本部
一匹ヒーロー
- 形態
- ショート
- 難易度
- 難しい
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
-
- 能力者
- 10人 / 8~10人
- 英雄
- 10人 / 0~10人
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2016/02/08 12:00
- 完成予定
- 2016/02/17 12:00
掲示板
-
依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/02/04 23:43:09 -
迷えるヒーローを救え
最終発言2016/02/07 23:44:41
オープニング
●
今年の冬は気候が温かく、作物の育ちには一切弊害を及ぼされる事がなかった。村の人々は安心して農業に勤しむ事ができるのである。大豊作とまでは行かなかったが、例年よりも良い野菜が育っている事は明確で、市場に送る際に得た収入額は昨年をはるかに上回る記録的数字となっていた。
山奥に位置する村では、その記念にお祝いをする事になった。
「おうい、玄米酒が足りてねえや。誰か持ってきてくれねえか?」
「ん~? おかしいな。さっき会長さんが取りにいったはずだけど、まだ戻ってこねーのかい?」
「他の酒と見分けつかねえから迷ってるんじゃねーか?」
「味比べしてそのまま眠っちまってたりしてなあ!」
祭りで使用する食べ物や飲み物を大皿に詰め込みながら、村人達の間に笑いが起こった。
「心配だから俺見てくるわ。サボんなよう」
「まっかせとけってい」
一人が作業場を抜け出し、村民会の会長が取りにいった蔵へ向かう。作業場から歩いて二分の所にある蔵は物音ひとつなく静まっていた。
「会長ぉー。酒に見分けついてるかい? わかんねえなら俺手伝うか~?」
蔵は引き戸で、男は戸に手をかけた。途端、左の方からがさごそと音が聞こえた。何事かと男は建物の左側面に向かうも、奥には森林へと続く草むらだけ。
何事もなかったと知ると、戸に戻り今度こそと開け、中に入った。
「会長ー」
それよりも、先ほどのがさごそは何だったのだろうか。
●
新たな任務が発生し、あなた達はオペレーターの前へ集合した。
「O県山奥に位置する村から、迷子捜索の依頼が来ております。その村には通信設備がなく、電話をよこした村人の方は別の町まで足を運んだそうです」
ところで、迷子の捜索の手伝いならばわざわざこんな人数を迎える必要はあるのだろうか。オペレーターはしっかりとあなた達の疑問を予め想像していた。
「村周辺を調べてみたところ、近くに愚神の存在が感知されました。従魔もおそらく、潜んでいると思われます。迷子になった人物のデータは後ほどお送りさせていただきます。山の中は通信が困難なので、なるべく集団行動を心がけるようにしてください。それではお願いします」
●
少年は村から離れ、森の中にいた。
「なあ、真木(まき)、どう考えてもお前ひとりで倒せるような相手じゃない。無茶だぞ」
「じゃあ、誰がこの村を守るんだよ。ここは僕の村なんだぞ。自分の村は、自分で守る。父さんが教えてくれた……!」
「確かに真木のいう事は最もだ。だが、やられたらどうするつもりだ」
真木は答えずに、相棒に手を伸ばした。
「共鳴の時間だ。まずは目の前の虫ケラ共を倒す」
――この村は僕が守るんだ。
剣を構えた真木の目は、今や孤独のライオンが宿っていた。
解説
●目的
迷子の人物の確保。愚神の撃破。
●人物データ
迷子になったのは真木(まき)という十三歳の少年。村の中の唯一のリンカーで、大切に扱われている。
行方不明になったのはその日の朝から。あなた達が村に着く頃には迷子になってから五時間が経過している。
●愚神データ
ケントゥリオ級愚神。強靭な盾と剣、肉体は生半可な攻撃を受け付けない。動きは遅いが、この愚神の持っている剣は蛇腹剣であり、鞭のような早い攻撃を繰り出す。
刀の姿を模した従魔を呼ぶ。自身の動きが遅い分のカバーとして従魔を使役する。
●少年はどこに?
村の周囲は森で覆われているため、少年が森に向かったとすぐにわかる。村には隠れられるような場所がない。
森は広く、全てを探そうと思えば一日以上かかるだろう。
下記に、少年を見つけるヒントとなる情報を記述します。
・従魔が何者かに倒された痕跡が残っている。戦闘があったと思わせる周囲の傷跡が残っています。(木に切り傷がついている)
・血痕の後が点々と残されている。
この二点を見つける事が出来れば、少年の確保に近づくでしょう。ただ単に探索しても二点を簡単には見つけられません。工夫が求められます。
●発見後
真木は熱血漢で、自分一人の力で愚神を倒そうと意気込む。
「お前たちは手を出すな。愚神は僕が倒す!」
そんな応酬をしているところに愚神が現れる。真木はあなた達の事にかまわず、英雄と共鳴して一人で突っ走るが……。
●真木の英雄
ロアンという名前の、女性軍人の英雄。ロアンは一で突っ走る真木の説得を諦め、共鳴を許している。真木の身代わりになるのも辞さない精神を持っている。
決して村を見捨てないという契約を、二人は交わしている。
●PL情報
・真木は家族を愚神に奪われている。その際、家族に村を守りぬくと約束する。
・村人は全員愚神に操られている。愚神は最終手段として、村人を使ってあなた達を攻撃する可能性がある。
マスターより
※本MSはアドリヴを多く含みます。ご了承くださいませ。
リンカーの皆様、いつもお疲れさまです。
ヒーローというのはいつの時代も責任感が重大で、無茶な行動に走ります。真木少年も、重い責任感があらぬ思考を呼び覚ましたのでしょう。決して一人で守る必要はないのです。
英雄ですらいつも一人じゃない事が最終的に真木少年に伝わればいいなと、私は思います。
このシナリオの最後、真木少年の生死はともかく、彼の精神は変化を遂げていることでしょう。しかし変わるのは彼だけでなく、皆さんも一緒に良い変化ができれば最もでしょう。
ここでいう変化とは一般的に、成長と呼ばれています。
それでは皆様、よろしくお願いします。
リプレイ公開中 納品日時 2016/02/10 20:10
参加者
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依頼前の挨拶スレッド
最終発言2016/02/04 23:43:09 -
迷えるヒーローを救え
最終発言2016/02/07 23:44:41