本部
【屍国】人を追駆者
- 形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 6人 / 4~6人
- 英雄
- 5人 / 0~6人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/10/25 07:30
- 完成予定
- 2016/11/03 07:30
掲示板
-
走るゾンビ討伐相談卓
最終発言2016/10/25 00:18:00 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/10/21 22:11:50
オープニング
●ランナーズ
「くっそ、ホントなんなんだよこいつら」
爆音を響かせて蛇行しながら走るバイクの後をゾンビの集団が疲れる様子も無くずっと走ってついて来る。
しかも、バイクの音に惹かれるように脇道からも次々とゾンビはやって来て追いかける集団に加わっていく。
最初は数えられるほどしかいなかったゾンビ共はいつの間にか数えられないほどの数に増えていた。
今朝いつもの様に走りに出た時には町はいつもと同じでこんなゾンビは一体もいなかった。
いつもように特服を着て愛車にまたがった俺におふくろが小言を言って、バイクの爆音に出て来た近所のじじい共がグダグダと昔話を始めるのを無視して走り出すいつも通りの日だったのだ。
だが、帰って来た町は一変していた。
町の入口でいつもだべっているじじい共の姿が無く、代わりに妙な坊主とすれ違った。
三十六番と三十七番の札所の間にあるこの町で遍路の姿を見かけることはよくあるが、歩く坊主など滅多に見かけることは無い。
だが、それは些細な事だった。
町の入口のじじい共だけでなく、町の中にも誰もいなかった。
代わりに腐った肉が崩れ落ちて所々白い骨が見えるようなゾンビ共が町に溢れていた。
今、大集団で後ろを追いかけてくるゾンビ共だ。
ポケットで鳴りだしたスマフォの着信音にハンズフリーイヤホンの通信ボタンを押す。
通販で買った高い品だけあってクリアな仲間の声が耳の中に響く。
「テツ、まだ生きてるか?」
マブダチのタクの声にチラリと後ろを振り返って応える。
「あんなのろまに共に追いつかれるかよ。ぶっちぎっちまわねぇようにする方が大変だぜ」
そう言いながらわざと吹かして大きな音を響かせる。
町はそれ程広くは無いからタクにもきっと聞こえただろう。
「ぶっちぎんなよ、てめぇのおかげでこっちは楽できてんだ」
奴らがバイクの音に集まって来るのを見てタクが考えたのがこの作戦だった。
派手に走り回るテツがゾンビ共を引きつけてその間にタク達が親父共を探しに行ったのだ。
「で、誰かいたか?」
その言葉にタクが応える。
「どうでもいいおばはんとか、ガキばっかだよ。公民館に避難した奴らがいるらしいからそっちへこれから行ってみる」
公民館は最近高台に移されて町から少し離れた場所にある。
足の弱ったじじばば共が登るのが面倒だと文句を言っていたのを思い出す。
「気を付けろよ、そっちの方はまだ回ってねぇからな」
「大丈夫だ。公民館の方に向かってった奴らもお前の方へ走って行くのをさっきから見かけてる。おかげで動けなかったんだがもう大丈夫そうだ」
その言葉に「分かった」と応えて角を曲がろうとした先に駆けてくるゾンビが見える。
方向からするとタクがさっき言ったゾンビ達だろう。
思ったよりも多いその集団に慌てて別の道に飛び込む。
「くそ、町の外に出ちまう」
咄嗟に入った道は街の外に続いている道だった。
もう一度街に戻るにはこの先の橋を渡って上流か下流側の橋を周って帰って来るか、Uターンするかしかない。
「テツ、こっちは何とかする。ぶっちぎって逃げちまえ」
タクの言葉にかっこつけて笑って見せるが、その顔は向こうには見えてない事に気付いて苦笑する。
「俺が逃げたら、お前らの方に行くだろ。まだガスは持つ、出来るだけ離れたとこまで連れて行くさ」
そう言って何か言われるよりも先に通話を切る。
だが、ガスはいつまでもある訳では無い。
ガス欠になればその後は走るしかない。
だが、走ったところですぐにバテて追いつかれるのはバカでも分かる。
「へっ、仲間の為に命張るなんてかっこいいじゃねぇか」
そう自分に言い聞かせるが、やはり恐怖は拭えない。
突然、スマフォが鳴りだす。
驚きにバイクの操作をミスりかけるがかろうじて持ち直して慌てて通話ボタンを押す。
「突然切るんじゃねぇよ」
聞こえてきたのはタクの声だった。
「今H.O.P.E.の人間だって奴と合流した。そいつが言うにはお前にそのゾンビ共を橋まで連れて行ってほしいそうだ」
「橋ってこの先のか?」
この道の先に川を渡る橋がある。だが、何か特別な物があるわけでもない普通の橋だ。
「てめぇが町中のゾンビ共をほぼ全部連れてるんだと。それで逃げられねぇように橋の上で全部退治したんだと」
恐らく頭のいいタクはH.O.P.E.のやりたいことを理解している。
「橋の上に連れてきゃいいんだな、なら問題ねぇ。そこまでならガスも持つ」
チラリと後ろを振り返るとゾンビ共はさらに増えている様に見える。
「やばくなったら逃げろよ」
タクの真剣な言葉に少しだけ気を引き締める。
「問題ねぇさ」
道はもう橋までの一本道に入っている。後は真っ直ぐ進むだけだ。
●エージェントへ
四国の高知近辺に居たエージェント達に連絡が届いたのはテツ達が街に戻るよりも少し前であった。
事件発生の報を受けて現場に駆け付けるエージェント達に新たな連絡が届く。
「目標地点の従魔は現在その全てがバイクで走行する少年を追いかけて移動しています。このまま少年の誘導により左右に逃げ場のない橋の上へと誘導、橋の上に従魔共を閉じ込めて一匹残らず撃破する事となりました」
合わせてその目標の橋の位置も伝えられ、その上で少年を追いかける従魔共が散らないように橋の上にすべての従魔が入るまでの攻撃の禁止も通達される。
現場ではない会議室からの指示に反発を抱く者もいただろうが、その指示に従いエージェント達は少年が従魔を誘導しているという橋へとそれぞれの考えと手段で向かっていた。
解説
●目標
・ゾンビ型従魔の全撃破
●ゾンビ型従魔
・典型的な走る方のゾンビです。
・体格体型は様々ですが、走っても疲れる様子はなくどこまでも走り続けます。
・数は約二百体。全て人型です。
・追いかける対象を失うと人の気配を求めてバラバラに歩き始めます。
・個々は弱くとも数が多いので複数に掴まれば動くことすらままならないでしょう。
●橋周辺の地形
・橋の長さは二百メートル、二車線で両側に歩道が有ります。
・歩道の外側に落下防止の名目で高さ二メートルの金網が設置されています。
・橋に続く道はテツが走って来る町側は一本道で堤防の上へと登る緩やかな坂になっています。
・町側の堤防の上には車道はついておらず、遊歩道があるだけです。
・橋を抜けた反対側は堤防の上に車道が走っていて、橋を抜けてすぐに信号のある交差点となっています。
・PL情報:封鎖に必要な物があれば日常目にする物ならば準備することが出来ます。近くにホームセンターも有ります。
●テツ
・気合の入ったリーゼントの不良少年です。
●町
・先着した別のエージェントが対応しているので町の心配をする必要はありません。
●PC到着
・それぞれの手段で現場へ向かっています。レンタカーの請求書はH.O.P.E.で清算できます。
・町を抜けて橋の手前で合流するか、別から回って橋に先着しているかはそれぞれのルート次第です。
マスターより
こんばんわ、みなさま。
今回は走るゾンビです。
会議室(H.O.P.E.)から指示が出てますが、優先されるのは現場の判断です。
事件は現場で起きてるのですから!
という訳で、上手な封鎖をお願いします。
それと、架空の場所ですので地図で探すのはお止めください。
リプレイ公開中 納品日時 2016/10/29 09:36
参加者
掲示板
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走るゾンビ討伐相談卓
最終発言2016/10/25 00:18:00 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/10/21 22:11:50