本部
ハムスターをあなどるな!
- 形態
- ショート
- 難易度
- 易しい
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 9人 / 4~10人
- 英雄
- 9人 / 0~10人
- 報酬
- 無し
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/10/24 12:00
- 完成予定
- 2016/11/02 12:00
掲示板
-
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/10/24 06:25:07
オープニング
ハムスターをご存じだろうか?
げっ歯類に属するネズミであり、ペットショップで犬猫に比べれば手ごろに購入できる小動物である。犬猫と比べて世話の手間もかからず、子供向きあるいはアパートなどに住む単身者向きのペットのイメージを持つ人間も少なからずいるだろう。
正義も、ちょっと前までハムスターにそんな印象を抱いていた。
●小動物をなめてませんか?
「なんなんや……あれは?」
息を切らしながら、正義は商品棚の物陰に隠れていた。場所はハロウィン用の仮装グッツがたっぷりと売られている玩具屋さん。幸いなことに今日は定休日なので、お店の人も客もいない。いや、正義にとっては不幸だったかもしれない。
正義の視線の先には、ヒグマほどの大きさのゴールデンハムスター。一生懸命に毛づくろいしている姿はかわいらしい。もっとも、体調がヒグマ並みということをのぞけばだが。
「そや、携帯。……もっとるわけないか」
ポケットに手をいれようとして、そもそもポケットがないことに気が付いた。正義が着ている服は、人形の洋服だ。しかも、足の丈のサイズが合わなくて裾を折っている。
「うわ、こっちに気がつきおった……うわぁぁぁぁ!! ハムスターって、めっちゃ足は速い!!」
なぜ、正義が人形の洋服を着ているのか。
なぜ、ゴールデンハムスターと鬼ごっこをしているのか。
理由は、五時間ほど前までさかのぼる。
●こうしてハムスターは生まれた
『人形の洋服が着れてよかったですぅ』
小鳥たちは、玩具屋さんで人形の洋服を物色していた。
「ほんと……洋服があるって、幸せのことなんやな」
正義は、疲れたような顔で遠くを見つめていた。
朝から愚神と戦っていた正義たちであったが、そのなかで愚神の攻撃を受けて体が縮んでしまったのである。そのため、今の正義の身長は二十センチだ。
なお、身長は縮んだが服は縮まなかった。
このままでは、掌サイズの変態が生成されてしまう!
焦ったHOPE職員は玩具屋さんに駆け込み、縮んだリンカーの保護と洋服さがしを成功させたのである。
そして、運命の瞬間がやってきた。
「あーん、ミミがいなくなっちゃった!!」
玩具屋さんの店主の娘――ミクが飼育していたハムスターがいなくなったと職員たちに泣きついた。リンカーと英雄たちの服を提供してもらった手前、店主の娘のことを無碍にはできず職員たちは別室までいき逃げたハムスターを捜索しにいった。
「ふふふふっ、リンカーたちめ。わらわが死んだと思っておるな」
玩具屋さんの店頭でリンカーたちと同じくお人形サイズになってしまった、愚神が一人。近所の小学生のような恰好をした愚神は、実は今朝方に正義たちと戦った愚神であった。彼は自分と敵の体が縮んでしまうという技を駆使し、リンカーたちの体を縮ませて、ついでに自分は死んだように偽装したのである。本来ならば自分だけ早めに効果が切れるはずなのだが、どうしてなのか未だに体が小さいままだ。ちなみに、このままでは攻撃手段は特にない。
「むむむ、もしやライヴス不足か。不足したなら、奪うが正しい! ちょうど、食料もあることだし。従魔ども、ボクのためにライヴスをたんまり奪ってこい!!」
愚神の命令によって動き出したのは、ハムスターのヌイグルミであった。
●雑食性という恐怖
ハムスターは非常に走るのが、好きな動物である。
俊足でもある。
一説によると、あの小さな体で人間の歩行より少し早いぐらいの速度で走るらしい。
また、雑食である。特にゴールデンハムスターは、元々乾燥地帯に住んでいたとせいもあって野菜から昆虫、自分よりも小さな小動物まで食するのである。
そう、自分よりも小さな動物まで食べるのである。
頑丈な前歯を柔らかな腹に突き立てて、内臓からわしわし食べるのである。
「いやぁぁぁ!! 」
正義は、ハムスターに狙われていた。
走って逃げようにも小さくなった体ではスピードなどでるわけもなく、肉球のついた前足で捕まえられてしまう。小さな奥地から覗くのは、えげつないほどに立派な前歯。
「まってっ! ちょっ、髪はあかん。髪はむしったら、あかん!!」
ハムスターは正義の体を踏みつけながら、髪をむしり始めた。とがった前歯を器用に使って、むっしむっしと。どうやら、ハムスターのミミはお腹は空いていないらしい。ただ巣づくりの材料が欲しくて、正義の髪をむしっているようだ。
「ボクの……ボクの長い友達がぁ!!」
『正義の髪は、元々短いですよ?』
正義と同じように小さくなってしまった小鳥は、ケラケラと笑い転げていた。
なにせ、相手は普通のハムスター。
所詮は、髪をむしることぐらいしかできないはずだ。
「そうやって、油断していろ! さぁ、世にも恐ろしい従魔ハムスターよ。リンカーたちの狩り、臓物とライヴィスをすすり取るのだー」
愚神は、四匹の従魔ハムスターを解き放つ。
身体能力は、ゴールデンハムスター。
噛む力もゴールデンハムスターな彼らは、一目散にそれぞれが好む狭い隙間へと逃げて行った。ちなみにハムスターは、縄張り意識が非常に強く団体行動はとれない動物である。
解説
・英雄と共に人形サイズになって、ハムスターと戦ってください。
・玩具屋さん……ハロウィングッツに埋め尽くされるお店。小さい店内だが、身長二十センチには大きく感じる。東側には男の子用の玩具の車系の玩具が多く、西側には女の子用のお人形の玩具が並ぶ。店の真ん中には男女兼用の知的玩具が並んでいる。昼のために視界は良好。定休日のため、一般人はいない。
・ハムスター(ミミ)……ゴールデンハムスター。店主の娘のペット。リンカーたちの髪や服を巣材だと思って、むしってくるハンター。現在は正義の髪の毛をむしっているが、量が少ないのですぐに飽きると思われる。手当り次第に、むしりまくる。
ハムスター(従魔)……愚神がヌイグルミから作った、従魔。本物のゴールデンハムスターサイズで、基本的な能力もハムスター級。ものすごいスピードで獲物を追いかけるハンター。目はあまりよくないが、鼻がとても良い。そのため、隠れていてもしばらくすると居場所を察知してしまう。頭があまり良くなく、仲間同士で協力して狩りをするということはない。ただひたすら、追いかけるのみ。捕まると、野生の本能からごはんにされてしまう。なお、お尻にヌイグルミとしての名前が書かれたタグがついている。
以下は、名前と行動。
サッチ……最初から出現。見つけた獲物を手当り次第に追いかける。一番スタミナがある。狙われると逃げきるのが困難。
モモタ、シジミ……どれかのおもちゃの影に潜んでおり、近づいてきた獲物に食らいつく。瞬発力はあるがスタミナがない。
田中さん……一定時間経過後に出現。疲労感が見える獲物に優先的に狙いをつけて襲ってくる。
・愚神……リンカーと共に人形サイズになっており、攻撃性能もかなり低下している。ほとんど無害。従魔ハムスターを使って、元のサイズまで戻ろうとする。従魔ハムスター田中さんの上に乗って、共に登場する。この愚神を撃破すると、元のサイズに戻る。
マスターより
こんにちは、落花生です。
今回はハムスターから逃げまくるシナリオです。
小動物だからって、侮ってはいけませんよ。
関連NPC
リプレイ公開中 納品日時 2016/10/29 16:08
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最終発言2016/10/24 06:25:07