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東嵐 第3フェーズ:リプレイ


PCイラスト
桜木 黒絵
aa0722
PCイラスト
辺是 落児
aa0281
PCイラスト
月影 せいら
aa2046
PCイラスト
武 仁狼
aa3793
PCイラスト
行雲 天音
aa2311
PCイラスト
午来 飛鳥
aa3940
PCイラスト
マリナ
aa1043
PCイラスト
狩生 すがる
aa1026
PCイラスト
山吹 スザク
aa1022
PCイラスト
花御堂 みまる
aa1053
PCイラスト
迫間 央
aa1445
PCイラスト
弥刀 一二三
aa1048
PCイラスト
大佐田 一斗
aa3772
PCイラスト
鳥喰 歩
aa2798
PCイラスト
マリアンヌ・マリエール
aa3895
PCイラスト
宇津木 明珠
aa0086
PCイラスト
片桐 エルザ
aa3327
PCイラスト
小金井 吹子
aa2623
PCイラスト
柳生 楓
aa3403
PCイラスト
マオ キムリック
aa3951
PCイラスト
蜂須賀 蓮美
aa1079
PCイラスト
黄昏ひりょ
aa0118
PCイラスト
鬼灯 佐千子
aa2526
PCイラスト
縁亜 憐
aa0381
PCイラスト
三千束 つむぎ
aa2293
PCイラスト
観月 舞依
aa1176
●海龍進撃
 豪雨とイカヅチのパレード、その中を優美に舞うのは白鱗輝けし神龍。
 古来より龍の怒りに触れれば人ではどうしようもない災厄が降りかかり、人間は滅ぶしかない。
 これは神話の再現である。違いはたった一つだけ、神は神でもかの龍は愚神である。
 ただそれだけ。
『我へ続け! あの置石ともども愚かなる人間どもの殲滅してくれようぞ』
 風は強さを増すばかり、波は高くなり、雨は鉛のよう。まともに目もあけていられない。
 そんな中でもリンカーたちは戦わなければなかった。
「はじまったね」
 チーム【LC】のメンバー、桜木 黒絵(aa0722)は雨で悪くなった視界のさき、うねるようにこちらを目指す長海を見据えて言った。
 辺是 落児(aa0281)はLVのエンジンをふかせる、この雨の中でどれだけ精密な操作ができるか不安ではあったが、そうは言っていられない。
「さて、大詰めですか……。ひとまずこれ以上好き勝手させられませんね」
 彼の契約者である構築の魔女。彼女はそう唱えるように言うと月影 せいら(aa2046)をみつめた
「みなさん、前進しましょう、これ以上Arkに近づかせるわけにはいきませんわ!」
 せいらの号令と共に【LC】は全身を開始する。そして戦場にイカヅチにも負けない鬨の声が轟いた。
 防衛戦力の出動。
 それを阻むのはだいぶ数が減ったサハギン達。
 ただ、この程度の数ではリンカーたちの勢いが止まるわけがない。
 まるで飲み込まれるようにサハギン達が撃破されていく。
 黒絵は持ち前の身体能力を生かし、波に乗り高く飛び上がり、魔法攻撃を容赦なく浴びせていく。
 もう何度相対したか分からない相手だけに対処は完璧で、彼女が通った後には焼き魚が点々と浮く。
『我が部下を討った如きで……』
 そうサハギン達の散りざまを一瞥し、長海はその巨大な口を開く。
 サハギンごとリンカーたちを攻撃するつもりだ。
「さぁ、撃ってこい!」
 武 仁狼(aa3793)が叫ぶ、長海の攻撃パターンはすでに周知済み。
「見えた! 逆鱗だよ」
 長海に最接近していた黒絵が指をさす。
「了解! 一斉射撃、そしてArk砲撃お願いします!」
 そう防衛戦力全て、そしてArkへと砲撃のタイミングを指示する。
 張られる熱い弾幕、放たれる雨のような矢、それは悪天候の中なのにもかかわらず正確に長海の喉に突き刺さった。
 直後、砲撃が命中、爆炎が長海を包む。その攻撃がやむ段階で仁狼は攻撃を初めなるべく長く、長海をその場に止めるように努力した。
 だがそれでも攻撃の切れ目はやってくる
「やりましたか?」
 そう、せいらはつぶやいた。しかし。その煙を打ち払ってワダツミの咆哮がArkめがけて射出された。
 長海自身にも逆鱗を狙われることは想像できていたのか。ならば耐えられる。
 耐えなければならない、これは長海にとっても退路なき戦いだからだ。
「くっ、散開してください。長海が動きます」
 構築の魔女が叫ぶ。
 その直後、宣言通り長海が移動を開始し、その巨体に弾かれたリンカーたちは紙切れのように吹き飛んだ。
 質量が違いすぎて、移動するだけでも並みの愚神の攻撃ほどにきくのだ。
「支援射撃おねがい!」
 リンカーたちの攻撃だけでは止められない。艦隊とArkの支援砲撃もあってこそ、やっと長海の動きを鈍らせることができる。
 その砲撃地点を正確に測っているのは【観測者】のメンバーたち。
「あっち! あそこにどかーんってやっちゃってー!」
 そうマイクにむかって声を張り上げたのは幻・A・ファビアン(aa3896)
 敵が突破を図ろうとしている地点、味方が押されていると見える地点を優先的に支援射撃を要請している。言葉はいい加減に聞こえるが、その指示は適確だった。
 長海は水の柱を上げ、周囲のリンカーを吹き飛ばし、そのモーションに繋げるように移動。
 それめがけ行雲 天音(aa2311)はウレタン噴射機を乗せたLVを突貫させ、タイミングを見て噴射器を爆破。
 その鱗の表面にウレタンが大量に付着するが、この巨体である。長海は動きを阻害されたそぶりも見せず、悠々と海を泳ぐ。
「く、私達だけではつらいですわ」
 そう、せいらは歯噛みする。だが。救いの声が全員のインカムに届く。
「それじゃあ皆さま足並み揃えて、行くとしましょうか!」


●主戦力投入
「思わしくないな」 
 そうジャスティンはモニターをみつめながらつぶやいた。
 長海の移動速度は思いのほか早く、第二防衛ラインまで迫っている。
 その結果ジャスティンは少し速いが主戦力の投入に踏み切った。
 そして、戦場に声が響き渡る。
「突き進め!」
 声の主は【アメフト】所属、午来 飛鳥(aa3940)だ。その手の獲物を握り直し。先陣を切るべく疾走する。
 そう、戦場に到着したのは【アメフト】【義】【双桃華】【LC】等大部隊【火蜂】を筆頭にした攻撃部隊だ。
「さァ、喰らうべき大物は目の前だ、喰らい尽くすよ蜂共」
 その先陣を切るのは【火蜂】を取りまとめるリーダー、マリナ(aa1043)
「すがる。行くぞ!」
「さあ怪獣ショーの宴もたけなわ、そろそろクライマックスなのですよ」
 号令に合わせて逆鱗に向けて攻撃を放ったのは同じく【火蜂】所属、狩生 すがる(aa1026)と山吹 スザク(aa1022)。
 その背後から散開。大きく広がり長海を囲むように展開したのは【ハニーズ】所属。花御堂 みまる(aa1053)だ。
「画竜点睛最後の一打ち、確と決めましょう。皆さん」
 そうみまるは霊力を集中ライヴスフィールドを展開、それに合わせて複数のバトルメディックがフィールドを展開していく。
「これで少しは戦いやすくなるといいのだけど」
 そしてそれに続くように長海に強襲を仕掛けたのは迫間 央(aa1445)彼が駆るLVの後部座席には弥刀 一二三(aa1048)。
 央は長海にデスマークを決め、長海の動きを観察すべく敵を観察する。
 直後長海は首をもちあげ、その咢を開く。
「うわっ。でっかいくちやなぁ」
「くるぞみんな!」
 央叫び、全員がその喉元を注視した。喉元で震える逆鱗、それに大部隊の含め火力が集中する。
『なに?』
 意表を突かれた長海、当然だろう、なめきっていた人間たちの攻撃が。
 脳髄揺さぶるほど、深刻な衝撃となって長海の体を揺らしたのだから。
 【アメフト】リーダーの大佐田 一斗(aa3772)はガッツポーズをとる。
「俺達を見ろ! 長海! お前を倒す勇士たちの姿を! しかと胸に刻め!!」
 彼の動きに合わせ【アメフト】の面々は長海へ波状攻撃を仕掛ける。ひるんでいる長海をここでやり込めれば後続部隊、ひいてはArk周辺を防衛する部隊が楽になる。
 そうそう逆鱗を守るように身を屈めた長海にリンカーたちは時に接近し、時に離れありったけのスキルをぶつけていく。しかし。
「みなさん、離れてください!」 
 長海の動きを観測していた鳥喰 歩(aa2798)が全員に危険信号を出した。
「長海に動きがあります!」
 とっさに全員が長海から距離を離そうとするが無駄なこと。
 長海はその巨大な水面を払う。するとビルほどの高さに匹敵する津波が生まれ。戦場のリンカーがほとんど飲み込まれていく。
 誰もが上も下もわからない水のなかに引きずり込まれ、浮上したときには
「ライブスによる攻撃じゃねぇから、まだいいが」
 一斗は歯噛みする、しかし多くのリンカーは流され包囲網が突破されてしまった。
 一応Arkの射撃があるとはいえ。それも長海の進行を完全に阻むまでにはならない。
 幸いなのはArk砲撃が的確に長海を捉えているため、長海は思うように前進できない点だ。
 【観測手】のメンバーは攻撃を捨てたことで長海の動きにいち早く対応できたのだ。だから津波の影響でそれほど離されることがなかった。
「そうそう、その位置ですわ。そのままドンドン、効力射願いますわ」
 マリアンヌ・マリエール(aa3895)は長海の周囲を旋回しながら射撃地点の選定を行う。
 そして長海はぼろぼろと鱗をこぼしながら、徐々に防衛ラインを押し上げていった。


●Ark迎撃戦
 そのころArk周辺では。
 Ark自体を沈めようともくろむ従魔たち。
 その侵入を阻止しようと奮闘するリンカーたちの姿があった。
「まとめて吹きとばしてあげる」
 ルドヴィカ・ブロック(aa0670)がブルームフレアでサハギンをまとめて吹き飛ばす。
 彼女は白鳥院 零子(aa3304)の駆るLVに乗り。敵の中でもリーダと思われる個体を優先的に攻撃していた。
「あっちに指示を出している個体がいるわ」
 零子はライトアイのおかげで夜目がきく。そのおかげでサハギンリーダーをみつけるのには苦労はしなかった。
 その隣をLVが全速力で疾走していく。
「無人ヴィークルから離れろ。爆ぜるぞ!」
 叫んだのは宇津木 明珠(aa0086)の英雄、金獅。
 そのLVは大海沌、そしてサハギンの群の中心へとひた走り。
 明珠はそれに向けてフローガーファウストを放つ。
 直後戦場にオレンジ色の花が咲き、轟音。
 その奥からサハギン達は悠々とこちらに突き進んでくる。
「煙幕程度の効果しかねぇか……」
 だがそれでも十分効果がある。前後不覚に陥ったサハギン達の集団を、混乱に乗じて一気に刈り取る。そんな連携を見せたのは【BUG】の構成員たちである。
 戦闘を走るのは片桐 エルザ(aa3327)だ。
「総員我等が沈むか、貴様等が沈むか、力の限り討ち下してくれる」
「BUGふたたび! 雑魚共を食い散らすッスよー!!」 
 リーダーの小金井 吹子(aa2623)が号令をかけると一気に戦場の士気が上がった。そして戦局は大混戦へと発展していく。
 その敵の一部を柳生 楓(aa3403)は守るべき者の誓いで引きつけることに成功した。
「あともう一息です!皆さん頑張りましょう!」
 そんな中Arkに侵入しかけたサハギンをマオ キムリック(aa3951)が後ろから一突きにした。
 この悪天候の中で潜伏されてはサハギンもように気付けない、なすすべなく鉛色の海へサハギンは沈んでいった。
「わ、私に出来る事は限られるけど……精いっぱい頑張ります!!」
 だから……そう言葉を切ってマオは背後を振り返る。
 そこには、長海が先ほどより数倍の大きさで確認できた。
 近い。もう幾ばくも時間はない。
「どうか、みなさん耐えてください」
 そうマオが願った時。長海のその口から、ワダツミの咆哮が放たれた。
「伏せろ!」
 誰かがそうつぶやき、全員が射線上から離脱する。
 その攻撃はArkを直撃、シールドが全て展開されなんとかその攻撃を抑え込む。
 しかし。
「ついに。ここまで来てしまいましたか」
 明珠は茫然とつぶやいた。従魔たちを倒し切らない間に長海が攻撃圏内に入ってしまったことを嘆いた。


●チェックメイトを阻止せよ。
 四度目の攻撃を防ぐことができなかった最前線の面々は祈るような気持ちでArkを振り返った。
 幸いなことにその姿はまだ健在、だが同時に、次は耐えられないかもしれないと思う心もあった。
「戦乙女ならぬ戦女子高生、その雄姿をとくと見よ!!」
 その不安と焦りの中で【ハニーズ】女子高生の小隊。そのメンバーたちは可憐さを失わない。
 そのリーダー蜂須賀 蓮美(aa1079)はその機動力と少しの愛らしさをもって長海の気を引き、攻撃を当てる隙を作り出そうとしている。
『うっとおしいわ!』
 その少女たちを長海はその身にまとう風で一度に吹き飛ばす。
 長海も焦っていた、思ったよりダメージの蓄積が多い。この世界に召喚されてからここまで疲弊したことはなかった。
 その初めて感じる生命の危機にあおられ、長海は攻め急いでいた。
 そして長海は痺れを切らし、再び大口を開く。
 そこに一斉射撃を叩き込むリンカーたち。
「あの大きいのをなんとかしないと、皆で無事に帰られないか。なら全力でっ!」
 黄昏ひりょ(aa0118)は最後のブラッドオペレートをその攻撃で使い果たした。
「まだ倒れないのか……」
 ひりょは苦い表情を浮かべる、そして周囲を見た。視界が悪くても見える、ぽつぽつと海に浮いているリンカーたち。
「待っていて、今から回復するから」
 武器をしまい、盾に持ち替える。そして全速力で負傷者のもとにかける。ひりょ。その表情には疲れが滲んでいた、しかしここで自分があきらめればきっと多くの命が失われる。そう決意を新たに戦場を駆け廻る。
 その長海もついにArkへ最接近、その巨大な目玉が管制塔をみつめ、胴でArkの縁を叩いた。
 大きく揺れるArk、そして突如巨大な咆哮。が轟いた。
 その尾がArkレール部分に巻きつき締め上げる。
「目標固定、長海!!」
 周囲の従魔を掃討している部隊に告げられる。
 その締め付けの前には防護壁を張ることができず、さらにさらにその巨体がArk本体に何度もたたきつけられる。
 管制塔で悲鳴が上がった。
 そして長海の五度目のブレス攻撃、その予備動作で逆鱗が震える。
 だがArkの影となっているせいで多くのリンカーが逆鱗を狙えない、しかも海上は波が立っている。安定しない足場では小さな逆鱗を狙うことは難しい。
 全員の足並みがそろわぬうちにワダツミの咆哮が放たれる。シールドが展開されるも、防ぎきれず、高圧水流がArkの表面を削る。
 飛び散るその水流のいくつかを鬼灯 佐千子(aa2526)が阻む。水流を断ち切り、どうしても防げない攻撃はその身を差し出した
「私には、露払いくらいしか出来ないけれど……」
 だがその防御もあと一回が限界。
「Ark防壁機能に異常ッ、展開できません!」
 度重なる攻撃でついに防壁は使用不可能となった。
 めきめきと音立て剥がれていく装甲と長海の鱗。
『しぶとい置石だ――』
 そして再びワダツミの咆哮が放たれようとする。
「まだか」
 これが最後の攻撃のチャンス。それがありありと伝わったからこそ、央はその号令を待っていた。
 タイミングが少しでも狂えば、この作戦は失敗する。この作戦が失敗すれば、管制塔はあの圧倒的な水流の前にへし折られてしまうだろう。
 そうなればこちらの敗北だ。
 そう央は汗を流す。
「いまだっ」
インカム越しに、戦場にいるすべてのシャドウルーカ―へ向けて合図が飛ばされた。
 その瞬間Arkを蹂躙していた長海の巨体が止まり、ぴったりと動かなくなる。
『……!?』
「はい、そこでストップ」
 その体を縫い上げているのは、複数の縫止の効果。縁亜 憐(aa0381)はこのタイミングをずっと待っていたのだ。
「絡新婦はしつこいのよ?さあ、観念なさい?」
 その作戦には【火蜂】所属三千束 つむぎ(aa2293)や観月 舞依(aa1176)らも参加していた。すべてのシャドウルーカ―をかき集めた、長海停止作戦。動きを止められたのはほんの少しの間だけ。
『我を止めることは出来ぬ!』
 錆びついたブリキのようにぎこちなく長海はその大口を開けていく。
「必殺の一撃を撃つには撃つべき一瞬がある……ここだ! ここで決める!!」
 そうLVを操作し央はArkの船体へと大ジャンプ。その場でLVを乗り捨て一二三ともども逆鱗まで飛ぶ。
「今度こそ蒲焼フルコース食うたるで!」
 一二三はにやりと微笑み。そして。
「……私には三段ホールケーキだ」
 キリルのそんな冗談に目をつむって答える。
「……了解」
 次いで開いた一二三の目には強い意志が宿っていた。
 大火焔を纏った火之迦具鎚を振りかぶり、それに続く央は光の軌跡を描いて孤月を逆鱗に突きたてた。
 直後、砕け散る逆鱗、緩む拘束。
「人類最先端の霊力兵器を、味わうがいい」
 その隙にジャスティンはArkの回転を命令、微妙に位置をずらしていく。
「今や!【義】【双桃華】【LC】! 波状攻撃! 」
 その号令に続き、この戦場内の全リンカーが逆鱗があった部分、特に脆弱な首回りを狙って一声砲火する。
 たまらず長海は悲鳴を上げる、しかしそこで終わる長海ではない。
 その大きく開かれた咢で、長海は管制塔に牙を突き立てた。
 バリンと窓がわれ、内部に強い雨と風が吹き込んでいく。
 それをものともせずジャスティンは告げた。
「撃て」
 ゼロ距離射撃。
 長海の喉元に押し当てられたArkの主砲がさく裂。大爆発が巻き起こる。
 オオオオオオオオ――叫び声を上げながら長海は傾いでいく。
 だが、寸前のところで長海は意識を取り戻し、牙を剥いた。怒りで風を巻き上げ、全てを破壊せんと残された力のことごとくを解き放つ。
「まだだ! 息の根を止めろ!」
 その瞬間、全員が長海へ駆けた。もてる最大火力をもってして、刃持つものはそれを突き立て、弾丸持つものは首筋を何度も射った。
 鱗が剥がれ落ち、血が噴き出し。その目に矢を受け、片目から血を流し。
 やっと、やっとだ。長海はその身をArkから離した。
 次いでArkの全火力が長海に叩き込まれる。すると。
 突如風が長海から吹き荒れ。その体が光に包まれた。
『我としたことが、侮ったか、人間を……』
 長海は空へ頭を突き出した状態でつぶやいた。
『だがお前たちは知らぬ、本当の愚神の力を』
 ぐらりとその巨体が倒れていく。
『この目でお前たちの絶望を見られないのが、残念だ……ふ……ふはははは……』
 そして天から光がさした、鉄のような色をした雲が切り裂かれ、その合間から青空が見える。
 いつの間にか朝が訪れ、その光で肌が乾いていく。
 心地よかった、生きている実感を全員が得た。
「止まぬ雨は無し、龍神サマでもそれくらいは知ってるだろ?」 
 スザクはそうつぶやき香港方面に目を向ける
 楓は丫島方面に視線を向けていた。
「胸騒ぎがする……」
 その時Arkからアナウンスが流れた。
「まだ他の区域の戦闘員から報告が入っていません。待ちましょう、吉報を、そして全員で帰りましょう」
 戦闘はどうなっているのだろうか、仲の良いみんなは。
 リンカーたちはまだすべての戦いが終わったわけではないことを覚り。
 そしてArkに帰投した。
担当:
鳴海
監修:
御神楽
文責:
クラウドゲート株式会社