本部
【幻灯】あの日、あのとき
- 形態
- シリーズEX(新規)
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
- 1,800
- 参加人数
-
- 能力者
- 10人 / 4~10人
- 英雄
- 10人 / 0~10人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 7日
- 締切
- 2017/06/21 19:00
- 完成予定
- 2017/07/05 19:00
このシナリオは5日間納期が延長されています。
掲示板
-
相談卓。
最終発言2017/06/16 16:47:46 -
身も蓋もない質問板!
最終発言2017/06/21 12:29:44 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/06/17 23:33:42
オープニング
●地球の裏側より
『ブランコ岬で怪現象が確認されたことはご存じですか?』
受話器から流れ出るいかにも誠実そうな男の声に、礼元堂深澪(az0016)は恐縮しつつ「はい」と返事をした。
電話の主はブラジルの東端部にある都市、ジョアンペソアに置かれたHOPEジョアンペソア支部の支部長だ。
ジョアンペソア支部は規模こそ小さいが、火種の尽きないブラジル東部とその近海をカバーする戦士集団である。そしてその長たる彼は、“天鎚”の異名を持つ強力なソフィスビショップなのだ。
ちょ~怖い人、なんだよねぇ。
深澪は本音をしまい込み、代わりにもっともな疑問を口にする。
「報告は受けてますけど、その、どうして東京海上支部にお電話を?」
『怪現象の調査を依頼したく思いまして』
「え――」
ブランコ岬はジョアンペソア最東端にある岬だ。支部の猛者たちを差し置いて、地球の裏側へ仕事を押しつけなければならない理由などないだろうに。
と。深澪の疑問が伝わったか、支部長は少しばかりの間を置き、静かに口を開いた。
『――3年前の『ブランコ岬防衛戦』はご存じですか?』
ブランコ岬防衛戦。大西洋より押し寄せた1000匹の魚人型従魔から岬とその先にある都市を守るため、100人のエージェントが死力を尽くした戦いだ。
「知ってはいます。でも、支部長のお電話の理由は、やっぱりわからない、です」
深澪の素直な言葉に支部長は低い苦笑を漏らし。
『今はまだ、わかっていただかずともいいのです。いや。わかっていただかないほうがいいのかもしれません』
「それは」
どういうことですか? 深澪の言葉を遮るように、支部長が唐突な問いを投げてきた。
『あなたには、忘れてしまいたい過去がありますか? 乗り越えたくともすでに過ぎ去り、触れるどころか顧みることすらできず、ただ心の底を焼き苛み続ける。そんな記憶が』
「は、あ、その――」
どのような返答を求められているのかがわからず、深澪はとまどう。
『……申し訳ありません。今の発言は忘れていただけますか』
支部長は深く息を吐き出し、声音の乱れを整えた。
『面倒事を押しつけたいのではないということだけは、どうかご理解ください』
一介の職員に過ぎるほどの礼を尽くす彼を、深澪はこれ以上追求できなかった。だから。
「わかりました。ウチで調査人員の募集、かけさせていただきます」
そのとき。
コツリ。彼女の事務机の端に置かれたドール用のクッション、そこに置かれたペンダントトップ――アクアマリンから小さく固い音がしたのだが……受話器で耳を塞いでいた深澪は、ついに気づかなかった。
●怪現象の地へ
「みんなにお願いしたいのは、ブラジルのブランコ岬で起きてる怪現象の調査だよ」
いきなりのブラジル行きを提示されたエージェントたちが顔を見合わせた。
「まぁまぁ、ウチもいろいろあるんだよぉ~。ってことで! 怪現象の内容なんだけど」
ブリーフィングルームのプロジェクターにブランコ岬の地図が映し出された。砂浜と高台で形成された地形だが、深澪はこの高台をクローズアップして。
「問題は高台の端っこにある灯台。毎週日曜日の22時、灯台のライトのところに鏡状の次元の歪みが出現するんだ」
画面が黒一色の鏡面体に切り替わった。
「これが次元の歪みだよ。直径約30センチの綺麗な円形で、厚みはなし。微量だけどライヴスが検出されてて、ジョアンペソア支部の先行調査班は一種のドロップポイントじゃないかって推論を立ててる」
深澪がエージェントたちに依頼書を手渡した。
「次元の歪みにできるだけ近づいて調査して。でも、やばそうだったらすぐジョアンペソア支部に連絡だよ。3分以内に駆けつけてくれるって」
……そこまでのバックアップ体制をとるくらいなら、ジョアンペソア支部が直接調査したほうが早いだろうに。時間的にも手間的にも。
「そのへんもまぁまぁ、いろいろあるんだって! とにかくよろしくぅ~」
解説
●依頼
ブランコ岬に出現する謎の鏡面体を調査してください。
●ブランコ岬
・南アメリカ大陸最東端の岬で、東には大西洋。
・デザイン性の高い灯台あり。
・高台の下に砂浜が広がっています。
・HOPEジョアンペソア支部によって封鎖中。
●次元の歪み
・黒い鏡面体。
・日曜日の22時、灯台のライトの表面が次元の歪みと化します。
・見た者の過去が映し出されます。
●歪みに映る情景
・歪みに映るものは「能力者が生命的もしくは心情的な、命の危機に陥った過去の情景」です。どんな過去が見えるか指定してください。
・能力者はあなたが指定した「過去の情景」へ引き込まれます。その危機的状況を、能力者は当時の姿で乗り切らなければなりません。
・共鳴はできません。よってAGWやスキルは使用不能。
・英雄は能力者と共に行動し、アドバイスすることができます(幽霊的な存在となります)。姿形は基本的に元の世界の姿となります。
・状況をクリアすると現実世界へ戻ります。
・情景内ではすべての通信手段が使用不能。
●女
・どのような情景を指定しても、かならずその中にひとりの「女」が登場します。
・女はあなたの情景に登場する人物に成り代わることもありますし、そのままの姿で唐突に割り込んでくることもあります。
・女はあなたを追い詰め、殺そうとします。
・武器は持っていませんが、おそろしく力が強く、感知能力も高いです。
・会話は一応可能です。
・無手攻撃のほか、過去の情景の中にある物品での攻撃およびトラップ等での足止めが可能です。個性と工夫を駆使してください。
●備考
・過去の情景で他の能力者とからむことは不可能。
・心情メインでのプレイングをいただけましたら倖いです。
・情景内で受けたダメージは現実世界に戻れば全回復します。
マスターより
おつかれさまです。電気石八生と申します。
当シナリオは『【幻灯】引きこもりのおしるこ姫』という、去年の4月に公開されるはずだったシリーズものの第一話となります。
あのころに使っていた新人女子職員を礼元堂に変えたり、ちょっと大きく展開しようかと思いながら結局元に戻したりといろいろありましたが、個人シリーズとしてようやうお目見えできることとなりました。
というような話はさておき。今も能力者の心に居座り、傷つけ続ける“過去”のひとつと対決し、乗り越えていただけれましたらば幸いです。
あと、今回は実験的に相談機関を7日にしてみましたー。
関連NPC
リプレイ公開中 納品日時 2017/06/28 14:37
参加者
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相談卓。
最終発言2017/06/16 16:47:46 -
身も蓋もない質問板!
最終発言2017/06/21 12:29:44 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/06/17 23:33:42