リンクブレイブ

■長身痩躯を薄汚れた外套と仮面で覆い隠した、年齢も性別も不詳の人物。襤褸の下では常になにかが蠢いており、蠕動に合わせて粘着質な音がかすかに漏れ出ている。足下には得体の知れない液体が不規則に滴り落ち、すぐさま蒸発してゆく。 ■自我が希薄で、意味のある言葉を発することは一切なく、感情らしい感情を表すこともほとんどない。 ■その正体は、力を求め、ヒトであることを捨てた魔術師の成れの果て――全身に無数の蛆を纏わりつかせた、生ける骸骨である。もはや朽ちているがゆえに老いることはなく、すでに死しているがゆえに死ぬこともない。その在り様は不老不死に対する一つの解答であり、あるいはいずれ、ルドヴィカが行き着くことになるかも知れない姿でもある。もっともシャンブラーの不死性は、こちらの世界に到達した際に大きく損なわれてしまっている。

誓約は、日に一度の血の供与。まさしく悪魔に生贄を捧げる黒魔術師の姿だが、実際の関係性は「道具と所有者」である。自我の希薄なシャンブラーへの血の提供を、ルドヴィカは「車への給油」程度にしか捉えていない。

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