本部
WD~夜、響き合えば~
- 形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 10人 / 4~10人
- 英雄
- 10人 / 0~10人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 4日
- 締切
- 2017/07/14 09:00
- 完成予定
- 2017/07/23 09:00
掲示板
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教えて春香ちゃん(質問卓)
最終発言2017/07/11 19:42:57 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/07/12 20:36:24 -
【相談卓】響きあう絆
最終発言2017/07/13 13:29:29
オープニング
●夜に紛れて。
ここはどこだろう、水音が聞こえる、それ以外の情報はない。一寸先も闇。
先へもいけない、どこにも行けない。
春香は歩きつかれた足をもみながらため息をついて告げた。
「私は、どこにいけばいいんだろう……」
疲れ果てて倒れ込む春香、水音を盛大に鳴らして、ジャージに水をしみこませて。
「みんな、どこ?」
ここでは何も見えない。ここでは何にも触れられない、先ほどまでは一緒にいたはずの仲間も今はどこにいったか分からない。
そんな暗闇に、erisuの歌声が響く。
―シャーロムららら。シャロームららら。
この少女はこんな状況でも楽しそうだ。でもそれも当たり前かもしれない、元々この少女は幽霊だと思われていたのだし、夜行性だし。暗闇の方がなれているのかもしれない。
「ははは、erisuはかわいいな……ん? でも。あれ」
ただ、そんな絶望的な暗闇の中でも、なぜか自分の姿だけは見えていることに気が付く春香。
ぼんやりとではない、はっきりと、自分の姿は見えている。
「どういうこと?」
さっぱり分からない、ただわかるのは水に体温を奪われて、心も体も冷え切ってきたということ。
「ははは、ここは寒いな」
春香はつぶやく、そしてその両手で顔を覆う。
「一人はやっぱり寂しいな」
そう手のひらをずらすと、べったりと、春香の顔に血の跡が刻まれた。
● 事の次第
今回の任務はデクリオ級愚神討伐として皆さんがH.O.P.E.会議室に集められたところから始まる。
「対象の愚神はこれより、シャドウと呼称することにする」
そう司令官アンドレイは君たちに告げた。
「このシャドウという愚神は自身の周囲から光を奪うことができる愚神だ。各位は視界に頼らない攻撃方法を用意して戦いに臨むように」
春香は面制圧、飽和攻撃で敵を捕らえるつもりでこのミッションに参加した。
参加したのだが、なんと恐るべきことに事前情報と目の前にした敵の情報がまるで違っていた。
いや、違うか。まるで違うというより進化していた。
シャドウは明らかにデクリオ級を超えた霊力を内包していたし、周囲にドロップゾーンを展開して君たちを飲み込んだ。
結果、周囲の空間がゾーンに塗りつぶされ、皆離れ離れ。
戦うどころの騒ぎではなくなった。
「寒い、力が、体に入らない」
徐々に衰弱していく体、H.O.P.E.の応援はまだだろうか。
そんな時である。
――ららら! 歌が聞こえる。
春香が身を起こした。髪の毛から血をしたたらせてある方向を向く。
その先に何か見える気がした。
光る点だ。
「あれは?」
――歌ってるの。歌を歌ってるのよ。
闇の奥から歩み寄る、人物が見えた。
「うたが聞こえたんだね」
その声に、春香は心当たりがあった。
「瑠音……さん?」
そう。ディスペアのメンバーである、瑠音、そしてアネットが歌を響かせながらこちらに歩み寄ってきたのだ。
そして謳っている曲は、希望の音。
「なんで。ここに」
「あなたの心に響くと思ってた」
そう瑠音は告げると春香に歩み寄りその手を取った。
彼女も暗闇の中で浮かび上がって見える。
「これはどういうことなの?」
「この世界では誰かの心に観測してもらうことが、存在できる条件なの」
アネットが言葉を継ぐ。
「観測?」
「誰かに存在を認めてもらう、誰かに思い出してもらう、誰かに求めてもらう、それらを呼びかけ、叫んで、歌って、誰かの心に届いたなら、私たちはどんなに離れてても一人じゃない」
アネットは歌うように告げて春香の手を取った。
「さあ、戦いましょう、ここから反撃よ」
アネットが闇の中に視線を凝らす。するとそこに蠢く何かがいる気がした。
解説
目標 愚神シャドウを撃破する。
愚神シャドウはおそらくケントュリオ級に進化している物と考えられる。
ただ、なりたてなのでケントュリオ級としては下位か。
その力の特性は、闇で閉ざすことではなく無観測。
観測するためには物体は常に動いていなければならない。振動である。
これをやめた瞬間、外界からの刺激に反応しなくなった瞬間、全ては観測不可能になる。
それがシャドウのドロップゾーンの特性。
ただし、何かを受けて反応を返すならそれは誰かに観測されるということである。
つまり、言葉、歌。思い、記憶、絆。
そう言ったものでお互いを認識し合うことによってお互いが見えるようになる。
その手段として本編では歌を用いたが、お互いの存在を確かめ合えればなんでもいい。
シャドウは他には、物理的なダメージは伴わない攻撃を多く持つ。
広範囲の魔法型ではあるが、黒い雲や爆発のような魔法攻撃を受けると、精神が衰弱していく。
心を強く保つことが必要である。
敵を攻撃する手段としては、複数の人間でシャドウを強く思い描くこと、倒したいと願うことでシャドウが見えるようになる。
マスターより
今回は能力者と英雄ではなく、リンカーとリンカーの絆をテーマにお話をかいてみました。
響きあう絆はどんな暗闇でも二人を照らしだすんですね。
少年マンガみたいな熱いのりをきたいしてます。
心情描写が多くなりそうですが、この愚神は直接的な戦闘能力は低めなので大丈夫だと思います。
関連NPC
リプレイ公開中 納品日時 2017/07/22 21:59
参加者
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教えて春香ちゃん(質問卓)
最終発言2017/07/11 19:42:57 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/07/12 20:36:24 -
【相談卓】響きあう絆
最終発言2017/07/13 13:29:29