本部
- 形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 8人 / 4~8人
- 英雄
- 8人 / 0~8人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 4日
- 締切
- 2016/06/19 19:00
- 完成予定
- 2016/06/27 19:00
掲示板
-
質問卓
最終発言2016/06/18 00:40:26 -
相談卓
最終発言2016/06/19 09:19:10 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/06/18 02:47:19
オープニング
このシナリオはグランドシナリオです。
他のシナリオと重複してご参加頂けますが、グランドシナリオ同士の重複参加はご遠慮ください。
●隠されたもの
暗幕の下りた空には、得体の知れぬ不気味さが滲み出ている。皆既月食を前にして赤々と暗い輝きを見せる月のせいだろうか。
荒涼としたアル=イスカンダリーヤ遺跡群の一角、岩肌のむき出しになった山の中腹には小さな石造りの神殿があった。あったというのは『過去にあった』という意味で、現在では崩れかけの石柱が数本並んでいるだけであり、ただ神殿の名残が残っている程度に過ぎない。神殿と呼ぶのもはばかられるような状態だ。
リヴィア・ナイはそこにいた。戦闘の雰囲気漂う遺跡群の中、寂しげに取り残されるような崩れた神殿の中で、ひとり考えていた。
彼女が立っているのは、砂に埋もれた簡素な祭壇だった。神殿の造り自体もそれほど豪奢なものでは無いから、祭壇もそれに見合う程度のものだ。広い砂漠にひっそりと隠れるように建てられたそれらは、ともすれば人の目につかずに眠り続けたままだったろう。
だが、セラエノのリーダーであるリヴィアはその場所にいる。何も無いような廃墟にいる。
彼女は幻想蝶からある物を取り出して、目の前にかざす。そして手を下ろし、足元の祭壇と重ねるようにして眺めた。
その手にあるのは、豪勢な装飾を施された金の短剣だった。
H.O.P.E.は7本の短剣を手中に収めている。愚神側は3本の短剣を持っている。10本存在すると言われる『生命の樹の短剣』はすべて両者の手の内にあるはずだった。
しかし、11本目の短剣を今、リヴィアが所持している。
「どう思う? ジブリール」
彼女は心中にある英雄ジブリールに問うた。
(「それは、愚神たちが持ちかけてきた話についてかな?」)
大方の見当はついてはいたが、念のためにジブリールは尋ねかえす。
セラエノは愚神側からひとつの打診を受けていた。リヴィアが持つ11本目の短剣を自分たちに渡してくれるなら、セラエノとの強固な協力関係を約束すると言ってきたのだ。隠された最後の短剣についてはできるだけ秘匿してきたつもりだったが、愚神たちはどこからか情報を嗅ぎ取ってきたらしかった。
愚神側がセラエノに提示した条件は、セラエノと愚神勢力の無期限の同盟だった。
愚神たちはセラエノが真理の解明のためにはレガトゥス級の召喚も辞さない考えであることに触れ、それを見たいならば自分たちと協力するべきだと言ってきた。そしてシーカをはじめとして異世界に関する知識や情報を提供するとも約束した。セラエノにとって知識は財産、それを得られることには強い魅力がある。更には、門が完全に開かれた暁には異世界へ招待することも厭わないとさえ言ったのだ。
「どの道、短剣1本ではセラエノだけで門を開くことはできない。それなら愚神に渡して見返りを得るのも悪くない……でも、彼らには足りないものがある」
(「……真理を解き明かす、探究心」)
「そう、探究心。愚神にとって短剣は道具に過ぎない。新たな知識を渇望するなんてことは無い。だから、ふさわしくない」
(「彼らは向こうからの来訪者……だからかな?」)
「そうでしょうね。恐らく彼らは“知っている”から、“知りたい”だなんて思いようが無い」
リヴィアが持つ短剣の名は『ダアト(知識)』。ゆえにこれを手にするべきは、真理を解き明かすにふさわしい者でなくてはならないと考えていた。
当然最もふさわしいのはセラエノであると思っているが、セラエノ単独での門の開放ができなくなった現状では所持することの意義は薄い。ならば短剣と引き換えに得られるものを得たほうが良いと判断するのは当然のことと言えるだろう。
短剣を欲するとすれば愚神とH.O.P.E.だ。どちらに渡すべきか、という話になる。
愚神は好条件を提示してきた。だが真理を解き明かすことへの敬意が無い。そんな連中にくれてやるには抵抗を覚えてしまう。
それならば――。
「……H.O.P.E.とも話をすればいいわ。公平に、ね」
(「もし、彼らもまた『ダアト』を得るに値しなければ?」)
何の気なしに発せられたジブリールの質問に、リヴィアもまた何でも無いように、応じる。
「知識を求める意志も無い人間どもなら、生きていたって仕方が無いわね」
●接触
エージェントたちは砂の大地を駆け、アル=イスカンダリーヤ遺跡の北西部にある山を目指していた。
リヴィア・ナイからの呼び出しがあったからだ。
呼ばれたから駆けつける、なんて間柄では無いが、相手が「短剣を持っているからそれを渡してもいい。来なければ愚神に渡す」と言ってきたなら話は別だ。
短剣を誰が祭壇に突き立てるかによって場の趨勢は変わる。愚神がその手に収める短剣が多ければ多いほど、災厄の色が濃くなることは明白だった。
リヴィアの思惑も話の真偽すらも不明だったが、愚神から提示されたという条件を聞かされた限りでは信憑性が強いように思える。その上で、H.O.P.E.は短剣を得るために何を差し出せるのか、ということも問うてきたらしい。
唐突に戦場に投げ入れられた11本目の短剣『ダアト』を手に入れるために、エージェントたちはリヴィアの待つ神殿へと急ぐ。
解説
■クリア条件
短剣『ダアト』をリヴィア・ナイから入手し、祭壇に突き立てる
(失敗した場合、愚神側が『ダアト』を入手します)
リヴィアは譲ってもよいと考えているので、説得や交渉での短剣獲得が可能です。
力ずくで奪う道もありますが、その場合は大きな損耗を避けられないでしょう。
対応方法の他、交渉や説得の場合は交渉材料などは原則としてエージェントたちの判断に委ねられます。
■敵情報
・『リヴィア・ナイ』
英雄ジブリールのクラスはソフィスビショップ。
通常のヴィランとは比較にならない強さを持つ。魔導書による攻撃が基本。
8人がかりでも撃破は困難を極める。
『ダアト』は幻想蝶内に収めている。
■場所
アル=イスカンダリーヤ遺跡群の一角。赤い月が昇る夜。
北西部の山中に位置する崩れた神殿。今は壊れた石柱が数本並ぶ程度の状態。
遺跡の中心部からは遠く、一帯は静かである。
■状況
リヴィアは隠された短剣『ダアト』を所持しており、愚神側はそれを引き渡すよう要求している。
愚神側が提示した交換条件はセラエノにとって好ましいものではあるが、リヴィアは『ダアト』を愚神側に譲渡することには気が進まない。
愚神には真理を解き明かすという意志はなく、ゆえにリヴィアは愚神たちは『ダアト(知識)』を持つにふさわしくないと考えている。
■リヴィアの判断基準
リヴィアが重視するのは、知識の名を冠する短剣を持つにふさわしいかどうか。
それは知識への欲求や態度、代償を支払う覚悟などである。(愚神の提示した条件からは身を切ってまで欲するという覚悟が見えないので、良く思っていない)
大事なのは『ダアト(知識)』を持つにふさわしいかどうかだけなので、セラエノやリヴィアに対して友好的に接するかという類のことには何ら関心がありません。
要は彼女が「短剣を渡してもいい」と思えれば良い。
マスターより
どうも、星くもゆきです。
今回もまたリヴィアから短剣を入手するシナリオとなります。
ですが今回は説得や交渉で短剣を手に入れることができます。
戦場の一角でのひそやかな交渉、皆さんの行動でリヴィアの心を動かしてみて下さい。
リプレイ公開中 納品日時 2016/06/27 19:18
参加者
掲示板
-
質問卓
最終発言2016/06/18 00:40:26 -
相談卓
最終発言2016/06/19 09:19:10 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/06/18 02:47:19