本部
- 形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 8人 / 4~8人
- 英雄
- 8人 / 0~8人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2017/03/13 07:30
- 完成予定
- 2017/03/22 07:30
掲示板
-
相談卓
最終発言2017/03/12 20:23:43 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/03/10 03:06:33
オープニング
●事の起こり
餓鬼ヶ森。古くより鬼が住むと伝えられる山だ。頂上には白山権現が祀られており、また風光明媚な山頂の景色を眺めるためにこの山を登る者もいる。その登山客は主に国道33号線を通ってこの山の近くまでやってくる。その国道33号線は高知県高知市から愛媛県松山市までを一本で結ぶ道路である。つまりここは、此度の事件の黒幕、神門が潜む土佐の地と、ヨモツシコメ三姉妹が末席、芽衣沙が狙う伊予の地を結んでいる、HOPEにとっても屍王勢にとっても重要な地点であった。芽衣沙がこの地を押さえれば、愛媛から高知へ向かうために大幅な迂回をすることになるからだ。
そして、芽衣沙はこの地を制圧するために自らが作り上げた”人形”を送り込む。それをプリセンサーの活躍によって察知したHOPEは、選り抜きのエージェントをその地へと送り込んだのだった。
●夜に啼く物の怪
……以上の通りで、君は夜の餓鬼ヶ森に足を踏み入れた。この地は原生林ではなく、大方が人工林である。そのため、天に向かって真っすぐに生えそろった木々が、割合綺麗に並んでいる。足下にはおぼろげながらも登山道も存在し、君の道標となっている。懐中電灯なりランタンなりを手に、君はしんとした山道を登っていく。枯草枯葉を踏む君達の足音だけが、森の中には響いていた。不穏だ。手に持つ光源は、一振りの刃となって包み込む闇を切り裂くが、やがて勢いを失して暗きに飲まれていく。従魔に汚染されたこの四国、この山にもどれほどの生き物が残っているのだろうか。死霊の宴は、そろそろ終わりにしなければならない。
山を登るうち、登山道はさらに狭く、薄くなっていく。君を取り囲む細い木々は、並んで厳めしい顔で睨みつけているかのような風貌である。鬼が住むと想像され、伝えられてきたのも無理からぬ事と君には思えた。次第に坂も険しくなってくる。一体この闇の中のどこに物の怪どもは潜んでいるのか。目の前に岩も見え、やや気持ちが下向きになりかけた。
その時である。彼方から、けたたましい啼き声が響く。心臓を握りつぶそうとでもするかのようなその気勢、それは二之太刀不要の使い手が用いる猿叫とまるで同じである。エージェント達は一気に武器を構えた。ずんずんと土を踏みしめ、ぱきぱきと枯れ枝を折り、ざあざあと茂みを掻き分けてその猿叫の使い手は一気に君達に向かって飛び出した。紫色に鬱血した猿の頭。至る所が剥げ散らかり、蛆に喰われた猪の躰。肉が腐り血の溢れる虎とも猫とも付かない脚、白濁した目で周囲を睥睨する蛇の尻尾。至る所にタコ糸のような何かで縫い止められた痛々しい跡がある。鵺だ。芽衣沙がうろ覚えで作った、悍ましい鵺だ。再び鵺は一声叫び、一人のエージェントに向かって穢れた爪を伸ばす。そのエージェントは身を翻して素早く避けた。そのまま、鵺の背に向かって攻撃を見舞おうとする。
刹那、目の前に存在した岩と見えた何かが不意に蠢き、まるで風のように飛び出しその一撃を何かで受け止めた。エージェントはハッとなる。それは、巨大な蛇の尾だった。今の一撃で肉が裂け、穢れた血が地面に向かい滴っている。その血を素早く払って一歩二歩と後ろに下がる。その間に肉はずるずると形を取り戻していく。その大蛇は再びとぐろをまき、一つの大岩となってエージェントを睥睨した。大量の眼が歪に輝く。その時エージェントは気付いた。それもまた、蛇の死体が大量に継ぎ合わされて出来た存在なのだと。そのおどろおどろしい容貌に、思わず一人が身を固める。
そこに向かって、天から飛んできた一羽の鳥が黒い炎を吐き出した。その炎の塊は中空で弾け、エージェントの頭上に向かって襲い掛かる。身を伏せ、飛び退き、無様を晒してでもその攻撃を躱す。仕返しとばかりに睨みつけると、それは一羽の鳳凰とも見紛う姿だ。だが冷静になってその姿を見直すと、それもやはり腐っていた。痩せこけ肉の落ちた鶏だ。その翼は弄繰り回されたせいか骨と肉と糸が剥き出しだ。その眼は腐った血の涙を流し、割れた嘴からは内側に燃える黒い炎が燃え盛っているのが見える。
三体の妖魔は、振り返って真っ直ぐにエージェント達と相対する。エージェントもまた、姿を現した彼らに向かい武器を突き付ける。
エージェントの気勢と、鵺の猿叫が、森の中に響いて消えた。
解説
●依頼内容
餓鬼ヶ森に現れた動物ゾンビ3体の討伐
●敵戦力
変異動物ゾンビ
芽衣沙が従魔に憑りつかれて死んだ動物の亡骸を弄んで作り上げたゾンビ。餓鬼ヶ森周辺の交通網を遮断しており、放置は出来ない。
・鵺(ぬえ)
猿の頭、猪の躰、蛇の尾に虎の脚を持つ妖怪。体高1.5m。
・伸上(のびあがり)
あらゆる姿に形を変える大蛇の妖怪。体高7m(とぐろを巻いた状態)。
・波山(はざん)
他人の魂魄を脅かす炎を吐き出す鳥の妖怪。体高1m。
※いずれもデクリオ級。
ステータス
(鵺)物攻・命中A、生命B、その他C以下
(伸)物防・魔防A、生命B、その他C以下
(波)魔攻・回避A、生命B、その他C以下、飛行。
スキル
(鵺)
猿叫 全体、物理、命中時、PCに翻弄を付与する。狂ったような叫び声。
虎爪 単体、物理、命中時、PCに減退(1)を付与する。腐肉に塗れた汚い爪。
蛇牙 単体、物理、命中時、PCに劣化(命中1)を付与する。数値は100。目を潰す毒。
猪突 直線、物理、命中時、PCに転倒を付与する。真っ直ぐに突進。
(伸)
疾風 リアクション、ハイカバーリングと同効果。風のように動き行く手を遮る。
徐林 パッシブ、精神系BS無効。林のように、何があろうと動じる事はない。
掠火 前方3sq、[魔攻vs魔防]対抗、PCに封印付与。火のように心身を脅かす眼光。
泰山 パッシブ、ノックバック無効。山のような巨体を退かせる事は出来ない。
(波)
鳳仙 前方扇7sq、魔法、最低5ダメージ。鳳仙花のように黒い炎が飛び散る。
豌豆 直線10sq、魔法、最低7ダメージ。エンドウの如く一直線に炎が並ぶ。
芥子 周囲5sq、魔法、最低3ダメージ。芥子のように炎を撒き散らす。
●フィールド
森の中。木の密度が高く、剣以上の得物は大きく振り回せない。回避に+100。
●Tips
開始状況……戦闘突入、鵺が猿叫を使用した時点からリプレイスタート。
マスターより
呼ばれて飛び出て影絵企我。こんばんは。
この度何故この企画はADivなのだ……と悶々としていたところ、御厚意を賜りこの度スポット参戦させていただける運びとなりました。
お前シリアスブレイカーじゃん、何ピックアップされたか振り返ってみろよ、言いくるめに雪合戦じゃないか、そんな奴がこのシリアスな世界観に……何てお考えの方もおられるかと思います。ですがご心配なく、今回はADivの皆様が大切に大切に築き上げてきた世界観の下に身を置かせていただく以上、全力で真面目にやらせていただきます。
今回はタダの戦闘、アドバイスは特にございません。全力で33号線の交通を守ってください。
以上です。よろしくお願いします。
リプレイ公開中 納品日時 2017/03/20 13:48
参加者
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相談卓
最終発言2017/03/12 20:23:43 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/03/10 03:06:33