本部
- 形態
- ショートEX
- 難易度
- やや難しい
- オプション
-
- 参加費
- 1,500
- 参加人数
-
- 能力者
- 11人 / 4~11人
- 英雄
- 11人 / 0~11人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 4日
- 締切
- 2016/06/19 19:00
- 完成予定
- 2016/06/27 19:00
掲示板
-
【相談】紅き月、嗤う月
最終発言2016/06/19 16:37:45 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/06/16 20:54:14 -
質問卓
最終発言2016/06/17 09:11:17 -
プレイング表明卓
最終発言2016/06/19 16:54:04
オープニング
このシナリオはグランドシナリオです。
他のシナリオと重複してご参加頂けますが、グランドシナリオ同士の重複参加はご遠慮ください。
●遺跡の罠
遺跡のなかは、乾いていた。
人が住む地域から遠く離れた遺跡では、携帯の電波が届かない。あらゆる通信機器が、この場所ではダメになった。地元の人間がいうに、ここでは昔からあらゆる電子機器がおかしくなってしまうらしい。不吉な場所、と地元では噂される場所であった。
「これは、確かにシーカの文字です……」
遺跡を撫でながら、エステルは呟く。
砂漠で発見された遺跡のなかに、どんな言語でもない文字が発見された。その文字がエステルが持つ『書』に書かれたものと似通った文字であったために、解読役としてエステルが呼び出されたのであった。祭壇のある遺跡の壁に書かれた文字を、エステルは慎重に読み解いていく。
「解読には少し時間がかかりますので」
HOPEに遺跡で発見された文字の解読を頼まれたとき、エステルは引き受けるかどうかを迷った。危険があるとは事前に説明は受けてし、断っても良いとも言われていた。それでもエステルは、行くと言った。HOPEに世話になっている身の上であるし、今まで守られてばかりだった。少しでも、役に立ちたい。
エステルの周囲には、彼女の護衛役のリンカーたちもいた。それも彼女の背中を押した、要素の一つであった。
「エステル、共鳴するぞ」
エステルの言葉を、アルメイヤは遮る。
エステルが顔をあげたとき、HOPEのリンカーたちの全員が緊張していた。アルメイヤも緊張している。
「くっ……」
アルメイヤが何故か、眉をひそめた。
エステルは、はっとする。
「もしかして、ここでは共鳴できないのですか?」
それは、この場にある祭壇のせいなのか。
それとも、別の要因があるのか。
「エステルは下がっていろ……私が引き寄せる」
「アルメイヤ……」
エステルは咄嗟に彼女の書に書かれていた文字の事を伝えたが、アルメイヤの後を追うことは出来なかった。
●展開されたドロップゾーン
敵を引きつけ、エステルから距離を取るアルメイヤにエージェントたちは続いた。だが、神殿を飛び出し官舎街に入った途端、アルメイヤ達を追っていたはずの敵の姿が忽然と消えた。
「!?」
驚くアルメイヤたちと、今、後にしたエステルたちの間にゆらりと墨色の陽炎が立つ。
────それは、引幕のようであった。
さらさらと素早くエステルとアルメイヤを裂くように墨色の幕は左右に広がり、ぐるりとその場を囲んだ。揺らめく墨色を掻きわけてアルメイヤはエステルの元へ戻ろうとしたが、それは触れることも通り抜けることもできなかった。
ばりん、と三味線の糸を弾いて切ったような音が響くと砂漠の砂が大きくはねた。官舎街の建物や壁は大きく砂をかぶり、それらを囲むように砂とどこからか現れた玉砂利が交互に波紋を描く、それはまるで枯山水のようで。
その中心に迫り上がった岩と、ひとりの少女が居た。
ぐるり、周りを囲む墨色の引幕。中にはエージェントとアルメイヤ、そして…………愚神・神無月。
「美しき月のよる」
神無月が呟いた。その声に、エージェントたちは思わず空を見る。引幕は空まで届いては居なかった。そこには青い空と赤い満月────それがまるで、水滴を垂らしたように歪んで、空から覗く血走った目のように一行を睨みつけている。
────む、むむむ……。
低い、しゃがれた老人のような声が聞こえた。
エージェント達が触れられない、墨色の幕を持ち上げて、四人の巨大な武者の従魔が現れた。それは丁寧に作られた文楽人形の様で、それを操る糸は見えなかった。
再び降りた幕の中でエージェント、アルメイヤ、そして神無月と四体の従魔が向かい合う。
「私は定めに従い巣を護る蜂。────戦いましょう、アルメイヤ」
●愚神・神無月(H.O.P.E.にて保管してあるデータより)
こちらのデータは先の依頼で遭遇したエージェントたちが持ち帰った大切な情報です。
くれぐれも大切にご活用ください。
愚神・神無月
ステータス:物攻A 物防B 魔攻C 魔防S 命中A 回避C 移動C 生命A 抵抗S INT C
特殊能力 :《斬星截天》《虚の鎧》《心空佩刀》《上天驟打》
・斬星截天(ザンセイセッテン)
肉眼で捉えるのはほぼ不可能。範囲は前方180度、射程はおよそ半径10m以内に限定。【衝撃】【後退】
・虚の鎧(ソラノヨロイ)
物防を補うバリアのようだ。攻撃を弾くバリアではなく、見えない革鎧に包まれているようにやんわりとダメージを軽減する。
・心空佩刀(シンクウハイトウ)
鋼の剣を産み出すスキル。ただし、使用すると体力が下がるようだ。
・上天驟打(ジョウテンシュウ)
複数の鋼の剣を呼び出して、敵を攻撃する。この剣を召還することでの体力の低下は無いようだ。
●はるかな昔
────空に赤い月が浮かんでいた。
夜ではない。
昼でもない。
そこに居たのは射干玉の美しい黒髪を肩で揃えた着物姿の少女。黒目がちな瞳で真っ直ぐに前を見る。後に続くのは彼女と同じ着物姿で刀を構えた同志たち。
「我らは定めに従い巣を護る蜂────」
少女は告げると、構えた刀を横に滑らせた。同時に背後に居た戦士たちが大きく広がりそれぞれの刃を月に翳す。
きらきらり、突如出現した無数の刃が宙に浮かび、まるで甚雨の如く降り注ぐ。侵略者達の何体かは鋼に貫かれた。残った敵達は撤退しようと奔る。
先頭の少女は着物の裾を翻して追う。彼女の同志たちもそれぞれ刀を振るい、そのたびに鋼の刃が敵を襲う。
────だが。
気がつけば、少女は独りであった。けれども、同志たちの死屍累々を振り返りもせず、彼女は刃を振るう。一の太刀、二の太刀、三の太刀……攻めと守りと隙を狙った一撃はことごとく弾かれ、それでも少女はただ打ちこむ。大きく払われ、蜻蛉を切って再び刀を掲げれば無数の刃が敵を襲う。しかし、それは一振りで弾いて彼女の細い首に手を伸ばした。もがく身体が一瞬動きを止めて、それは少女と自分の身体を見比べた。彼女の手から生み出された輝く刃がそれの身体を貫いていた。
それはわらった。か弱き抵抗に。そして、同時に敬意を表した。身体に撃ち込まれた刃を抜いて闇の中へと放り出す。
音。
ぽきりと折れた小さな首ががくがくと揺れ、敵と同志の血に染まった赤い着物を着た少女の目が大きく開かれる。黒目がちであったその瞳の白い部分をうぞうぞと這い回る黒い影。
「歓迎するよ、新たなきみ」
静かに地面に降り立った少女は、刀の血糊を払って懐を探り何も無かったのか足元に無数に転がる躯で刀身をぬぐった────。
「あれからどれくらい経ったのかな」
影は笑う。
あの子が自らこの世界に加勢に来たのは、きっとこの日の為だろう。
────さあ、開け、月の門よ。
解説
目的:神無月の撃破、もしくはアルメイヤを生かしたままドロップゾーンからの脱出
※このシナリオでは、条件を満たさない限り英雄と共鳴できません。
ステージ:外界から遮断され、玉砂利の敷かれた砂漠の官舎街(遺跡)。
神無月にダメージを与えない限り、上空含め脱出は不可能。
玉砂利の音に文楽武者は反応
砂を被った官舎街の建物(背の低いレンガ造り)、壁で姿を隠すことはできる
敵:
愚神・神無月:トリブヌス級
倒せるかは、立ち回り次第だが非常に難しい。
序盤は様子見、その後、アルメイヤへと襲い掛かる。
ある程度ダメージを負わせる、もしくは神無月の目的を達した場合撤退する。
従魔・文楽武者4×体(デクリオ級)
全長5mの巨大な細長い人形のような武者。前回より完成された強敵。
音に反応し、特に玉砂利の音のある方を攻撃する。また、5sq内の玉砂利の音で一度だけ鋭い刃を周囲(5sq)に突き刺す。
NPC:アルメイヤ
このドロップゾーンの中では唯一人、何故か共鳴せずに共鳴後の能力を使うことができる。
開始と同時にエステルの言葉をエージェントたちに伝える。
「リンカーと英雄の二人同時に敵を攻撃してくれ! ……それしか、二つの心が一つであると証明する手段はないはずなんだ!」
PC:最初は共鳴できない状態だが、なぜかここでは二人同時に敵を攻撃するとダメージを与えることが可能。
共鳴の度合いが高まるにつれ与えるダメージが増え、最後に共鳴できる。
主にリンクレート+(行動内容補正※)順
※能力者と英雄の絆を感じられるRP
プレイングに、誓約に沿った掛け合いや絆の感じられる熱いRPの記載をお願い致します。
OP、はるかな昔はPL情報です。
マスターより
前回のシナリオ『【神月】静謐の杜、愚神刀神無月』はなんらかのヒントになる可能性もあります。
台詞を含めたRPの記載、宜しくお願い致します。
リプレイ公開中 納品日時 2016/06/27 19:18
参加者
掲示板
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【相談】紅き月、嗤う月
最終発言2016/06/19 16:37:45 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/06/16 20:54:14 -
質問卓
最終発言2016/06/17 09:11:17 -
プレイング表明卓
最終発言2016/06/19 16:54:04