本部
悪人どものグーグス・ダーダ
- 形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 6人 / 4~6人
- 英雄
- 6人 / 0~6人
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2017/08/18 19:00
- 完成予定
- 2017/08/27 19:00
掲示板
-
【相談】作戦は一刻を争う
最終発言2017/08/17 22:09:11 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/08/14 22:37:20
オープニング
●悪人
「やあ、おひさしぶり」
大通りから一本入った細い路地。
高い壁に挟まれて薄暗いそこに太陽のような鮮やかなオレンジ色の髪をした長身の男が立っていた。
「……」
埃の積もった路地の上に一組の親子が倒れていた。
路地に差し込む細い光に浮かび上がったのは、暗緑色の上品なパンツスーツを着たセミロングの女の後ろ姿。
「──キファか」
片膝を突いて親子の姿を覗き込んでいた人影が立ち上がる。
手入れの行き届いた艶やかな赤毛が揺れ、控えめな化粧を施した整った顔が振り返った。
女物のスーツを着たその人物の声は低く、よく見れば暗がりの中でもそれが実は男であったとわかる。
「邪魔しちゃったかな?」
「いや? ちょっと引っ張ったら頭打って気を失いやがったから、待ってるとこだ」
「起こせばいいじゃないか」
「なんで?」
「待ってたってひまだろう?」
「なんで?」
「ただ、待ってるのなんて退屈かなっておもってさ」
「なんで?」
「…………」
サルガスは膝の埃を軽く払うと優しい眼差しで親子を見た。
「母親の傍で安心して寝ている子供の姿ってのはとても心が癒される。いくらいでも見ていられる」
その返答にキファがわらった。
「僕にはさっぱり。なに、その子たち助けてあげるの?」
「なんで?」
「だよね」
「相変わらず、お前はワケわかんねーなぁ。起きたら刻むだろ」
「だよね」
サルガスは手にしたナイフをショルダーバッグに入れ、それを見たキファを顔をしかめた
「安い武器だね」
「一般人を殺すのに選ぶ必要なんてねえだろ。まあいいや」
サルガスはキファに路地の先を指してみせた。
「ここは暗すぎるな。つまんねえからちょっと遊ぼう。ハニーたちも来てるんだ」
キファは顔をしかめた。
「僕はこういうの興味ないんだけど──まあいいや、『まとも』な遊びは久しぶりだし見ててあげるよ」
●先行
その街では数件の行方不明事件が起こっていた。
居なくなったのは広い年齢層の女性、十代前半の子ども、そして、母子。
その数がついに八人まで増えたその日──ついにその中の一人の死体が発見された。
ミュシャ・ラインハルト(az0004)とエルナー・ノヴァ(az0004hero001)は事件を追うためにその街へ来ていた。
「──愚神や従魔かもしれない。だが、それにしては得られるライヴスが少なすぎる」
険しい顔をしたミュシャへ、彼女と共鳴したエルナーが忠告する。
『……僕たちは強くなったかもしれないけど、油断は駄目だよ』
「わかってる。だけど、見つかった遺体は惨たらしく刻まれてた。これは──性根の腐ったヴィランが起こした可能性が高い」
抑えてはいるが、共鳴したエルナーにはミュシャの殺意が手に取るようにわかった。
ミュシャ・ラインハルトの背中には傷がある。それは彼女と彼女の家族を『殺した』ヴィランが与えたものだ。
『……ミュシャ』
エルナーは彼女の復讐心を否定しない。
けれども、ミュシャが復讐心に我を忘れて危険に陥ったことは一度や二度ではない。
そして、現在、ふたりの関係は──先日受けたリライヴァー・アムネシアの事件以来どこかギクシャクとしており、共鳴の深度であり絆をあらわすリンクレートは著しく下がっていた。先日のティックトックフェスティバルで少し解消されたものの、今もいつも通りに戦うことは難しかった。
そもそも、この依頼も本来は数人で組んで行う予定であった。
だが、数時間前に新たに一組の親子が帰らないと家族からの相談が入ったため、それを知ったミュシャが先行して街に飛び出したのだ。
『他の皆も支部を出発してそろそろ到着する頃だ──』
エルナーが言いかけたその時。
路地から女の悲鳴が響いた。
弾かれたように路地へ飛び込むミュシャ。
エルナーは何か言おうとしたが、彼が言うまでもなくミュシャは走りながらスマートフォンを掴んだ。
●通報
ミュシャを追って街に出ていたエージェントたちのスマートフォンにH.O.P.E.のオペレーターからの連絡が入った。
『こちら、先行組、ミュシャ・ラインハルト。女性の悲鳴を聞き、……通りの……の路地に入った。
進行方向に二人組のヴィランらしき人影と女性、少年が見える。
──応援、頼む』
転送されたミュシャの通報。
受け取ったエージェントたちは即座に目的の路地へ向かった。
路地に入ってすぐ、遠くにミュシャらしき人物がふたりのヴィランからの挟撃を受けているのが目に入った。
その向こうにいる誰かを護り戦っているようだった。
「こっちだ!」
エージェントたちに気付いたらしいミュシャの声が路地に響く。
同時に、ヴィランの攻撃が動きの鈍いミュシャの肩を裂く。
戦うミュシャも、駆け付けたエージェントも、その路地の正確な状況を知る余裕はなかった。
──まして、その先に誰が待ち構えて居るのかなど。
解説
●目的:親子を助ける
※今回、サルガスとキファを倒すことはできません
※難易度は行動によって少年が死傷する可能性が高いためでハニー&バニーの強さとは関係ありません
●ステージ:路地
位置関係
(エージェント)路地入口 ─ ハニーvsミュシャvsバニー ─ 親子 ─ 河岸(キファ&サルガス)
通りから工場と工場の間の路地に入った所がスタート地点(建物内窓等からスタートはNG)
ミュシャ達の所まで目測60m前後
路地:背の高いビルに挟まれた一本道、横幅1.5~2m弱、所々ゴミ箱や積んだ段ボールがある
工夫しないと、1対1でしか戦えずミュシャ達を追い抜いて先へ行くことは難しい
取り回ししにくいアイテムはペナルティ有
建物:地面から12mほどは窓が無い
※スマホ等で調べれば路地の総距離がわかるがメインフェーズ使用、その間に少年が路地を抜け河岸へ着く可能性が高い
※PCたちは路地の先にサルガスたちが居るのを知らない
●ヴィランズ「アスカラポス」
快楽殺人犯が雑多に集まったヴィランズ
キファとサルガスはメンバーをまとめることが多くリーダー扱いではあるが、メンバーは絶対服従ではない
強さはバラバラである(対象が一般人の場合もあるため)
・サルガス(バトルメディック)
女子供を殺すのが趣味のヴィラン
・キファ(ドレッドノート)
持ち主の手首ごと気に入った武器を蒐集するのが趣味のヴィラン
・ハニー(ソフィスビショップ)&バニー(シャドウルーカー)
三十代の兄妹
顔の上半分を隠す黄色のマスク
似た背格好をしているがよく見れば見分けが付く
初期はミュシャを挟み撃ちに戦っているが後にバニーが親子を追いかけ河岸に追い立てる
●親子
三十代半ばの母親ワンダと5歳の少年ティル
母親は敵に追いつかれると無理に言い含めて少年だけ先に河岸へ走らせる
母親は少年を助けようと必死でパニック状態
マスターより
アスカラポスのキファ・サルガス関連の依頼に関してはミュシャが同行することが多くなります。
ミュシャはヴィラン絡みの事件に関しては態度が頑なになりがちですがご了承ください。
ヴィランズ『アスカラポス』は『ミュシャからの依頼』『ヴィランの誘掖、キファの悪戯』に登場していますが、
登場シナリオを確認する必要はありません。
シナリオの目的を間違えると少年が死傷する可能性が高くなります。
宜しくお願い致します。
関連NPC
リプレイ公開中 納品日時 2017/08/26 19:38
参加者
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【相談】作戦は一刻を争う
最終発言2017/08/17 22:09:11 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/08/14 22:37:20