め寄せるばかりでした』
攻防戦の資料をパソコンの画面に呼び出し、確かめていた幹部が口を挟んだ。
『そのドロップゾーンのルールは? こちらには虚像を見せる、としか書かれていないが』
『取り込んだ者に過去の情景を見せて動揺させる。それだけのものでした。エージェントであれば捕らわれることのない、子供だましです』
むしろ単純な攻撃力のほうが脅威でした。付け加える支部長。
『報告にあった“わたし/演者”と“己”の関係が気になるね。攻防戦の資料にはどちらの一人称もなかったはずだ』
息をつく幹部に本部長が右手を挙げて。
「俺は援軍のひとりで現場に行ってるんですが、そのとき一人称ってのは使ってませんでしたね。それより、言葉が怪しくてなに言ってんのかわかりませんでしたよ」
『それこそ知能の問題かな。ともあれ、“わたし”か“己”か、その登場ないし発生によって、自分という存在を分けて考える必要が生じたのかもしれないね』
幹部のコメントにうなずいた本部長は顔をしかめ、唸る。
「あー。それにしてもひでぇ戦いでした。俺ら援軍80組が到着するまで、ジョアンペソアは20組で1000匹相手にしてたんですから。再起不能が11組、死亡が……伊藤も入れたら6組半ですか」
『あのときは申し訳ありませんでした。すべては当時の支部長を諫められなかった私の咎です』
支部長が深く頭を下げ、本部長はただ無言でかぶりを振った。
当事者にしかわからないなにかがあるということなのだろうが……深澪は厳しい顔のまま立ち上がり、歩き出す。
「支部長、あなたのお考えはわかりません。でもウチの英雄を利用したんだってこと、忘れませんから」
支部長は半ば閉ざした目を中空へ向け、つぶやいた。
『けして得られるはずのない機会を得たのですよ。ジュリア・イトウも、私も』
深澪は応えることなく部屋を出た。疑問と苛立ちを飲み下し、エージェントたちにジュリア救出を要請するために。
●開幕
さあ、Cinemaの扉を開くわよ。
今度のFilmeは戦あり、人情あり、涙ありの超大作。出演したい子は正装していらっしゃいな。主演女優のお眼鏡にかなった子だけ出演させてあげるから。
解説
●依頼
ブランコ岬の鏡面体へ突入し、能力者と英雄とで再び「誓約」を交わしてください。
●黒い鏡面体
・日曜日の22時、灯台のライトの表面がドロップゾーン化します。
●鏡に映る情景
・黒の内に、前々回と前回の参加PCの場合はそこで見た情景が入り交じる形で映し出されます(ですので指定は不要です)。
・新規ご参加の方は、恐れ入りますが能力者と英雄が制約したときの場所や状況をプレイングでご説明ください。それが黒の内に映し出されます。
●為すべきこと
・最初、能力者と英雄はそれぞれが見た情景の中にいます(英雄はこの情景にいる間、過去の記憶を取り戻すものとします)。ジュリアの魔法攻撃を避けつつ、互いの元まで駆け抜けてください。
・ジュリアは魔法と共に問い(1.能力者/英雄をどう思っているのか。2.能力者/英雄を失うことが怖くないのか。3.能力者/英雄を失ったらどうするのか)を投げかけてきます。言葉なり態度なりで答えてあげてください。
・能力者と英雄が出逢ったら、互いに再び制約を交わしてください。それによって共鳴が成ります。
・共鳴すると黒は祓われ、目の前に「ブランコ岬攻防戦」の情景が拡がります(これが今回のエンディングとなります)。
●ジュリア・イトウ(14歳/ソフィスビショップ)
・表情豊かで元気な少女でしたが、今は無表情で頑なです。
・あなたはジュリアや哲と「知り合い」であることも「見知らぬ同僚」であることもできます(知り合いの場合は関係や過去エピソードを自由に設定可)。
・哲との誓約は「楽しく生きる」。
マスターより
おつかれさまです。電気石八生です。
今回は【幻灯】のターニングポイントとなる4話へ続く前哨戦となります。
能力者と英雄の“絆”をジュリアに示し、彼女が心を残す「あのとき」へ向かってください。
よろしくお願いいたします。
関連NPC
リプレイ公開中 納品日時 2017/09/16 16:56
参加者
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相談卓。
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最終発言2017/09/10 22:56:55