本部
- 形態
- ショートEX
- 難易度
- やや難しい
- オプション
-
- 参加費
- 1,500
- 参加人数
-
- 能力者
- 10人 / 4~10人
- 英雄
- 10人 / 0~10人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 6日
- 締切
- 2017/01/24 19:00
- 完成予定
- 2017/02/04 19:00
このシナリオは2日間納期が延長されています。
掲示板
-
質問用スレッド
最終発言2017/01/22 12:20:09 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/01/19 22:54:51 -
ゾーン解放作戦
最終発言2017/01/24 18:28:50
オープニング
●感傷
オムスクの一角。雪をかぶった古い街並の片隅に、細身の男が吐き捨てた。
「オレぁ兵隊っす。オレだけだったらなんだってやりますよ。でもね、お嬢はそうじゃねぇでしょ。だってお嬢は――」
「ヒョルド」
低くかすれた声音が彼を止めた。
よれた軍用コートをまとった男……ネウロイの声音が。
「そのために貴様をつけるのだ。伍長は指揮官という立場を忘れて前に出た。そして部下を残して死に、結果として群れを全滅させた」
ヒョルドと呼ばれた男は気まずげに目を伏せる。
先のノリリスク高速鉄道ステーション攻略戦で、男――“中尉”は副官であるデクリオ級愚神を失った。
一応は、敵戦力を計って一定時間で離脱することが彼の主任務ではあったのだが……結果的に気の合う部下を見殺した。
「前に出るのが貴様の性であるのはいい。しかし、犬死するのでは意味がない。生きてリュミドラを守り抜け。ない知恵を絞り、策を立ててな」
まさに攻略戦ではない知恵を絞ったつもりだった。あれをもう一度やれと言われるのは実に気重だ。まったく、出世なんざするもんじゃねぇな。
「……ゾーンルールはオレが決めちまっていいんすか? お嬢に不利しょわせますよ?」
「かまわん。そのために近接格闘を学ばせたのだ。ちがうのか?」
そもそもリュミドラに軍隊格闘術を仕込んだのはヒョルドだ。そこにリュミドラはライフル術を組み合わせ、独自の接近戦術を体得している。誰が相手でも、そうそう後れを取ることはないだろう。しかし、それでも。
「……お嬢、やれんのか? ほんっとに、いいんだな?」
ネウロイとヒョルドの後方で控えていたリュミドラが、赤い瞳をまっすぐヒョルドへ向けて言い切った。
「ただご命令ください、そうせよと」
頑ななまでの少女の実直。
ヒョルドは苦い表情を返し。
「アンタはオレらの希望で、負い目だ。できりゃあ箱にしまって大事に取っときてぇとこなんだけどな」
「いえ」
また降り始めた雪よりも白い頬に笑みを刻み、リュミドラは応えた。
「生まれて初めて、小官はこの命に意味と意義をいただきました。小官のすべては群れの大義のため使い潰されるべきものと考えます。その先に来る、そのときのために」
クソっ! 悪態を飲み下し、ヒョルドは人狼と化した。隊長、アンタどんな気分でコイツといやがんだ? オレにもアンタの鋼の心が欲しかったぜ……!
そもそも彼は――ネウロイもだが――生粋の愚神ではない。邪英から愚神化した、英雄だったものだ。
契約主の置き土産である感傷が、彼に覚悟などというものを強い、彼の決意などというものを鈍らせる。
――だからって、どうしようもねぇんだけどな。
万感を抱えたままライヴスを編み、彼はゾーン展開の準備を整える。
「ゾーンルールは視界遮断と射程封印、ついでに通信不可だ。スナイパー殺し仕様だぜ。アンタもHOPEとかってヤツらも、肚決めてこいよ」
●誘い
「オムスクに小規模ドロップゾーンが出現したのはもうみんな聞いてるよね。街の一角がそのままゾーンになってるみたい。プリセンサーと偵察部隊の鷹からの情報を照合したけど、地形の変化はない。天気も雪が降ってるだけでそれ自体に問題なし。ただ」
オムスクの市役所の一室を借りた臨時ブリーフィングルームの中で、礼元堂深澪(az0016)が説明する。
「問題はゾーンルール。視界が10メートル以内に限定されてるし、2メートル以内じゃないとどんな攻撃も当たんない。スナイパー潰しに来てるよね、これ」
深澪は首を傾げながらうなった。
「ゾーンルーラーはケントゥリオ級愚神……ノリリスクの高速鉄道ステーションに出た人狼型だよ。それから街に人狼型従魔40が展開してる」
煮え切らない言葉。ゾーン内の反応から、それらがいることはわかっている。ただ、どこにいるのかまではわからないということだ。
「あと気になるのは、リュミドラがいるってこと。しかもリュミドラの待機位置だけわかってるんだよね……罠なのか、単純な誘いなのかわかんないけど」
〈ドロップゾーン簡易地図〉
アイウエオカキクケコサシスセソタチツテト
A■〓〓〓■■〓〓〓□□□□■□■□□■■A
B■〓■〓■〓〓■〓□□■□□□■□□■■B
C〓〓■〓〓〓■■■□□■■■□□□□□□C
D■〓〓〓■■■リwwwww■■■□□■■D
E■■〓■■■■wwwwww■■■□□■■E
F〓〓〓〓〓〓〓wwwwww□□□□□□□F
G〓■■〓■〓■wwwwww□□□□□□□G
H〓〓■〓〓〓〓■■□□■■〓■■□□■■H
I■〓〓〓■■〓〓■□□■■〓〓〓□□■■I
J■■■〓■■■□□□□□□□■■□□■■J
アイウエオカキクケコサシスセソタチツテト
□=道 ■=建造物(4~40m) w=公園 〓=小路(幅2mの複雑に入り組んだ路と建物が混在) リ=リュミドラ
※1マスは10m四方(5×5スクエア)の正方形(小路を除く)
「ドロップゾーンはざっくり、東側の新市街と西側の旧市街、それから真ん中の公園に分かれてる感じだね。今回の任務はゾーンの消滅。ケントゥリオ級愚神さえ倒すか逃走させればいい。だから従魔とはなるべく戦わないですませたいとこだね」
簡易地図上の同じマスに入らなければ、互いに発見することはできない。愚神の潜伏位置を当てられれば、最小限の消耗で愚神に当たることができるわけだ。
「姿を晒してるリュミドラは、どう動くかわかんないけど。分析班はなにかの陽動だろうって予測してるんだけど……」
愚神とペアで動いているのか、愚神からみんなの目を引き離す目的で単独行動しているのか、従魔引き連れて殲滅戦しようとしているのか。
「戦局的にもうこだわってらんないはずのオムスクでやらかそうって以上、敵にはそうしたい理由か覚悟があるんだと思う。過ぎるくらい気をつけてね」
解説
●依頼
ヒョルドの撃破もしくは撃退
●各種情報
・開始時刻はそろそろ短い昼が終わろうという頃合です(視界への影響はありません)。
・ゾーンルールはオープニング参照。
・AGWは物理、魔法、近距離、遠距離問わずすべて射程1になりますが、使用に一切の制限はありません。
・簡易地図上の同じマスに入っている敵味方しか目視できません。
・建物の高さはまちまち。上を移動するのは地上を行くより時間がかかります。
・道の移動に関しては、雪の影響から移動力を五捨六入で計算。移動力の一の位が1~5なら1マス、6~10は2マスとなります。
・小路での移動力は上記計算の半分となります。
・全力移動は元々の能力で算出し、その後に上記の修正をかけます。
・外周の道、小路のどこからでも侵入は可能。ただし敵の配置が不明なので、単独行動は計画的に。
●ヒョルド(ケントゥリオ級愚神)
・回避特性/格闘特化型。
・移動力は人狼形態で30。狼形態で50。
・現在判明している能力は、体表から放出する衝撃波(射程1/全方位)。
・複数回行動(最大5回)あり。
・元ドレッドノートと思われる。
●リュミドラ
・能力不明。
・移動力は20。
・戦場に大きな動きがあれば、初期位置からの移動もあり。
●人狼
・詳細は【絶零】特設ページ参照。
●備考
・メンバーのレベルや英雄タイプ、個性に合わせて撃破か撃退かを選択し、目標を統一したうえでプレイングしてください。撃退の場合はダメージよりも「脱出しなければならない理由」を与えることが重要です。
・ヒョルドやリュミドラとの会話は自由です。
マスターより
皆様はじめまして。電気石八生と申します。
当シナリオはリュミドラと人狼幹部との戦いを描くもので、それを通じて【絶零】の一翼を担うヴルダラク・ネウロイが抱える謎への扉となっております。
人狼も本気。回復と攻撃の準備を整え、策を携えてかくれんぼに挑んでいただけますようお願いいたします。
関連NPC
リプレイ公開中 納品日時 2017/02/02 21:07
参加者
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質問用スレッド
最終発言2017/01/22 12:20:09 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2017/01/19 22:54:51 -
ゾーン解放作戦
最終発言2017/01/24 18:28:50