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絶零 第1フェーズ:リプレイ

PCイラスト
狒頭 岩磨
aa4312
PCイラスト
リッソ
aa3264
PCイラスト
蛇塚 悠理
aa1708
PCイラスト
木佐川 結
aa4452
PCイラスト
笹山平介
aa0342
PCイラスト
齶田 米衛門
aa1482
PCイラスト
真壁 久朗
aa0032
PCイラスト
ソーニャ・デグチャレフ
aa4829
PCイラスト
イリス・クレセント
aa1685
PCイラスト
努々 キミカ
aa0002
PCイラスト
新城 霰
aa4954
PCイラスト
村山 翔太
aa4531
PCイラスト
天城 稜
aa0314
PCイラスト
梶木 千尋
aa4353
PCイラスト
御法川 武将
aa4722
PCイラスト
雨宮 葵
aa4783
PCイラスト
黄昏ひりょ
aa0118
PCイラスト
小鉄
aa0213
PCイラスト
月影 飛翔
aa0224
PCイラスト
海神 藍
aa2518
PCイラスト
五十嵐 七海
aa3694
PCイラスト
テジュ・シングレット
aa3681
PCイラスト
迫間 央
aa1445
PCイラスト
赤城 龍哉
aa0090
PCイラスト
葉月 桜
aa3674
PCイラスト
紫 征四郎
aa0076
●交戦開始
 ここ数か月降り続いた雪に彩られ、その名の通り雪の白銀に染められた白銀の森の中で。
 この方面での小隊【蝶】を率いる狒頭 岩磨(aa4312)は、同じ【蝶】隊員や協力してくれるリンカー達から寄せられる情報を、マス目状に区切った地図に落とし込んでは整理分析し、情報を必要とする仲間に向け、更新された情報を送り続けていた。
「おお寒っ! ええか兄さん方! さっさと終わらせて酒の一本でも開けよや!」
  周囲を覆う木々や吹き荒ぶ吹雪に視界を遮られる中であっても、岩磨たち【蝶】小隊よりライヴス通信機「雫」や無線を介し、あらゆる情報が縦横に振るわれる。
 【蝶】より受け取った様々な情報に従って、エージェント達が森の中に散り、1小隊ずつの塊となって森に溶けるように消えていく。
 やがて森が形成する闇の中から、アイスゴーレム、ゴブリンスノウ、フロストウルフといった従魔達がひしひしと迫ってきた。
 従魔達が森の中にあるひらけた場所を通過する際、潜伏で身を潜めていたリッソ(aa3264)が襲いかかった。
「命を救う為に戦おう。敵の命を奪って成そう」
 リッソの宣告とともに放たれた女郎蜘蛛に、フロストウルフを始めとする従魔達の一部が絡め取られ、それ以上の動きを阻まれる。
 リッソの女郎蜘蛛を回避できたゴブリンスノウ達は、白冷鬼の指示に従い森の木々を駆け抜けながら、サブマシンガンを撃ち放つ。
 10数メートル先も見通せない森の中を縫うように、ゴブリンスノウ達の銃撃が飛来し、エージェント達の達の周囲に弾着の雪煙や樹木の木片を散らしながら襲いかかり、エージェント達の迎撃をおさえにかかる。
 そこへ頭上を覆う灰色に曇った空から友軍爆撃機と思しき爆音が降り注ぎ、爆弾の代わりに落下傘と思しき白い花が複数空に咲き、アイスゴーレムやゴブリンスノウ達の頭上へと降下して行く。
(生きて帰れるんだろうなこれぇ!?)
「いやぁなかなか楽しいね!」
 降下中、小隊【空挺】の蛇塚 悠理(aa1708)は、内にいる蛇塚 連理(aa1708hero001)から届く抗議を笑って受け流し、ゲパードRM-7「リンクス」の引き金を引き、眼下でリッソの女郎蜘蛛に拘束されたアイスゴーレムに一撃を与えて着地すると、落下傘を切り離す。
「稼ぎ時だ。いくぞ、義政」
 そこへ悠理と同じく爆撃機より飛来した【空挺】の木佐川 結(aa4452)が、内にいる水蓮寺 義政(aa4452hero001)に向け、そう声をかけると共に、ジェミニストライクを発動する。
 結と三日月宗近がジェミニストライクで2つに割れ、狼狽するアイスゴーレムに向けて煌くと、結の三日月宗近は悠理の銃撃で穿たれた傷を貫き、そのままアイスゴーレムの核を刺し貫き、アイスゴーレムは塵を噴いて倒れ、消える中、【空挺】小隊の援護を受けたエージェント達が、そのまま従魔群と激突する。
 エージェント達と交戦する従魔達のうち、身が軽いフロストウルフ達が白冷鬼の指示を受け迂回を試みるも、その動きは小隊【鴉】所属の笹山平介(aa0342)が操作するレーダーユニット「モスケール」に捉えられていた。
「敵群の迂回行動を捕捉しました。情報を送ります」
 ただちに平介は、同じ【鴉】小隊に敵の位置や接触するまでのおよその時間をライヴス通信機で伝達し、自分もウェポンズレインで無数のアンチマテリアルライフルを宙に顕現した。
「行きます……!」
 平介のぶちまけたアンチマテリアルライフルのウェポンズレインは、無数の銃口から放たれた弾雨状ライヴスでフロストウルフやゴブリンスノウ達をまとめて粉砕していく。
「んだらば全力で討ち貫くッスよ!」
 同じ【鴉】小隊の齶田 米衛門(aa1482)もそう叫んでホイールアックスを振りかざし、メーレーブロウで周囲にいる従魔達を乱戦に引きずり込むとともに、他の【鴉】隊員達も仲間達のいる貯水池方面へと、残るフロストウルフ達を追い立てる。
「後の為にも……ここで止めておかないとな」
 平介からの情報を受け、森を通って貯水池のある地点まで移動していた【鴉】小隊を率いる真壁 久朗(aa0032)は、隊員達へ貯水池への敵従魔引き寄せを引き続き指示すると、自らも守るべき誓いでライヴスをフロストウルフを中心とした従魔達に放ち、貯水池方面へと引き寄せる。
 このとき久朗が投じた香水や、あるエージェントが試行した漢方薬・納豆の焼却で発生させた匂いの散布などは、フロストウルフ達の嗅覚を潰すまではいかなかったが、フロストウルフ達を少し警戒させる程度の効果はあった。
 そこへリバイズド(aa1912)が率いる小隊【四師】が加わり、【蝶】からの情報をもとに貯水池上の氷に大量の砂を撒いて滑り止めを施していく。
「此処は通り道なんでね、悪いけど『窓』は開けさせてもらうよ」
 リバイズドの発動したブルームフレアが業火状ライブスを噴出させ、範囲内のフロストウルフやゴブリンスノウを絡め取って焼き尽くし、【四師】隊員達と連動して従魔達を貯水池上の氷面へと追い立てていく。
 その間にも従魔達を率いる白冷鬼達は、アイスゴーレムなど一部の従魔達を盾として周囲に配備しつつ、従魔達の後ろから森の中を進軍していたが、白冷鬼達にはさまざまな方角から奇襲部隊のエージェント達が迫っていた。


●奇襲開始
 このとき伊和井 琴穂(aa3797)率いる小隊【探眼】は、白冷鬼達の正確な位置をほぼ割り出し、森に様々なスキルや物陰を利用して潜伏していた奇襲を担うエージェント達のもとへ、【蝶】を介し情報を送り続けていた。
「いくら連携できていたって、頭が潰れれば話は別でしょう?」
 琴穂の発した内容は、この方面に迫る愚神や従魔達の真理をついていた。采配を振るう白冷鬼達が壊滅すれば、従魔達は連携がとれなくなる。
 【探眼】からの情報を受け、それまでレーダーユニット「モスケール」で白冷鬼達の動きと現在位置を捉えていた【鯱】小隊所属のソーニャ・デグチャレフ(aa4829)が、作戦開始を【鯱】小隊のエージェント達に伝えると共に、試作型88mmAGM「バラック」を発射する。
 発射焔を眩く噴き伸ばし、ソーニャの試作型88mmAGM「バラック」が砲声に続き放ったHEAG誘導弾状ライヴスは、飛翔音を奏でて沖天へと駆け上がり、放物線を描いて白冷鬼の1体へと落下する。
 炸裂音を轟かせて着弾したソーニャのHEAG誘導弾状ライヴスは、直撃を受けた白冷鬼を包み込み、破壊力を炸裂させる。
「対愚神戦先進国の実力見せてもらうのである」
 着弾を見届けたソーニャはそう呟くと、他の【鯱】隊員達に様々な指示を送る。
「長距離援護がこっちの十八番ってね。そんじゃお仕事と行きますか!」
 ソーニャからの指示を受けた【鯱】小隊所属の古賀 佐助(aa4829)が20mmガトリング砲「ヘパイストス」を構え、トリオを発動する。
 重々しい発射音を轟かせて、佐助の20mmガトリング砲「ヘパイストス」が3度吼えた。
 3条の切り裂くような火線が白冷鬼周囲にいるアイスゴーレム達に吸い込まれ、3体のアイスゴーレム達を強かに打ち据え、アイスゴーレムの守りに綻びが出たところで、【鯱】小隊をサポートする小隊【月剣】がそれぞれのAGWで攻撃を畳み掛ける。
「悪い人は倒します!」
 小隊【月剣】を率いるイリス・クレセント(aa1685)は、【蝶】を介しエージェント達へ情報交換をしていたが、今は白冷鬼達との距離を詰め、ライヴスリッパーを発動して白冷鬼の意識を奪う。
「敵の行動は読めた――討つのみ」
 そこへ小隊【BR】所属の努々 キミカ(aa0002)が、白冷鬼達がアイスゴーレム達に守られながら進撃することを見通し、射手の矜持で精神を研ぎ澄ませて『日蝕』の銘を冠した九陽神弓を構え、安定器と照準器を顕現し、味方がまとめて撃破できるようフラッシュバンを発動する。
 キミカより弓弦が矢を放つ響きと共に放たれたフラッシュバンは閃光弾と化し、白冷鬼やアイスゴーレム達を巻き込んで炸裂し、その衝撃で白冷鬼やアイスゴーレムの意識を瞬間的に削り取る。
 キミカのフラッシュバンに巻き込まれなかった白冷鬼達は、アイスゴーレム達に防衛を任せると、それぞれ正面と頭上に降りしきる雪の中に無数の氷柱状ライヴスを顕現し、エージェント達に解き放つ。
 幾条もの光と化してエージェント達の正面と頭上から無数の氷柱が文字通り十字砲火となって襲いかかり、エージェント達の防御や回避を掻い潜った白冷鬼達の攻撃が、エージェント達を負傷させていく。
 なおも攻勢を強める白冷鬼達に向け、散開して潜伏していた小隊【黒狼】が動き出す。
「敵が動くならこちらは静まる。……動きを見定めますよ」
 それまで斥候役だった新城 霰(aa4954)はスキルの射程まで白冷鬼に接近すると、縫止を発動してライヴスの針を白冷鬼に飛ばして白冷鬼のライヴスをかき乱し、その術を封じ込め氷柱攻撃の勢いを削ぐと、それと前後してエージェント達の反撃が本格化する。
「全部を相手にはしていられない……お前の相手はこの俺だぁっ!」
 村山 翔太(aa4531)は、敵群の中でアイスゴーレムの守りが薄い白冷鬼を見定めると、ライヴスツインセイバーを振りかざして一気に白冷鬼との間合いを詰め、守るべき誓いを発動し、その白冷鬼の攻撃を自分に向けさせる。
 肉薄された白冷鬼はそれまでの冷気弾幕や氷柱連雨といった距離を取った攻撃から、翔太を排除すべく氷結斬に切り替え発動する。
 そこへ疾風となって迫ってきた【鯱】隊長の天城 稜(aa0314)が、翔太を庇う動きで白冷鬼に突っ込んだ。
「この瞬間を、待っていたんだあぁ!」
 稜の叫びと白冷鬼の氷結斬が交錯し、激突する。白冷鬼より抜き放たれた氷結斬は、稜の体に命中した。
 笑みを走らせた白冷鬼の顔が、次の瞬間凍りつく。稜が発動したライヴスミラーが稜の周囲にライヴスで出来た反射鏡を展開して氷結斬を反射し、白冷鬼自身に氷結斬の威力が跳ね返り、自分の攻撃で切り裂かれた白冷鬼がダメージを受け後退する中、他のエージェント達も反撃を再開する。
 白冷鬼達へのエージェント達の奇襲は、ほぼ順調な滑り出しを見せていた。


●交戦、誘引、撃破
 森の中での交戦が開始されてから幾ばくかの時間が経過しても、エージェント達と従魔達との間では依然激闘が続いていた。
 1体1体の強さはそれほど脅威ではないものの、10倍以上の数の従魔達を突破させずに食い止めたり、誘引するのは困難に見えたが、小隊【崩月】を率いる(aa4353)の采配が、この問題を解決した。
「好きにやらせはしないわ。森の中でゆっくりとお休みになられていてね」
 千尋は同じ【崩月】小隊員の他にも【蝶】を介して連絡を取り合い、森での視界の悪さを利用して分散と集合を繰り返し、木の陰や岩の陰から突然群がり現れては、その場所その場所で常に数の優位を確保して、エージェント達による誘導や、白冷鬼の指示で分散した従魔達を無駄なく屠っていく。
 白冷鬼の指示で集合したアイスゴーレムやゴブリンスノウ達には、【蝶】より連絡を受けた御法川 武将(aa4722)率いる【弩】小隊が待ち構えていた。
「【弩】、出撃! 派手に暴れてやろうじゃないか!」
 武将の飛ばす檄に従い、雨宮 葵(aa4783)達【弩】小隊のエージェント達が攻勢を強める。
「さぁドレッドノート部隊の破壊力を見せつけてやろーか!」
 そう言うと葵はゴブリンスノウやアイスゴーレム達に向け、カチューシャMRLを発射する。
 吹雪の音を吹き飛ばす勢いで、葵のカチューシャMRL無数の噴進弾状ライブスが苛烈な発射音と共に駆け上がる。
 その轟きは大気を叩きつけ、噴進弾状ライブスが降り注いだ一帯が爆発と衝撃波に包まれ、直撃や衝撃波を受けたゴブリンスノウ達を1撃で粉砕し、アイスゴーレム達を半壊させた。
 その間に残りの【弩】隊員達が残る従魔達へと突進し、残りを掃討する中、負傷者への治療も並行して行われている。
 このとき味方エージェントの迎撃を突破したゴブリンスノウ達が、木々に紛れながら手榴弾を負傷したエージェントに向け投擲していたが、そこへ小隊【久遠翼】所属の地堂光(aa4284)が疾走して強引に割り込むと、守るべき誓いを発動する。
「怪我人に追撃はさせねぇっ! 俺が守り抜く!」
 光の宣言通り、ゴブリンスノウ達は光の守るべき誓いに絡め取られ、全ての攻撃を光に集中させるが、光の全身に爆発や弾着の火花を咲かせるものの、光はほとんどの攻撃を防ぎ止める。
 光の防衛で確保できた時間を使い、小隊【久遠翼】隊長の黄昏ひりょ(aa0118)は、【久遠翼】隊員達と共に小隊を組まずに単独で動くエージェント達の負傷者を、戦場から安全な場所まで搬送してはひりょのケアレイ、ケアレインでまとめて治療する支援活動を行っていた。
 味方の負傷治療を一段落させたひりょは、次の目標をフロストウルフ達の撃破に向ける。
「相手の目を潰す! 敵に主導権を持たせちゃダメだ! 行くぞ、皆!」
 ひりょの号令が飛んだ頃、そのフロストウルフ達の大半はエージェント達の誘導の甲斐あって、貯水池へと追いやられていた。
「お主らの脚と拙者の脚、どちらが早いか勝負でござる! 逃がさぬでござるよ!」
 事前の砲撃要請で飛来する砲弾が、貯水池周囲を囲む木々を薙ぎ倒し、視界を広げていく中、【鴉】の小鉄(aa0213)がフロストウルフ達を貯水池の中心へ追い込むべく、カチューシャMRLの引き金を引くと、小鉄の上半身が発射炎と煙に包まれた。
 灼熱の火焔が渦を巻き、炎の尾を曳いた小鉄の噴進弾状ライヴスが矢継ぎ早に放たれ、大気を裂く飛翔音を撒き散らし、フロストウルフ達のただなかに小鉄のカチューシャMRLが炸裂する。
 パージされるカチューシャMRL。小鉄は幻想蝶の中から新たなカチューシャMRLを取り出すと、再度それを展開し、次々と攻撃を放つ。
 弾着の爆発や周囲に広がる衝撃波を受けたフロストウルフ達が粉砕され、塵をあげ消えていく中、範囲外だった他の従魔達は貯水池中央へと迂回する。
 そこへ月影 飛翔(aa0224)の提案と指示に従って飛来した友軍からのさらなる砲撃が、次々と従魔達の足場であった貯水池の氷を打ち砕く。
「砲撃支援や地形を利用して、敵群を嵌めて動きを鈍らせ、一気に叩くぞ」
 飛翔の言葉通り、砲撃が着弾するたびに氷混じりの派手な水しぶきがあがり、フロストウルフ達が穿たれた大穴に落ちていき、池に落ちた従魔達はその脚が水を虚しくかき回し、満足な身動きができずにいた。
 その貯水池に落ち込んだフロストウルフ達には、エージェント達の幻影蝶といった範囲攻撃やAGWからの銃撃が、反撃の機会を与えさせずに万遍なく止めを刺していく。
 やがて貯水池から全ての従魔達の姿が塵と化し消えたとき、この区域にいるフロストウルフ達は全て討ち取ったエージェント達は、貯水池周囲からいまだ交戦が続く味方のもとへと戻っていった。


●奇襲>白冷鬼群壊滅
 白冷鬼達への奇襲を成功させたエージェント達だったが、白冷鬼の戦術としぶとさもあって、数の優位を活かし切れていなかった。
 アイスゴーレムといった従魔達を盾にして倒れるまで守らせ、その間に頭上や様々な角度から氷柱状ライヴスの十字砲火を浴びせるという、盾代わりにされる存在にとっては非道な、しかし白冷鬼からすればまっとうな『連携』をいかに崩すかが課題だった。
 また支配者の言葉で白冷鬼より行動目的を引き出そうと試みるエージェントもいたが、支配者の言葉による尋問はそうした複雑な応答を引き出せるものではなく、上手く機能しなかった。
 そんな中、小隊【義】所属の海神 藍(aa2518)が白冷鬼達の連携を崩すため、味方のエージェント達を庇いながら前進する。
「さて、いつも通り護ろうか。禮」
(行きましょう。この冠に懸けて!)
 内にいる禮(aa2518hero001)にそう声をかけ、その禮から背を押された海神 藍(aa2518)は味方のエージェント達の作りだせた隙間から、サンダーランスを発動する。
 藍のサンダーランスは稲光を槍状に編み上げると、灼熱の軌跡を残して宙を奔り、白冷鬼を庇うアイスゴーレム達ごと白冷鬼を貫き、白冷鬼の意識は奪えなかったが周囲を守っていたアイスゴーレム達の意識をつかの間削り取る。
「捕まえた。今だ!」
 その様子を確認した藍より仲間達へ『合図』を送ると、既にその自分のスキルの範囲内に白冷鬼達がおさまる位置に動いていた、【義】小隊所属の五十嵐 七海(aa3694)がフラッシュバンを発動する。
「私達は互い守り合い力合わせる為に居る。仲間を利用する貴方には負けない!」
 七海の宣告と共に、頭上の樹の上に潜伏で身を潜めていたテジュ・シングレット(aa3681)が白冷鬼の頭上から背後へと襲いかかる。
 毒刃を付与されたテジュの干将・莫耶が2筋の剣光を残して翻り、白冷鬼の体に叩き込まれると、毒のような効果が白冷鬼の身を蝕んでいく。
「仲間は『使う』に非ず。我ら【義】は一丸の矛。卿らに敗れる道理はないっ!」
「おのれ……っ!」
 白冷鬼へ毒刃を植え付けたテジュは、白冷鬼達にそう言い捨てて後退し、入れ違いに【義】の迫間 央(aa1445)が白冷鬼の死角から不意打ちを放つ。
「白冷鬼……お前の顔も見飽きたな。その連携、崩させて貰う」
 そう白冷鬼に告げた央は、繚乱を発動して影を収束して模した薔薇の花弁を、白冷鬼やアイスゴーレム達の周囲に舞わせて包み込むと、アイスゴーレムや白冷鬼達にダメージを与え、白冷鬼達の意識を翻弄することで、央や【義】はアイスゴーレム達と白冷鬼の連携を崩す。
 それを見逃すエージェント達でなく、小隊【BR】所属の赤城龍哉(aa0090)と隊長の葉月 桜(aa3674)の叫びが、空間を震わせる。
「この世に蔓延る悪しき鬼、退治てくれようエージェントってなぁっ!」
「絶対に倒してやる! ボクは諦めないぞ!」
 にわかに動きの鈍ったアイスゴーレムの防衛を踏み越えて、龍哉と桜はそのまま白冷鬼達の中へと飛び込んだ。
 七海のフラッシュバンや央の繚乱の効果がいまだ消えていない白冷鬼に向け、まず桜が電光石火を発動し、ドラゴンスレイヤーの剣身を不可視の速度で繰り出す。
 桜のドラゴンスレイヤーが奇襲のような鋭い一撃と化して白冷鬼の身を穿ち、白冷鬼から判断力や意識を強奪したところで、龍哉が白冷鬼へと肉薄する。
 龍哉はハングドマンを顕現すると、白冷鬼へと投擲し、鋼線状ライヴスを白冷鬼の首に絡みつかせると、龍哉と白冷鬼の体が交錯した一瞬、龍哉が白冷鬼の首を締め上げるハングドマンを一気に引き絞り、白冷鬼の首を刎ねていた。
 切断面から塵を噴き上げ、白冷鬼の首と体がどさりと地面に落ち消えていく中、小隊【特攻】所属の紫 征四郎(aa0076)が共鳴時の意識をガルー・A・A(aa0076hero001)に委ね、残る白冷鬼達に木陰から襲いかかる。
「簡単にゃ逃がさねぇぜ! 軍を滅すには頭から、ってなァ!」
 フットガードで足場の不安を解消させていたガルーが、白冷鬼からの冷気弾幕を突き破って白冷鬼に吶喊する。
 紫光の軌跡を空間に残してガルーがデストロイヤーを一閃させ、白冷鬼の体にめり込ませた瞬間、蓄積したライヴスを炸裂させて白冷鬼や周囲の敵にデストロイヤーの破壊力をぶちまけると、それまでエージェント達の猛攻を受け生命力を削られていた白冷鬼達の身を一気に粉砕し、氷結斬を使わせる事なく、白冷鬼達を塵に変え消していく。
 【義】や【BR】、【特攻】小隊や他のエージェント達が残る白冷鬼達に猛攻をかけ続け、やがて全ての白冷鬼やその場にいたアイスゴーレム達を撃破すると、そのままエージェント達は残る従魔達の殲滅へと方針を切り替え、部隊を旋回させ従魔達と激戦を繰り広げている戦場に急行する。


●退却
 このとき残存していたゴブリンスノウを中心とする従魔達は、数こそ優勢だったが、機動力のあるフロストウルフ達の大半を貯水池に誘引されて撃破され、指揮をとる白冷鬼達を討ちとられており、烏合の衆と変わりなかった。
 そのため各地で白冷鬼やフロストウルフ達を討ちとったエージェント達が反転し、残る従魔群を包囲した時、従魔達は満足な迎撃ができないままエージェント達の一撃ごとに討ち減らされ、やがて全ての従魔達は塵をあげて消えた。
 こうしてこの区域での白冷鬼部隊は、迎撃に回ったエージェント達の猛攻を受け、ことごとく討ち取られた。
 白冷鬼部隊を壊滅させたエージェント達は、そのまま攻め上がってその先にいる友軍を救出する気配を見せていたが、【蝶】や各エージェントの持つライヴス通信機などを介し、各地で友軍が脱出に成功したとの連絡が届く。
 さらには北西より無数のイクサカバネの群れが現れ、エージェント達の前に陣を敷き始める状況に、エージェント達は検討の末、友軍救出の目的は果たしたとみなし、撤退を決定。
 イクサカバネの群れに付け入る隙を与えることなく、整然とエージェント達は退いていき、その痕跡を吹雪のベールが覆い隠していく。
 ここに1方面の戦いは終わったが、それはより大きな戦いへの、ほんの序曲に過ぎなかった。

担当:
岩岡志摩MS
監修:
御神楽
文責:
クラウドゲームス株式会社
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