本部
従魔を売るものを討て
- 形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 4人 / 4~8人
- 英雄
- 3人 / 0~8人
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2015/10/23 22:00
- 完成予定
- 2015/11/01 22:00
掲示板
-
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2015/10/23 18:21:12 -
相談卓
最終発言2015/10/23 19:18:11
オープニング
●
その場所は、本来ならば毎年恒例の地域イベントが開催されるはずだった。
だが、イベントを運営していた業者が持ち込んだ従魔によって、会場となる筈だった場所は破壊され、更地と化した。
かけつけた警察が住民達を避難誘導し、HOPEより派遣された能力者達の尽力により、一人の死傷者も出さず、近くの公民館も守られ、従魔は退治された。
そしてイベントに使用されるはずだった資材も、大半は破壊されたが能力者の努力で守られた物も多く、次の開催はそう遠い未来の話ではないだろう。
また、従魔を持ち込んだ業者は能力者達の手で確保された重要な『証拠』をもとに警察に検挙され、その様子はマスコミにも取り上げられた。
現在も警察は裁判に向けて業者を追い詰めている。そして以前依頼を遂行してくれた能力者達からの助言を受け、同じように従魔を使用しかねない業者がいないか関係部署の協力も仰ぎ、調べ上げていた。
主な対象としては、人を使い捨ての道具とみなす『黒い』会社などだ。
その結果、遂に『似たような話を持ちかけられた』との通報が寄せられ、警察は動き出した。
●
通報主は調査対象だった『黒い』会社のうちの一つに勤める社員だった。何でも、話を会社に持ちかけてきたのは、地方議員の紹介という触れ込みで来た派遣会社の者らしい。
商談を受け持つ担当部署と重役達はかなり乗り気だったようだが、別の部に所属するこの社員は、書類の決裁をもらう為に重役室を訪れた際、偶然この話を耳にして驚愕し密かに警察へ通報したとの事だ。
例え会社の評判が黒いものであっても、全員が黒いとは限らず、中には良識を持つ人間も存在する。今回はその良い例だ。
通報を受けた警察の対応は素早かった。関係部署やHOPEに連絡し、協力体制を構築後、直ちに会社へ乗り込んだ。
詳細は省くが、警察とHOPEは会社内外で話に乗った人物達に、拒否した場合の未来と協力した場合の未来の話など、緩急を織り交ぜて絞り上げた結果、会社と議員は屈服し従魔を売り込みに来た男について白状した。
会社が会社の証言や男の残した名刺をもとに身元を調べたところ、全て架空のものだったがこれは想定内の話だ。
次に警察とHOPEは会社へ、従魔を売り込みに来た男を会社へ呼び出し、取引を継続させる芝居を打つよう命じた。
無論、周囲に人員を配置して、取引の話に乗ってやってくる男を確保するためだ。ただし従魔を従える以上、より上位の存在である愚神の可能性は高い。
そこで警察は、HOPEに愚神と思われる男を討伐する依頼を出す事にした。先の従魔退治で、地域の平和を守る事に貢献した能力者達に敬意を表した形だ。
だが事態は思わぬ方向に変わる。
●
会社の呼び出しを受け、やってきた男に、周囲で待機していた警察官達が取り囲み、任意同行を求めた。能力者達が駆けつけてくるまで時間を稼ぐための手段も幾重にもわたり講じてある。
しかし警察の予想に反し、あっさり男は任意同行に応じ、取り調べに対しても、先に検挙された業者へ従魔を売ったことをあっさり認めた。
そして今、男は警察署内で特別に強化が施された広い一室の中に、拘束衣を纏って座っている。だが拘束効果はないと、警官達はどこかで確信していた。
「私を倒す依頼を出すのなら、私からも報酬を用意しよう。従魔を売って得たお金の一部だ。ただし条件がある」
その内容に警察は困惑し、直ちにHOPEへと依頼の修正と男からの『条件』を連絡した。
●
「警察より改めて依頼がありました。内容は『警察署内にいる従魔を売った男との歓談と退治』です」
連絡を受けたHOPEの担当官は、寄せられた情報に困惑を抑えつつも、内容を読み上げていく。
「当初の予定では、取引を続ける芝居を会社ぐるみで行い、会社へ呼び出した男が愚神と確認でき次第、予め出ていた依頼をもとに退治する予定でした。しかし当の本人があっさり警察の求めに応じて連行され、自供して捕まっています」
そして手元の機械で現在男がいる警察署内の見取り図を映し出す。図によれば、場所は建物一階の片隅で、真下にはかつて対集団戦を想定して使用された演習室と呼ばれる大きな空間がある。
「この部屋はヴィランを逮捕した際に使う目的で特別強化された場所で、通常ならば安全と言えるでしょう。しかし仮に相手が愚神である場合はその限りではありません。ここで従魔を売った男は皆様へ伝言を頼んだようです。内容は、次の文章です」
画面が男からの言葉に切り替わった。
『私の問いに答えたら、1人1回だけ、私への質問を許可し、答えられるものは答えよう。私から問うのは1つだけ。君達は何故自分以外の何かの為に、命をかけて戦う事ができるのかね? 金の為なら他人の命など簡単に捨てる人間ばかり目にしてきたが、君達は違うようだから気になってね。その問答をもって歓談としよう。戦闘中でも構わない』
戦闘中でも歓談するというのは、よほど勝つ自信でもあるのか、あるいは別の何かか。
「報酬ですが、諸事情がより少し多くなっています。男の言動などから、愚神と判断して間違いありません。男自身から自分の能力について警察に話があり、その内容も伝言として届いておりますので、説明します。ただ信じるかどうかの判断は皆様にお任せします。愚神相手の危険な依頼ですが、どうか第2、第3の事件を起こさぬ為にも、よろしくお願いします」
こうして能力者達の努力は、ついに従魔を売りこみに来た存在との戦いへと辿り着いた。
解説
●目標
従魔を売った男(愚神)を退治せよ
●登場
とある地域のイベント会場で暴れた従魔を売ったと自供した男。愚神の可能性が高い。
当人の話では「成ったばかり」。恐らくデクリオ級。
外見上は身長1.6mの中肉中背でこれといった特徴のない中年の男。
『歓談内容』
男からの能力者への問いは、以下の1つのみ。
『君達は何故自分以外の何かの為に、命をかけて戦う事ができるのかね?』
男への質問は1人1つまでだが、するしないは個人の自由。戦闘中でも可能。
男は自分の目的や所感などは話すが、指示した存在の有無など自分以外や不利になる事は答えないとの事。
能力は自己申告だが以下の3つ。
・操鞭術
黒い金属めいた鞭状の武器を操る。射程5
・『乱舞』
鞭を周囲に旋回させ、範囲内を激しく鞭が乱打する。範囲(5)
・巨大化結界
周囲に要となるものを配した結界を構築し、巨大化する。本人の申告では自分の身体が倍になりタフになる。要となるものを全て破壊すれば結界は消えるとの事。
●状況
男のいる部屋:警察署内にある、ヴィランを捕縛した際に使用される隔離部屋。縦20m、横20mの正方形。周囲の壁は強化されているとの事だが……。
真下にある空間は、かつてここの警察が集団戦を想定した訓練を行っていた演習室で、縦50m、横50m、高さ10mの大きさ。
男の話では『広い場所での戦いが望みなら床をぶち抜いてその場所へ案内しよう。床の残骸で障害物だらけになるだろうが』との事。
現在警察は、署内に最低限の人員を残し、周囲の住民達への避難誘導や道路の封鎖に向かっている者以外の全員で周囲を包囲中。
マスターより
岩岡志摩と申します。
以前リリースさせて頂きました「便利な従魔」のその後の話になります。その際はご参加ありがとうございました。
皆様のご尽力の結果、その先に繋がりました。
今回は従魔を売った存在との戦いですが、戦いの前の『歓談』を持ちかけられています。受ける受けないは皆様の自由です。
依頼の中で、私物として持ち込んでも大丈夫なものは「その辺の一般人が普通に所持していてもおかしくない」ものです。(例:腕時計、スマホ、音楽プレーヤー、ボールペン、手帳など)
PL情報ですが、戦闘の過程や結果、最悪周囲の建物が破壊されてもHOPEが事後対応してくれます。
よろしくお願いいたします。
リプレイ公開中 納品日時 2015/10/30 22:53
参加者
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依頼前の挨拶スレッド
最終発言2015/10/23 18:21:12 -
相談卓
最終発言2015/10/23 19:18:11