本部
広告塔の少女~ホラーとマリオネット~
- 形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 10人 / 4~10人
- 英雄
- 9人 / 0~10人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 4日
- 締切
- 2016/05/02 22:00
- 完成予定
- 2016/05/11 22:00
掲示板
-
質問卓
最終発言2016/05/02 12:24:08 -
相談卓
最終発言2016/05/02 01:36:03 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/05/01 08:19:11
オープニング
――ここに、一つの人形が見えますか?
バンッ
そう音が鳴り、暗がりの中央にスポットライトが当たる。
その中心には一体の人形が丸椅子に座らせられていた。
その人形は等身大の少女の姿をしていて、まるで今にも目を覚ましそうなくらい、精巧な顔立ちをしていた。
ふっくらとした頬、恋に染まったように華やかなピンクの唇、まつ毛は夜の夜空のようで。
心なしかふるふると震えている気さえする。
その身を包むのは黒を基調とした、いわゆるゴスロリ。白い手袋まではめて、今からお茶会にでも行きそうな容貌だ。
――この人形、生前は『erisu』と呼ばれておりました。
『erisu』はタンポポが好きで。ケーキが好きで、三時が一番好きな時間でした。
ペットのネコと家庭教師の先生が友達で、ずっと笑顔の咲き誇る花壇にて、永遠の少女を演じる予定だった。
――しかし。
突如暗転、人形が消え、またスポットが灯る
その中心にはシルクハットにスーツの男、今でも手品をし出しそうだが、彼は吟遊詩人。軌跡は起こさない。
彼は愚神。その本質は美しいものへの賛美だ。
――少女は気が付いてしまった、自分が囚われているのが楽園ではなく、鳥かごだということに。
少女は知ってしまった、外の世界の広大さに。
少女は恋してしまったのだ。管理者ではなく、外を見せてくれた青年に。
―― しかし箱庭の管理者はそれを許さなかった。
室内の全明りが灯る、その光景に君たちは目を見開いた。
そこには人形がすらりと並んでいた。何百体。何千体。
同じ、全部、全てが
『erisu』と呼ばれた人形と同じ造形だった。
――本当の彼女にあいたいカイ? ならばかくれんぼだ。生前彼女が望んでいた。遊びをしよう。
待っているよ、彼女の屋敷で。
これは全て君たちが見た夢の光景である。
* *
「ちょっと、何よこれ」
遙華と君たちはその部屋で目覚めた。
そこは埃っぽく蝋燭の火という薄明りしかない部屋。
次第に目が慣れてくると輪郭だけがぼやっと見えてくる。
大きなベットに散乱したおもちゃ。
そして割れた鏡に、木製の扉。
ここは洋室だ。しかしサイズがおかしい。家具も扉も普通の家の1.5倍くらいの大きさがある。これではまるで。
「私達が、子供になったみたいね」
「確か私たちは」
そう君たちは、突如発生したドロップゾーン、その対処に駆り出された。
そこは洋館のような形をしたゾーンで中に入るとさっそく大量の人形の群に襲われた。
その中で、君たちを呼ぶ声に導かれてその部屋の扉をあけようとすると、なんと床が落とし穴で落下。現在に至る。
「罠師を装備してくればよかった」
そう遙華は腰を上げ、窓の外を見る。
空は曇天、星はなく暗い。
しかし窓から見下ろす中庭に、ぼんやり光る少女がいた。
白く幽霊のように儚げな少女が、何やら手を振っている。
それを見て遙華は、意味が分からないし、怖いので目をそらした。
「ななななにあれ、気のせいよね、私の見間違えよね?」
そしてその視線の先にテーブルがあり、そのテーブルの上にビデオテープが置いてある。
「これは……」
そのテープを手に取った瞬間。
背後においてあったテレビの電源が急に、ついた。
突如流れる、ざーーーーーーーっという砂嵐の音。
そして画面の明りでわずかに照らされるビデオデッキ。
「いれればいいの?」
遙華はビデオを再生した。
*テープの中身
とぎれとぎれの映像と、妙にはっきりした音声。
そして、マネキンがぎしぎしと不器用に動く映像が収録されていた。
音声は下記の通り。
ああ『erisu』
愛しの『erisu』
私はお前を逃がしはしない。
ここにいる限り、お前は永遠を生き続けるのだよ。
私が、お前を愛してあげる、私がお前に命をあげる。
待っててねerisu、お前のために生贄を。
「ささげる」
その時耳元で声がした。振り返るとそこには、青白い顔をした少女の人形が、のた打ち回っている。
「きゃあああああああああ!」
遙華はあまりの恐怖に、扉を押し開け脱兎のごとく逃げ出してしまった。
館内部。
コの字型の洋館であり。
一階に、食堂、応接室、図書室、医務室、娯楽部屋。礼拝堂があり、食堂と礼拝堂は部屋が広く天井も高く戦闘にむいている。
二階に 客間、音楽室。子供部屋、館主部屋。執務室がある。
基本的に洋館は明りがつかない。また電子的、ライブス的な光はすぐに消える。
ドロップゾーンの効果である。
また館主室から屋根裏部屋に行くことが可能。
また、屋根裏部屋に上るには『ミスター真っ二つ』の腰に括り付けられた鍵が必要
以下PL情報
この館のどこかにこの世界から脱出するための、ドロップゾーンの切れ目のようなものがあります。それは穴の形状をしており、この館内のどこかにあります。
この館の雰囲気から明らかに浮いていますので、脱出目的であればそれを探してみてください。
『erisu』について。
君たちはその存在について情報を持たないが、一つだけいえることとしては二体の愚神は女性PCがいる場合半分の確率でPCを『erisu』と認識し執着してくるだろう。
どれだけかけ離れた見た目をしていてもである。
解説
目標 館の脱出
もしくは、楽園の管理者の討伐。
今回のスタート地点はどちらかです。
選んでね。
1 遙華と一緒にイミテーションから逃げたので一階の食堂からスタート
2イミテーションとにらめっこ中、子供部屋。
この洋館は扉や窓から出ることはできません。PL情報にある、『穴』を探してください。
もしくは楽園の管理者を倒せば瞬時にこのドロップゾーンは消え去ります。
デクリオ級愚神『楽園の管理者』
二メートル程度のマリオネット。リンカーたちの能力と姿をコピーすることができる。ステータスもデクリオ級並に強化されるので厄介。彼の周りには常にミスター真っ二つが二人いる。
erisuを奪おうとするものを容赦しない。
デクリオ愚神『マッドハッタ―』
シルクハットにスーツの男
彼はなぜか楽園の管理者に協力している、直接の戦闘力はないが彼がいる限り従魔は作成され続ける。従魔クリエイト系愚神。
彼は光学迷彩のように、背景に同化する能力があり、どこにいるのかは全く分からない。ただし霊力で姿を隠しているだけなので、対策を練れば見つけられるだろう。
あとは薄暗いから身を隠していられるだけであって、一瞬でも光をあてられると割とバレバレの光学迷彩である。
従魔『イミテーションerisu』
erisuという少女を模した、人形、常ににたっと笑い、目を見開いている。それが四本足だったり、上半身がねじれていたり、膝と肩で歩いていたり、不完全な状態でそこらへんに放置されていたりする。
とにかく数が多い、攻撃と言えるほど強力な何かは持たないが。移動を妨害して来たり、折り重なって壁になったりする。
従魔『ミスター真っ二つ』
四本の腕が生えたでっぷり太ったオジサン、体長二メートルで動きは遅いが、その腕にはさみ、包丁、のこぎり、チェーンソウを持って追いかけてくる。
追いつかれると、高威力の物理攻撃が四回飛んでくる。
マスターより
今回のテーマは奇妙奇天烈。
登場人物は皆理性のたがが外れ。
常識とは蒸発する水より価値がない。
しかし、恐怖に飲まれることなかれ。
貴方の理性は現実に戻るための、そう。
アリアドネの糸となりましょう。
これ、現実世界にある逸話をもとにしたんですけど、シナリオにして大丈夫なんですかねぇ
ちなみにこのシナリオの元ネタの少女は、どっかの国のミイラ博物館的なところに収められているそうですよ、テレビで見たんですけど、本当に寝ているみたいで綺麗ですよ。ですよ
関連NPC
リプレイ公開中 納品日時 2016/05/10 18:10
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質問卓
最終発言2016/05/02 12:24:08 -
相談卓
最終発言2016/05/02 01:36:03 -
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/05/01 08:19:11