本部
テスト勉強をしよう!
- 形態
- ショートEX
- 難易度
- やや易しい
- オプション
-
- 参加費
- 1,500
- 参加人数
-
- 能力者
- 10人 / 4~10人
- 英雄
- 9人 / 0~10人
- 報酬
- 寸志
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/11/30 19:00
- 完成予定
- 2016/12/12 19:00
このシナリオは3日間納期が延長されています。
掲示板
-
【相談卓】勉強会をしよう
最終発言2016/11/30 05:40:57 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/11/29 02:24:03
オープニング
●3バカDGZ
『お願いしますっ!!』
H.O.P.E.東京海上支部の受付にて、3人の少年が大声で訴えかけていた。声の先には女性職員がいるが、彼らへ送られる視線は冷ややかなもの。
「自分たちで何とかするべき問題かと思いますけど?」
ずっとこの場で粘り続けている少年たちに、嫌気がさしたように告げる職員だが、彼らはめげない。
「自分たちで何とかできないから今まで頭を下げ続けてんだろ、察しろよ!」
「その通りです! こっちだって切羽詰まってるんですよ!」
「日頃色んな任務をこなしてるんすから、ちょっとくらいサポートしてくれたっていいじゃねぇっすか!」
少年たちはH.O.P.E.所属の能力者。つい最近まで普通の高校生だった彼らは、参加した依頼が数件程度のひよっこである。上から堂島、下呂、財津といい、身じろぎを一切しない完璧な土下座を披露していた。
堂島たちの言葉使いはやや生意気でも、示す態度だけは低姿勢。たいていの頼みごとなら頷きそうなものだが、職員の表情は苛立ちと煩わしさだけがあり、同情する空気は微塵もない。
「……一度貴方たちの話を整理しますね。まず、能力者として登録してから、参加してもいない任務を口実に学校を連日サボっていた」
「勉強なんてダルいだけだから当然だろ?」
堂島は威張って謎のドヤ顔。
「……それが先日ご両親にバレてしこたま怒られ、約1週間後にある期末考査の結果次第では家を出て行けと言われた」
「将来何の役に立つのかわからない勉強など、するだけ無駄だと思ったから避けていたのに、酷い条件だと思いませんか?」
下呂は本気で主張し苦い顔。
「……しかし、全員勉強をろくにしてないため、現状赤点はほぼ確実。加え、任務の報酬は既に使い果たし貯金も0で、家を追い出されると生きていけない」
「自分らまだ高校生っすよ? エージェントで仕事するっつったって、それだけで生きていけるわけねぇっすよね?」
財津は底抜けに軽薄な笑顔。
「…………だから、テスト期間終了まで会議室の一室を貸し切りにして、講師役を集めて試験対策を手伝って欲しい、でしたか?」
「それもこれも、能力者になったことが原因なんだから、H.O.P.E.がサポートしてくれるのが筋ってもんだろ!?」
「教師にバレないカンニング方法などを教えてくれる方が理想です! 今さら勉強などしても付け焼き刃にすぎませんから!」
「かわいくて綺麗な女の子限定、ってのも忘れないでくださいっす! 野郎だけ集まった勉強会とか参加する気が失せるっすから!」
「却下。自業自得、やる気なし、下心全開な貴方たちの態度で、協力できるとでも? 自分たちで蒔いた種なんですから、自分たちで解決しなさい」
『そこを何とか!!』
かれこれ1時間ほど、全く同じ内容でループしているこのやりとりは、まだまだ終わりを見せそうもない。
「一体何が悪いんだ!? 俺たちはこうして、誠心誠意頼んでるじゃねぇか!?」
「強いて言えば、頭・生活態度・口・根性が悪いですね。そもそもお願いする立場なのに、誠意のカケラも見えませんし」
職員は堂島の上から目線な物言いをばっさり切り捨て。
「僕たちだって、考えに考えた末の決断なんですよ!? 見捨てるなんてあんまりです!」
「考える力があるのなら、素直に授業を受けて勉強すればよかったでしょう? 見捨てたのはこうなることを予測できなかった、貴方たち自身だと思いますけど?」
下呂の考える力の無駄遣いに呆れ。
「暴論っす! 横暴っす! 大人の陰謀っす! 自分たちにも生きる権利くらいあるっす!」
「生きる権利を主張する前に、努力しようという姿勢を見せてください。参加者は若くてかわいい綺麗な女の子だけとか、舐めてるんですか?」
財津のふざけた条件に青筋を浮かべる。
「若いとまではいってないっす! 被害妄想っす! 自分がぱっとしないからって、若さに嫉妬するのはどうかと思うっす!」
「……あ゛ぁん!?」
「さーせんしたぁ!!」
「すみませんでしたぁ!!」
「自分、調子こきましたぁ!!」
余談だが、堂島らはこの時初めて誠意を見せたらしい。
「…………はぁ、わかりました。他のエージェントの方々に声だけはかけてみます。それでいいですか?」
結局、埒が明かないと判断した女性職員が折れ、渋々ながら依頼は通されることに。
「ったく、いいなら最初からいいって言えよな」
「浪費した時間を考えると、同感ですね」
「本当、オバサンは頭が固いっすから」
「聞こえてんぞクソガキども!!」
なお、堂島・下呂・財津の帰り際に漏らした小言が原因で、中堅リンカーでもある女性職員(29)ともう一悶着起こりそうだったことも、完全な余談である。
●色んな意味の勉強会
「……ということがありまして、あまりにもしつこかったのでうっかり通しちゃったんですよ」
少年らが逃げた後、女性職員はたまたま東京海上支部にいたエージェントたちに声をかけ、先ほどのやりとりを説明した。最後に大きなため息を出し、彼らとのやりとりでいかに疲れたのかがわかる。
「それで、時間に余裕がある方でいいので、彼らの勉強と性根を見てもらえませんか? まだ能力者になりたてで若いとはいえ、あのような態度や世間知らずのままですと、エージェントとしてだけでなく、今後の彼らの生活にも支障が出るかもしれませんし」
実際にAGWを出し、本気で攻撃しかけた女性職員としても、少年らの言動が敵や問題を作りやすいと言わざるを得ない。彼らに「少しは将来を考えろ」という趣旨の説教もした手前、放っておくこともできなかった女性職員は、彼らの代わりに頭を下げた。
「あの生意気な性格が一朝一夕で更生できるとは思えませんが、同じエージェントや大人としての立場から、未熟な彼らを指導してやってください。報酬は微々たる額ですが、これも後輩の育成と思って協力していただけないでしょうか?」
エージェントへ協力を仰いだ女性職員の姿は、少年らの土下座よりもよほど誠意が込められていた。
初日の勉強会は、明日の夕方5時から予定されている。
はてさて、一体どうなることやら?
解説
●目標
・少年エージェントらの成績向上
・問題のある性根の改善
●登場
・堂島…高校2年生。言動が上から目線で口も少々悪い。不良より悪ガキといった印象で、土下座に慣れが見える。全科目不得意であり、特に苦手な科目は古文と英語。
・下呂…高校1年生。敬語の慇懃無礼。3人の中で1番頭の回転は速いが、学校の勉強に意義を見いだせず成績悪化。得意科目は数学・化学・物理、苦手科目は歴史・地理。
・財津…高校3年生。下っ端口調でデリカシー0。女の子が大好きなお調子者で、ノリで生きているためか失言も多い。得意科目は副教科、苦手科目は5教科すべて。
※得意科目はあくまで自己申告、成績は全教科赤点レベル
●場所
H.O.P.E.東京海上支部にある会議室。約30名を収容でき、広さは学校の教室よりやや小さい。3人掛けの長机が2列5組(計10脚)で並び、壁の一面は大きめなホワイトボードが設置。
該当階のフロアは全て小~中規模の会議室として利用され、他の会議室も随時使用される。階段やエレベーター、自販機、トイレはフロアの端にあり、各会議室の出入り口は見通しのいい1本の廊下と隣接している。
●状況
勉強会は平日17:00~21:00、土日9:00~21:00の予定。テスト期間中の平日は学校に登校し、渋々授業を受けている。
全員学校では赤点常連であり、それぞれの両親が出したクリア条件は全教科赤点よりも上になること。勉強意欲はほとんどないが、実家から追い出されるのをおそれH.O.P.E.へ泣きついた。勉強会ではテスト範囲を把握して教材を持参するものの、それまでに勉強は一切していない。
また全員能力者となって日が浅く、戦闘経験もほぼない。そのため、外見年齢や容姿で人を判断し、暴力的や威圧的な言動をされるとすぐに引く傾向がある。なお、英雄は社会勉強をかねてアルバイトをしており、勉強会には不参加。
マスターより
時期的に2学期の期末考査が近かったので、お勉強シナリオを出してみました。立派に社会人をしているエージェントだけでなく、現役バリバリの学生エージェントたちも自習をかねて参加してみてはいかがでしょうか?
そして、新参エージェントに教え込むのは、何も勉強ばかりではありません。彼らのひねくれた態度は、ともすれば戦闘任務などで仲間との連携を阻害し、自分も仲間も危険にさらす可能性があります。取り返しのつかない間違いを起こさせないためにも、エージェントに属する『社会人』としての心構えなども叩き込んでやりましょう。
リプレイ公開中 納品日時 2016/12/09 20:36
参加者
掲示板
-
【相談卓】勉強会をしよう
最終発言2016/11/30 05:40:57 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/11/29 02:24:03