本部
殺戮兵器は問う
- 形態
- ショートEX
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
- 1,500
- 参加人数
-
- 能力者
- 8人 / 4~8人
- 英雄
- 8人 / 0~8人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2017/08/28 12:00
- 完成予定
- 2017/09/06 12:00
掲示板
-
質問用スレッド
最終発言2017/08/26 18:37:11 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/08/25 23:06:45 -
相談卓
最終発言2017/08/28 03:48:44
オープニング
ジェイロー、朝だよー。
目の前に大きなミーシャの顔があった。物凄く近づいてきている。おまけに、体の上に乗られていた。
「人間目覚ましか。どうも。学校は?」
「これからー。ああそうだジェイロ君。今日は学校でお菓子を作るんだ。美味しいのを作ってくるから待っててよ!」
「それは楽しみだけれど、僕は食べられないよ」
「いいの。食べた気になればそれでオーケー! ボルグは?」
「もう仕事に行ったよ」
その日、ミーシャは朝にチョコレート味のフレークをミルクに漬けて食べて、まだ学校まで時間があるからとジェイロと二人でテレビ番組を見た。
「ジェイロー」
「うん?」
「呼んでみただけー」
「そ、そう……」
そんなやり取りもあった。
学校の時間になって、ミーシャを出迎える時に鞄を忘れそうだったから、二階までジェイロが取りに行った。
ずっと覚えている。
「それじゃ、いってらっしゃい」
「ジェイロー」
「うん?」
「大好き! お菓子、待っててね!」
●
後悔が消えない限り、復讐の声は止まらない。
「準備完了だ」
夜のシベリアをボルグはたった一人で歩いていた。孤独なリンカーである彼は、今日ばかりは英雄に意識を預けている。
「ボルグ、ここで間違いはないだろう」
――そうだな。
二年前、ジェイロは変わった。彼は優しくて、人間を信じて、純粋な心を持った英雄だった。ロボットでもあった。
別の世界で高度な技術を持った人工知能AIとして作られた。彼の機能はほとんどが戦闘用に使われるもので、ジャミング装置やオート照準のガトリング砲は両肩に付属している。ロボットマニアのボルグは彼こそが相応しい相棒だと思えた。
「今更引き返せない」
邸宅の標識には「アリス・イン」と彫られている。
「ミーシャを殺したのはこいつらだ」
――生きてる価値なんてねえよ。こいつらに。
「その通りだ」
二年前、ジェイロは変わった。
――ミーシャ、ミーシャ!
サイレンの音が聞こえてくる。炎上するスクールバスは横転していた。野次馬が周囲に群がってくる。
――ボルグ、バスの中にいるはずだ!
共鳴した彼は急いでバスの中に転がり込んだ。後ろから救急隊員の叫び声が耳に入ってくるが、聞き入れる猶予はなかった。
彼女に死因があるとしたらなんだろう。
――嘘だ。
頭から血を流して、窓ガラスに凭れかかっている。
――ミーシャはまだ、九歳なんだぞ。なんで死ぬ必要があるっていうんだ。どうして僕は守れなかった! 僕は、人を守るために作られた。人を……じゃあ、最愛の人間すら守れない僕に、価値なんて! なんで僕は生み出されたんだ!
スクールバスを使ったテロの事件はすぐに報道された。自爆テロだ。犯人は運転手を殺害した後バスを完全に乗っ取って、学校に突撃した。
ジェイロは見えない涙を毎日こぼしていた。どうしてあの日止めなかったんだろう。助けられなかったんだろう。
「いくぞ」
こんなことをしても何も変わらない事は分かりきっている。
解説
●目的
ジェイロの暴走を止める。
●舞台
アリス・インという名前の邸宅。表には社会奉仕活動と言っているが、裏ではテロ行為を行っている。特に子供を狙っている。
テロの目的はロシアの改革。腐りきった警察や政府に対する威嚇である。
●アリス
南に正面玄関、北に裏口がある。三階建てで、大きさは公立の中学校に並ぶ。
監視カメラが至る所に設置されており、リンカーのガードマンも十人存在する。過剰な防衛システムは以下に列挙する。
・機関銃は全ての階にあって数は五十を超える。オート照準だが威力は低い。侵入者反応によって壁や天井から即座に登場する。
・レーザービームは跳弾性能が高い。反応がある限り延々と発射を続ける。威力は低い。壁から突然発射される。
・毒性のスプリンクラーには要注意。人体を麻痺させ同時に攻撃する。スプリンクラーの近くで戦闘が発生すると作動する。もしくは制御パネルで人為的に発生させられる。
●リンド
アリスインの長の名前だ。彼はリンカーで、拳を使った攻撃でリンカーと対峙する。
●ジェイロ
右手には大剣、左手にはライフル銃を持つ二メートルのロボット。両肩にライヴスバルカンが装備されている。人口知能としての機能は遮断していて、今は殺戮平気として動いている。
銀色の胴体は物理攻撃と魔法攻撃、そのどちらにも耐性がある。しかし顔を包むマスクの額にある赤いクリスタルと、胸部のコアは目に見えた弱点。的が小さく、ただ狙うのは難しい。
何らかの切っ掛けで邪英化する可能性がある。
●大きな罠
アリスインの従業員が今回H.O.P.Eに通報したが、救援依頼以外にも目的があった。リンカーを誘拐し、長期間の調教によって自分達の仲間にするという目的だ。英雄と強引に共鳴できない状態にさせ、人間に麻薬を注入して主従関係を形成していく。
隊員は長から一人でも多くのリンカーを捕まえてくるように命令されている。
マスターより
※当MSはアドリヴ成分が多めです。
最近、とあるゲームのおかげでカオス理論という物がある事を教えてもらいました。未来の事は複雑過ぎて人間じゃ想像つかないということです。ついでにバタフライ効果についても知りました。蝶が羽ばたく時の小さな風が、遠くの場所で気象に影響を起こすか? というものです。
そんな訳はない。でも、あるかもしれない。これは日常においても言えることです。目の前のちょっとした親切が、大きな幸福に繋がるかも。きっと、それを知っている人が増えれば。
リプレイ公開中 納品日時 2017/09/04 20:37
参加者
掲示板
-
質問用スレッド
最終発言2017/08/26 18:37:11 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/08/25 23:06:45 -
相談卓
最終発言2017/08/28 03:48:44