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日常

ハロー・マイワールド

鳴海

形態
ショートEX
難易度
易しい
オプション
参加費
1,500
参加人数
能力者
10人 / 4~10人
英雄
10人 / 0~10人
報酬
少なめ
相談期間
4日
締切
2016/07/14 09:00
完成予定
2016/07/23 09:00

掲示板

オープニング

 グロリア社研究部門。ここでは日夜新型AGWの開発研究を行っている。
 彼らが今目指しているのは新しいAGWの機能開発であり、その研究が進展したと連絡があり遙華は急行した。
「実際に実装されるかはまだ分からないわ、問題が出てくる可能性もあるし、ただ、計画の内容としては全武装にAIを装備して戦闘中の補助を行おうって計画ね。ざっくばらんに言ってしまえば」
 ロクトはそう遙華に説明した。
「それで、なんで今まで私にそれを教えてくれなかったの?」
「だって、あと一か月以内に結果が出せなければ研究所自体閉鎖する予定だったし」
「あら、そう」
 世は非情だ。そう遙華は眉をひそめ自身の持つカードキーを扉にかざす。
 するとそこには興奮した研究員達が数名集まっており、遙華を迎えて興奮したように口々に何かを訴え始めた。
「わかった、わかったわ。要約するとAIが完成したのね」
 今までグロリア社が開発してきたAIので最も有名なのはグロリアス・ザ・バルムンクだろう。
 ただあれは高度なプログラムというだけ。無数に組み込まれたデータから最適な回答を音声で再生しているだけなので、どちらかというと人口無脳である。
 つまりそこにユーモアや個性や個人的趣味と言った人間がおおよそ持ち合わせているノイジーな言葉は挟まらない。
 しかし人工知能は違う。
 個人として考え、経験をふまえて回答し
「ただ、これ一台しか作成できていません」
「再現できない技術ってなんて呼ぶか知ってる? 科学ではなく奇跡って呼ぶのよ」
「これを解析すればきっと、再現できます」
「解析する以前にこれが人工知能かどうか調べることが先決じゃない? どちらかというと私にはバルムンクの延長線上にしか思えないけど……」
「実際に対話していただいた方が早いかと」
 そう研究員がスイッチを押すと、シャッターが上がり、そこに鎮座していたのは大型のコンピューター。
「あなたがAI?」
 そう遙華がマイクにむけてそう語りかけると、部屋に取り付けられたスピーカーから音が聞こえてきた。
 正確には声か。
「ええ、私AI、名前はまだない」
「ユーモアを理解するのね」
「あなたが小難しい顔してるから、少しは笑ってほしかったのよ」
 口調、さらに声が女性、柔らかい話し方も女性的だった。
「ねぇ、遙華。わたしおなかが減ったわ」
「この声……」
「ルネの音声データをもとにしました。上司に媚を売るのは社会人にとって必要なことですから」
「ねぇ、何か答えて遙華。私さみしいわ」
「あなた、私が知らないと思うことを行ってみなさい」
「……そうね。遙華はメディアに疎いという情報があったから。二年前の八月ごろに上映された映画の話でもしましょうか?」
「いえ、もういいわ、スタッフに望みの物を与えさせるから、しばらくくつろいでいて」
「じゃあ、私友達がほしいわ」
「友達とは食べ物じゃないのよ?」
「さっき私が言っていた、お腹が減ったという言葉に対する皮肉? もしくは友達とは食べ物であるという間違った情報が植え付けられていると思った? もしくは両方かしら」
「ええ。ごめんなさい、変なことをいったわね。ただ友達って用意できる者じゃないから」
「ええ、あなたがもっていないものを。私に与えられるわけはないものね」
「いるわよ! 友達くらい!」
 そう遙華はエリザとの通信をきるとロクトに向き直る。
「ところで、彼女名前はどうするの?」
「彼女? ロボットよ?」
「それでも名前は必要だわ」
「そうね、名前は『ELIZA』エリザと呼びましょう」
「皮肉ね……」

●エリザとは。
 完全なる人工知能であり、接続さえできればあらゆるカメラが目となりスピーカーが喉となる。
 自立学習し、皆さん楽しくコミュニケーションをとることが可能。
 ただし、倫理観やデレカシーという物にかけ。損得でものを判断しがち。
 もし彼女が本物の人工知能であればAGWの性能は飛躍的に上がりますが。
 問題も一つあります、彼女が人間の味方になってくれるかどうかです。 

● エリザとの交流
 そうして君たちが集められた。春香からあなた達にへ与えられたミッションは三つ
1 エリザにたくさんの物を見せること
 エリザに外の世界を見せたり概念を説明したり、たくさんのことを教えてあげてください。
2 エリザの外見を決定する。
 エリザ専用のボディを作成する。素材や機能はお好みで作成変更することが可能です。
 そして一番大切なのは三番目
3 善悪を教えること。
 
● エリザからのコミュニケーション
 エリザはたくさんのことをあなた達に尋ねてきます。全て答えるのは難しいと思うので、自分が好きな物を三つ程度チョイスするといいでしょう。
「みんなは休日どうやって過ごしているの?」
「守りたいものってなに?」
「なんでそんなに悲しい顔をしているの?」
「楽しいってなに?」
「人は人をころすけど、それは一体なんでなの?」
「なんでみんな仲良くできないの?」
「私はあなたが好きよ、でもあなたはあなたのことが好きではないのね?」
「私は、なぜ生まれてきたの? 戦うためにうまれてきたの?」
「私はいずれ、誰かを殺さないといけないの?」

***下記PL情報****
 
 下記はシナリオ中に発生するイベントです。時系列がすすむと自動的に発生します。
 先に公開するので。これをふまえた上でプレイイングをかいてください。
 
● 事件A『発覚』

 白衣を身にまとった遙華がエリザの頭脳を解析した結果驚くべきことが分かった。
「知能指数が、下がっている」
 当初のエリザは、情報さえ与えてしまえば、チェスをマスターし
「これは、機械パーツの劣化によるものなの?」
 それはありえない、そう断言して遙華は別の可能性を模索し始める。
 ただその行為自体が無駄な物の可能性はあった。
 なぜならエリザ誕生自体が奇跡である。ここから何が起こっても不思議ではない。
「これは、みんなに伝えるべきなのか。それとも……」
 遙華はモニターを見つめる。楽しくエリザを会話を続けるリンカーたちを見つめていた。
*ここからエリザの、名前忘れや、スケジュールの忘却などが発生し始めます
 ここからエリザは自分が消えてしまうことに対しての恐怖を抱くようになります。
追加質問
「私が消えたら、貴方は私のこと覚えていてくれる?」
「私の場合死ぬって言わないのよね?、消えるっていうの」



● 事件B
 突如全員が集められた。
「今日はエリザに会う前に話をしないといけないの」
 遙華は涙を流して許しを請う。
「ごめんなさい、私怖くて言えなかった、このことを聞いたら皆ショックを受けると思ったから」

「エリザはその身に記憶、つまりデータをため込むことによって、逆に知能を崩壊させることが分かったわ」

「エリザは遅くともあと一週間で自我を失うわ。演算能力の喪失。それを防ぐ手段は、なかったの」

「そのために用意できた解決策は二つよ」

解説

目標 エリザの育成。

 今回のエリザは不完全なAIでその自我を保っていられるのはわずかな間だけで。全体を通して一か月程度の出来事だと思ってください。
 その間、仕事や学業の合間を縫ってエリザにかまってあげる形になります。
 エリザとは電子端末、インターネットを介してコミュニケーションをとることができます。
 そしてその果てにエリザをどうするか決めてください。
 凍結か、人格の削除か。
 どのような結果になっても、きちんと説明するれば彼女は納得するでしょう
 

●選択肢
選択肢A 凍結

「一つ目が、エリザを即時凍結、彼女を救う手だてが見つかった段階で解凍し修復するの、ただこれがいつになるかはわからないわ。二十年後だって話もある
 これのメリットは時間はかかるけど、エリザとまた会えること。
 デメリットは、AGW開発には一切利用できなくなること」

●選択肢B 初期化
「二つ目が エリザの内臓データフォーマット。人格や機能だけ残して記憶だけ削除すればエリザの機能は生き残る、ただこれからも定期的なフォーマットが必要になるわね。
 メリットはAGW研究にすぐ転用できること
 デメリットはエリザが道具に成り下がること」

「今回は、あなた達にもこの子の先を見据える権利があると思ったの
 でも、安心して、最後に決定を下すのは私、あなた達のせいには絶対しないから意見をきかせてね」
 これが遙華の説明した内容です

 時系列ですが
OP

 事件A

 事件B

 決断

と、展開するので。プレイイングもこの流れに沿って書くとやりやすいかと思います。


マスターより

こんにちわ、鳴海です。
 今回のテーマは『命とは何か』でしょうか。
 すぐ消えてしまうエリザに対して皆さんはどのような言葉をかけるのでしょう。
 そして、すぐに消えてしまうなら彼女の言葉に答えることは無意味でしょうか。
 その逆もしかりです。
 事故で生まれた彼女の命は一体どこへ行き、どこに返るのでしょう。
 また彼女の残した言葉や思いは何の価値もないものなのでしょうか。
 どのような回答が出ても、それは正解なのだと思います。

関連NPC

  • エージェント
    西大寺遙華az0026
    人間|16才|女性|防御適性

リプレイ公開中 納品日時 2016/07/23 13:16

参加者

  • 誓約のはらから
    辺是 落児aa0281
    機械|24才|男性|命中
  • 共鳴する弾丸
    構築の魔女aa0281hero001
    英雄|26才|女性|ジャ
  • 来世でも誓う“愛”
    麻生 遊夜aa0452
    機械|34才|男性|命中
  • 来世でも誓う“愛”
    ユフォアリーヤaa0452hero001
    英雄|18才|女性|ジャ
  • 朝日の少女
    彩咲 姫乃aa0941
    人間|12才|女性|回避
  • 胃袋は宇宙
    メルトaa0941hero001
    英雄|8才|?|ドレ
  • (自称)恋愛マスター
    桜茂 まみaa1155
    人間|30才|女性|命中
  • エージェント
    松田 拓海aa1155hero001
    英雄|26才|男性|ジャ
  • 未来へ手向ける守護の意志
    榊原・沙耶aa1188
    機械|27才|?|生命
  • 今、流行のアイドル
    小鳥遊・沙羅aa1188hero001
    英雄|15才|女性|バト
  • 紅蓮の兵長
    煤原 燃衣aa2271
    人間|20才|男性|命中
  • エクス・マキナ
    ネイ=カースドaa2271hero001
    英雄|22才|女性|ドレ
  • これからも、ずっと
    柳生 楓aa3403
    機械|20才|女性|生命
  • これからも、ずっと
    氷室 詩乃aa3403hero001
    英雄|20才|女性|ブレ
  • きっと同じものを見て
    桜小路 國光aa4046
    人間|25才|男性|防御
  • サクラコの剣
    メテオバイザーaa4046hero001
    英雄|18才|女性|ブレ
  • 夜を取り戻す太陽黒点
    飛岡 豪aa4056
    人間|28才|男性|命中
  • 正義を語る背中
    ガイ・フィールグッドaa4056hero001
    英雄|20才|男性|ドレ
  • 喪失を知る『風』
    国塚 深散aa4139
    機械|17才|女性|回避
  • 風を支える『影』
    九郎aa4139hero001
    英雄|16才|?|シャド

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