本部
- 形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 8人 / 4~8人
- 英雄
- 8人 / 0~8人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/07/19 19:00
- 完成予定
- 2016/07/28 19:00
この門は、おそらくはあの時と同じ。あの世界蝕と……
門の展開は観測してるわね? 異次元の重複率は……そう。いいわ。観測を続けて
我々の観測技術も、知識も、もはや南極の頃とは違う……これを逃す手は無いわ
問題は、この門が安定していること、かしら。このままでは次元崩壊は起こらないでしょうね
けれど……
短剣が欠ければどうなるかしら。異世界と現世界を繋ぐ次元の門は急速に均衡を失い、おそらくは崩壊する……かつての世界蝕に伴う次元崩壊が再現できるかもしれない
20年前の真実が、時を経て明らかになるかもしれない、か……
ジブリール、精鋭を集めて。数名でいいわ
……我々セラエノは、真理を求むる。理由はそれだけで十分だわ
掲示板
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【質問板】
最終発言2016/07/15 20:53:31 -
相談卓
最終発言2016/07/19 06:49:03 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/07/15 19:27:10 -
『コステロ』スキル概略
最終発言2016/07/15 23:34:25 -
『デメトリオ』スキル概略
最終発言2016/07/15 01:24:03 -
『マリーゼ』スキル概略
最終発言2016/07/15 00:30:44 -
『リヴィア』スキル概略
最終発言2016/07/16 18:35:17
オープニング
●放たれる毒
アル=イスカンダリーヤ遺跡群が戦火に見舞われている頃、セラエノも己が欲を果たすために独自に動きはじめた。
遺跡群に密かに設えられたセラエノの拠点では、ジブリールに連れられた3人のセラエノメンバーがリヴィアのもとを訪れていた。やや落ち着きの足りないうら若き少女に、学問の徒とは思えぬほどの巨躯を持つ壮齢の男、そして深い顔の皺から年季を感じさせる中年の男。リヴィアは3人を静かな微笑みで迎えた。
「お話はすべてうかがいましたわ。なぁんて心躍るんでしょう。世界がぶっ壊れるサマをこの目で観測できるだなんて!!」
ブロンドの少女――マリーズは内側からあふれる歓喜を隠そうともせず、その場を弾む足取りで歩き回る。
「それで、俺たちに何をしろと言うんです? 短剣を抜いて次元崩壊を引き起こすという方針は確認しましたが、具体的には?」
くぐもった低音がリヴィアに問う。巨躯の壮年――デメトリオは隣ではしゃぐマリーズを無視して、話を進める。
計画の概要はすでにジブリールから説明を受けていた。現在の異世界の門は極めて不安定な状態にあり、楔となっているであろう短剣を引き抜けば次元崩壊を引き起こす可能性がある。それを観測できれば20年前の世界蝕とは比較にならないデータが収集できるだろう。
すべて仮定の話ではあるが、この場で試さない理由などあるはずもない。
リヴィアはアル=イスカンダリーヤ遺跡群の地図を広げて3人に見せながら、説明を始めた。
「今、私たちがいるのは中央南西……この辺りね。あなたたちにはそれぞれ散って、短剣を引き抜いてきてもらいたいの」
「H.O.P.E.と愚神がやりあうこの広い戦場で単独行動というわけですか……肝が冷えそうですな」
地図上に指を走らせたリヴィアに対して、中年の男――コステロは胸に手の平を当てておどける。
「辞退しても構わないわよ?」
「とんでもない。この機を逃したら、次はいつチャンスが巡ってくるかわかりませんからな」
「私には断る理由なんてありませんわ!」
「同じく」
仰々しく礼をして受諾の意思を示したコステロに続いて、マリーズとデメトリオもそれが当然と言うようにためらいなく承服。流石にジブリールが選んできただけはあるということだろう。
「次元崩壊を引き起こすにしても、恐らく短剣を1本抜く程度ではあれの均衡を崩すことはできないわ。より多く、そして効率良く。近い祭壇よりもそれぞれ遠い祭壇で引き抜いたほうが包括的に門を崩すことができるはず。だから――」
「四方に散って、短剣を抜く」
リヴィアの言いかけた答えを、デメトリオが代わって言った。マリーズとコステロも言われずともわかっていたのだろう、2人とも同時に頷いた。
「そう、4本も抜ければ充分でしょう。もっと人数があれば4つに戦力を割くこともできるけれど、現状では難しいし、大きく動けばせっかく相争ってくれている連中に感づかれる可能性がある。それゆえの少人数よ、わかってくれているわよね?」
問われた言葉に、マリーズたちは再び頷く。次元崩壊が起こされれば周囲一帯の者たちの命は無事では済まないはずであり、H.O.P.E.はもとより、知られてしまえば愚神からさえも妨害されてしまうかもしれない。ならば両者の戦闘に乗じて潜行、漁夫の利を得るのが賢明だ。
「しかし私の記憶が確かなら……H.O.P.E.とはマスター・ナイご自身が停戦の約定を結んだはずではなかったですかな? 彼奴らも巻きこむ形になるのでは?」
「そうね、不幸な事故になるわ。でもこちらが、H.O.P.E.はそこにいろと言ったわけでもないのよ。私たちは実験を行うだけ……それが停戦に背くことになる?」
悪びれもせず、ほくそ笑むわけでもないリヴィアの返答。コステロは肩をすくめて笑い、それ以上は訊かなかった。
「どの短剣を抜けばいいかはわかっていますの?」
両者のやりとりを暇そうに聞いていたマリーズがリヴィアに問う。
「推測の域は出ないけれど、一応はね。計算にだいぶ時間をかけてしまったから、残された猶予は少ない。すぐに向かってもらうことになるわ」
皆既月食の時が過ぎつつあり、門の力は弱まっていた。徐々に閉じられ、力は弱まって安定しはじめているのだ。完全に閉じられずとも、出力が一定の閾値を割れば次元崩壊は起こせない。セラエノが割り出したタイムリミットは、残り1時間弱。しくじっても仕切りなおしの余裕はなく、これが最初で最後のチャンスだった。
宿願たる真理の解明へ、リヴィアは3人の精鋭に行く先を命じる。
「マリーズはティファレトを」
「お引き受け致しますわ」
「デメトリオはゲブラーを」
「お任せを」
「コステロはケセドを」
「引き抜くだけなら楽な仕事ですな」
「私はダアトを回収する。手抜かりのないようにお願いするわね」
目指すは終末の到来。次元崩壊の夢を抱き、混迷の戦場に毒が落ちる。
●奴らを逃すな
遺跡群の中央南西。オペレーターから緊急の要請を受けたエージェントたちはそこに参集していた。見たところ戦いの勢いはここにはあまり及んでいないようだ。
「考えたくもないですが……プリセンサーが遺跡群一帯が崩壊する未来を観測しました。崩壊というよりかは、何というか……丸ごと異空間に飲みこまれると言ったほうが正しいのかもしれません。皆さんにはそれを何としても食い止めて頂きたいのです!」
経緯を説明するオペレーターの声からは焦燥感が滲んでいる。愚神の対応に追われる中での大災害の予知なのだから、落ち着いていられるわけもなかった。
駆け足で任務の概要が伝えられる。止めるべきはセラエノ、彼らは祭壇の短剣を引き抜いて異世界の門を不安定にさせ、世界蝕のような次元崩壊を引き起こそうとしている。セラエノが狙う短剣は4本で、2本以上が引き抜かれれば危険な状況になる可能性が高いらしい。
「セラエノはその一帯から4方向に分かれて動き出します。遺跡の北部、中央、南部と北西です。セラエノの誰がどこに向かうかも判明しているのでデータをお送りしておきます。なおリヴィア・ナイが動くのも確認されていますが、こちらは相手にするのは避けたほうが良いかもしれません……」
任務の性質上、H.O.P.E.側は戦力をいくつかに割かなければならず、その状態でリヴィアを相手取るのは得策でないだろう。そこは切り捨てて残る3人を止めることに尽力したほうが、次元崩壊阻止の可能性が高いことは確かだ。
「その一帯の外は大規模な戦闘が起きているため、セラエノに潜まれたら見つけ出すことは困難です。彼らを止めるには、そこを抜ける前に捕まえなければなりません。最後の防衛戦として……次元崩壊の未来を防いで下さい!」
解説
※プレイングに『敵のうち誰に当たるか』を記しておいて下さい。
■クリア目標
次元崩壊の被害を防ぐ
■敵情報
・マリーズ(生命適性・バトルメディック)
遺跡中央に向かう。槍や盾を装備。
高タフネスの少女。エージェントと遭遇しても持ち前の生命力を生かして、中央に抜けるまで突っ切ろうとする。
・デメトリオ(攻撃適性・ブレイブナイト)
遺跡南部に向かう。剣や弓を装備。
高い攻撃力を誇る戦士。前に立つ者は蹴散らして進むつもりだが、臨機応変に対応する冷静さもある。
・コステロ(回避適性・シャドウルーカー)
遺跡北部に向かう。銃や投擲武器を装備。
エージェントを出し抜いて、北部に抜けることを狙う。移動力が高いので注意。
精鋭はいずれも高レベル帯の能力者。
全員、隙あらばエージェントを置き去りにしてしまおうと考えている。
・リヴィア(????・ソフィスビショップ)
遺跡北西部に向かう。
戦闘非推奨。説得できれば精鋭3名もまとめて止められるが、極めて難しい。
■フィールド
遺跡群内のとあるエリア内。
市街跡。建造物の名残の壁がいくつもあり、身を隠す場所は多い。
■状況
・PCは予め、いずれかの敵を待ち受ける形で配置できる。
・敵をエリア外に取り逃がせば、その敵はそのまま目的の短剣を引き抜いてしまう。
・抜かれたのが1本までなら次元崩壊は起きない。
■その他
特に何かプレイングをかけなければ、セラエノ精鋭たちは『生命力がゼロ=無力化』として扱います。
マスターより
どうも、星くもゆきです。
今回はセラエノの企みを阻止するシナリオになります。
失敗した場合は、大規模作戦に大きな影響を及ぼすことになるでしょう。
リプレイ公開中 納品日時 2016/07/28 20:56
参加者
掲示板
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【質問板】
最終発言2016/07/15 20:53:31 -
相談卓
最終発言2016/07/19 06:49:03 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/07/15 19:27:10 -
『コステロ』スキル概略
最終発言2016/07/15 23:34:25 -
『デメトリオ』スキル概略
最終発言2016/07/15 01:24:03 -
『マリーゼ』スキル概略
最終発言2016/07/15 00:30:44 -
『リヴィア』スキル概略
最終発言2016/07/16 18:35:17