本部
ねこねこぎゅっぎゅ
- 形態
- ショート
- 難易度
- やや易しい
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 8人 / 4~8人
- 英雄
- 8人 / 0~8人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/10/09 12:00
- 完成予定
- 2016/10/18 12:00
掲示板
-
相談卓
最終発言2016/10/05 22:45:34 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/10/08 07:41:23
オープニング
●至福なホリデー
柳田島(やなぎだじま)。日本海に浮かぶ無人島だ。数年前からは『猫の島』として観光地化している。
曇りの多い日本海側の天気だが、今日は快晴。絶好のお散歩日和だ。HOPEエージェントの武野内 勇治(たけのうち ゆうじ)と英雄の不知火 菜子(しらぬい なこ)は、この島で休暇を過ごすためにやってきた。
「……む、港から猫が山のようにいるのだな」
「ユウちゃん、楽しそうだね」
勇治の仏頂面を見て、菜子は言った。勇治は見るからに武闘派な30歳前後の男、菜子は7歳の少女だ。顔は似ていないが、親子と言い張れないことはない。
「ねこちゃん待て~!」
「菜子、あまり遠くへ行くな」
このコンビ、見た目のギャップの割にはうまくいっているらしい。意気投合したきっかけは捨て猫だったという。菜子がダンボールをもって帰宅したのではない。大きな手にすっぽり収まりそうな子猫を思わず拾ってきてしまったのは、勇治の方だった。結局、大家さんに叱られ、里親を探して引き取ってもらったのだが、猫好きの心は絶えずにゃんことの触れ合いを求めていたのである。今回の遠出はその願望を叶えるための旅だったのだ。
●こんにゃ姿でも愛してくれる?
悲鳴が聞こえた。勇治はもちろん菜子も表情を引き締める。悲鳴を追って港方面へと駆け戻ったふたりは衝撃的な光景を目撃した。観光客が襲われていたのだ。猫にとてもよく似た――しかし決して猫ではない生物に。
「これ、ねこちゃん……なのかな?」
観光客の足に噛みつくのは、まぎれもなく猫の頭。しかし視線を下半身に転じるとそこに後ろ脚はなく、代わりにイルカのようなひれがあった。滑らかな曲線を描く尾びれには猫の体毛が生え残っている。総合すると『子供のアザラシのようなひれ』と言った方が良いかもしれない。
「……元は猫だったのだろう」
従魔だ。勇治は結論した。
「ねこたんを食い物にするとは、許さん」
誰にも聞こえないくらい小さな声で勇治は言った。聞かれていたとしても、聞こえないふりをされていたに違いないが。
「菜子、共鳴だ」
「おっけー」
菜子の姿が掻き消え、上半身裸の勇治が残った。髪と目は菜子と同じ緋色に染まっている。
「行くぜ!」
勇治は観光客の足元から従魔を引きはがした。感情表現がオープンになるのも共鳴時の特徴のようだ。
「こらっ、暴れるな」
さまざまな猫と出会ってきた勇治でも、びちびちと魚のように体をくねらせる猫は初めてだ。すまないと思いながら、きつく抱きしめる。すると猫の体がビクリと大きくしなった。勇治ははっとして猫を見た。
「元に戻ってる……だと!?」
驚いた彼の腕から逃れ、トン、と柔らかく着地する姿はまさしくいつもどおりの猫だった。
「うお~! どんな姿でも、ねこたんはねこたんだ!」
勇治は猫を追いかけては、全力でハグをした。
「ほーら、捕まえた! ねこねこぎゅっぎゅ!」
どこに出しても恥ずかしくない猫なで声。もちろん語尾にはハート付きだ。
「次はどの子かにゃ~?」
すっかりキャラ崩壊している勇治の目に、異様な集団が飛び込んできた。それは背に鳥の翼を持つ猫たちと、前足を甲殻類のようなはさみに転じさせた猫たちだった。
●勇者の言葉
「緊急の案件です! 移動しながら説明しますから、取り合えず乗ってください!」
HOPEのマイクロバスに飛び乗ったエージェントたち。端末を接続すると、車内に設置されたテレビに職員の姿が映った。
「……というわけなんです。柳田島にはちょうどエージェントが旅行に来ており、対応に当たったのですが、何しろ数が多くて……。彼の他にも5人の観光客が居たそうですが、全員エージェントが見つけて廃屋に身を隠しているそうです。怪我人もいますが至って軽傷。ですので観光客の保護は猫型従魔の方が落ち着いてからで良いでしょう」
概要の説明を終えた職員は、とても嫌な顔で資料の末尾を見た。
「なお、この法則を発見したエージェントはハグの際に『ねこねこぎゅっぎゅ』という呪文? ……を推奨していますが、別に真似しなくていいです」
解説
【救出対象】
従魔にゃんこ(ミーレス級)
すごくたくさんいる。ミーレス級としてはかなり弱い。その代わり肉体の変化がとても大きい。猫の習性は大体そのまま残っている。
攻撃対象は人間。従魔化していない猫に対しては興味を示さない(ライブス量が人>猫であるため)。非常に撃たれ弱く、リンカー(共鳴状態)の全力ハグで猫から離れてしまう。攻撃力も低め。
・にゃーめいど
上半身は猫。下半身は魚。ゆえにマーメイド。水の中を犬かきで逃げ回る。結構速い。顔を濡らしたくないので、潜水はしない。謎の技術を使い、水鉄砲攻撃をしてくる。
・にゃんじぇる
猫の背中に鳥の翼が生えている。ゆえにエンジェル。飛ぶ。飛びながらひっかいてくる。結構速い。
・にゃんたれす
無数の足、ハサミ型に発達した爪。ゆえにさそり座・アンタレス。スコーピオンじゃないのかというツッコミは禁止。身軽ですばしっこい。
前足と尻尾の先は甲殻類のように硬いが、表面に猫の毛が生えている。毛ガニって言うな。尾の先は鋭いが毒はない。一番数が多い。
【場所】
無人島・柳田島。数十年前には人が住んでいたため、一見すると普通の港町。猫の島として観光地化している。
マスターより
高庭ぺん銀です。正気です。【救出対象】の欄もこれでいいのです。
さて、従魔にゃんこです。従魔ゆえに猫を全力ハグできるのです。ただし見た目は若干(?)怖いです。早く元の猫に戻してあげてください。全力ハグ相当の衝撃を与えられるなら、実はパンチでもキックでも熱烈なキッスでも大丈夫なのですが……ハグが安全な気がします。
事件解決後の行動はご自由に。肉体的な負担は少なめなので、お疲れのあなたもお気軽にご参加ください。
リプレイ公開中 納品日時 2016/10/16 20:16
参加者
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相談卓
最終発言2016/10/05 22:45:34 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/10/08 07:41:23